No.1119713

【獣機特警K-9IIG】激突、二つの海賊団【交流】

古淵工機さん

そういえばIGにはローゼン海賊団という悪逆非道の海賊団がいたんですが、
もしかするとIIGでも相変わらず極悪三昧働いてるんじゃないかなとか妄想。

■出演
メルローズ(IG):https://www.tinami.com/view/371344

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2023-05-02 20:39:47 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:394   閲覧ユーザー数:379

ここは宇宙空間。

惑星間航路が確立した現在では、宇宙高速バスや星間列車、宇宙フェリーなどといった

さまざまな形態の宇宙船が発達していた。

特に宇宙フェリーは、個人所有クラスから中型貨物船クラスまでの小型宇宙船を何隻も収容して

恒星間を航行し、惑星に近い宇宙ステーション同士を結ぶ航路なのである。

 

そんな中、ワープゲートを潜り抜け、一路ファンガルド静止軌道ステーションを目指し

航行していた宇宙フェリー『アースライトIII』に非常事態が起きた。

突然レーザー機銃による攻撃を受けて停船させられ、巨大な白い船体を空間に浮かべて漂う。

 

そのアースライトIIIに攻撃を仕掛けたのは一隻の戦闘艦。

薔薇の海賊旗を掲げたそれは……ローゼン海賊団の海賊船『ロサ・ギガンティア』であった。

 

「金目のものは残らず奪うんだよ!あと燃料と食料もだ。抵抗する奴は殺しちまいな。いいね」

ロサ・ギガンティアから小型艇を使って乗り移ってきたのはローゼン海賊団の首領キャプテン・メルローズである。

飽食と酒と男遊びに目がない彼女、見た目こそ美しい女ではあるがその棘はあまりにも多すぎる。

 

「やめろ!それ以上船内で暴れるなら容赦はしないぞ!!」

フェリーの乗組員の1人であるタイワンリス型ロボットの男性が護身用の電磁麻酔銃を持って飛び出す。しかし……。

「……!?ぐ、あ……!!」

「抵抗するなら殺すって言ったよな?ウチの船長のハナシ聞いてなかったのかァ?兄ちゃんよォ?」

リスロボ男の頭をつかんだのはローゼン海賊団のサイボーグ女・シザーハンドである!!

 

「や、やめろ……離してくれ……」

「ああ?わりいな、よーく聞こえなかったぜ」

シザーハンドは一気に右腕の出力を上げ、リスロボ男の頭をひと砕きに破壊する。

飛び散る火花とオイル、そして電子部品。客席からは悲鳴が上がり、逃げ惑う乗客。

 

「おーっと!騒いだ奴もあの世行きだぜ!」

シザーハンドは左腕でナイフを投げ、次々に逃げる乗客を殺害していく!

 

『ママ、宇宙軍にかぎつけられると厄介だ。なるべく早めに終わらせたほうがいいと思うけど』

メルローズに通信を入れたのはロサ・ギガンティアの中枢ユニットであるアラクルだ。

「いいじゃないさ。IG以来久々の出番なんだよ。せっかくアタイらにもお鉢が回ってきたんだから好きに……」

などとメタ発言をしていたメルローズだったが……!

 

フェリーの船外で何やら爆発音が響く。

「……な、なんだ!?もう軍がかぎつけてきたってのかい!?」

『いや……あれはファンガルド軍の戦闘艦じゃない……!!』

「じゃあいつぞやのエリック・ザ・レッドか!?」

『残念だったにゅ!あんたらの野望は全部潰えたにゅ』

「……貴様いったい何者だ!!」

『ふーん、あたしたちの名を知らないとはそれでも海賊かにゅ?』

よく見ると、ロサ・ギガンティアに攻撃を仕掛けた艦の船体には猫の髑髏を模した海賊旗。

 

「まさか……あんたらは最近巷で暴れまわってるっていう」

『その通り……ストレィキャッツ海賊団の参上だにゅ!!』

 

しばらくの間。しかし、メルローズは突如不敵な笑みを浮かべる。

「……フ、フン!笑わせんじゃないよ!だいいち金目のものは奪ったんだ。船倉にいる貨物艇も盗んだし、今更あんたたちが来ても……」

『それがママ……非常に言いづらいんだけど』

「なんだい!?」

『……そいつらの海賊船から何か小型艇が出てきてローディングブリッジを付け替えられた……』

 

「ちくしょう!横取りなんて卑怯じゃないさ!!」

『少なくともそのフェリーからモノ盗んでるやつに言われたくないにゅ。これはフェリーに返すから、大人しくあきらめることにゅ』

「……はいそうですかって言ってられるかってんだ!主砲発射!こうなったらあいつらから先に沈めてやる!!」

メルローズの号令で、ロサ・ギガンティアの主砲が放たれた、まさにその時である!!

「ミズホ!広域バリアー展開!」

「アイサー!!」

キャッツ・ネイルに搭載されていた広域バリアーが発動し、主砲をはじき返したのである!

 

「なんだと!?こんなバカな!!」

「180度回頭!エネルギーラム……最大出力!!」

『ぐわぁぁっ!!』

「アラクル!……くそっ!今日のところはこれで勘弁しといてやる!戻るよシザーハンド!!」

「あいよ!」

 

かくして静止軌道上での海賊同士による戦いはひとまず終わり、

アースライトIIIはキャッツ・ネイルにエスコートされて軌道ステーションへ入ったということだ。

 

宇宙は広い。そしていつ、どこで、誰が、何者に狙われているのかはわからない。

この宇宙時代では決して油断は禁物なのである。

 

 


 
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