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仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双 第5話

BLACKさん

この話は真の話と言うよりも無印の恋姫†無双に近い作品です。
そして流れも基本的なところは原作と変わりませんが、仮面ライダーの力があるためセリフや一刀の態度が違うところや話そのものが大きく違うところも出てきたりします。
そのためそんなの嫌だという方は閲覧をご遠慮願います。

2010-02-07 20:14:33 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:5647   閲覧ユーザー数:4764

これまでの仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双は!

 

 

一刀「ハアハア、ハアハア……。またあの夢だ。これで何度目だよ?」

 

何度も見る夢でうなされように起きる一刀。

一刀の周りには無数の地球。そして巫女服の少女管輅。

 

管輅「あの世界を破壊してください」

 

反董卓連合に参加し、待ち受けていたのは白装束と仮面ライダーグレイブと仮面ライダーシザース

 

白装束「世界を破壊する悪魔!」

白装束「北郷は悪なり!」

 

ディケイドはディケイドダブルとなり、人質盾になっていた月と詠を助け出す。

 

一刀「はああああああぁぁぁぁぁぁ!」

 

ダブルのファイナルアタックライドにより、シザースとグレイブを撃破。

一刀達は西涼へと向かうことにするのであった。

 

 

翠達の勧めで、西涼に住むことになった一刀。

そこではかなりのんびりと過ごしていたが、大陸ではかなりの動きがあった。

反董卓連合が解散してそんなに経たないうちに袁紹が公孫賛を攻め、公孫賛は敗れ、劉備のところに逃げ延びた。

その袁紹は次に曹操を攻めたが、返り討ちにあい、袁紹の勢力は滅び、袁紹は顔良、文醜と共にどこかへと去っていった。

ちなみに袁紹は劉備も攻めており、劉備は徐州を離れて、曹操の領地をなんとか通らせてもらい、蜀に向かったとのこと。

時同じくして、袁術も客将であった孫策の反乱にあい、袁術は張勲と共に国を追いだされると言った、かなり劇的な動きをしていた。

そんなこと一刀は関係ないように客観視して写真ばかり撮っていた。

 

一刀(俺はこの世界を破壊できればいい。ただどうすればいいかは分からんがな…)

 

そんな劇的な動きが起きて数ヶ月が経った頃、西涼でもある動きが起こる。それは……。

 

一刀「馬騰が俺を呼んでる?」

翠「ああ、一緒に来てくれ」

 

一刀は馬騰の体が病に冒されていることを知っていた。

翠が慌てたように来たので、かなりのやばい状態だと察知した。

 

一刀(俺に話をするにしても一体何の話だ?)

 

一刀は考えながらも翠と一緒に馬騰のところに向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

世界の破壊者、ディケイド。

とある外史をめぐり、その瞳は何を見る。

 

 

 

 

オープニング

 

 

ある荒野でマシンディケイダーからおり、景色を眺める一刀。

 

写真のフィルムがいくつも入ったガラス箱をどかす一刀。

 

城の中庭で何かを思う、風、星、凪、真桜、沙和、翠、蒲公英、月、詠、恋、音々音と一人の少女。最後に現れる稟。

 

一刀が中庭の外れでマシンディケイダーにもたれかかり、一刀の周りには自分に味方する13人の少女の虚像が次々に現れる。

 

フィルムが入ったガラス瓶が落ちて割れ、一刀の顔には9人の平成の仮面ライダーの顔が浮かび上がる。

 

どこかで紙飛行機を飛ばして投げる、謎の青年。

 

一人、空を見上げる凪。

 

13人の少女とその中心にいる一刀。

 

いくつものフィルムが回ると同時に場面が変わり、ディケイドに変身した一刀の周りには先ほど別の少女達が囲み、襲いかかろうとする。

 

ディケイドはライドブッカーのソードモードで少女達の攻撃を防ぎ、少女の一人を斬りかかる。斬られた少女は怪我はしてないが、思わずのけぞる。

 

ディケイドは次に素手で少女達を上手くやり過ごし、攻撃を防ぎ、素手で攻撃する。

 

一刀は稟をマシンディケイダーに一緒に乗せて、走る。その後ろを走って追いかける紙飛行機を投げていた青年。

 

謎の仮面ライダー、ディエンドは己の武器、ディエンドライバーを振りまわすように様々な方向に向け、正面にディメッションシュートを放とうとする。

 

マシンディケイダーで走るディケイド。その周りには己の力が持つ平成ライダー9人が映し出される。

 

 

仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双

 

 

 

第5話  偽物とスパイの鏡活動

 

 

馬騰の居る部屋では馬騰がベットの中で横になっていた。

その看病と言うか近くには蒲公英がいる。

 

蒲公英「伯父様、お姉様と一刀さんが来たよ」

馬騰「おお、北郷さん、すみませんね……」

 

馬騰はそんなに歳はいっていない男の人だが、病に蝕まれているせいか歳以上に老けてるように見えた。

 

一刀「俺を呼んで、何が言いたいんだ?

病人なんだから、無理するなよ」

馬騰「そうもいかん。曹操が河北を治めたことはもうご存じであろう」

一刀「ああ」

馬騰「曹操の事だ。恐らくはこの西涼にも攻めてくるであろう。

そこでお主に頼みが……ある……」

一刀「曹操を追い払う手伝いだろ?」

馬騰「それもあるが…話したいことはそれではない」

一刀「じゃあ何だ?」

馬騰「お主にこの西涼を治めて欲しいのだ」

一刀「何?」

 

一刀は自分が想像していなかった答えが馬騰から出されたことに少々戸惑いを見せるが、すぐにいつもの調子に戻る。

 

一刀「何でそんなことを俺に言う?」

馬騰「お主がこの世界の破壊が目的なのは娘達から聞いている」

一刀「まあ、そうだが……」

馬騰「ならその破壊のためにこの西涼で国を建てた方がやりやすいと思いましてな……」

一刀「その事に近隣の連中は?」

馬騰「大丈夫です。皆、賛成して下さった。それに……。

そなたは旅をしながらもこうして仲間を増やしておる。お主の人徳ならどうにかなるだろう。

ですので、この土地で国を興してください」

一刀「…………」

 

一刀は考え込む。馬騰の頼みを聞いた場合は自分が行う世界の破壊に一歩近づくであろう。

しかしそんなので良いのだろうかと一刀は考える。

一刀はまた馬騰に問う。

 

一刀「俺はこの世界を破壊するんだぞ。それはあんたの娘達の幸せを壊すことになるかもしれなんだぞ」

馬騰「そうですね……。しかしそれはもう既に翠達は了承していると思いますが…」

一刀「……確かにな……。……わかった。あんたの言う通り俺は上に立つ。

ただし、後悔するなよ」

馬騰「後悔などせんわ」

一刀「そうか……」

 

こうして一刀は馬騰に請われて西涼の太守となり、国を建てることにした。

その国を建てるにして、将達を集めて軍議をした。もっとも国の名前は一刀は決めていた。

 

一刀「国の名は『破』でいく」

稟「『破』……ですか?」

一刀「そうだ」

星「その国の意味は何であろうか?」

一刀「皆も知っての通り、俺は破壊者だ。

だったら全てを破壊するのにちょうどいいだろ。その国の名前は。

読み方だけなら昔にもあっただろ」

風「そうですね~」

一刀「それにな……。俺が負の連鎖を破壊する心は本物だ。

その連鎖の破壊を込めて、『破』でいく。いいな?」

凪「分かりました」

真桜「ウチは作るのが好きなんやけどな……」

音々音「まあ、そこまで悪くないとは思うのです」

一刀「じゃあ、決まりだな」

 

そして西涼を中心に新たな国が作られた。その国の名は「破」。

世界の破壊者ディケイドが三国志の世界に作った、全く新しい国である。

 

 

それから一刀は破の建国をしてから国境警備として、マシンディケイダーを飛ばしてブラブラしていると……。

 

一刀「うん?」

 

とある森道で何やら不審な音が聞こえる。

 

一刀「誰だ?」

 

一刀がマシンディケイダーから降りて、不審な音がする茂みの方を覗く。

するとそこに居たのは袁術と張勲であった。

 

袁術「のわぁっ!」

張勲「あらぁ~、あなたは……」

一刀「通りすがりの仮面ライダーだ。しかしお前達、ここで何してるんだ?」

 

一刀がそこに居た袁術(と言うか張勲)から事情を聞いた。

袁術達は孫策から国を追いだされた後、お金が無くなり、色々困っており、いつの間にかこの国に入っていて、今は木についている蜂の巣を取ろうとしていたのだ。

 

一刀「とりあえず、それは止めとけ」

袁術「嫌じゃ、嫌じゃ。妾は蜂蜜が欲しいのだ!」

一刀「仕方ねえ……。とりあえず俺のところに来い」 

袁術「蜂蜜水をくれるのか?」

一刀「毎日とは言わないが……。まあ少しくらいは用意してやるよ。

それにそのままだと野たれ死にするのが見えてる。

俺と一緒に来れば寝床や飯はやるよ」

 

その言葉に釣られるように袁術と張勲は一刀に保護されることになった。

そして城に連れて帰った一刀は皆に少しは文句を言われたが、皆は仕方ないとして納得した。

袁術と張勲は保護のお礼として皆に真名を教えた。袁術は美羽、張勲は七乃。

皆も真名を教えて、少々わがままな美羽と何考えてるのイマイチわからない七乃と一緒に居ることになった。

 

 

「破」が建国されて数週間が経つ。その間に破国では奇怪な事件が起こっていた。

それはなんと夜、街を巡回している兵士達が何者かに襲われると言うものであった。

しかも死者が何人も出ている。目撃者によると犯人は一人とのことだが、犯人が見つからないでいた。

 

一刀「………」

稟「一刀殿、どうかしましたか?」

一刀「いや、犯人が見つからないってのが気にかかってな」

詠「確かにおかしいわね。あれだけ探してもそれらしい証拠も見つかってないんだから……」

一刀(なんか嫌な予感がするな……)

 

一刀の予感は的中する。その嫌な予感がしたその日の夜。また兵士が襲われたのだ。

その襲われた現場にはすぐに凪が駆け付けた。

 

凪「誰だ、お前は!」

 

提灯(一刀が作らせたもの)の明りでその犯人の姿を見ようとする。

 

???「ふっふっふ」

 

犯人はその明りに当たるギリギリのところで家の屋根に静かに飛んで行くが、凪はかろうじてその明りで見えた姿を見ていた。

 

凪「まさか……」

 

犯人は闇夜に紛れて姿を消していった。

 

凪「星………」

 

凪の報告はすぐに一刀達のところに届けられる。

しかし一刀はその犯人が星でないことを知っていた。

なぜなら……。

 

一刀「星はその時、俺と真桜と沙和と一緒に月の家に居たんだけど?」

凪「え?」

稟「あの一刀殿」

一刀「何?」

蒲公英「月の家で何してたの?」

一刀「そいつは言えないけど、とにかく星は俺、真桜、沙和、月、それに月の両親と一緒に居たんだ。

違うってのは確かだ」

凪「ですが……あの時見たのは、間違いなく星でした……」

一刀「凪がそう思うほどの奴が星に化けてるってことか……。

こいつは俺が本腰をあげて捜査してみるか」

 

それから一刀も夜の見回りに参加する。しかし一刀が数日、夜の見回りをしてもその犯人は見つからない。

と言うより、事件そのものが起こっていないのだ。

 

一刀(こいつは何かあるな……)

 

 

それからまた数日が経つ。

城の中にはある人物が忍び込んでいた。

それは……。

 

???「思ったより簡単に入れました」

 

その忍び込んだ人間が誰にも見られないように姿を現す。

その人間とは孫策に仕える将。周泰であった。

周泰はこの破国を調べるように周瑜に言われて潜入してきたのだ。

 

周泰「しかし、この国は危機感と言うのか、監視とかはしっかりしてないようですね」

 

周泰が見つからないように動いていると突然、周泰の後ろから何かの泣き声が聞こえる。

周泰の後ろに居たのは猫であった。

 

猫「にゃあ~」

周泰「はぅぅぅ~~~~」

 

その猫のかなりの愛らしさにより周泰は自分の任務を忘れて猫とじゃれる。

 

周泰「お猫様~」

 

周泰はしばらく猫とじゃれあう。

そこに恋や一刀が居ることに気づかずに……。

 

恋「誰?」

周泰「はわ!?」

 

恋に声をかけられてようやく正気に戻る周泰。

 

一刀「確かに……お前、誰だ?」

周泰「そ、それは……」

一刀(こいつスパイか……)

 

一刀は周泰がどんな者なのかは見当がついていた。

 

周泰「………ごめんなさい!」

 

周泰はそう言って、急いで走って逃げる。

 

一刀「仕方ないな……変身」

 

一刀がディケイドライバーをベルトにして、カードを差し込む。

 

ディケイドライバー「カメンライド、ディケイド」

 

一刀はディケイドに変身。急いで周泰の後を追った。

 

 

周泰は城を出て、街の裏路地へと逃げていた。

 

周泰「ふぅ……。ここまでくれば……」

一刀「ここまでくれば?」

 

周泰のすぐ傍にはディケイドが居た。

 

周泰「い、いつの間に……」

一刀「あんまり見くびらないで欲しいぜ」

周泰「こうなれば……」

 

周泰は背中に掛けている刀の柄に手を伸ばす。

 

一刀「止めておいた方が身のためだと思うが?」

 

そんな時、一刀は何者かの気配を感じた。

 

一刀「そこに居る奴……出てこい」

周泰「え?」

 

一刀がそう言うと裏陰に隠れていた者が現れた。

そこから現れたのは仮面ライダーナイトであった。

 

一刀「ナイト?」

ナイト「北郷一刀、お前を殺す」

 

ナイトは手に持っていたソードベントでの剣、ウィングランサーでディケイドに斬りかかろうとする。

ディケイドは後ろを向いて、その剣を持つナイトの手を自分の脇に挟んで動けないようにした。

 

一刀「いきなりってことかよ」

ナイト「お前は世界を破壊する存在。見過ごすことなどできない」

周泰「え? え?」

 

周泰は二人は何が言いたいのかよくわかっていない。

 

一刀「何でその姿なんだ?」

ナイト「何が言いたい?」

一刀「正体を現せってんだよ!」

 

ディケイドはドライバーにカードを差し込む。

 

ディケイドライバー「アタックライド、イリュージョン」

 

ディケイドが五人に分身する。

 

周泰「はぅわ! 増えました!」

一刀「はあ!」

 

ナイトの動きを止めるディケイドと残った四人のディケイドがナイトをよってたかって斬りつける。

そしてナイトは堪え切れず、後ろに転がる。そしてその姿は転がっている最中に全く別の姿に変わった。

 

一刀「やっぱりな……」

 

そこに現れたのは仮面ライダーベルデであった。

 

ベルデ「貴様……何故分かった……」

一刀「最初っからってのが正しいかな?

大体予想はできてたし、この前の星に化けたのもお前だろ。

残念だが、あの時星は俺と一緒に居たんでな……」

ベルデ「ならば実力で貴様を殺すのみ!」

一刀「悪いが殺される気はない!」

 

ディケイドがあるカードをディケイドライバーに差し込む。

 

ディケイドライバー「カメンライド、リュウキ」

 

ディケイドはディケイド龍騎へと姿を変えた。

 

一刀「これでミラーワールドに逃げても無駄だぜ。それにな……手前を許す気はない!」

 

ディケイド龍騎は一気にとどめを刺そうとするが……。

 

バイザー「クリアベント」

 

ベルデがそれよりも先にクリアベントで姿を消す。

 

一刀「姿を消しやがったか……」

周泰「あの……」

一刀「何だ?」

周泰「わずかにですが、足音が聞こえるのですが……」

 

ディケイド龍騎が耳を澄ませる。そしてベルデがものすごくこっそりと近づいている足音だと気づく。

 

一刀「でぇやあ!」

 

ディケイド龍騎がベルデが居るであろうところに思いっきり足を伸ばす。

 

ベルデ「ぐおっ!」

 

その蹴りは見事にベルデの腹部に直撃。ベルデは後ろに飛ぶと同時に姿が見えるようになった。

 

一刀「今度こそいくぜ」

ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、リュリュリュリュウキ!」

 

ディケイド龍騎がすぐに龍騎のファイナルアタックライドカードを差し込んで、飛び上がり、宙を何回転もする。

 

一刀「はぁぁぁぁあああああ、はあああああああああ!!」

 

そして勢いよくドラゴンライダーキックを宙から放ち、そのキックはベルデに命中。

 

ベルデ「ぬぉおおわ!」

 

ベルデは爆発して消えていった。

 

一刀「ふん」

 

ディケイド龍騎は変身を解いて元の一刀の姿になる。

 

一刀「さてと……犯人は倒したけど……」

 

一刀が後ろに居る周泰の方を見る。

 

周泰「うう……」

 

周泰は考える。このまま逃げても先ほどのディケイドが追ってくる。

ここで戦っても敵の将達がやって来て捕まる可能性が高い。

もはやここまでっと周泰は考える。

 

一刀「言っておくが、俺はお前を悪いようにする気は最初っからこれっぽっちもないぞ。

だから今死のうなんて思うな。周泰」

周泰「う……」

 

周泰が自害しようとしたことを一刀は見抜いていた。

しかも自分の正体が一刀にばれていた。

 

周泰「気づいていたのですか……」

一刀「反董卓連合の時、巳水関攻めの時に顔を見て置いたんでな。

すぐにわかったよ」

周泰「不覚です……」

一刀「そう言うな。それにな……。さっき助言してくれた礼もあるしな……。

だから俺はお前をどうにかして弁明するつもりだが、どうやって言い訳するか……」

 

一刀は少し考えて、ある策と言うか思い付きをする。

 

一刀(そうだ。あのマンガであった、あれでいくか……)

 

一刀が考え付いたと同時に凪達が兵を連れてやってきた。

 

凪「一刀さん、大丈夫ですか?」

一刀「大丈夫だ……」

真桜「ところでその前に居る子は誰?」

一刀「まあ、色々あってな……。一緒に来てくれるよな?」

 

一刀が周泰の方を向いて、片目をウインクする。

信じろと言う意味でやったのだが、周泰にそれが伝わっているかどうかは一刀はわかっていない。

とりあえず周泰も城に向かうことになった。

 

 

それから周泰の処遇をどうするかと言うことになった。

 

稟「一刀さん、周泰をどうするつもりなのですか?」

一刀「俺は周泰を殺す気はないよ」

音々音「じゃあ、どうするつもりなのですか?」

沙和「このまま帰しちゃうの~?」

一刀「このまま帰す気はないけど、悪いようにするつもりは毛頭ない」

詠「じゃあ、どうするのよ?」

一刀「簡単だ。周泰をうちの公認スパイにするんだよ」

周泰「?」

月「スパイって……何ですか?」

一刀「簡単に言うと斥候のことだな。まあ斥候に将くらいの力がついたようなものだと思ってくれ」

星「つまりは斥候を認めると?」

一刀「ああ、そのつもりだ」

詠「そんなことして何の得もないでしょ?

それに逆にこっちが不利になるんじゃ……」

 

詠が言うのももっともである。

公認で斥候の存在を認めれば、こちらの弱点をさらすことにもなるのだ。

それは詠以外の者、皆が同じ意見であった。

 

一刀「普通ならな……」

蒲公英「普通って……何か特別な何かあるの?」

一刀「俺が一体何だと思ってる?」

 

皆が考えこむ。その皆に一刀が答えを出す。

 

一刀「俺は破壊者だ。俺はこの世界の負の連鎖を破壊する。

その破壊の一つに俺はスパイを認めることにする。

何……。情報が漏れた所で、問題ない。

その問題をどうにかするほどの力を出せばいいだけだ」

 

一刀はかなり強気で言う。まあ一刀と言うかディケイドが本気を出せば、そんなのは簡単である。

 

一刀「とにかく俺は周泰を殺さず、公認のスパイにする。

だから周泰、この国には自由に出入りしていいし、機密情報も盗んでいいぞ。

ただし紙や木簡とかの情報は盗むなよ。情報は自分の頭で覚えるか、何か手持ちに書いて書き写すんだな」

周泰「はぁ……」

一刀「それと周泰がこの国に来た時にこの城で泊まれるように部屋も用意する。

基本的にこの国で悪さをしなければ自由にしていいぞ。

兵達には俺がよく聞かせておく。もし兵がお前に危害を加えるような事をしたら、すぐに俺に言え。

そいつを処罰するからな……」

周泰「あの……本当によろしいのですか?」

一刀「いいんだよ。俺を助けてくれたお礼もあるんだ。

遠慮なんてしなくて良い」

 

一刀は笑顔で答える。

 

一刀「ただし! お前以外の呉の斥候を見つけたら容赦しないと孫策と言うか周瑜には伝えておけよ」

 

この時一刀はかなり怖い目をして周泰に言う。

 

周泰「は、はいっ!」

一刀「ならいい」

 

一刀はその返事を聞くと先ほどまでと同じにこやかな顔をしていた。

 

周泰「あ、あの……」

一刀「何か質問?」

周泰「いえ……この際なので真名を預けようと思いまして……」

一刀「真名を? 別に預ける必要はないと思うが……」

周泰「いえ、そうはいきません。呉の斥候である私をここまで破格の処遇で済ませる以上、私もそれ相応のものを出さないと……」

一刀(ここの人間、確かそういうのにはうるさいんだったよな……)

 

一刀が夢で見たことなどからその事を思い出す。

 

一刀「わかった……。ありがたく承ることにするぜ」

明命「私の真名は明命です。よろしくお願いします!」

 

明命は自分の真名を教え、将達も自分の真名を教えた。

 

一刀「最後に明命」

明命「何ですか?」

一刀「一応の罰を与えるから、一緒に来い。

それとお前達もな……」

 

一刀が明命と凪達を連れて、ある場所に行く。そこは引っ越して新しくできた月の家であった。

そこで行われたのは……、何とコスプレ写真を撮るというものだった。

おまけに写真部屋には星のメイド服姿や和服姿や猫耳姿の写真が飾ってあった。

 

稟「あの一刀殿……」

風「もしかして星ちゃんと一緒に居た理由って……」

一刀「ああ、写真を撮るためだ」

 

実は月の両親と会った後、一刀が写真を現像出来る写真館が欲しいと思い、月の両親と交渉し、月の両親は承諾。

引越しをした際に、この家を写真館にしたのだ。

カメラは一刀の持っていた物を参考にして、真桜が少し似たようなカメラを作り、服などのセンスは沙和に手伝ってもらっていたのだ。

一刀は明命に罰として、猫耳をつけたまま様々なコスプレ写真を撮らせたのだ。

この洗礼を受けた後、明命は破国公認のスパイとして呉と破を行き来する事になるのであった。

 

 

 

次回 仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双

 

 

 

朝飯を食べようと食堂に向かう一刀。

そこには食事を用意している月と準備をしている詠に一人で先に座っていた明命、そしてある謎の青年。

 

青年「しいたけは食べれるようになったかい?」

一刀「手前、誰だ?」

 

そして魏が破を攻めると知り、迎撃に向かう一刀達。

そこに謎の青年が現れ、手にはディエンドライバーがあった。

 

青年「変身!」

 

青年は仮面ライダーディエンドに変身し、仮面ライダーを召喚して破と魏の戦いを混乱させようとする。

そこにまた別の仮面ライダーが二人現れる。

 

パンチホッパー「兄貴、仮面ライダーがいるね」

キックホッパー「ここが新しい地獄か……」

 

キックホッパーとパンチホッパーが戦っていたディケイドと張遼に絡んでくる。

 

 

 

全てを破壊し、全てを繋げ!

 

 

第6話  怪盗ライダー、地獄ライダー

 

 

おまけ

 

 

作者「なんとか投稿出来たぜ!」

一刀「なんとかって…なにかあったのか?」

作者「俺はリアルで忙しいと言っただろ?」

一刀「ああ」

作者「その忙しいとは別の緊急事態が起こってな。投稿できるかどうかギリギリの状態なってた」

一刀「そうなのか。だけど投稿してると言うことは…」

作者「とりあえずなんとかなった。まあこの話以降は色々あって投稿するのはいつになるかは分からない。みなさん、その事をご了承ください」

一刀「しかし、公認スパイって…」

作者「某少年漫画で主人公が敵のスパイに認めたことを使うことにした。これなら自然な形で明命を出せるからな」

一刀「確か呉ルートでは一番が明命だったな」

作者「ああ。だけど明命は呉の重臣。簡単に裏切らせるような事は出来ないからこうした。だが私は謝らない!」

一刀「そこのところは読者次第だな。それとこの作品だと馬騰は男なんだな」

作者「ああ。アニメ版だと『父ちゃん』だからな。『母ちゃん』のイメージがつかめないからあえてそうした」

一刀「それと写真館って……」

作者「ディケイドには必要な事だからな。それにカメラも出したし……。それでは……」


 
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