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仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双 第4話

BLACKさん

この話は真の話と言うよりも無印の恋姫†無双に近い作品です。
そして流れも基本的なところは原作と変わりませんが、仮面ライダーの力があるためセリフや一刀の態度が違うところや話そのものが大きく違うところも出てきたりします。
そのためそんなの嫌だという方は閲覧をご遠慮願います。

2010-02-07 07:23:26 投稿 / 全15ページ    総閲覧数:5783   閲覧ユーザー数:4784

これまでの仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双は!

 

 

一刀「ハアハア、ハアハア……。またあの夢だ。これで何度目だよ?」

 

何度も見る夢でうなされように起きる一刀。

一刀の周りには無数の地球。そして巫女服の少女管輅。

 

管輅「あの世界を破壊してください」

 

一刀「趙雲に偽志才に程立ね……」

稟「そうです」

 

一刀が立ち寄った村で義勇軍のリーダーになって欲しいと言われる一刀。

 

凪「私達をあなたの旅の仲間にしてください!」

 

また別の村では援軍に来た翠と出会った。

 

翠「私の真名を教えるよ。真名は翠だ」

一刀「縁があったらまた会おうぜ」

 

一刀達は翠達西涼軍と別れて、また旅に出るのであった。

 

 

黄巾の乱が終結して1カ月。その間に都の洛陽ではかなりのごたごたが起り、霊帝が死んで十常侍が何進を殺し、

その何進の部下であった袁紹が十常侍を殺した後は董卓が中央を握り、暴君として君臨したそうだ。

そして袁紹は反董卓連合を結成すると諸侯に伝令を送った。

その噂を聞いた一刀は参加を決めた。

 

一刀「反董卓連合か……俺も行ってやるか」

稟「しかし一刀殿」

風「風達は領土を持たない。ただの旅人ですよ~」

一刀「そんなのどうでもいいさ」

真桜「いや、どうでもよくは無いと思うけど……」

沙和「そうだよ~。皆怖い人ばかりと思うの~」

一刀「そんなの分からんよ。それにな……俺達は負の連鎖を破壊するために戦ってんだ。

領土とかそんなの関係ないだろ。もし関係あるんだったら……俺がそんな寝言言う奴らを皆ぶっ壊してやるさ」

凪「一刀さん……それはさすがに……」

 

凪は一刀の性格やディケイドの力なら本当にやりかねないので、少々恐怖を感じる。

 

一刀「まあ行ってみるだけ行ってみようぜ。もし駄目だったら勝手にやればいいさ」

 

一刀達義勇軍(今ではほとんど旅人集団)はそのまま反董卓連合が集まるとされている場所に向かった。

 

 

 

 

 

 

世界の破壊者、ディケイド。

とある外史をめぐり、その瞳は何を見る。

 

 

 

 

オープニング

 

 

ある荒野でマシンディケイダーからおり、景色を眺める一刀。

 

写真のフィルムがいくつも入ったガラス箱をどかす一刀。

 

城の中庭で何かを思う、風、星、凪、真桜、沙和、翠、蒲公英と他5人の少女達。最後に現れる稟。

 

一刀が中庭の外れでマシンディケイダーにもたれかかり、一刀の周りには自分に味方する13人の少女の虚像が次々に現れる。

 

フィルムが入ったガラス瓶が落ちて割れ、一刀の顔には9人の平成の仮面ライダーの顔が浮かび上がる。

 

どこかで紙飛行機を飛ばして投げる、謎の青年。

 

一人、空を見上げる凪。

 

13人の少女とその中心にいる一刀。

 

いくつものフィルムが回ると同時に場面が変わり、ディケイドに変身した一刀の周りには先ほど別の少女達が囲み、襲いかかろうとする。

 

ディケイドはライドブッカーのソードモードで少女達の攻撃を防ぎ、少女の一人を斬りかかる。斬られた少女は怪我はしてないが、思わずのけぞる。

 

ディケイドは次に素手で少女達を上手くやり過ごし、攻撃を防ぎ、素手で攻撃する。

 

一刀は凪をマシンディケイダーに一緒に乗せて、走る。その後ろを走って追いかける紙飛行機を投げていた青年。

 

謎の仮面ライダー、ディエンドは己の武器、ディエンドライバーを振りまわすように様々な方向に向け、正面にディメッションシュートを放とうとする。

 

マシンディケイダーで走るディケイド。その周りには己の力が持つ平成ライダー9人が映し出される。

 

 

仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双

 

 

 

第4話  Wの罠/お前の罪を数えろ

 

 

反董卓連合が集まるとされている場所に一刀達がやってくる。

 

兵士A「誰だ貴様ら!」

一刀「通りすがりの旅人集団だ。反董卓連合に参加しに来た」

兵士A「袁紹様の手紙は持っているのか!?」

一刀「持ってるわけないだろ。風の噂でここに流れてきたんだからな……」

兵士A「怪しい奴め!」

 

兵士が他の兵士達を呼ぼうとした時……。

 

???「待ってくれ!」

 

そこにある少女がやって来た。それは翠であった。

 

一刀「翠」

翠「そいつらはあたしらが呼んだ連中だ。連絡が遅れて済まなかった」

 

翠が袁紹軍の兵士に頭を下げる。

 

兵士A「馬騰殿のところでしたのか……。分かりました。こちらこそ済みません」

 

兵士が翠に頭を下げて、一刀達を陣に通した。

そして翠達西涼軍の陣営に入って行き、一刀達は翠と蒲公英と話すことにした。

 

翠「あんないきなりで入ってくる馬鹿がいるかよ!」

 

翠の第一声は怒鳴り声であった。

 

一刀「いいだろ。もし駄目だったら適当にしてたさ」

稟「一刀殿のこれは今に始まったことではありませんし……」

翠「あんたら、よくこんなのについて行くな~」

風「まあ好きでついて行ってるだけですから……」

蒲公英「でもなんとなくわかるかも~」

 

蒲公英が笑顔で答える。

 

翠「で、あんたら目的はなんだ?」

一刀「いや、別にただ反董卓連合に参加してみようと思っただけだ。

それ以上の理由はないぞ」

翠「はあっ!? それだけかよ!?」

一刀「それ以上はないな。まあ参加する以上、戦いはするがな……」

翠「あんたらここに来るまでに見てないのかよ?」

稟「諸侯が互いの腹を探る様子のことですか?」

 

稟が翠の言いたいことを的確に射抜いた。

 

翠「…わかってんじゃないか」

風「軍師志望ですからね……」

一刀「まあ確かに他の連中、相手の腹の探りあいばかりしている様子だったな。

こんな調子で大丈夫なのか?」

蒲公英「それが大丈夫じゃないんだよね」

沙和「何々? なにかあったの?」

翠「未だに総大将が決まってないんだ」

真桜「なんやそれ?」

一刀「なるほど……大体分かった。腹の探り合いのしすぎで無駄に時間を過ごしてるってことだな」

翠「そうなんだよな~」

???「さすがは、一刀殿。なかなかの洞察力のある目ですな」

 

 

一刀を褒める声が一刀の後ろから聞こえる。一刀と稟と風はその声に聞き覚えがあった。

一刀達が後ろを振り向く。そこに居たのは趙雲であった。

 

一刀「趙雲」

風「星ちゃん、お久しぶりです」

趙雲「ああ、久しぶりだな。稟に風。それに一刀殿も……」

翠「あんたら、こいつと知り合いなのか?」

一刀「俺が旅を始めてすぐにあったのが、稟と風、それにあの趙雲だ。しかし久しぶりだな。

ここに居るってことは自分が就こうとする主が見つかったのか?」

趙雲「ええ、見つけましたよ」

一刀「誰なんだ?」

 

一刀が趙雲に聞くと趙雲は一刀を指さす。

 

一刀「俺か……」

趙雲「左様。貴殿であります」

一刀「じゃあ参考までに聞くけど、何で俺なんだ?」

 

一刀が趙雲に説明を求め、趙雲は丁寧に説明をする。

趙雲は見込みのあるものとして一刀以外に三人いたとする。

一人は曹操であるが、曹操の陣営はどうも百合百合しいのと外の人間をかなり敵視するようなのでやめた。

その次は孫策だが、孫策の陣営は完璧な布陣過ぎて自分が活躍できないとしてやめたとのこと。

そしてもう一人は劉備である。劉備は志そのものは一刀よりも感銘するのだったが……。

 

趙雲「どうもあの方はな……」

一刀「なにかあったのか?」

趙雲「言葉に重みがないのだ」

一刀「重みがない?」

趙雲「うむ。劉備殿の志は中々のものだ。だが、それを最後まで貫き通せる意志が見当たらなかったのだ」

稟「つまりはどこかでその信念を曲げてしまうと言うことですか」

趙雲「本人はそのつもりはなくとも次第にそうなってしまう。私にはそう見えて仕方なかったのだ」

一刀「で、俺か……」

趙雲「一刀殿は劉備殿と違い、己の志を死んでも貫き、曲げることがない。黄巾の乱での一刀殿の活躍は旅をしておりましたゆえに聞いておりますぞ。

それを聞いて、あなたが自分の信念を曲げずに戦い、これからもその信念が曲がることもなく貫けると判断し、ここに来ました」

一刀「そうか……。まあよろしくな。趙雲」

星「一刀殿。これからは私の主になるのです。私のことは真名の星と呼んでもらいたい」

一刀「わかった。……俺からも一つだ。俺は主従関係が嫌いだからな。様付けは当然としてその主と言うのもなしだ。俺達は仲間。あくまでも対等な立場だからな」

星「では今まで通り一刀殿でよろしいかな?」

一刀「稟もそう呼んでるんだ。それくらいならいいぜ」

 

こうして星が仲間に入り、その後、星と凪、真桜、沙和が互いの真名を交換し合った。

 

 

それからしばらくして、反董卓連合の軍議が始まった。

 

袁紹「おーほっほっほっほっほっ!」

 

袁紹が高らかに笑いながら、軍議をするが、事態は一向に進まない。

 

一刀「総大将が決まらないなら、お前がやったらどうだ?」

袁紹「あなた、どなたですの?」

一刀「通りすがりの旅人だ。今は西涼軍の手伝いに来ている」

袁紹「西涼の……。あの田舎の馬騰さんのところですか?」

一刀「ああそうだ」

袁紹「そんなあなたが私を総大将にしようなんて、どういうお考えなのかしら?」

一刀「簡単だ。このまま無駄な時間を費やすより、さっさと総大将決めて、董卓のいる洛陽に行った方が色々都合がよくなるだろうということだ。

それにあんた、総大将やりたそうな顔をしてるしな」

 

一刀の言葉に、曹操、孫策の代わりに軍議に参加している周瑜、袁術、劉備に公孫賛が心の中で頷く。

 

袁紹「それでは私がこの連合軍の総大将になってよろしいのですか?」

曹操「好きになさい」

周瑜「……」

袁術「……」

劉備「……」

公孫賛「……」

袁紹「では私が総大将ですわ。早速ですが、すぐに洛陽に向かいますわよ」

一刀「どの道でだ?」

袁紹「そうですわね~。巳水関を抜けて、その次の虎牢関も抜けて行きますわよ!」

一刀「わかった。で、策は?」

袁紹「決まってますわよ。華麗に美しく、前進ですわ!」

一刀(こいつの性格……大体分かった)

袁紹「ではその先鋒はあなた方西涼軍に任せたいですわ!」

翠「なっ!」

袁紹「話をここまで進ませてくれたのはあなた方のおかげ。

ですからそのお礼として先鋒を譲って差し上げますわ」

一刀「断る」

 

一刀が即答した。

 

翠「おい、一刀……」

 

翠が小声で一刀の耳元で言う。

 

一刀「俺達が先鋒に出る義理はない」

袁紹「あら、そんなこと言ってよろしいのですの~?」

 

袁紹が一刀に脅すように言う。ここで申し出を断れば西涼軍は孤立してここにいる諸侯皆を相手にしなければならないのだ。

それでも一刀は断る。

 

一刀「うるせえな。俺がその気になればここにいる奴ら全滅できるぞ。それでもいいのか?」

 

一刀がその場に居る皆に脅しをかける。その脅しは根拠はないものであった。

しかし一刀から発せられる何なのかはわからない恐ろしいプレッシャーが皆を襲う。

そのプレッシャーに袁紹は押し負ける。

 

袁紹「わ、分かりましたわ。巳水関での先鋒は取りやめます。

ですが、虎牢関では先鋒になってもらいますわよ」

一刀「ああ、いいぜ」

 

そう言って一刀は軍議場から去り、一刀が去った後も軍議は続けられ、結局巳水関の先鋒は劉備軍が務めることになった。

 

 

軍議場から出てきた一刀を最初に迎えたのは稟であった。

 

稟「一刀殿、まだ軍議の途中だったと思いますが……」

一刀「後の事は翠で充分だろ」

蒲公英「お姉様だけで大丈夫かな~?」

一刀「少しは自分の身内を信じろ。たんぽぽ」

稟「それで……何かありましたか?」

一刀「総大将を袁紹にしてきた。後は、巳水関では俺達は後陣だが、虎牢関では先鋒になった」

風「お兄さんがそうさせたのですか~?」

一刀「ああ、そうだ」

稟「よく袁紹がそんなことを許しましたね」

一刀「何、少しばかり脅してやっただけだ」

 

それから少しして軍議を終えた翠が戻ってきた。

 

翠「あんた、本当に無茶苦茶だな」

一刀「無茶苦茶で結構だ」

翠「それにあの軍議場であんな事言うかよ? 普通……」

稟「何を言ったのですか?」

翠「この場にいる皆を全滅するぞって言ったんだぜ」

凪「それは本当ですか?」

一刀「ああ、本当だ」

 

凪はなんとなく一刀の言いそうな事が分かっていたので、やっぱりっと心の中で思った。

 

星「はっはっは、さすがは私が見込んだだけはあって肝が据わっておられる」

稟「あまり笑ってもいられないわよ。星」

風「そうですね~。巳水関も虎牢関も難攻不落と言われてる難所。

巳水関はどうにかなりましたが、虎牢関はまずいですね~」

一刀「まずいって何がだ?」

真桜「いや~、一刀がおらん間に風達が情報収集しとってな……。

とんでもない情報が入ったっていうとんのや」

一刀「とんでもないこと?」

風「はい。飛将軍の呂布が虎牢関に居ることです」

一刀「呂布ね……。そいつは確かに厄介だ」

 

一刀達が旅をしている間にその呂布と言う名前を風の噂で聞いている。

その噂では一人で黄巾兵を三万人も倒したと言われているのだ。

 

一刀「安心しろ。呂布が出てきたら俺が相手してやる」

星「いや、ここは私が……」

一刀「星、お前にはまだ言ってないけどな……。俺は通りすがりの仮面ライダーだ。覚えておけ」

 

一刀が星の額に指をやって突くように星の額を押した。

 

一刀(ああそうだ。俺は破壊者だ……)

 

一刀の心の中ではそんなことが考えられていた。

それから数日が経って、連合軍は巳水関の攻略を開始。

巳水関は難攻不落とされていたが、そこを守る将、華雄が挑発に簡単に乗って巳水関から出てきてしまい、華雄率いる部隊は壊滅し、華雄は行方不明となり、華雄のいなくなった巳水関は簡単に落ちた。

その戦いの様子を見ていた一刀にはある疑念が生まれていた。

 

一刀「おかしい」

沙和「何がおかしいの?」

一刀「あいつらの……董卓軍の兵の気迫が普通と違う」

蒲公英「戦ってもいないのによくわかるね」

一刀「伊達に通りすがりの旅人の仮面ライダーはやってないぞ」

翠「で、どうおかしいんだ?」

一刀「あいつら、何か変な怯えが見えたんだ」

星「怯え? 私には何かを守るために戦っているように思えましたが……」

一刀「まあ星の言うこともあってるよ。確かに何かを守るように戦ってるけど、それとは別かそれに関係しているのか分からないが何かに怯えてるように見えた。ただそれだけだ」

真桜「でも何に怯えとったんやろか?」

一刀「さあな。次の虎牢関での戦いでそれを見極めてやるか」

 

一刀はそんな調子のいいように言いながらも自分の持つ疑念は消せ切れていなかった。

 

一刀(この戦い、何か裏があるな)

 

その一刀の様子を遠くで見る歳のいった男が一人。

 

???「ディケイド、貴様の旅も次で終わる。次でな……」

 

 

それからどのくらいかして虎牢関に到着。

虎牢関では連合軍がやって来た様子を城壁から呂布と陳宮が見ていた。

呂布は籠城していればよかったものの、あえて出撃を選んだ。

それは自分の武勇で敵を追い払おうとするために……。それに一緒にいた張遼も渋々ながら出撃していった。

呂布が城門が開いたのと同時に西涼軍に襲いかかって来た。

 

西涼兵P「このやろ!」

 

兵が槍を呂布に突こうとするが、その槍が届く前に呂布の方天画戟が兵を突く。

 

西涼兵P「ぐわっ!」

 

そんな調子で西涼兵達が呂布一人にやられていく。

そんな呂布の前に一人の男が前に立ちふさがる。一刀である。

 

呂布「お前は?」

一刀「通りすがりの仮面ライダーだ、覚えておけ! 変身!」

 

一刀はすぐにカードをディケイドライバーに差し込んで変身する。

 

ディケイドライバー「カメンライド、ディケイド」

 

一刀はディケイドに変身。ライドブッカーで呂布に斬りかかる。

呂布は方天画戟をディケイドに降るが、ディケイドはそれを避けて呂布に一発、一太刀浴びせる。

 

呂布「くっ!」

一刀「どうした? どうした? そんなもんじゃないだろ? 飛将軍」

 

一刀が呂布を挑発する。呂布は挑発に乗ってはいないものの、ディケイドに斬りかかる。

ディケイドはライドブッカーでその攻撃を防ぐが……。

 

一刀「こいつなんてパワーだ……」

 

ディケイドのパワーでも押されそうになる。

 

呂布「………!!」

 

呂布が力を入れて、再びディケイドに斬りかかる。その太刀の速さはさっきよりも増しており、ディケイドは斬られる。

 

一刀「ぐわっ!」

 

ディケイドの体なので斬られても火花(?)が出るだけで大怪我を負うわけではない。まあ多少の怪我はするだろうが……。

呂布はその勢いに乗ってディケイドを2,3回ほど斬る。

 

一刀「うわぁああああ!」

 

ディケイドが後ろに転がる。

しかしディケイドは転がりながら、あるカードを差し込む準備をし、転がり終えると同時にそのカードを差し込んだ。

 

ディケイドライバー「アタックライド、ブラスト!」

 

ライドブッカーはガンモードにして、ガンモードの先端から放たれたエネルギー弾のようなものが呂布の体に何発か命中し、呂布は後ろに後ずさりする。

その隙を見てディケイドは新しいカードをディケイドライバーに差し込む。

 

ディケイドライバー「アタックライド、イリュージョン」

 

その音声とともにディケイドは五人に分身し、五人のディケイドが一斉に呂布に向かって走る。

呂布は方天画戟で五人のディケイドをなぎ払おうとするが、一番前に居た二人のディケイドがギリギリ呂布の攻撃範囲外に止まってライドブッカーのガンモードで呂布を攻撃。

呂布はまたその攻撃を何発か受けて、後ずさりしてその隙をさらに二人のディケイドがライドブッカーソードモードで呂布を斬る。

まあさっきもディケイドに斬られたのだが、呂布は血を流していはいない。ただ斬られたり撃たれた感覚があるだけだ。

それでもダメージが疲労になることには変わりない。

残った一人のディケイドがよろついている呂布の腹部に拳を一発入れて、呂布を気絶させた。

ディケイドは気を失った呂布を自分の肩に乗せて、そのまま後ろに下がる。

そのディケイドの様子を皆が疑問を持つ。

 

翠「なあ、なんでそいつを倒さなかったんだ?」

一刀「俺は人殺しをするつもりはない。それにこいつには聞きたいことがあるからな……」

 

そう言って一刀は自分の陣営に戻った。

 

 

それから一刀はしばらくして、縄で縛られている呂布を尋問することにし、尋問していた。

その周りには、稟、風、凪、真桜、沙和、星、翠、蒲公英も居る。

 

一刀「俺の質問に答えてくれるか?」

呂布「……(コクッ)」

一刀「洛陽には後誰が居るんだ?」

呂布「詠」

一刀「詠?」

呂布「賈駆」

一刀「賈駆?」

稟「もしかしたら、賈駆と言う者の真名が詠なのでは?」

呂布「……(コクッ)」

 

呂布は頷く。

 

一刀「なるほど、賈駆ね……。他には」

呂布「月(ゆえ)」

一刀「月? もしかして董卓か?」

呂布「……(コクッ)」

一刀「分かった。しかしずいぶん可愛らしい真名だな。とても暴君とは思えんな」

呂布「月は優しい」

星「優しい?」

翠「何言ってんだよ!? 董卓が暴君の限りを尽くしてるって聞いてんだぞ!」

???「それは違いますぞ!」

 

そこに現れたのは西涼の兵達に捕まっている陳宮であった。

 

呂布「陳宮」

陳宮「呂布殿~、ねねはいつでも呂布殿のお側におりますぞーーーー!」

一刀「何でこいつがいるの?」

 

一刀が兵士に事情を聞く。どうやら、陳宮は呂布を追って、ここまで一人で来て、捕まったそうだ。

 

一刀「速攻で捕まるとはな……。まあ、いいや。で、さっき言った董卓が暴君ではないと言う意味なんだが……」

陳宮「変な奴がいるのです!」

凪「変な奴?」

呂布「白い奴。そいつが悪い」

 

一刀はその白い奴と聞いて色々な事を思う。

 

一刀(まさか……)

 

その中には某ロボットの白い悪魔や魔法少女と言うのに自分を悪魔で良いと言った恐ろしい者達を……。

 

蒲公英「白い奴って……どんな格好してるの?」

陳宮「言うなれば導師みたいな格好なのです。他にもよくわからない黄色の奴と黄金色の蟹人間もいるのです」

一刀「…………ちょっと待て」

 

陳宮の言葉で一刀は引っかかった。

 

一刀「おい陳宮」

 

一刀がものすごく怖い真剣な顔で陳宮に問い詰める。

 

陳宮「な、何でありますか……」

一刀「その蟹人間ってまさか……。その蟹の姿は特殊な鎧みたいな何かで、腰に何かを巻いていて、その巻いているものの真ん中にそいつの姿みたいなものが描かれている黒い何かが付いているんじゃないのか?」

陳宮「そ、そうであります」

星「一刀殿、そのものに心当たりでも?」

一刀「心当たりと言うかな……どんな奴かは分かる」

陳宮「本当ですか?」

一刀「そいつシザースとか言わなかったか?」

呂布「……(コクッ)」

一刀「大当たりだ……あの蟹野郎……だがそのお陰で大体分かった」

 

一刀が怒りに震える。

 

翠「一刀?」

一刀「決めた。俺達は速攻で洛陽に入る! 曹操や劉備達よりも……誰よりも早くにな!

と言うことで呂布、陳宮。力を貸してくれ!」

呂布「………?」

陳宮「何ででありますか?」

一刀「大方、董卓にとって大事な何かを人質に取られてるんだろ? そのシザースとか白装束にもう一人分からん奴に」

陳宮「そうです……。実は董卓殿両親が人質に……」

一刀「決まりだな。じゃあ、董卓救出に行くぜ!」

 

一刀は自軍に出発を急がせようとする。

 

翠「待てよ」

一刀「何だ?」

翠「私らも行かせてもらうぜ」

一刀「いいのか?」

蒲公英「いいの、いいの。もう知り合ったんだし♪」

翠「それに親を人質にするなんて…あたしには許せないからな……」

一刀「そうか……。と言うことで俺達は行くけど……」

呂布「………条件がある」

一刀「条件」

呂布「家を壊さないでほしい」

一刀「呂布の家がどこかは分からないが、見つけ次第確保する」

呂布「後……お金」

一刀「お金ね……何に使うんだ?」

呂布「家族を食べさせるため……」

一刀「家族……」

陳宮「呂布殿はかわいそうな動物達を自分の家族として養っているのですぞ!」

一刀「動物か……まあかなり多くても何とかなるだろう。いいぜ、他に条件は?」

呂布「無い」

一刀「よし、それじゃあ行こうか!」

 

こうして一刀達と西涼軍がいち早く都洛陽に向かって急進した。

 

 

一刀達が急いだため、洛陽へは一日位で着いた。

 

一刀「よし、着いたな……。呂布、道案内頼む」

恋「恋」

一刀「うん?」

恋「真名……恋」

陳宮「呂布殿、こいつらに神聖な真名を預けると言うのですか~?」

恋「………(コクッ)。ねねも預ける」

陳宮「まあ、恋殿がそう言うのなら……」

一刀「いいのか?」

音々音「恋殿が良いというのです! ちゃんと受け止めろなのです!

ねねの真名は音々音(ねねね)なのです!」

一刀「それでねねか。じゃあねねって呼ぶけどいいか?」

音々音「好きにしろなのです!」

 

恋と音々音が真名を教え、稟達も自分達の真名を教えて、真名を預け合った。

そして紹介が終わり、一刀達は洛陽に潜入。

すぐに恋の家を確保し、恋の家族であるペット達を保護した。

 

一刀「さてと、お次は……」

 

一刀達が街を歩く。そこには人が一人もいなかった。

 

蒲公英「すごく静かだね」

一刀「だが全体からひしひしと殺気が伝わってくるぜ」

凪「! 来ます!」

 

凪が戦闘態勢に入ると同時に人の居ない家の屋根から何人もの白装束の集団が襲いかかって来た。

 

一刀「うおっ!」

 

一刀は転がって避けて、避けると同時にディケイドライバーを腰に当ててベルトにして、急いで展開させ、ディケイドのカードを取り出す。

 

一刀「変身!」

 

ディケイドのカードをディケイドライバーに差し込む。

 

ディケイドライバー「カメンライド」

 

ディケイドライバーを正位置に戻す。

 

ディケイドライバー「ディケイド!」

 

ディケイドライバーから出てくる赤色のカードみたいなものが白装束を攻撃。それと同時に一刀はディケイドへと変身した。

 

白装束「おのれディケイド!」

白装束「世界を破壊する悪魔!」

 

白装束がディケイドに目標を定めて、攻撃を仕掛けるが、ディケイドはライドブッカーで応戦する。

そのディケイドを守るように星や凪に翠達が戦う。

 

翠「おい、世界を破壊する悪魔って……」

白装束「北郷は悪なり!」

白装束「悪である北郷は排除せねばならない!」

星「一刀殿を悪と申すとは……」

稟「敵は自分の信念を持っているのです」

風「ですから、お兄さんを悪だと思うのも無理はないですからね~」

一刀「それにな……俺はそんなこと言われる覚悟はとっくに出来てるわ!」

 

ディケイドがライドブッカーで襲いかかる白装束達を次々に斬る。

斬られた白装束達はその場に残らず、粒子みたいになり消滅する者。小さく爆発する者。

とにかく白装束達はディケイド達が今まで戦った相手達とは違うのだ。

 

真桜「こいつら……」

沙和「人間じゃないの~」

一刀「怪人か……。じゃあ仮面ライダーの俺には戦いやすい奴らだぜ!」

 

一刀が興奮する。そんな時、ライドブッカーから一枚のカードが出てきて、ディケイドはそのカードを手に取る。

手に取られたカードは絵柄が無かったが、手に取られたと同時に絵柄が浮かび上がったのだ。

 

一刀「こいつは……、やってやるか!」

 

ディケイドがディケイドライバーを展開させる。

 

一刀「変身!」

 

 

ディケイドライバーに新しいカードを挿入する。

 

ディケイドライバー「カメンライド」

 

ディケイドライバーの待機音が鳴り響き、ディケイドはディケイドライバーを正位置に戻す。

 

ディケイドライバー「ダブル!」

 

そう新しく出てきたカードそれは仮面ライダーWのに変身するカメンライドカードであった。

そのカードの力により、ディケイドの姿は仮面ライダーWサイクロンジョーカーの姿になる。

 

稟「一刀殿……」

真桜「初めて見るやつや……」

一刀「………」

 

ディケイドダブルは黙ったまま、白装束達を素手でいなしていく。

そしてディケイドと星達の奮戦により、その場にいた白装束達が皆居なくなった。

そこにやって来たのは音々音の言った黄色い仮面ライダー……仮面ライダーグレイブであった。

 

グレイブ「ディケイド……いや、北郷一刀……この世界を破壊する悪魔め」

一刀「なるほど、シザースの他に居たのはこいつだったのか」

 

ディケイドダブルがディケイドライバーを展開させて、新しいダブルのカードを取り出し、ディケイドライバーに挿入した。

 

ディケイドライバー「フォームライド、ダブル! サイクロンメタァァル!」

 

ディケイドダブルの黒色の部分が銀色に変わり、ディケイドライバーからメタルシャフトが出てきて、それを手に持つ。

 

一刀「さあ、お前の罪を数えろ」

 

ダブルのお決まりの決め台詞をグレイブに言う。

グレイブも自分の武器、醒剣グレイブラウザーを取り出す。

 

一刀「はあっ!」

グレイブ「ふあ!」

 

ディケイドダブルとグレイブが突撃して、互いの武器をぶつける。

 

稟「一刀殿!」

一刀「稟。皆を連れて董卓を探せ!」

凪「しかし一刀さん」

グレイブ「よそ見している暇があるのか?」

 

グレイブがグレイブラウザーをディケイドダブルに突こうとして、ディケイドダブルはひらりと避けるようにして、グレイブラウザーを持つ手を後ろから掴んでグレイブを簡単に動けないようにした。

 

一刀「ここは俺一人で十分だ! 皆は行け!

お前達ならシザースを倒せる。下手したらシザースが董卓を連れて逃げるかもしれない! 早く行け!」

星「分かった! 皆の者、行くぞ!」

 

星と稟が先頭に立って、その場から走り去る。

皆が走り去ったのと同時にディケイドダブルは振り向く同時にメタルシャフトでグレイブを叩く。

 

グレイブ「ぐわあっ!」

一刀「さあて、続きをやろうか」

 

 

星達が董卓を急いで探す。そして恋が縛られている董卓と賈駆を見つける。

 

恋「月……、詠……」

董卓「恋さん……」

賈駆「あんた……死んだんじゃなかったの?」

恋「……一刀に拾われた」

???「おおっと、感動の再会はそこまでだ」

 

董卓達の後ろの物陰から仮面ライダーシザースが姿を現す。

 

真桜「こいつやな……蟹人間って言うのは……」

凪「真桜。それは違うぞ。こいつが一刀さんが言っていた仮面ライダーシザースだ」

シザース「俺も有名になったようだな」

翠「良い意味じゃないけどな……」

 

皆が構える。

 

シザース「へえ、なかなか良い構えじゃない。でもな……」

 

シザースがデッキからカードを取り出し、それを左腕にあるシザースバイザーに入れる。

 

バイザー「アドベント」

 

その音声と共に鏡がゆがむ。

 

凪「皆、そっちから何か来る!」

 

凪が後ろにある鏡に気づいて、皆に注意を呼び掛ける。

そこからボルキャンサーが出てくるが、凪のお陰で皆ボルキャンザーに捕まることなく、ボルキャンサーの突撃は空振りとなった。

 

シザース「不意打ちが外れるなんてな……」

沙和「凪ちゃんの危険察知を甘く見ないことなの!」

シザース「そうかい。じゃあ、実力でどうにかするか」

 

シザースがそう言うとどこからともなく白装束達がまた何人も現れた。

シザースが新たなカードをバイザーに入れる。

 

バイザー「ストライクベント」

 

ボルキャンサーがシザースピンチを渡し、シザースはそれを受け取り、手に持つ。

 

シザース「はあ!」

翠「任せな!」

 

翠がシザースの攻撃を防ぐ。

 

翠「おおおりゃあああああ!」

シザース「ぐえ!」

 

翠が槍でシザースピンチを弾いて、シザースから離れ、翠は槍を何度もシザースの体に突く。

シザースはその槍をまともに受けて後ろに吹き飛ぶ。

シザースは倒れてすぐに起き上がる。そして周りの白装束達が居なくなったことに気がつく。

 

シザース「あいつらはどうした!?」

真桜「皆やられおったで」

音々音「後はお前だけなのです!」

 

シザースは焦る。そこでシザースはとてつもない卑怯な手を使う。それは……。

 

シザース「動くな!」

恋「!」

シザース「動くとこいつらの命はないぞ!」

 

シザースは董卓と賈駆を盾にしたのだ。

 

翠「手前、卑怯だぞ!」

シザース「卑怯もらっきょうもあるかってんだ。俺はこのままずらからせてもらうぜ……」

 

そんなシザースのところにグレイブが吹き飛ばされてきた。

 

 

シザース「お前、北郷一刀はどうした!?」

一刀「俺がどうしたって?」

 

そこにディケイドダブルがやって来た。その姿は先ほどのサイクロンメタルではなくヒートメタルの姿になっていた。

 

シーザス「動くな! 動くとこいつらの命はないぞ」

一刀「分かったよ……」

 

ディケイドダブルはメタルシャフトを投げ捨てる。

シザースとグレイブが投げ捨てられたメタルシャフトに気を取られている隙に腰にあるライドブッカーから新しいカードを取り出してディケイドライバーに挿入した。

 

ディケイドライバー「フォームライド、ダブル! ルナトリィガーー!」

 

ディケイドダブルの赤い部分が黄色、銀色の部分が青色に変わる。それと同時にディケイドライバーからトリガーマグナムが出てくる。

 

グレイブ「しまった!」

一刀「遅い!」

 

シザースとグレイブが気がつくが時既に遅く、ディケイドダブルはトリガーマグナムを手に持ち、そこから曲がる弾丸が何発も二人を襲う。

 

グレイブ「ぐわぁ!」

ジザース「ぬあ!」

一刀「二人とも早く!」

 

ディケイドダブルが促し、董卓と賈駆は走り出して、星と翠が二人を受け止める。

 

一刀「よし!」

 

ディケイドダブルのルナトリガーが、最初のサイクロンジョーカーに戻る。

 

一刀「こいつでとどめだ!」

 

ディケイドダブルがライドブッカーからあるカードを取り出す。

 

ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、ダダダダブル!!」

 

音声と共にディケイドダブルが宙に浮く。

 

一刀「はあああああああぁぁぁぁぁっぁ!」

 

そこからキックの体制になって急降下していく。Wの必殺技「ジョーカーエクストリーム」である。

地面に到達する直前に体が半分に分かれ、その二つに別れた体が、シザースとボルキャンサー、グレイブを巻き込む。

 

シザース、グレイブ「「ぐわぁぁぁああああああああ!!」」

 

爆発と同時に二人とボルキャンサーは消滅した。

その爆発から元の一つに戻ったディケイドダブルが姿を現す。

 

一刀「ふう」

 

一刀が変身を解いて元の姿に戻る。

 

 

一刀「さてと、お前が董卓だな」

賈駆「何よ! 月に手を出すなら殺すわよ!」

一刀「手を出すつもりならさっき撃ち殺してるよ」

 

縄を解いた董卓達と一刀達はそれぞれ事情の説明をしていた。

 

一刀「何であいつらはこんな事を始めたんだ?」

賈駆「あいつらは最初っからあんたをおびき寄せるためだけに月の両親を人質にしたのよ」

一刀「何?」

稟「一刀殿をおびき寄せるためだけに?」

蒲公英「随分大げさにやるんだね」

賈駆「こいつがそれほどってことなんでしょうね」

一刀「だろうな……」

凪「あの一刀さん」

一刀「何?」

凪「あの白装束やグレイブは何で一刀さんを破壊者や悪魔と言ったのですか?」

一刀「良い機会だ。俺の事をきちんと教えてやるよ」

 

そして一刀は自分のこれまでのいきさつを皆に説明した。

 

風「この世界の破壊ですか……」

一刀「……ってもどういう破壊をすればいいのかは俺も分からないけどな」

翠「それで世界の破壊者か……」

一刀「それがディケイドの元々の存在意義だからな。で、お前達これを聞いてどう思う?」

沙和「どう思うって言われても~」

凪「私達の考えは変わりません」

星「うむ。我らは一刀殿と共に居る心は変わらぬ」

一刀「そうか……悪いな。さてと……後は董卓達の事だな」

董卓「え?」

賈駆「月を殺すなら……!」

一刀「便宜上だけだ。本当に殺すつもりはない」

賈駆「便宜上?」

稟「董卓を死んだことにしてかくまうのですね?」

一刀「ああそうだ」

董卓「そんなことして何の得があるのですか?」

一刀「得? そうだな、あの白装束達の泣き面が見れることだな。

それに俺は人殺しはしたくないし、こんなに可愛い女の子をどうにかしないわけにはいかんだろ。

で、どうするんだ?」

 

董卓は考え込む。そして考えた結果…。

 

董卓「…信用…しても良いのですか?」

風「勿論ですよ♪」

一刀「俺はそんな嘘は言わないぜ」

董卓「詠ちゃん。私、この人達を信じたい」

 

賈駆は董卓の意見に従う事にした。

 

董卓「私達の身柄、あなた方にお預けします」

 

董卓と賈駆は一刀達に保護されることになった。

そして皆に真名を預ける。董卓は月、賈駆は詠。そのあとその場にいた皆も真名を預けた。

 

一刀「さてと、俺達はこれからどうするかだ」

月「え?」

一刀「実はと言うと俺達は旅をしていてな。まあ翠とたんぽぽは違うがな。

だから俺達は領土とか持ってないんだ」

詠「じゃあ私達を保護しても……」

一刀「旅をすることになるけど、そういうわけにもいかないからな」

詠「当たり前でしょ! 月に旅をさせようっていうの!?」

一刀「それもあるが、俺はあの白装束の事を考えているんだ」

稟「確かに一刀殿が狙われているとなると……」

風「旅をして居場所を撹乱させていると、旅の途中に寄った村々が襲われるかもしれませんね~」

一刀「そういうことだ。それに俺についてきている兵達のことも考えるとな…。

だからここらで羽休めをしたいんだが……」

 

一刀が考えると…。

 

蒲公英「だったらさ、西涼に来ればいいんじゃない?」

一刀「いいのか?」

翠「いいさ。あたし達はもう戦友じゃないか。

それにあんな話を聞いたら、放っておけないしな……」

一刀「お前達も巻き込んで悪かったな」

翠「いいんだよ」

月「確か西涼って……」

詠「涼州の中にあったところよね?」

翠「あ、そうか…。月は元々涼州に居たんだってけ? だったらちょうどいいじゃねえか」

一刀「いっそのこと、両親も保護するか」

月「いいのですか?」

一刀「この際だ。俺はいいぜ」

 

こうして一刀達はとりあえず董卓が死んだとしてなんとか袁紹をごまかし、その後翠達の言葉に甘えて西涼に向かうことになった。

その様子を遠くから見る老年の男は……。

 

???「ディケイド……貴様は絶対に滅びなければならない」

 

 

 

次回 仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双

 

 

 

西涼を治める馬騰に領主となって、国を建ててほしいと請われる一刀。

 

馬騰「この土地で国を興してください」

一刀「………」

 

一刀の前に現れる一人の少女。

 

周泰「お猫様~」

一刀(こいつスパイか……)

 

頻繁に起こる兵士殺傷事件。その陰に潜む仮面ライダー。

 

???「ふっふっふ」

 

その仮面ライダーに対抗するディケイド龍騎。

 

一刀「手前を許す気はない!」

 

 

 

全てを破壊し、全てを繋げ!

 

 

第5話  偽物とスパイの鏡活動

 

 

 

おまけ

 

作者「第4話だ!」

一刀「まさかWを出すとは思わなかったぜ」

作者「これが最初の説明にあった一刀も知らないカードだ。この状況では一番あうのはWだと思って出した」

一刀「タイトルのWはそういう意味だったんだな」

作者「他にもあるぞ白装束の白のWHITEと何故のWHY、何のWHATとかの意味も含んでいる。Wのタイトル風なのはそのためだ」

一刀「次回は国興しか」

作者「夜にでも投稿しようかと思っている。それでは…」


 
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