暗い・・・闇よりなお暗い世界・・・
そこに二人の男がいた・・・
「『ゼロ』蜀は交渉を決裂させたみたいだ・・・魏も呉も何れは交渉を決裂させる・・・」
『セロ』と呼ばれた男は静かに口を開く・・・
「全て・・・そう、全て私が思い描いた通りだ・・・」
『ゼロ』の言葉に『テン』は皮肉を込めて言う。
「貴方は恐ろしい方だ・・・この不況も貴方の演出だ、三国にいる蒼外資系企業に『戦争状態になる』とデマを流し、企業を撤退させた・・・また三国首脳陣に『北郷 一刀が、独裁を目論んでいる、国境の自由化も経済の自由化も北郷が大陸を手に入れる為の布石に過ぎない』そんなデマを流したのだから・・・更に三国のスパイを蒼に入りやすく手引きしたのも貴方だ・・・更に三国のスパイに偽の情報を流したのも貴方だ・・・まったく・・・貴方の手並みの鮮やかさには舌を巻く・・・
これで貴方の思い描いた、蒼と三国の全面戦争・・・大陸大戦のシナリオが動き出した・・・」
「情報を与え、信じ込ませ誘導する・・・我らの常套手段だ・・・これで我が悲願に近づいた・・・」
「貴方の悲願・・・『愛国者達』を超越した存在・・・『支配者達』の創設・・・
新たなる支配秩序の確立と世界の徹底した管理・・・思想、規範、道徳、経済、人種すら支配し、管理、統制する存在・・・」
「あの世界では『彼』は道を誤った・・・後世に組織を譲らなかった・・・だから『愛国者達』は滅んだ・・・」
考え深く『ゼロ』は呟く。
「蜀の小娘共は踊ってくれた・・・後は・・・魏と呉の小娘共が踊る・・・万事抜かりなく事を進めよ・・・」
『ゼロ』は『テン』に命じる。自分の世界と言う名の理想を実現する為に・・・
「『KING』の捜索の方は・・・」
「・・・これ以上北郷の戦力強化は望ましくない・・・探し出し、味方にするか、出来なければ殺せ・・・」
「かしこまりました・・・『ゼロ』・・・」
闇は蠢く・・・暗く静かに・・・
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恋姫無双の愛紗ルート後の二人が真の世界にやってきたら?
という妄想から生まれた駄文です。
読んでもらえれば幸いです。