No.134040

恋姫小説8~蒼天賛歌~拠の玉

八作目ですよー
いいペースで上げれてるかなぁどうなんだろ?

2010-04-03 07:57:36 投稿 / 全12ページ    総閲覧数:8873   閲覧ユーザー数:6140

注意!!

 

 

 

二次創作です、原作のイメージをぶち壊されたくない方は回れ右

 

基本、妄想です

 

オリキャラでますよ、嫌な方は回れ左

 

強い一刀君が出ます、嫌な方は回れ右左

 

誤字脱字多いかも、多めにみてください

 

時間軸滅茶苦茶です、あと設定も滅茶苦茶ですそれでもいい?

 

以上がいいならどうぞ先にお進みください

 

 

ついに始まった黄巾の乱

各地で黄巾を纏った者たちが暴動を起こす

各々の諸侯たちは己の領地を守るため

または力なき人々を救うため黄巾党に立ち向かう

 

またその頃と一致してある噂が立つ

とある傭兵団の話

その傭兵団は少数ながらも各地に突如として現れ

大群率いる黄巾党を次々に撃破

一糸乱れぬ兵たちの動き

戦局を覆す数々の策略

恐れを知らぬ勇猛果敢な将

傷ついた民たちを癒す医療技術

そして天の御使いと名乗る少年の存在

その噂は瞬く間に広まり諸侯たちの耳に入る

そして各地から腕に覚えの有る者たちがこぞってその傭兵団に入っていった

 

 

さてここは一刀と雷轟が出会った砦

崩れていた所は直され、木を切り開いた場所には畑があり

小さいながらも調練場も設立されていた

簡易的な居住区、清潔な治療室

蓄えた食糧が豊富にある蔵

そこは砦の域を越え、小さい城になっていた

 

今回はそこでの一刀たちの日常を紹介しよう

 

拠点 雷轟

 

 

砦の一角

一刀が好んで修行する場所

そこに二つの影

 

 

雷轟「・・・・・・・」

 

一刀「・・・・・・・」

 

 

ピンと張り詰めた空気が場を支配する

雷轟の顔には一筋の汗、一刀から放たれる闘気に自然と体が硬直する

一方一刀は殺気を込めた視線を真っ直ぐに雷轟に浴びせる

その瞳はそこらの少年の様な物では無く、一瞬でも目を逸らせば自身の首が飛ぶ・・・

そう錯覚させる、そんな瞳である

 

 

雷轟「・・・・・っ」

 

一刀「・・・・・・」

 

 

長時間こうしてるのにも関わらず抜刀の構えを崩さない一刀

その構えは脅威と知っている雷轟が責めあぐねている

雷轟の手に装着されている、得物

一刀が考案した指刃長手甲

指の部分が刃となっており突き刺すも良し切り裂くも良し

さらに肘を庇うほど長く守備にも使える攻守そなえた得物である

しかし最大の弱点はリーチ、手甲の形をとってる為敵に接近しなければならない

 

 

雷轟「っ!」

 

一刀「!」

 

 

仕掛ける雷轟

手刀の構えのまま突き刺す勢いで前進する

迎え撃つ形の一刀

抜刀の構えのまま白月に力を込める

 

 

雷轟「はぁ!!」

 

一刀「シィ!」

 

 

一瞬の交差

その場に膝をついたのは雷轟だった

 

 

雷轟「つぅ・・・お見事です一刀様」

 

一刀「いや、初めての武器でここまで出来る雷轟の方が凄いよ」

 

 

頬に流れる血を拭い

手を差し伸べる

 

 

一刀「使い勝手はどう?」

 

雷轟「えぇ、なかなか面白い武器ですね」

 

 

カシャと鋼が軋む

 

 

雷轟「攻守一体の武器、しかし難点は握手が出来ないことですね」

 

一刀「ははっ!そこは面倒だけど一度外してからだね」

 

雷轟「ふっ・・・一刀様なぜ私にこの武器をおすすめに?」

 

一刀「雷轟はさ、腕長いし足も長い、筋肉も早筋遅筋それぞれいい感じに鍛えてるから

俺の師匠の技使えると思ってね」

 

雷轟「早・・・遅・・・?」

 

一刀「あー・・・要するに素早く動くための筋肉と長く動くための筋肉ってこと」

 

雷轟「はぁ・・・」

 

一刀「その武器はね師匠が現役の時、俺の爺ちゃんを追い詰めた事のある武器でさ

雷轟は現役の時の師匠・・・影飛師匠にそっくりなんだ」

 

雷轟「それは光栄です」

 

一刀「それに、考えてる事があってね」

 

雷轟「お聞きしても?」

 

一刀「隠すようなことじゃないから、雷轟・・・今俺たちの軍の総数は五千に戻った

そのうち千を君の専属部隊にしたいんだ」

 

雷轟「私の?」

 

一刀「その部隊は君と同じ武器を持たせてさ、色々な事を出来る部隊にしたいんだ

偵察、防衛、潜入、工作、万能な部隊にさ」

 

雷轟「そのような部隊の隊長・・・私に務まるでしょうか」

 

一刀「出来るさ、現に今君が使った技は『点』といってね。俺が覚えるのにだいぶ掛かった技なんだ」

 

雷轟「いや、これは一刀様の戦場での動きを見よう見まねで・・・」

 

一刀「そのほうが凄いよ、自身を持て雷轟、それとも俺が信用ならないか?」

 

雷轟「いえ!断じてそのようなことは!」

 

一刀「はは、冗談だよ。雷轟これから君に俺の技を教える、それを選び抜いた精兵に教え

俺が望む部隊を作り上げてくれ」

 

雷轟「一刀様のお心のままに・・・」

 

一刀「うん!さて今日は止めにして仕事に戻るよ」

 

雷轟「はっ!手ほどきのほど感謝いたします!」

 

一刀「それじゃ、雷轟もほどほどにね」

 

雷轟「御意」

 

 

・・・・

 

 

一刀が去ってから一人鍛錬場に残る雷轟

 

 

雷轟「新しい力か・・・」

 

 

手甲をガシャと鳴らす

 

 

雷轟「我が愛しき妻、季更。しばしそちらで待っていてくれ私はもうしばらくこちらでする事が出来た様だ」

 

 

拠点 水面

 

 

砦から少し歩いたところにある町

そこに一刀と並んで歩く水面の姿があった

 

 

水面「すいません、手伝ってもらって」

 

一刀「いいのいいのこれくらい」

 

 

今回町に来たのは各々武将たちの日用品を買うため

水面の荷物持ちを買って出た一刀

 

兵の調練を終え手持ち無沙汰だった時にばったり水面と遭遇

町に買い物に出ると聞いて同行したと言う経緯

 

 

一刀「それにちょうど買いたいものもあるしね」

 

水面「なにを買うんですか?」

 

一刀「もってた包丁が駄目になってさ、新しいのを買いたいなーと」

 

水面「ご主人様率先して炊き出しようの仕込みしてましたもんね」

 

一刀「やっぱり、自分の作った物を美味しそうに食べてくれるのは嬉しいから。どんな状況でもね」

 

水面「そうですね、それじゃあ金物屋さんに行きましょう!」

 

一刀「ああ、っと」

 

 

ふと露店の品物に目が留まる

 

 

一刀「これは・・・・」

 

 

この時代には珍しいデザインのナイフ

刃側に反り返った刀身所謂ククリナイフ、根元は半月方に開いておりそこには刃が無い

機能性も中々重視されており刃物マニア血が騒いだのだろう

 

 

水面「ご主人様?」

 

一刀「おっちゃん、これいくらだい?」

 

「値札が張ってあるだろ」

 

 

そう言われて値札を見る『60000』

 

 

一刀「うっ・・・ぎりぎり足りるくらいか・・・」

 

「どうすんだ?買うかい?」

 

一刀「あぁ、買う・・・」

 

水面「駄目ですよご主人様」

 

一刀「水面?」

 

水面「これよりもっといい奴が向こうにありましたよ、この値段じゃボッタクリもいいとこです」

 

 

今まで黙っていた水面が言う

 

 

一刀「水面・・ちょっと失礼だ・・・」

 

水面「失礼も何もこの値段で売ってるなんて異常ですよ異常」

 

 

まるで店主を挑発するように言ってのける

 

 

「ほう・・・あんた俺が異常だってか」

 

水面「えぇ」

 

「だったらいくらが一般的だい?」

 

水面「これ位ですかね?」

 

 

水面値段を提示『5000』

 

 

「おいおい、御嬢ちゃんこりゃなんでも酷すぎだ、これくらいだろう」

 

 

店主値段を提示『40000』

 

 

水面「はぁー・・・お話になりませんご主人様いきましょう」

 

「ちょいと待ちな、じゃあこれで」

 

 

『35000』

 

 

水面「いやいや、もうちょっと」

 

 

『10000』

 

 

「なら」

 

 

『25000』

 

 

水面「もう一声!」

 

「くっ!嬢ちゃんやるねぇ・・・なら」

 

 

『20000』

 

 

水面「もう少し!」

 

「首括れってか!?えぇーいこれでどうだ!!」

 

 

『15000』

 

 

水面「買ったぁ!!」

 

 

・・・・

・・・・・

・・・・・・

 

 

水面「よかったですねご主人様!」

 

一刀「はっ・・ははは・・・すごいな水面は・・・」

 

水面「お父さんがよく露店に連れて行ってくれたんでそこで覚えました!」

 

一刀「そうか・・・」

 

水面「そうなんです!さぁ次は包丁です!」

 

 

元気に走り出す後ろ姿を見て自分も走る

今日思ったことは女性は買い物の事になると強くなると認識した一刀であった

 

 

拠点 楓

 

 

 

一刀たちの砦から少し離れた農村

そこは黄巾党の乱のため徴兵により働き手がいなくなってしまった

しかし傭兵団の面々が手伝っているため今年の食べる分は確保できそうである

 

 

楓「おらー!もっと腰入れろ!!そんなんじゃいい作物はできねぇぞ!」

 

 

畑のど真ん中で声を張り上げている楓

自分が担当していた区画を終わらせ、腰を痛めたお爺さんの分を耕している

 

 

一刀「楓、お疲れ」

 

楓「お館!」

 

 

額の汗を拭う、インナーを捲り野良仕事スタイルである

 

 

楓「もう終わらせたのか!やっぱお館はすげぇや!」

 

一刀「いやいや、俺の何倍も早く終わらせた楓の方が凄いよ」

 

 

腰に下げていた水筒を渡す

 

 

楓「ありがとうございます!」

 

一刀「楓、ずいぶん手馴れてるけどもしかして」

 

楓「んっ・・・ぱぁ!はい、あたいは農民の出です」

 

一刀「そうか、そりゃ勝てないはずだ」

 

楓「それを言うなら、お館も凄いです!」

 

一刀「えっ?」

 

楓「村に居た男たちより早く耕し終わってる、本当に素人かと思いましたよ」

 

一刀「重労働は慣れてるからね、でも流石に疲れたよ」

 

 

ぐーっと体を伸ばす

腰や肩がパキパキと音を鳴らす

 

 

一刀「楓は凄いよ、全然疲れてる様子がない」

 

楓「畑仕事が好きなんですよ、村でも一番の働き者だって村長に言われてました」

 

一刀「なるほど、それであの怪力か」

 

 

この楓ひとたび戦場に出れば

自慢の棍を片手に迫り来る敵をことごとく粉砕する

 

 

楓「はははは・・・・」

 

一刀「楓?」

 

楓「やっぱり、お館もあたいみたいな女嫌ですか?」

 

一刀「へ?」

 

 

顔を伏せ、こめかみ辺りを掻く

 

 

楓「よく言われるんですよ、お前は女らしくないって・・・やっぱ美冬みないな落ち着いた感じの・・・」

 

一刀「そんなことは無いよ」

 

楓「へっ!?」

 

 

一歩歩み寄る

 

 

一刀「そんな事無い」

 

 

そっと楓の手をとる

 

 

一刀「楓君は綺麗だ」

 

楓「ふぇ!?そそそ、そんなこと」

 

一刀「いいや、君は綺麗だよとても」

 

 

さらに一歩距離を詰める

 

 

楓「そんなお世辞はいいですよ!誰がこんな怪力で土臭い女・・・」

 

一刀「お世辞じゃないよ」

 

 

体が密着する

 

 

一刀「楓、君は綺麗だ。戦場に出て戦ってる君はまるで得物を狩る虎の様でとても綺麗だ」

 

楓「お・・お館・・・手・・離して・・・」

 

一刀「楓、君は綺麗だ。土にまみれて仕事をしている君は輝いている」

 

楓「わかったから・・・手を・・・」

 

一刀「俺の目を見てくれるまで離さない」

 

楓「うぅ・・・」

 

 

ゆっくりと顔を上げる

恥ずかしさからか耳まで真っ赤になっておりまるで茹蛸の様だった

 

 

楓「ほら・・もういいだろ?」

 

一刀「うん、綺麗で可愛い顔だ」

 

楓「っ~~~~!もう!ばか!!」

 

 

ドンと一刀を突き飛ばす

 

 

一刀「ととっ」

 

楓「お館のあほーーー!!タラシーーーー!!」

 

 

まるで子供の喧嘩台詞をはきながら脱兎の如く逃げる

一刀はやりすぎたかなと思い頭を掻く

 

 

拠点 美冬~医術~

 

 

 

一刀「んんー・・・はぁ!」

 

 

太陽が天高く昇る真昼間

砦の倉庫から出てきた一刀は大きく伸びをする

 

 

一刀「倉庫整理終了っと、いてて」

 

 

手の甲に滴る血

どうやら何か鋭い物で切ってしまったようだ

 

 

一刀「まっ放っておけば治るだろ」

 

美冬「ご主人様?」

 

一刀「美冬」

 

 

反対側の通路から美冬が歩いてくる

 

 

美冬「倉庫整理ですか?」

 

一刀「あぁ、もう終わったけどね」

 

美冬「お疲れ様です、あっご主人様血が」

 

一刀「ん?こんなの放っておけば治るよ」

 

美冬「なりません、どんな小さな傷でもそこから死に至る病になるとも限りませんよ?さぁお手を」

 

 

そう言われては反論できず渋々手を差し出す

 

 

美冬「はい、ではいきます」

 

 

一刀の傷に手をあて、神経を研ぎ澄ます

淡い光が手を包み込んだと思った時には既に傷は消えていた

 

 

一刀「これは凄いな・・・治癒孔だっけ?」

 

美冬「はい。私の家は代々医者の家計なんです、幼少の頃より父に手解きを受けていまして

骨のヒビ位なら治せるくらいには」

 

一刀「それは本当にすごいよ!俺にも出来るかな?」

 

美冬「ご主人様の氣はかなり大きいですからそれなりに経験を積めば出来るかと」

 

一刀「本当かい!?美冬教えてくれるかな?」

 

美冬「えぇ、私でよければ」

 

 

・・・・・・・

 

 

一刀「くっ・・・・はっ・・・・!」

 

美冬「もう少し氣を落としてください」

 

一刀「わかった・・・」

 

美冬「今度は落としすぎです」

 

一刀「っ・・・・」

 

 

鍛錬場にて治癒孔の練習中

思ったより難しく難儀してる模様

 

 

一刀「くぅ・・・難しいなこれは・・・」

 

美冬「ご主人様、目の前に大切な人が瀕死の状態で居る事を思い描いてください」

 

一刀「大切な人・・・」

 

美冬「えぇ、ご主人様の氣が間に合わなかったらその人は死にます。そうおもっ・・・」

 

一刀「・・・・・・・」

 

美冬(!?この氣は・・・・)

 

 

一刀の手から溢れる光、美冬のとは違い強く真紅の様に紅い

 

 

一刀「・・・・・・」

 

美冬(ご主人様、泣いている・・・)

 

 

溢れる涙に気付いていない

ただ目の前に幻視している大切な人を助けるべくただただ氣を放つ

 

 

一刀「父さん・・・母さん・・・たす・・・け・・・・る・・・・!!」

 

美冬(っ!!これ以上は!)

 

 

光が巨大な物に変わっていく

 

 

美冬「ご主人様!!これ以上はいけません!!」

 

一刀「・・・・・」

 

 

美冬の言葉に反応を示さない

光はどんどんあふれ出す

 

 

美冬「っ!ご主人様!お許しを!はぁ!!」

 

 

氣を溜めた拳を叩きこむ

 

 

一刀「!」

 

 

そのまま崩れ落ちる一刀

光は消え去りあたりは静寂に包まれる

 

 

美冬「はぁはぁ・・・・ご主人様!!」

 

 

揺り起こすが反応は無く赤子の様に眠り続けるだけ

 

 

美冬「よかった・・・あれほどの氣を放出して寝てるだけなんて」

 

 

一刀を自分の膝に寝かる

 

 

美冬「氣の絶対量が余程多いんだ・・・私の数倍」

 

 

前髪をかき上げたり頬を突付いたり

色々しても起きる気配が無い

 

 

美冬「それにしても、父君と母君か・・・」

 

 

慈しむ様に頭をなでる

 

 

美冬「いつか、話してくださいね?ご主人様・・・」

 

 

起こさないようにそっとキスをする

その場を動かず一刀が起きるまで膝枕をし続けた

 

 

・・・・・

・・・・・・

・・・・・・・

 

 

その後、一刀は難なく治癒孔を覚え美冬を驚かす

完璧とは言えないが、それでもずぶの素人が数回やってみただけで覚えるとは

美冬は一刀の凄さを改めて確認した

しかし、はじめて気孔を試した時のことはまったく覚えていなかった様だ

美冬の願望が叶う日は来るのだろうか?

 

 

黄巾党の乱もだいぶ落ち着いてきたころ

呉の国では

 

 

紅蓮「甘寧!甘興覇は居るか!」

 

甘寧「ここに、紅蓮様」

 

紅蓮「おお!お前に頼みたいことがある」

 

甘寧「私に?」

 

紅蓮「ああ、この場所に行ってある男にこいつを渡して欲しい」

 

甘寧「ここは、砦?それにこの文は」

 

紅蓮「恋文だ」

 

甘寧「!?はっ!了解しました」

 

紅蓮「ん?なんだ詳しいこと聞かないんだな?」

 

甘寧「私は命ぜられた事を成すのみです」

 

紅蓮「顔が赤いが?」

 

甘寧「っ!気のせいです」

 

紅蓮「はははっ、そう言うことにしておこう。おおそうそう明命も連れて行け」

 

甘寧「明命を?」

 

紅蓮「あぁ、お前らに会わせてやりたいんだよ、あいつにさ」

 

甘寧「はっ、それでその男の名は?」

 

紅蓮「北郷一刀だ」

 

 

・・・・・

・・・・・・

・・・・・・・

 

 

甘寧「ここか・・・」

 

 

外套で顔を隠しつつ、目的の砦を確認する

 

 

甘寧「しかし、ここは本当に砦か?」

 

 

周りは畑、燻製小屋、家畜小屋があり本来の砦とはかけ離れている

 

 

甘寧「まあいい、とにかく紅蓮様が文を出されたのだ、きっと他には知られてはいけない物なのだろう

ここは慎重に行くぞ明命・・・・明命?」

 

「はぅ~お猫様~」

 

甘寧「・・・・・あの燻製小屋の中身は魚か・・・おい!明命!」

 

「あうあうあう~」

 

甘寧「くっ・・・こいつは・・・周泰!周幼平!!」

 

周泰「はっ!何事ですか!思春様!!」

 

甘寧「猫に構うな、行くぞ」

 

周泰「御意です」

 

 

・・・・

・・・・・

・・・・・・

 

甘寧「中は普通か・・・」

 

周泰「そうですね」

 

 

潜入に成功した二人現在倉庫の前あたり

 

 

甘寧「さて、目的の男は」

 

周泰「あっちじゃないですか?」

 

甘寧「まて!迂闊に!」

 

 

カラン!カラン!

 

 

甘寧「っ!鳴子か」

 

周泰「あうあうーごめんなさい!」

 

甘寧「いいから、逃げっ」

 

「居たぞ!!」

 

甘寧「何!?早すぎる!!」

 

 

黒衣に身を包み顔を黒頭巾で隠した兵

雷轟、一刀が直々に鍛え上げた万能兵、北郷親衛隊(水面命名)

その手にあるのは雷轟も装備している指刃長手甲

北郷傭兵団に助けられた大商人がスポンサーになり

量産に成功、親衛隊の標準装備である

黒頭巾から覗く眼光は得物を狩る鷹の如く

 

 

甘寧「ちっ!こっちだ!明命!」

 

周泰「はい!」

 

「逃がすな!」

 

甘寧「くそっ!執拗いな!」

 

周泰「あの人たち見たこと無い動きで追ってきます!それが原因かと」

 

甘寧「分かってる!なんだあの動きは!!」

 

 

逃げれば逃げるほど次々に合流する

それぞれが異様な動きで二人を追い詰める

 

 

甘寧「次の角を曲がったら何処でもいいから部屋に飛び込むぞ!」

 

周泰「はい!」

 

 

グンッと走るスピードを速める

そして角を曲がって目に付いた部屋に飛び込む

 

 

甘寧「はぁはぁ、ここも時期にばれるな・・・」

 

周泰「あっ・・・思春様・・・」

 

甘寧「ん?」

 

「君たちは・・・・」

 

 

・・・・・・・

 

 

「何処だ!!」

 

「焦るな!そう遠くに行ってない!!」

 

「このあたりを重点的に探せ!!お前は俺と来い」

 

「はっ!」

 

「まさかとは思うが奴ら一刀様の部屋に・・・、行くぞ」

 

「御意」

 

 

とても傭兵団を率いる者が住んでいるとは思わないほどに質素な扉

ノックをするとすぐさま一刀の声がする

 

 

一刀「どうぞ、あいてるよ」

 

「入ります」

 

 

入るとすぐにお香の匂いが鼻をくすぐる

その中で一刀は囲碁を打っていた

 

 

一刀「なにかあったかい?」

 

 

兵に目もくれず碁を打つ

 

 

「賊が侵入いたしました、お手数ですが部屋を検めても?」

 

一刀「賊ねぇ・・・この砦には何も無いのに」

 

 

パチンッ

碁を打つ音が響く

 

 

「貴方がいるでしょう一刀様」

 

一刀「俺かい?俺には何の価値もないのにねぇ」

 

「御自覚ください一刀様、貴方を勧誘するためにと何人の刺客が来たのかを」

 

一刀「あぁ、あの断ったら突然切りかかってきた奴ね。あれは驚いたなー」

 

 

パチンッ

 

 

「そのような経験が御ありならもっと警戒を」

 

一刀「悪意ある奴だったら、警戒するよさすがにね」

 

「それならよろしいのです、さて部屋をあらため・・・」

 

 

その時寝台の下からガタガタと音が聞こえる

 

 

「!?一刀様検めますぞ?」

 

一刀「はぁ・・・どうぞ」

 

 

パチンッ

寝台のシーツをめくるそこには

 

 

「にゃー・・・」

 

「ねっ・・・猫?」

 

一刀「あ~あ・・みつかった・・・おいで?」

 

 

一刀が猫を呼ぶと喜び勇んで膝に飛び乗る

 

 

一刀「この間ここに迷い込んだんだ、怪我してたみたいでね」

 

 

抱き上げ顔の前にもっていく

ペロペロと顔を舐められ少しくすぐったそうである

 

 

一刀「それで?怪しい人はいたかな?」

 

「はっ!お騒がせいたしました!行くぞ!」

 

 

まるで疾風の如く居なくなる兵たち

 

 

一刀「やれやれ、真面目なのはわかるんだけどなぁ・・・さてでてきてもいいよ」

 

甘寧「・・・・・」

 

周泰「アウアウー・・・オネコサマー・・・」

 

 

抜き身の刀を持った甘寧が今で言うクローゼットの中からでてくる

 

 

一刀「さて、とりあえずお茶でも如何かな?美味しいのを見つけたんだ・・・」

 

甘寧「なにも聞かないのか?」

 

 

キラリと刀が光る

 

 

一刀「とりあえず、武器は仕舞ってくれるかな?それともそれが君の生まれた地方に伝わる挨拶かい?」

 

 

猫をおろし、茶器の準備をする

 

 

甘寧「・・・・わかった」

 

一刀「なにより、さっどうぞ」

 

 

机にお茶菓子と人数分の茶器をだし椅子を引く

二人が座ったのを見届け自分も席に着く

 

 

一刀「さて、君たちの名前聞かせて貰えるかい?」

 

甘寧「甘寧だ」

 

周泰「周泰です」

 

一刀「甘寧に周泰ね」

 

甘寧「北郷一刀、孫堅様から文だ」

 

一刀「孫堅・・・預かろう」

 

 

全員分のお茶を入れ、手紙を受け取る

 

 

一刀「・・・・ふふっ・・なるほどね」

 

周泰「どんな内容なんでしょう?」

 

甘寧「さぁな、失礼にあたるからそう言う発言は慎めよ」

 

周泰「うぅ・・」

 

一刀「ふふっそんな大層な物じゃないよ。恋文だよ恋文」

 

周泰「こっ・・恋!?」

 

甘寧「・・・・・ゴホンッ///」

 

 

素直に真っ赤になる、周泰と腕を組みながら赤くなる甘寧

 

 

一刀「やれやれ、あの人元気そうでなによりだなぁっと」

 

 

筆と硯をもって返事を書き始める

 

 

一刀「二人ともお茶冷めるから飲んだほうがいいよ?毒なんて入ってないからさ」

 

甘寧「・・・・・あぁ」

 

周泰「はい、頂きます」

 

 

やっとお茶に手をつけた二人に満足そうに眺めると再び手紙を書く

 

 

甘寧「むっ!」

 

周泰「美味しい!美味しいです!!」

 

一刀「そうか、よかったらお菓子もどうぞ?その茶葉に合うように作ったんだ」

 

 

皿の上には自分用なのだろう少し形の悪い餅菓子が乗っている

 

 

一刀「はじめて作った割には良い出来なんだけどどうかな?」

 

甘寧「・・・・これで『良い出来』ならそこらの菓子屋は潰れているな」

 

周泰「おいしいですー♪」

 

一刀「ゆっくり食べてね、詰まると困るから」

 

「にゃー」

 

一刀「おや?お前さんも食べたいのかい?ならこれで我慢しな」

 

 

ポケットから煮干を取り出し食べさせる

なぜ煮干が・・・・

 

 

一刀「さて、これでよし!孫堅様に返事だよ」

 

甘寧「預かろう」

 

一刀「うん、よろしくね」

 

甘寧「ふっ、お前は不思議な奴だな」

 

一刀「そうかな?自分じゃわかんないけど・・・」

 

甘寧「自分の命を狙ってるかもしれない賊を庇ったり茶を出したり普通はせんぞ?」

 

一刀「君たちが悪意もつ者なら容赦はしてなかったさ」

 

甘寧「そうか、それにあれだ」

 

 

猫の方を見る

周泰が猫にデレデレ状態である

 

 

甘寧「動物は本能的に良い奴悪い奴を見極めるものさ、お前は不思議で良い奴だ」

 

一刀「ほめ言葉なのかな?」

 

甘寧「さぁな、では邪魔をしたな」

 

一刀「いいやそれほどでも、また来てね今度はちゃんとした客人としてね」

 

甘寧「ふっ、気が向いたらな」

 

周泰「御猫様に懐かれる方は良い人です!また来たいです!」

 

甘寧「お前は猫目当てだろうが、それでは孫堅様への文確かに預かった。さらばだ」

 

周泰「では!」

 

 

そのまま扉から出て行き瞬く間に消える二人

 

 

一刀「忙しないな、ねー」

 

「にゃー」

 

甘寧「紅蓮様ただいま帰りました」

 

紅蓮「おう、どうだった」

 

甘寧「これを」

 

紅蓮「ん、さてさて」

 

 

文を読んだ紅蓮から笑い声が聞こえる

 

 

紅蓮「はっはっはっ!やれやれ振られちまった」

 

甘寧「お気の毒です・・・」

 

紅蓮「あいつめぇ・・・なかなか手ごわいな、思春お前はどう思った?」

 

甘寧「北郷一刀のことですか?不思議な奴ですしかし嫌いではない」

 

紅蓮「ふむ・・・明命お前は?」

 

周泰「一刀さんは優しい人でした、またお会いしたいです!」

 

紅蓮「なるほど・・・じゃあ抱かれたいと思うか?」

 

甘寧「ぶっ!!」

 

周泰「ここここ紅蓮様!?」

 

紅蓮「どうなんだ?抱かれたいのか抱かれたくないのか!」

 

甘寧「・・・・あったばかりなのでなんとも」

 

周泰「私もです・・・」

 

紅蓮「んー・・・そうかそうか、二人とも嫌いじゃないんだな?」

 

甘寧「えぇ」

 

周泰「はい」

 

紅蓮「よしよし、それが分かれば良いさ一刀ぉ待ってろよ?ふふふはははははははは!!」

 

 

首をかしげる二人

一方一刀は酷い寒気に襲われていた

 

 

はいどうも!夢幻トマトです!

 

先日友人に「美冬見たいなキャラっていざエロいことしたらかなりエロくなるタイプだよね」

と言われ笑顔で「そうだね!そう思ってキャラ作ったからね!」

と笑顔で返しておいた俺は間違ってないよね?(*´ω`*)

 

 

そういえば結構北斗の○ンしってるひといるんだなーと思った

しかも結構のってくださった皆様

この海のリハクをもってしても(ry

 

次回は董卓討伐の話になりそうです、一刀君がどんな道を選ぶかこうご期待!!

 

では次の作品で・・・・


 
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