魔王ガノンとの決戦が、始まった。
決戦に挑むのは、リンク、ゼルダ、ガノンドロフ、そしてシャドウの四人だ。
「弱点は尻尾だ! そこを狙え!」
「ああ、カオススピア・バラージ!」
シャドウは無数の光の矢を魔王ガノンに放つ。
突き刺さった部分から爆発が起こり、魔王ガノンに大ダメージを与える。
「行きなさい、ファントム!」
ゼルダは魔力でファントムを構築する。
ファントムは魔王ガノンを切り刻んだ後、塵に戻っていった。
「斬岩」
ガノンドロフは大剣で魔王ガノンを斬りつける。
大剣は命中率が悪かったが、ファントムの援護で当てる事に成功。
「おりゃあっ!」
リンクは魔王ガノンの下をくぐり抜け、尻尾目掛けて斬撃を繰り出す。
魔王ガノンは大ダメージを受けながらも、四人の様子をじっと伺っている。
「一体、何をするんだ……?」
「リンク、油断大敵です。相手は強烈な攻撃を仕掛けるのかもしれません」
「ありがとう、ゼルダ」
ゼルダの言う通り、何が来るのか分からない。
リンク達は油断せず、魔王ガノンを睨み返した。
「カオスブースト! はっ! ふっ! いくぞ!」
シャドウはカオスエメラルドの力で速度を速め、魔王ガノンに連続で打撃を与える。
リンクは回転斬りを繰り出し、古代兵装・剣を抜いて魔王ガノンに癒えない傷をつける。
ゼルダはディンの炎を放って遠距離から攻撃し、ガノンドロフは大剣と拳で攻撃した。
「まだ攻撃をしない……か」
「いつ強烈な攻撃が来るかは分かりませんよ」
「ああ、決して油断してはならない」
一瞬の油断が死を招く。
シャドウ、リンク、ゼルダ、ガノンドロフは緊張感を持って魔王ガノンと戦う。
「はぁっ!」
シャドウは狙撃銃を構え、魔王ガノンの尻尾を狙撃する。
狙撃できる余裕がなくても成功するほど、シャドウは銃の扱いに長けていた。
「半分削ったぞ」
魔王ガノンの動きが少し鈍る。
これで、魔王ガノンの体力は半分になったのだ。
「一気に行くぞ!」
「はい!」
ゼルダは魔法で魔王ガノンの動きを制限し、ガノンドロフは大剣を一閃する。
そして、リンクは魔王ガノンに突っ込んでマスターソードで連続で斬りつけた。
「グオオオオオオオォォォォォォ!!」
「……!」
魔王ガノンは腕を交差させて力を溜め、ビームでシャドウとゼルダを薙ぎ払った。
巨大な岩を一瞬で泥に変えるほどの威力を持つそのビームをシャドウは避ける事ができなかった。
ゼルダは何とか緊急回避でかわすが、かわした後には、瀕死のシャドウがいた。
「……なんて威力だ……。身体が動かん……」
「大丈夫ですか、シャドウさん! 勇気の女神フロルよ、彼の者の傷を癒したまえ!」
ゼルダはフロルの力を借りて、瀕死のシャドウの傷を癒した。
これでシャドウはまた、戦えるようになった。
「グオオォォォォォォォ!!」
攻撃を食らい続け、攻撃的になった魔王ガノンは、その肉体から禍々しい瘴気を発する。
周囲の空気が不快な湿気を孕み始める。
今、魔王ガノンの近くにいると、まともに攻撃ができなくなるため、シャドウ達は魔王ガノンから一旦離れた。
「グオオオオオオオォォォォォォ!!」
「カオスバースト!」
「力の女神ディンよ、その炎で悪しき者を焼け!」
魔王ガノンは両腕を交差させ、再び極太ビームを放った。
シャドウとゼルダはビームをかわし、カオスバーストとディンの炎で反撃する。
「はぁっ!」
「でやっ!」
「ウグォォォォォォォ!」
リンクとガノンドロフは、剣で魔王ガノンの尻尾を切り裂く。
宿敵同士の二人だが、剣の腕前は互角だった。
「グオオオオオオオォォォォォォ!!」
「効かんな」
「当たりません!」
シャドウとゼルダは魔王ガノンのビームをかわす。
流石に三度目となれば、行動パターンも読める。
「スピンキック」
シャドウは魔王ガノンの尻尾に拳銃を撃った後、回し蹴りを繰り出して追撃した。
「斬岩」
「ファントム!」
ガノンドロフとゼルダが呼び出したファントムの斬撃が、魔王ガノンに命中する。
これにより、魔王ガノンは瀕死に陥り、同時にリンクの身体も光る。
最後の切り札を発動する事ができるようになった。
「今です、リンク!」
「あいつにとどめを刺せ!」
「ああ!」
リンクは古代兵装の弓矢を取り出し、弦を引いて魔王ガノンを狙った。
「とどめだ、魔王ガノン! 食らえぇぇぇぇぇぇぇぇ!!」
リンクが弦を離すと、無数の青い光の矢が魔王ガノンを貫く。
古代兵装・矢が魔王ガノンの体中に突き刺さると、刺さった部分から爆発が起こる。
その爆発が魔王ガノンを包み込み、やがて青い大爆発が起こった。
そして――大爆発が治まると、魔王ガノンの肉体は完全に消滅した。
彼のスピリッツは、そのまま空に飛んでいった。
リンク、ゼルダ、ガノンドロフ、シャドウは、疲れが溜まったのか、ばたりと倒れた。
「お疲れ様、だな」
意識を失った四人に、クラウドがケアルをかける。
数分後に四人は意識を取り戻した。
「俺達……勝ったんだな……」
「そのようみたいですね……」
そう、リンク達は魔王ガノンに勝利したのだ。
シャドウが立ち上がり、辺りを見渡すと、城からは既に邪悪な気配が消えていた。
「聖地は、闇から完全に解放されたみたいだな……」
魔王ガノンを倒した事で、闇に包まれた聖地が徐々に光に包まれようとしていた。
まるで、大きな敵を打ち破ったシャドウ、リンク、ゼルダ、ガノンドロフを祝福するかのようだった。
そして、魔王の城に大きな白い光の渦が出現する。
「この光は……!」
「もしかして、聖地から脱出できるのか……!?」
シャドウが光の渦を覗き込むと、さらに激しく渦巻いた。
彼はそこに飛び込めば聖地を出られると推測した。
「飛び込むぞ!」
「ああ!」
リンク達は頷くと、シャドウと共に光の渦の中に飛び込んだ。
~ベルのスピリッツ名鑑~
ガノン(時のオカリナ)
出身世界:ハイラル
性別:男性
ガノンドロフが魔王に変身した姿。
力のトライフォースに支配されており、知能を持たずただ破壊のみを繰り返す。
Tweet |
|
|
0
|
0
|
追加するフォルダを選択
聖地のボス、大魔王との戦い。
シャドウ編はこれで終了になります。