文字サイズ:
幅:
◆
「イキます……!
えいっ!やぁっ!」
蒼生大和の本拠地。
少女は踊りの練習をしていた。
「がんばっていますね、ミルキスさん」
「白結さん!
ど、どうも。お、お疲れ様です!」
「ふふ、そう緊張せずとも大丈夫ですよ。
私達はこの蒼生大和で戦う同志。
それにミルキスさんの舞にはいつも助けられています。
さっきの踊りも素晴らしかったですよ」
「きょ、恐縮です!
あの、ずっと見てたんですか?」
「申し訳ありません、美しい踊りでしたので。
ミルキスさんの踊りは私め達の舞とは異なりますが
大胆な美しさは引き込まれるものがあります。
とても綺麗だと私めは思いますよ」
「あ、ありがとうございます!
私も白結さん達の巫女舞、とても素敵だと思います。
風守の和の踊り、凄く勉強になるんです」
「ありがとうございます。
和と洋。違うものであっても、共通するものはありますからね」
「それに、ミルキスさんの踊りは、どこか……
◆
「夢依さんの舞に近いものを感じます」
「あ、白結さんも感じましたか?」
「ふふ、もしかしたら目指すものが近いのかもしれませんね」
◆
「ミルキスさん、よろしければこれをどうぞ。
風守名物、水餅です。
疲れた体に効きますよ」
白結は水餅をミルキスにさしだした。
透明で、プルプルな、蒼生の和菓子である。
「わあぁぁ!ありがとうございます!
私、この和菓子大好きなんです!!!
爽やかで透き通ってて……」
「水ではあるんですが……風を感じるような……
透明で……安心するといいますか」
「……草薙さんらしい和菓子だって思います!」
「……主様の御心、汲み取っていただき嬉しく思います。
やはり響く人との会話は心地よいですね」
Tweet |
|
|
![]()
1
|
![]()
1
|
https://ci-en.net/creator/11836