ダーズに操られたゼルダは、リンク達の活躍により無事に解放された。
「私を助けてくれて本当にありがとうございました」
ゼルダはシャドウ達にお礼を言う。
彼女の手の甲は三角形に光っていた。
「その手……やっぱり知恵のトライフォースだな」
「はい。これは決して悪用されてはならない者。そして、貴方達を導く希望の光です」
「希望の光……」
つまり、バラバラになったみんながまた集まる、という意味か、とシャドウは理解した。
離れてしまった「彼」とも会えるかもしれない。
シャドウはそう思いながら、ゼルダを一行に加えるのだった。
「では、知恵のトライフォースを解放いたします」
ゼルダが手を掲げると、上空に三角形が現れた。
知恵のトライフォースの解放に成功したのだ。
「あなた達の旅に幸あらんことを」
ゼルダは天に祈りを捧げ、一行と次の入り口付近に戻っていった。
次に、シャドウ達が行ったのは、一番手前の道。
ナバールをシーダが説得した後に進むと、一行は霧に包まれた森に入った。
「ようやく熱くなくなりました~」
火山の熱さから解放されたヨッシーは、ほっと一安心する。
リンクは方向感覚を頼りに、霧の森を歩いていく。
「みんな、俺についてこい」
「ああ」
リンクを先頭に一行が進むと、北の突き当たりに梟の像を発見した。
「友を待つ少女の想い 『勇気』に通ず」
リンクが梟の像に書かれた文字を読んだ後、一行は行き止まりでない方の道に進む。
おかあさん&まいこちゃんを解放してさらに進み、リンクは梟の像にある文字を読む。
「東、南、そのまま南。見えざる
「つまり、この順番に進めばここを抜けられるんだな」
「ああ」
一行はまず、ミミッキュのスピリッツを解放する。
ピカチュウを真似たいだけでなく、ついにピカチュウのボディに宿るようになったミミッキュ。
ホープ級だったので、いきなりダメージを受けても楽々とガオガエンは解放する事に成功。
次に、一度道を戻って、梟の像の言う通りに東に進むと、セレビィのスピリッツを発見した。
「オオオォォォォォォォ……」
本来は温厚なセレビィも、ダーズに操られて凶暴化しているようだ。
セレビィは植物を身に纏うと、魔導生物のように巨大化した。
「これは……暴走したみたいだね……」
「さぞかし、セレビィ・ゴーレムといったところだろう。みんな、止めるぞ」
「いくぜ!」
「ばう!」
マルス、リトルマック、ダックハント、リュウ、ガオガエン、ストームは、セレビィ・ゴーレムとの戦いに臨んだ。
「まずは装甲を剥がすよ!」
「ばう!」
マルスとダックハントは、セレビィを覆う植物を切り裂いていく。
蔦はマルスとガオガエンに向かって伸びるが、ガオガエンは防御し、マルスは回避する。
「波動拳!」
「マジカ・スターアロー!」
リュウは波動拳を放ち、ストームは矢を射るが、植物は堅くなってストームとリュウの攻撃を防いだ。
セレビィは蔦を伸ばしてガオガエンを縛り上げ、思いっきり地面に叩きつけた。
「ぐあぁぁっ!」
「ガオガエン! このぉっ!」
リトルマックはジャブとストレートで連続攻撃し、セレビィ・ゴーレムの装甲を剥がす。
「ばうばう!」
ダックハントも協力して攻撃し、装甲を剥がして防御力を減らしていく。
セレビィ・ゴーレムは蔦や葉っぱで抵抗する。
「昇竜拳!」
「シールドブレイカー!」
リュウは飛び上がりながらセレビィ・ゴーレムの装甲を攻撃する。
マルスはシールドブレイカーで装甲を貫く。
セレビィ・ゴーレムの装甲はどんどん崩れていく。
「アアアアアアアアアアアアア!!」
「ぐあぁぁぁぁっ!」
セレビィは反撃とばかりに腕を大きく振り回し、マルスに大ダメージを与える。
それでも、リトルマックのストレートが決まり、ついにセレビィ・ゴーレムの装甲は崩れた。
後はもう、本体のセレビィを狙うだけだ。
「ばうばう!」
「マジカ・スターアロー!」
ダックハントとストームの射撃が命中し、セレビィに大ダメージを与える。
「オオオォォァオァァァァアァ!」
セレビィはリーフストームで反撃するが、リトルマックはしっかり防御して耐える。
「真空……波動拳!!」
そして、リュウの真空波動拳が決まり、セレビィのスピリッツは解放されるのだった。
「ビィィィィィィ……」
「……? 一緒に行くのか?」
セレビィは操られた事を謝罪するようにシャドウの周りを回り、彼の中に入ろうとする。
どうやら、セレビィは何かを予知しているようだ。
「僕にはよく分からないが……せっかく解放したのに無下にするのはベルに失礼だしな。セレビィ、ついてくるがいい」
「ビィ!」
セレビィのスピリッツはシャドウの中に入り込む。
レジェンド級だったが、セレビィ自体は戦いを好まないためシャドウの肉体を操ったりはしなかった。
「次はこう行くんだ」
シャドウ達は東に行った後、次に南に行って、ルイージのボディに宿るミスターLを解放。
光る道標を頼りにそのまま南に進むと、再び梟の像が見えてきた。
「北、西、北、そのまま北。勇気を持って飛び込め」
「飛び込め……」
シャドウはふむ、と顎に手を当てる。
どこかに飛び込める場所があるのではないか、と推理している。
「道標を頼りにした方がよさそうだな」
「ああ」
タイニーコングを解放した後、シャドウ達は光る場所を道標として、北、西、北と、迷わないように行った。
すると、シャドウが推理した通り、池を発見した。
「勇気を持って飛び込む、か。ついてこい」
そう言ってシャドウは池の中に飛び込む。
マリオ達も、彼の後を追って池に飛び込んだ。
「ふっ、やはり僕の目星は当たったようだな」
一行が辿り着いた場所は、霧で覆われた大きな池だった。
ここに、勇気に繋がる道があるという。
「後は道なりに進めばいいというわけだ」
シャドウ達は分かれ道を東に進み、霧に気を付けながらも迷う事なく奥に進む。
すると、闇の鎖に縛られた緑の服と帽子の少年剣士を発見した。
リンクの真の姿、こどもリンクだ。
「……こどもリンク……」
「お前は下がっていろ、こいつは僕がやる」
そう言って、シャドウはリンクの前に立つ。
操られた仲間とリンクを戦わせたくないという、彼なりの気遣いだったが、もちろんリンクは気付かない。
「ハァッ!」
シャドウは混沌の力を使い、こどもリンクを縛っている闇の鎖を打ち砕く。
解放されたこどもリンクは赤い瞳を光らせ、コキリの剣を構えてシャドウに斬りかかる。
シャドウはそれをかわし、身構える。
「……オマエタチハ……ミナゴロシダ」
こどもリンクはサリアとスタルキッドを呼び寄せ、取り巻きとして自身を守るように立たせた。
「そうか……友を待つ少女とは、こいつの事だったのか。……来るぞ!」
「ああ! リンクのためにも、負けないぞ!」
「こどもリンク……どうか、自分を取り戻してください!」
シャドウ、マリオ、ネス、ゼルダ、ファルコ、デデデはダーズの呪縛から彼らを解放するべく、戦いに臨んだ。
「煌めきの風よ」
ゼルダは呪文を唱え、シャドウに優しく追い風を吹かせその行動を補助する。
追い風を受けたシャドウはホーミングアタックでサリアに会心の一撃を与える。
マリオはスタルキッドに近付いて投げ飛ばした。
「ケケケケケケ!」
スタルキッドは妖精トレイルに命じて光の弾丸をばら撒いて攻撃する。
範囲は広かったが、大したダメージではなかった。
ネスは犬の散歩でサリアを攻撃しようとするが、サリアは楽々と攻撃をかわす。
「おらぁ!」
「ケケケケ!」
「はっ!」
デデデはスタルキッドにハンマーを振り下ろすが、スタルキッドには当たらなかった。
ファルコはスタルキッドをブラスターで撃ち抜く。
「うおりゃああああ!」
「ゲェーーッ!!」
デデデは豪快にハンマーを振り、スタルキッドを一撃で倒した。
その直後、サリアがオカリナを吹き、デデデとファルコを同時に眠らせる。
「Zzzz……」
「Zzzz……」
「二人とも、しっかりしてください。ディンの炎!」
ゼルダはデデデとファルコに声をかけるが、ぐうぐう眠っていて反応しない。
仕方なく渦巻く紅蓮の炎でこどもリンクを攻撃、炎に包んで継続的にダメージを与えた。
「うぅ、熱い……」
「大丈夫です、すぐに楽になりますから」
「アイスボール!」
マリオは手からアイスボールを放ち、サリアとこどもリンクを攻撃。
ネスはこどもリンクの攻撃をかわしてバットでサリアを攻撃し、シャドウはこどもリンクに拳銃を三連射した。
「これで、終わりだぁぁぁっ!」
「グアアアアアアアアアアア!!」
最後にマリオのガツーンハンマーが決まり、こどもリンクはサリアと共に吹っ飛んでいった。
「うぅぅ……ここは一体……」
ダーズの呪縛から解放されたこどもリンクの目は、元の青色に戻っていた。
彼の目に最初に映ったのは、マリオとリンク。
「あ、リンク……それに、マリオも……。ボク、今まで何をしてたんだろう……」
「大丈夫だよ、こどもリンク。君は悪い夢を見ていただけなんだ」
「悪い……夢……」
ネスは優しく、こどもリンクに言った。
こどもリンクは頷くとゆっくりと立ち上がる。
「うぐっ!」
「まだ休んだ方がいいな」
「そうだね」
一行はこどもリンクと共に、しばらく安全地帯で休んだ。
「ボクの勇気が、道を開く」
その後、こどもリンクは手を掲げ、上空に黄色い三角が現れる。
勇気のトライフォースを解放した事で、マスターソードへの道が開いたのだ。
「やったね! これで先に進めるよ!」
「……」
これで先に進めると思いきや、シャドウがカオスエメラルドを取り出す。
「……シャドウ?」
「……森の宝、その中に聖痕の剣士への道在り。カオスコントロール!」
一行は時空転移術で、森の沼地の奥にある宝箱がある場所に着く。
シャドウが宝箱を開けると、そこには何も入っていなかった。
しかし、シャドウはじっと睨んでいる。
「な、なんで分かったの?」
「……僕の勘が騒いでいるからな。入るぞ」
「えっ、えぇぇぇ!?」
一行は戸惑いながらも、宝箱の中に入る。
すると、森にあった宝箱が開き、そこには闇の鎖に縛られたクロムが立っていた。
「聖痕の剣士……そっか、シャドウは遠くにある梟の像を読み取ったんだな!」
混沌の力って相当なものなんだな、とリンクが脱帽していると、マルスがポンポンと肩を叩く。
「マルス?」
「僕の子孫が苦しんでいるなら、助けないわけにはいかないだろ?」
「あ……ああ……」
リンクは戸惑いながらも、クロムを縛る闇の鎖を切り裂く。
するとクロムは真っ赤な瞳をぎらつかせ、まるで屍王のように斬りかかろうとした。
「危ないっ!」
マルスはファルシオンで攻撃を受け止める。
「グゥゥゥゥゥ……」
「待っててね、クロム。今、僕が助けるから!」
今ここに、新旧のファルシオン対決が始まった。
「はぁっ! やぁっ!」
「……」
マルスのファルシオンを、クロムの封剣ファルシオンが軽く受け流す。
「シールドブレイカー!」
マルスは隙を突いてクロムの防御を貫く。
「エクスプロージョン」
「うぐぅっ!」
クロムは裂帛の気合を封剣ファルシオンに込めてマルスに斬りつけた。
気合が爆発してマルスに浅くない傷を負わせる。
「マーベラスコンビネーション!」
「グァァァァァァァ!」
マルスもマーベラスコンビネーションで反撃し、距離を取って渾身の一撃を放つ。
「とどめだ!!」
「ウアアアアアアアアアアアア!!」
そして、クロムが怯んだ隙にマルスがとどめの一撃を放ってクロムを撃破するのだった。
「……ここは、どこだ……」
正気に戻ったクロムは、やはり今までの事を全く覚えていなかった。
マルスは微笑みながらクロムに手を伸ばす。
「もう、君は縛られなくていいんだよ」
「お前は……まさか、マルス……?」
あの目とあの剣は、間違いなく先祖のマルスだ。
クロムはマルスに釘付けになっていた。
「ああ、そうさ。僕は君の先祖の、マルスだよ」
そこに、マルスの中からシーダが現れる。
『私はマルス様の伴侶、シーダよ』
「シーダ……?」
自分の先祖とその伴侶が現れた事で、クロムの混乱はさらに加速した。
マルスは「ごめんね」と謝った後、すぐに彼を安全な場所で休ませた。
「……というわけで、僕達は散らばった奴らを探しつつ、合流を図っている」
「なるほどな、大体分かった」
クロムはシャドウから事情を聴いて頷く。
つまり、自分と同じように操られた仲間を助ければいいんだな、と理解した。
「おっと、自己紹介を忘れていたな。俺はイーリス聖王国の王子、クロムだ」
「よろしくお願いします」
「よろしく」
第五紀から新たに参戦したクロムは、一行に自己紹介をした。
「俺が案内する、ついてこい」
「ああ」
一行はクロムと共に、リンクの案内で「東、南、そのまま南~」と書かれた銅像の前に戻り、今度は、先ほどとは別の道を進む。
シャドウの足取りが重くなっていたが、一行はまだ気にしていなかった。
しかし、道中でチャッピーとランディアを解放して東に進んでいくと、一行は衝撃的なものを発見した。
「……お前は……!」
~ベルのスピリッツ名鑑~
ナバール
出身世界:戦記の世界
性別:男性
「紅の剣士」の異名を持つ傭兵。
サムシアンに雇われていたが、シーダの説得によりマルス軍に入る。
元祖「キルソード持ちの美形剣士」。
おかあさん&まいこちゃん
出身世界:どうぶつの森
性別:女性
どこかの村ではぐれてしまった猫の親子。
一週間以内に村に連れていくと、お礼を言う。
ミミッキュ
出身世界:ゲフリアース
性別:♂♀両方存在する
アローラ地方のポケモンで、ばけのかわポケモン。
ゴースト・フェアリータイプで特性はばけのかわ。
常に布を被って生活しており、正体を見た者は謎の病に苦しむと信じられている。
セレビィ
出身世界:ゲフリアース
性別:不明
ジョウト地方の幻のポケモンで、ときわたりポケモン。
くさ・エスパータイプで、特性はしぜんかいふく。
時間を超えてあちこちを彷徨い、セレビィが姿を現した森は草木が生い茂るという。
ミスターL
出身世界:キノコワールド
性別:男性
ノワール伯爵の秘書、ナスタシアに洗脳されたルイージ。
負けず嫌いで強気な性格になり、一人称も変わっている。
マリオを倒す事にこだわっている。
タイニーコング
出身世界:DKアイランド
性別:♀
金のツインテールが特徴的なゴリラの女の子。
髪を回す事でゆっくりと下りたり、身体を小さくしたりできる。
ディクシーコングの妹らしいが、詳細は不明。
サリア
出身世界:ハイラル
性別:女性
リンクの幼馴染で、コキリ族の少女。
普段は森の聖域の前でオカリナを吹いている。
スタルキッド
出身世界:タルミナ
性別:男性
タルミナの森に住む、音楽が好きな子供の魔物。
森で迷った子供の成れの果てと言われている。
これはムジュラの仮面に操られた姿。
チャッピー
出身世界:とある惑星
性別:不明
チャッピーは種族名。イヌムシ科の原生生物。
昼は寝ているが、触って起こすと襲い掛かる。
これは最も有名なアカチャッピー、和名はベニデメマダラ。
ちなみに、ステーキにすると美味しい。
ランディア
出身世界:ミルキーロード
性別:不明
巨大な火山「デンジャラスディナー」に住んでいる四匹の赤いドラゴン。
普段は合体して四つ首のドラゴンの姿をしている。
マホロア曰く「邪悪なドラゴン」らしいが……。
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聖地を脱出するため、シャドウ達は謎解きに挑戦します。
しかし、そこで待っていたのは……。