No.117280

仮面ライダー×真・恋姫†無双 蜀編  第4章

BLACKさん

基本的には真・恋姫†無双の蜀ルートの話ですが、もしも北郷一刀が仮面ライダーの力を手に入れたらという妄想から生まれました。
そして流れも基本的に原作のままですが、仮面ライダーの力があるためセリフや一刀の態度が違うところや話そのものが大きく違うところも出てきたりします。
そのためそんなの嫌だという方は閲覧をご遠慮願います。
先に言いますが一刀が手に入れる仮面ライダーの力は全部で3つです。何が出るかはお楽しみ。

2010-01-08 08:56:06 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:6183   閲覧ユーザー数:5249

反董卓連合が解散して、一ヶ月。桃香は徐州の州牧に任じられた。

そのため一刀達は徐州に引っ越してからまた一ヶ月が経ったころ…。

ようやく仕事の方も落ち着きを見せ始めたのだが、兵士がある報告をしに広間にやって来た。それは公孫賛の突然の訪問であった。

しかもそれは慌しく、兵隊を連れて桃香の所に保護を求めに来たというのだ。

一刀達はすぐに白蓮と会い、事情を聞いた。それは何と袁紹が白蓮の領地を攻めてきて、白蓮は奮戦するも敗北。命からがら逃げてきたとの事であった。

桃香達は一つも嫌な顔をせず白蓮を歓迎した。

それから数日後、袁術軍が徐州へと宣戦布告もなしに攻めて来たとの報告を受けた。

愛紗、星、鈴々、一刀は先に城を出て、袁術軍を迎え撃つことにした。

といってもそれから二日経っても何故か袁術軍は攻めてこず、その間に準備をしてきた桃香や朱里達と合流した。

 

「朱里、状況は?」

「我が軍の兵力に白蓮さんと行動を共にしていた兵隊さんたちを加えて、ようやく形を整えられた…という軍用ですね。

ですが斥候さんの話によると、袁術さんの兵力はかなりの規模だそうです。その中には正体不明の部隊も居るようで……」

「正体不明って?」

「その部隊だけ、兵の練度が段違いに高いんだそうです。…だけど誰が率いているかはわからない」

「謎の部隊、か。…嫌な予感がするな」

「だったらその部隊の相手、俺がするよ」

「ご主人様!」

「仮面ライダーなら常人以上に強いから大丈夫だって」

「ですが、それを率いる将はかなり強いはず……」

「何、響鬼なら力もあるし、大丈夫だって…」

「でも策があるんだと思いますから、用心しておいた方が良いかと…」

「わかった。それじゃあ、シュッ!」

 

一刀がマシンデンバードに乗って先行した。

 

「ご主人様、お待ちを!」

 

その後を急いで愛紗達は追う。

 

 

そして袁術軍の陣の前に来るが、敵は食事中で一刀達の接近に気付いていなかった。

 

「飯時に悪いけど……」

 

一刀は変身音叉音角を鳴らし、額にあて、響鬼に変身した。

 

「さてと、行こうか!」

『はい!』

 

劉備軍は正面と左翼、右翼に分かれ、一刀は正面からマシンデンバードに乗り、音撃棒烈火を振り回す。

 

「はああああ!」

 

一刀は音撃棒を敵に向かって太鼓を叩くように敵を叩く。それと同時に敵はマシンデンバードで跳ね飛ばされる。

 

「うん?」

 

一刀はかなり波に乗っていると、なにやら後ろにある正体不明の部隊が攻めてくる。その旗は呂と書かれており、その正体不明の将の正体は行方不明だった呂布だった。

 

「ありゃ~、呂布だったか…。ま、いいぜ! あの時の決着だ!」

 

一刀はそのまま呂布軍に突撃していった。

 

「ご主人様! …皆の者ご主人様を一人で行かせるな!」

「応っ!」

 

愛紗達が呂布・袁術軍に突撃をかけて、袁術軍の陣形は完全に崩れていったが…。

 

「ご主人様……どこですか?」

 

愛紗が一刀の姿を探すが自分の視界の範囲には居ない。

一刀はと言うと、呂布を探しており、バイクを突っ走らせて、呂布を発見すると同時にバイクから飛び降りて、運転手のいなくなったバイクは横に倒れながらも凄いスピードで兵達を跳ね飛ばした。

 

「……」

「さすがにあの降り方は、バイクにも人にも痛いよな…」

 

一刀が頭をかく様にバイクと跳ね飛ばされた人を見る。

 

「ま、それはそうとあの時の決着といくぜ」

「………倒す」

 

一刀が音撃棒烈火を両手に構え、呂布も方天画戟を構える。

しばらく硬直状態になり、その硬直が終わると二人は同時に走り出した。

 

「はあああああっ!」

「………!」

 

音撃棒と方天画戟がぶつかり合う。その二つの武器からは激しく火花が散る。

 

「てぇい!」

「……!」

 

振り向き際と同時に二人はまた武器をぶつけ合う。

 

「……君、何かあるな?」

「……何もない」

「嘘はいけないな。前の時と違って力がないのは最初の一撃で気付いたけど、一体……?」

 

その時、どこからともなく腹の虫の音が聞こえた。

 

「あれ?」

 

 

一刀はその音を聞いて、呂布との距離をとる。

 

「今のって……」

 

また腹の虫の音が聞こえる。

 

「…………」

「なるほどね……。お腹がすいて力が出なかったのね。それじゃあ……」

 

一刀はいったん変身を全部解いて、自分の腰にある握り飯を呂布に渡そうと近づく。

 

「はい」

「……?」

「何の真似ですか?」

 

呂布の側に陳宮が一刀に聞く。

 

「お腹、すいてるんだろ? だったらこれ、食べて良いよ。本当は俺の飯だけど……」

「まさかそれには毒が持ってあるのでは!?」

「いや、毒盛りを腰につけて戦う人っていないでしょ!」

 

陳宮の言葉に一刀がツッコミをいれる。

 

「そんなことしたら、間違って自分が食べて死んじゃうでしょ」

「…………」

「ご主人様!」

 

一刀が呂布に握り飯を勧めていると愛紗、星、鈴々が一刀をようやく見つけてやってきた。

 

「あら、三人とも来ちゃったの?」

「お兄ちゃん、何してるのだ?」

「何って、呂布にご飯を上げようとしてるんだけど?」

「何故そのような事を?」

「呂布がお腹すかせてるみたいだから……」

「ご主人様! 呂布は敵です! 急いでその場から離れてください。呂布は私と星と鈴々で斃します!」

「悪いけど、それは出来ないな…」

 

一刀が呂布をかばうよう呂布に背を向けて前に出る。

 

 

「ご主人様!」

「俺はお腹をすかせたままの子と戦いたくないからね。もしそれでも戦いたかったら……」

「待って待って待ってぇ~~~~!」

 

その時、桃香が全速力でその場にやって来た。

 

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……そ、その勝負、待ったぁぁ~~~」

「桃香様!?」

「何をこんな前線に来ているのですか! さっさと下がりなさい!」

「お姉ちゃん、危ないのだ!」

「ううん、大丈夫。もう戦いは終結に向かってるよ。袁術さんたちが逃げちゃったから」

「なんですとー!? それはどういうことです!」

 

桃香の発言に陳宮は驚く。袁術軍は前線が崩れたとたんに逃げてしまったそうだ。

しかも朱里と雛里が呂布軍を包囲しているとのことであった。

 

「仕方ないな……」

 

一刀がまた頭をかくようにして呂布の方を向く。

 

「とりあえず戦いは俺達の勝ちになるみたいだから、これ以上戦うのはなしにして、武器を置いて俺達のところに来ないか?」

 

一刀が呂布を勧誘する。

 

「俺達のところに来れば、食事もあるし、寝床もあるし、何より俺や愛紗や星や鈴々と都合が合えばいつでも戦えるしね」

「ご主人様…戦うって…」

「もちろん模擬戦的な意味だけど…。どうかな?」

「………」

「ご主人様、こやつが董卓や賈駆のように甘くは……」

「月?」

 

 

愛紗の言葉に呂布が反応し、他の皆が愛紗に呆れ帰ってしまう。

 

「あーあ」

「内緒の約束だったのに」

「呂布にバレちゃったのだ」

「う…………」

「でもいいんじゃない? 元々呂布は董卓軍の将。本当なら知らせるべきだったかもしれないな」

「…月も詠も、無事?」

「まあね、今は二人とも俺達に力を貸してくれてるよ。(とりあえず今は俺の侍女ってことになってるけど、後で言おう)」

「なんですと!? 董卓殿も賈駆殿も、討ち取られたと聞いておりましたぞ!?」

「ああ、それは俺達が流した嘘だ」

「なんと!? ……ううー、騙されたのですー」

「ごめんごめん。さっきも言ったように君達には言っておくべきだったよ。

でも君達がどこにいるのか分からなかったし、下手をすれば、袁紹や袁術にバレる恐れがあったから言えなかったんだ。そういう事もあるから降参してくれないかな?」

「月と詠は?」

「うん?」

「二人は?」

「二人とも今は俺達の城で穏やかに暮らしてるよ」

「穏やかですと? 敵として相対した者を、優遇しているとでも言うのですか?」

「今は味方になってるし、それに月ちゃんも詠ちゃんも良い子だよ♪」

「ま俺にとっちゃ、戦いが終われば敵も味方も関係ないけどね」

「…で、どうすればいい?」

「呂布が俺達の仲間になってくれたら嬉しいと言っとくよ。さっきも言ったけど、都合が合えば俺と模擬戦できるし、俺も呂布とやりたいしね…」

「ご、ご主人様っ!?」

「主よ、まさか本気で言っているのか?」

「こんなこと冗談で言える状況でもないでしょ。それに俺がそんな冗談言ったことはないのは知ってるでしょ」

「私もご主人様の意見に賛成。呂布さん。無意味な戦いは止めて、私達に力を貸してくれないかな?」

「…力を?」

「ああ。戦争のせいで家も家族を失い、ご飯も食べられずに死んでしまう人を少しでも減らすため……。

俺個人としてはこんな理不尽な事を大陸全体で覆っている負の連鎖を壊すために…。

仲間になってくれないか?」

 

そんな時また呂布の腹の虫の音がなる。

 

「おっと、その前に……はい」

 

一刀がまた握り飯を呂布に手渡そうとする。

 

「食べなよ。何も食べてないんだろ?」

「…………」

「もしよかったら君が従えてる兵達の食事も用意するよ。まあ今すぐには無理かもしれないけど…」

「ホント?」

「ああ」

「……」

「呂布どの?」

「ちんきゅ。通達」

 

呂布は劉備軍に降参する事を決め、陳宮も呂布と共に降ることにしたが…。

 

「お前達、変」

「変で結構!」

 

一刀は大いに笑った。桃香は少しふてくされた。

そして呂布は真名の恋を一刀に預け、陳宮も真名の音々音(愛称はねね)を預けることになり、桃香達も真名を預け、一刀達は新たな仲間を加えて戻り、諸侯に隙がないように見せた。

 

 

 

おまけ

 

 

作者「仮面ライダー×真・恋姫†無双 蜀編  第4章の感想は?」

一刀「また恋とあまり戦わなかったな」

作者「原作が原作の流れだったから、無理ないけどね。でも俺はあるところでショックを受けている」

一刀「なんだ?」

作者「前回の話のコメントであった響鬼の認知度だ。俺はクウガからリアルタイムで全部見ている。(クウガは寝過ごして最終回の2話前は見てない)魏編でカブトが出たときは大いに喜んだようなコメントなのに響鬼はあんまり知らないという意見で少々ショックだ」

一刀「お前、響鬼好きなのか?」

作者「っても俺の中じゃ響鬼は最下位だけどね。だってあの最終回が一番納得できないもん」

一刀「あっそう」

作者「まあそれでも響鬼も欠かさずリアルタイムで見てたということは知っておきたいかな。

それともう一つは前回のおまけで映画予告みたいなものを投稿しようかとアンケートみたいなのをしたつもりだが、その答えがないということだ」

一刀「皆アンケートだと思わなかっただけじゃ…」

作者「かも知れないけど、前回のおまけで言ったとおりまたお知らせとしてちゃんとしたアンケートをとろうと思ってる。それと次回だけど話が原作と大きく変わるところが出ると言っておくぜ」

一刀「次回で変わるだと?」

作者「ああそうだ。それではまた……」


 
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