・神の使徒と神の名…2p
風使槍兵になったメルハードさんと皇子が顔を会わせていたらという140字ss。
・フクロウの野望…3p
東洋にあるらしい「フクロウは親を食う」という言い伝えをテーマに140字ss。
・火が与えたもの…4p
コレオ君が天に召されたのかが気になってしまったオライオンさんが霊を見ることが出来るロゼルタ部長を頼る140字ss。
『神の使徒と神の名』
「まさかキミらがここにいるとはな」
整列する風使槍兵、その端の二人に声がかけられる。いつか来るとは思っていたが、ここまで早いとは。メルハードは心の中でぼやいた。
「大陸の"英雄"達が来てくれるとは、心強い限りだ。期待しているぞ」
そう言って男は新人である二人に笑いかけた。どこまでが本心だか、と心で毒づきながらもメルハードは恭しく答えてみせる。遠い大陸、聖なる火を司ると言われる神の名を持つ男に。
「結果を残して見せます、殿下。─その神の名に誓って」
『フクロウの野望』
─皇帝のためなどとよく言えたものだ。親食いの梟の癖に。
書類に目を通していく最中よみがえった皮肉に、ああ下らない言葉だと毒づく。次に国を治めるため、糧にしようとしているのはみな同じだというのに。
「─好きに吠えていろ」
書類に記された統治者の証を眺めては、まだ見ぬ新大陸に思いを馳せた。
『火が与えたもの』
もう動かない体を乗せ、火をつけた船を沖へと流す。
あの日やっと『終われた』だろうと思っていたが果たしてそうなのか、わいた疑問を呪術師に問うた。
「難しい質問ね。証明する方法がないものだから」
でもね、と悪霊を呼ぶ術を持った彼女は付け足した。
「もう他人を傷付ける存在ではないことは確かよ」
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140字asまとめました。ネタバレがあります。
またオクトラの要素を若干含んでいます。