No.129238

天の御使い「宝譿」Ⅴ

aki ecoさん

先に謝っておきます…ごめんなさい。

2010-03-10 16:00:00 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:1900   閲覧ユーザー数:1700

「風…もうそろそろここを発とうと思うのだが」

 

「おや、では、こちらのお仕事は」

 

「あぁ、後はここの者がやれば問題ない、それにここだと活躍の場が…な」

 

「そうですかー」

 

「風はどうする?」

 

「風はまだ、やる事が残ってるのでまだここに居ますよー」

 

「そうか…達者で」

 

「えぇ、お元気で」

 

星ちゃんは行っちゃいましたねー

 

孫策さん達もそろそろ、帰ってくるのでしょうかねー

 

 

 

孫策さんが帰ってきてから、

 

宝譿さん、孫呉に天の血を入れると説明を受けてるようでしたねー

 

 

数日後、一揆が……

 

いえ、呉独立のための作戦が実行されました。

程立さんが字を教えてくれる事になったある日、その日は二人でやってきた。

 

亞莎…俺の事を一刀と呼んでくれる人物の一人…

 

「一人教えるのも二人教えるのも一緒ですからー」

 

「それじゃあ呂蒙さん、お願いしますねー」

 

亞莎に寝台から体を起こしてもらい、立ち上がろうとして…

 

「おぉ…まるで産まれたての子馬ですねー」

 

「程立さん…」

 

「自分で歩くのは、できそうですかー?」

 

「まだ支えてもらっても無理そうだ」

 

「おぅおぅ俺と同じ名前だって言うのに情けない」

 

「これこれ、宝譿あなたは、風の頭の上に載ってるだけじゃないですかー」

 

「俺も宝譿なら程立さんの頭に載ろうかな」

 

程立さんに近づこうと足を動かそうとして…

 

「一刀様!?」

 

足がもつれ亞莎と一緒に転んだ…

 

「おやおや、こんな昼間から女の人を押し倒すなんてー」

 

「くぅ、わざとじゃ……白……」

 

「……宝譿さんは変態なのですねこうしても喜ぶのでしょうかー」

 

程立さんが頭を踏んできた…

 

「すみませんねー呂蒙さん、風の背が低いばかりにこんな事を頼んでー」

 

亞莎は顔を赤くしながら起き上がり俺を起こして寝台に座らせる。

 

 

 

勉強会を、しばらく続けて…腹の音が鳴った頃

 

「ちょうどいい時間ですから、食べ物貰ってきますねー」

 

「それなら私が―」

 

「大丈夫ですよー、ゆっくりお話しててくださいー」

 

亞莎は、何か言いたそうだったけど…程立さんは先に歩いて行ってしまった。

 

ゴマ団子を持って戻ってきたと思ったら…

 

「風は、用事が出来てしまったのでー、あとは、若い二人でー」

 

そんな事を言って部屋から出て行った……

「孫策さんーこんな感じでいいのですかー?」

 

「うん、本当は蓮華と仲良くさせたいけどあの状態だとね」

 

「まぁ、ちゃんと動けてからですねー」

 

「それじゃ、私は明命を連れて山賊を倒してきちゃうわね」

 

むぅー何か…なんでしょう言葉に出来ませんが…

 

まぁ、大丈夫でしょうねー

 

孫策さんを見送って、呂蒙さん達のほうを向いて、

 

…周瑜さん達の手伝いでもしますかねー

 

「あ~程立ちゃん、亞莎ちゃん達の勉強教えるの代って下さいよ~」

 

「ぐぅ」

 

「おぬしが教えるには、刺激が強すぎるわ」

 

「そんなこと~ないですよ~」

 

……やはり起こしてもらえません

 

稟ちゃんのつっこみが懐かしいですねー

 

「程立」

 

「なんですかー?」

 

周瑜さんが声をかけてくる

 

「あの男が目が覚めた今、雪蓮に付き合うためにここに残る必要はないが…いいのか?」

 

「あーそれなんですけどね、気になることがありましてー」

 

「気になること?」

 

「ぐぅ」

 

「……はぁ、おきろ」

 

「棒読みですかー」

 

「さすがにな…可哀想に……」

 

きっと孫策さんで慣れてるから気にならないのでしょうねー

 

まぁいいですかー

 

「そうですね…天の御使い…逃げるためか一人でなく風も一緒にここに連れてこられましたからね」

 

「ふむ…確かに…ただ巻き込まれたか、何か意味があるのか…」

 

それにしても何かいやな予感がしますねー

 

何でしょうかー?

「……伝令!」

 

「曹操様に、援軍の必要は無しと伝えてください」

 

「はっ!」

 

……まったく、あなたが見つからないから、私だけ先に曹操様に仕えてしまうではないですか

 

そして今回のことで褒美と……

 

「そんな…ッいけません!」

 

「あっ…そんな……駄目…ぶッ」

 

 

 

無血で守れる城の一部に血の池が出来上がりました。

 

 

――

 

 

 

孫策様が帰ってきました。

 

いやな予感が続いていますねー

 

何でしょう…無言で…

 

風は武人ではないのですが…ものすごい気配を孫策様が放って…

 

おぉぅ…抱き上げられてしまいましたよ……

 

「あ…あのー周瑜さんこれは一体――」

 

「すまん…諦めろ…それから…雪蓮を頼む」

 

「ぐぅ」

 

……ここで寝ると誰も助けてくれませんねー

 

うっかりしてましたねー

 

「あ~ん、程立ちゃん、何度耐えられるんでしょうか~」

 

「まぁ、あの身体じゃそんな体力はないじゃろうから二回が限度じゃろ……」

 

「いや~ん」

 

 

孫策さんの部屋に連れ込まれてしまいましたよー

 

「…熱い……たす……」

 

孫策さんは風の首に、顔を近づけ…

 

「ひぅっ…ぁ…あ…」

 

噛み付き…そのまま抱きしめて…震えてます…

 

うぅ…もう少し風の身体が、大きかったら頭を撫でるのですが……

 

ゆっくりと孫策さんの背中をさすります。

 

「落ち着きましたかー?」

 

「う…ん、ごめん……ンッ」

 

「ふ…ッン……ぷは…」

 

「ごめんね…」

 

「はぁ……はぁ……風の真名は、風と言います、この真名を孫策さまに預けますねー」

 

「!?…いいの?」

 

「おいおい野暮な事はいいっこ無しだぜ」

 

「こら、宝譿それは風の台詞ですよー」

「風はお邪魔そうなので失礼しますねー」

「ちょっと付き合ってくれる?」

「敵軍より単騎で出てくる影あり。……あれはだれでしょう?」


 
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