No.1126705

【サイバ】水【交流】

Dr.Nさん

2023-08-05 00:16:47 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:353   閲覧ユーザー数:337

ルチア「あたしに大学で上映するアニメを作って欲しいと?」

由布子「はい、そうなんです」

ヴォルペ・ドゥエ2階、煌月家の居住スペースにある応接間。

ルチア、そしてテーブルを挟んだ反対側には由布子とティアが並んで座っている。

 

由布子「20歳と言えば、お酒が飲めるようになる年齢。でも、毎年必ず、酒で羽目を外す若者が出て来てしまいます」

ティア「忘年会、新年会、お花見、コンパ…私が勤める天空市民病院にも、特に飲酒が多くなる時期、急性アルコール中毒になった若者が何名か救急搬送されて来ます」

由布子「そこで、天空市警察と天空市民病院が共同で、大学生にお酒の怖さを啓蒙するアニメを作ることになりまして、その製作をルチアさんにお願いしたいのです」

ルチア「分かりましたわ。お酒は楽しく適量を、体を壊したり周りに迷惑をかけるようじゃ何にもなりませんものね。その話、お引き受けいたしましょう」

由布子、ティア「ありがとうございます!」

そして数カ月後、そのアニメは完成した。

ナレーション「ここは天空市にある某大学。1時間目の講義が終わり、学生たちが次の時間の教室に移動しています」

 

男子大学生A(豚)「ウィ~ヒック!」

男子大学生B(犬)「おい吐、また酒呑んでるのか?」

男子大学生A(豚)「悪いか? ウィ~ヒック!」

男子大学生C(猫)「大概にしといた方がいいぞ。体壊しても知らんからな」

男子大学生A(豚)「うるせえ! 俺にとっちゃ酒は水代わりなんだよ! 水飲まない方が体壊しちまうだろ? ギャハハハハ!! ウィ~ヒック!」

男子大学生B(犬)、男子大学生C(猫)「……」

ナレーション「そんな、夏休みも目前に迫ったある日のこと」

 

男子大学生B(犬)「吐の奴、今日も欠席か」

男子大学生C(猫)「今日でちょうど2週間、電話にもLINEにも出ない、ちょっと心配だな」

男子大学生B(犬)「よし、学校が終わったら奴のマンションに様子を見に行ってみるか」

男子大学生C(猫)「だな」

ナレーション「夕方。実家を離れた吐君が一人で住むワンルームマンションを訪ねた二人」

 

ピンポーン。

ドンドンドン。

 

男子大学生B(犬)「おーい、吐」

 

ピンポーンピンポーン。

ドンドンドン、ドンドンドン。

 

男子大学生C(猫)「おーい、いないのか吐ー?」

サイの男性「君たちは誰かね?」

男子大学生B(犬)「あなたは?」

サイの男性「私はこのマンションの管理人だよ」

男子大学生B(犬)「僕たちは吐君の友人です」

男子大学生C(猫)「最近、吐君がずっと大学に来ないので心配で様子を見に来たんです」

サイの男性「なるほど。実は、最近マンションで異臭がするって住人からクレームが入ってね、その原因を調べるため、私が一軒一軒訪ねて回ってるんだ。それにこの部屋の下の住人からは、最近天井に変なシミが出て来たって言われててね。ここには3日前から来てるんだが今日も返事がなくて、この合鍵で中に入ってみようかと」

男子大学生B(犬)「僕たちも一緒に入っていいですか?」

サイの男性「構わんよ。どれ」

 

ガチャ。

 

男子大学生B(犬)「おーい、吐」

男子大学生C(猫)「おーい…って何だこの臭いは!?」

男子大学生B(犬)、男子大学生C(猫)、サイの男性「うわあああっ!!!」

 

・・・・・・

ナレーション「吐君は、毎日水のように飲んでいたお酒が原因で、部屋の中で亡くなってました。そして今年は特に暑い夏、吐君の遺体は──」

長岡家。

 

サウヤ「へえーっ、シラセの学校でも同じアニメが上映されたんだ」

シラセ「うん」

サウヤ「でも中学校でしょ?」

シラセ「こういうのは早めの教育が大事なんだってさ」

サウヤ「あー」

シラセ「それにしても、水を飲むように酒を飲むって、まるで姉貴みたいw ウシシシシwww」

 

ゴゴゴゴゴ…。

 

シラセ「? 何この音?」

サウヤ「誰が水を飲むように酒を飲むですってぇー?(ゴゴゴゴゴゴ)」

シラセ「ぎゃーっ!!」

 

 

=END=

 

 

 


 
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