No.1011502

ゴブリンスレイヤー(忍殺語対応版)

Thyleさん

ゴブリンスレイヤーとはゴブリンに特殊性癖のある男が「ゴブリンはいないか?ゴブリンはいないか?」昼夜をとわず徘徊する小説です。コミックでは18禁の挿絵がありますが本文では♡
ニンジャスレイヤーとは、平安時代をカラテによって支配した半神的存在であり金閣テンプルで謎のハラキリ儀式を行い歴史は改ざんされニンジャの存在も忘れられた…とまあ日本を誤解するようなものです。
また、先行してご覧になった方には大変申し訳なく削除して再度投稿させていただきました。(TNMIに投稿の仕方を忘れていた為ゴメンなさい。( 一一;))

2019-11-29 19:13:52 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:1042   閲覧ユーザー数:1038

*ゴブリン・スレイヤー  (忍殺語対応版)

 

 

 

 

「イヤーッ!」

 

「グワーッ!」

 

「イヤーッ!」

 

 

「グワーッ!」

 

「これで17」

 ドス・ダガーから噴き出す血潮で薄汚れた鉄兜から漏れた声の主は、冷徹に地面に転がる無数小鬼の山を見た。転がっているゴブリンが持っているドス・ダガーを腰布で拭くとゴブリンの流した血漿で汚れた革鎧のベルトにさして、新たに偵察に来るであろうゴブリンのいる暗闇に向けてドス・ダガーを投げた。

 

「イヤーッ!!」

 

「グワーッ!!!」

 

「18」

 松明に火をつけ、入り組んだ洞窟の闇の中が鉄兜の首からぶら下げた銀色のプレートが光により反射していた。銀板は上級冒険者を意味し信頼と実績のビーフ・ハウスのようにゴブリン退治に20年を表し、プレートはもはやいぶし銀になっている。

 洞窟を抜けるとタタミ20畳ほどの大広間なっており、小鬼の残りはねぐらとなっている広間に数匹のゴブリンがいて中央にはゴブリン達を束ねるゴブリン・シャーマンがいた。

「GODOS!!」

 ゴブリン・シャーマンが指示をすると通常の小鬼より背丈が大きい武装した近衛ゴブリンが2匹薄汚れこの男に突撃してきた。だが男は近衛ゴブリン達より早く腰からドス・ダガーをゴブリン・シャーマンにめがけて投げた。ドス・ダガーは小鬼僧侶の胸に突き刺さりそのまま床に倒れた。

 2匹の近衛ゴブリンは手に持った汚い槍で、自分たちのねぐらを襲撃してきた者に同時に槍を突き刺した。しかし、槍は貫通した感触はなく近衛ゴブリンは狼狽した。槍は革鎧の下に来たチャインメイルによって貫通をふさがれたのであった。

 

 近衛ゴブリンは狼狽した。指揮すべき小鬼僧侶がやられた。どうすればよいか貧弱な脳で考えた結果が、目の前にいる薄汚れた者を倒すことに専念することを選択した。だが、松明を落とし腰から長剣を研磨して短剣より少し長めのハーフ・ソードで一方の近衛ゴブリンを切り、左手に付けた円盾で槍を叩き折った時点でゴブリンは恐怖で腰を抜かしこの場から逃げようとした。

 

「これで終わりか?ブッダ イエーメン!!」

 

 オオオ! ナムアミダブツ

 

 なんということか男は2匹の近衛ゴブリンを確実に仕留めるために喉を切り裂き心臓を一突きした。そしてゴブリン・シャーマンに警戒し近ずくと小鬼僧侶は胸に刺さったドス・ダガーを抜き男めがけてドス・ダガーを刺した。

「ゴブリンの上位種はしぶとい」

 男はそういうとゴブリン・シャーマンの首を掴み、首を絞め上げた。

「GOOSD…」

 ゴブリンシャーマンは万力のような握力で首を絞められたことからそこから逃れようと暴れたがまるで鉄でできたかのように首を絞める手を引きはがすことができなかった。

 それから、数分して小鬼僧侶は手足がだらんと垂れ息絶えた。

 男はゴブリン・シャーマンがゴブリンの奇跡の御業を使えないように喉を切って放り投げた。男は大広間を見渡し、他にゴブリンがいないか探した。

 

 ゴブリンシャーマンの座っていた玉座の後ろ木でできた扉があり、男は木扉をけ破った。そして、注意して中に入ると保存食や今までゴブリン退治にきた冒険者の剣や鎧の山に隠れるように、子供のゴブリンは数匹肩を寄せ合いながら震えていた。男はハーフ・ソードをもち、ゴブリンの子供を次々と殺していった。

 これで、この山城に住み着いたゴブリンの駆除の依頼が終わった。

 男は転がるゴブリンの死骸か、自分に言い聞かせているのかつぶやいた。

 

 

 

 

 

 

「ゴブリン共、お前らを殺す。俺はゴブリンを殺す者,ゴブリンスレイヤーだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

 

 

 

1.女神官とゴブリン・スレイヤー

 

「オオ、ブッダ!どうかお助け下さい」

 うら若き女神官は疲労と肩に受けた矢が刺さったままでどうすれば良いか混乱していた。初めてパーティーを組んだ男剣士・女武闘家・女魔術師と同じ白磁級の駆け出しのパーティーだった。男剣士は村でゴブリンを追い払った経験があり、女武闘家は父親が武闘家だったことからその技量を伝授され男剣士より役に立つと豪語していた。また女魔術師は魔術学園で最優秀成績で卒業したことから魔術にたいして白磁級程度であれば強力だろう。

 

 しかし、現実には剣士は狭い洞窟で長剣を使いこなすことが出来ず複数ののゴブリンに襲われ最後に目えたのは石斧や錆びついたドス・ダガーで切り刻まれるところや、それをまじかに見ていた女武闘家は男剣士に張り付いていたゴブリンを蹴飛ばし周囲のゴブリンを氣術で吹き飛ばしていたが通常のゴブリンより大きいゴブリンがでてきて女武闘家の足を掴む洞窟の壁に叩きつけられた。

 女魔術師は一方通行だと思っていた洞窟は背後に隠れる穴があり最初は呪文を唱え1匹は倒せたが2匹以上になると呪文の詠唱に時間がかかりその為、小鬼のドス・ダガーに腹をさされ、ドス・ダガーに毒が縫っているのか腹部からの出血が多く、呼吸をするたびに口から血をゴフッとはいていた。

 

 女武闘家が時間を稼いでいる隙に洞窟から逃げるように悲鳴ともに聞こえた。女神官は女魔術師を抱え出口を目指して進むところを弓矢をもったゴブリン達に遭遇してしまった。

 そして今、弓矢をもったゴブリン射抜かれ、失禁し、腰を抜かし事休すと言う状態になっていた。

 「アイェー!」

2匹のゴブリンにここで、殺されるのかと思うとせめてもの抵抗で錫杖を振り回すのが精一杯であった。

ナムアミダブツ!

 その時だ!

 投げた剣で小鬼を刺し、円盾で頭蓋骨を砕かれたゴブリンが倒れた。「これで2つ」男は反吐が出るような戦い息の根を止めたゴブリンを蹂躙していた。

 薄汚れた革鎧と鉄兜、鎖帷子を覆った全身は、ゴブリンの血で赤黒く染まっていた。それほどまでに男の纏った気配、立ち振る舞いは、異様なものであった。

「・・・ツ、あの、あなたは・・・?」

 女神官は恐怖と痛みを耐えながら声を上げた。

 男は、ぶっきらぼうに答えた。

「俺はゴブリンスレイヤーだ」

 ゴブリンスレイヤーはずかずかとした足取りで女神官の目前まで迫られ屈み見込まれた。女神官はぴくりと身を震わせた。

「喋れるようだな、運がいい」

「えっ?」

 ゴブリンスレイヤーの手つきは残酷なまでにに無造作で、女神官は何かを言う暇もなかった。矢じりが肉を引き裂きあまりの激痛に女神官は喘いだ。ゴブリンスレイヤーはベルトポーチから小さな粉薬のようなものを取りだした。

 

「これを飲め」

 

 女神官は粉薬は、オーガニック・オオトロ・パウダーであることがわかった。オオトロ粉末は、大変高価でそのうえオーガニックとなると、その粉末はギルドで販売していおる治癒の水薬より物凄い効能をもつ。だが、オオトロ粉末の末端価格は高く常習性があり、一度オオトロ粉末を飲むと、低級冒険者達が愛用する場末のスシバーで出されるオイル・マグロ缶等は食べられなくなる。ゴブリン共の死骸となったなかから、使えそうなドス・ダガーやクナイ・ダーッを取るとゴブリンスレイヤーの腰のベルトにこれらを挟んだ。

 ゴブリン・スレイヤーは手短にあったゴブリンの死骸のハラワタを取り出し

生暖かい脈つハラワタを握りながら女神官を手招きした。

 女神官は受け取ったはよいが視線は粉末と女魔術師との間で行き交う。

「か、彼女に使って構いませんか!私の奇跡では・・・・」

「どこを、何でやられた」

「ドス・ダガーでお腹を刺された、みたいで」

「・・・ドス・ダガーか」

ゴブリンスレイヤーは無造作な手つきで女魔術師の腹をまさぐった

ぐ、つと指を押し付けると、ごぼりと彼女はまた血を吐き出した。

「諦めろ。無駄だ」

 

女神官は女魔術師を抱きかかえて抗議の視線をゴブリンスレイヤーに向けた。

 

「見ろ」

 

ゴブリンスレイヤーのチャインメイルに突き刺さった小剣を引き抜き女神官に見させた。刀身には緑色の粘液がベッタりと塗りたくられていた。

女神官が刀身にこびりついた粘液の臭いを嗅ぐとツ――――ンとした刺激臭にこほこほ咳をした。

「刀身には猛毒、ホン・ワサビが塗り立てられている。ヤツラはホン・ワサビの毒性を熟知して、自分たちはスシにサビ抜きではなく山盛りで食べる事からホン・ワサビの毒を影響を受けない。しかし、サビ抜きスシを食べている只人等にとってホン・ワサビの毒性は凄く。臭いを嗅いだだけでツ――――ン現象で鼻がやられ、息が詰まり、舌が震え全身が痙攣し、意識が混濁して死に至る」

「なら、解毒剤、解毒剤さえあれば」

ゴブリンスレイヤーは鉄兜を左右にふった。

「ホン・ワサビの解毒剤としてアガリ・チャが有効だが今ここにはない。そのうえ、ホン・ワサビの毒はもう全身に巡っている。もう、間に合わない」

 女魔術師の虚ろな瞳がかすかに焦点を結んだ。喉が血泡でゴボリと啼いて唇が震えながら微かなな言葉を紡いだ。

 ゴブリンスレイヤーはわかったといって女魔術師の喉笛をかき切った。女魔術師はびくりと跳ね、やがて血泡を吹きだしながら絶命した。

 「そんな!? まだ助かった、かもしれないのに・・・」

 ぐったりと力の抜けた彼女の亡骸を抱いて、青ざめた女神官は叫んだ。

 「いいか、奴等は馬鹿だが、間抜けじゃない。奴等のスシは体力回復にもってこいのナレスシを常食し、ネタに含まれるDHA・EPAにより時折ゴブリン・々シャーマンやゴブリン・チャンピオン等の知能の高い奴や体格の大きい上位種が生まれることがある」

 

 ゴブリンスレイヤーはへたり込んでいる女神官の顔を覗き込んだ。

「大柄のヤツは見たか?」

「いた、と思います、けど・・・逃げるのに、精一杯だったので・・・」

 それを聞くとゴブリンスレイヤーは暗い横穴、真っ直ぐ広がる闇を睨んでいた。

「お前はどうする。戻るか、ここで待つか」

 彼は既に彼女を見ていない。1人で帰るのも、1人きりで放置されるのも耐えられない。女神官は彼についていくことを選択しオオトロ・パウダーを一気飲みした。

 ケホッ!ケホッ!ケホッ!

 オオトロ・パウダーは唾液と混じり白濁した液体のような大人の味がして、女神官にはまだ早い味であった。

 ゴブリンスレイヤーは女神官に開口一番言った。

「奴らは夜闇の中でも目が見える。とにかく火を焚け、あと音を聞け」

 ゴブリンスレイヤーの言う通りに女神官はそっと耳を澄ませた。松明の光が届かない穴の奥からペタペタという足音が駆けてくる。恐らく松明の光に気づを見に来たのだろう。

ゴブリンスレイヤーはベルトに付けたドス・ダガーを抜き、闇の中に投げ込んだ。

「イヤーッ!」

「グワーッ!」

ゴブリンスレイヤーは暗闇で転んでいるゴブリンに素早く飛び掛かり心臓を突いてとどめを刺した。

 

 女神官は神の聖名を唱えながら、ゴブリンスレイヤーの後に続いて行くと先ほどのゴブリン共の襲撃を受けた大き目な空間にでた。ゴブリンスレイヤーは辺りを見渡してトーテムを見て女神官に言った。

 「見ろ。この洞穴にはゴブリンシャーマンがいることを現すトーテムがある。そして、このトーテムに注目している隙に、侵入者を背後の横穴からゴブリン共が襲撃するようになっている。またこれは定型郵便物の郵便ポストの代わりにもなる」

 女神官はトーテムを見てこれがなんであるか初めて知った。続けてゴブリンスレイヤーはハーフ・ソードでゴブリンの死骸と共に、脈打つネギトロを示した。

「…‥ゴブリン共を甘くみるとこうなる……」

 ゴブリンスレイヤーの示す方向を見て、女神官はそれを見た瞬間、それが何かが分かると女神官の空っぽの胃から込み上げてくる胃液を嘔吐した。

 

 それは、男剣士のなれの果て、もはや脈打つネギトロとなった男剣士であった。

 

 偵察にくるゴブリンが来ないところを見て、もう来ないだろうと判断したゴブリン・スレイヤーは

 女神官は何事かと、思い地面が血糊で滑りやすい地面を生まれたての小鹿のごとく慎重に移動していくと、と天上粘り気のある水滴がポツン、ポツン垂れていた。女神官は手でこの液体を拭い天上を見上げるとゴブリンが一匹鍾天上から垂れ下がっているつららに刺されて絶命していたのであった。

 周囲を見てこのイクサがどれだけ大変だったを物語っていた。そのような中で男剣士は奮戦して1対多々でとてもじゃないが勝つ可能性ゼロに限りなく近かった、しかし男剣士は恐れることがなくゴブリン達に一矢報いた。そのような中で仕留めた1匹のゴブリンであった。

 

 オオオ!ブッダこの男剣士の魂が御身のもとにいけますように……

 「ゴブリン・スレイヤー=サン、何の用事でしょうか」

 「風呂に入ったり、香油を使っていないな」

 「はい、お風呂には入れてもらえますが香油は使えません」

 「なら生きて帰れたなら風呂に入れてもらえるな」

 ゴブリン・スレイヤーは手に握りしめたゴブリンの臓物を女神官顔や胸と逆にゴブリンの血がついてないところを探すのが難しい位臓物を塗られた。ご丁寧にゴブリン・スレイヤーはゴブリンの血の滴る心臓を絞って女神官の髪の毛にまでかけられた。

「ゴ、ゴブリン・スレイヤー=サン、これはいったい!?」

 

 ゴブリン・スレイヤーは、一巻きのロープと木杭を取り出し、足元に罠に引っかかるように低めのロープをはって地面にぶっかるであろう位置に非人道的兵器で只人等間では使用禁止とされている鉄製マキビシをばら撒いた。そして女神官に言った。

 「この罠の位置を覚えておけ。撤退するときに自分が作った罠にかかり反撃されたらたらまないからな、忘れるな。死ぬぞ」

 女神官はぎゅっと両手で錫杖を握りしめこくこくと理解したことを示した。

「ゴブリン・スレイヤー=サン、マキビシには何かぬっているのですか」

 そういって地面に転がっているマ非人道兵器であるキビシから液体みたいなものが塗れいたのか、液が垂れて周囲が湿っているのが分かった。

ゴブリン・スレイヤーは慎重に周囲を観察しながら女神官に言った。

 「ああ。触らないようにしろ」

 ゴブリン・スレイヤーは「行くぞ」と簡単に言っただけで説明もなく。暗がりのゴブリンがきた方向に突き進んでいき、女神官は先に行くゴブリン・スレイヤーに遅れないように小走りで着いていった

 

 

 

 

***

 

 

 

 

 

 暗がりの中ゴブリン・スレイヤーと女神官は石壁に隠れるように周囲を警戒して突き進んでいった。すると洞窟のさらに奥から音が大きく鳴り響入いていた。

 

「エジャナイザ!エジャナイザ!」 「エジャナイザ!エジャナイザ!」 

「エジャナイザ!エジャナイザ!」 「エジャナイザ!エジャナイザ!」 

「エジャナイザ!エジャナイザ!」 「エジャナイザ!エジャナイザ!」 

 

不思議な音とともにゴブリン・スレイヤー達は音のする方に慎重に前進していった。弱弱しい明かりが見えるゴブリン・スレイヤーは石壁に寄りかかり、手鏡を使って内部の様子を見た。

 

「エジャナイザ!エジャナイザ!」 「エジャナイザ!エジャナイザ!」 

「エジャナイザ!エジャナイザ!」 「エジャナイザ!エジャナイザ!」 

「エジャナイザ!エジャナイザ!」 「エジャナイザ!エジャナイザ!」 

 

 タタミ30畳ほどもある奥ゆかしい空間には、中央には女格闘家が木で作った大杭に縛り付けられ。衣服 はズタズタに千切りられ、露わとなった乳房と陰部には緑色のペースト状のものが塗られ、一周するごとにゴブリンは女格闘家に緑色のペーストを投げ、当たった瞬間に女格闘家はペーストの当たった部分が掻けない痒みに絶叫していた。 

 

 大杭の周りを「エジャナイザ!エジャナイザ!」 と言って踊りまわるゴブリンは踊りによる急性カロウ中毒で一匹又一匹と倒れていった。それとは真逆に石壁に反響する太鼓を叩くゴブリンの音量は最大となってきた。

 

 ドン!ドン!ドン!! ドン!ドン!ハーツ!!!ドン!ドン!ドン!ドン!!

 

 ドン!ドン!ドン!! ハーッ!!!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!ドン!!  

 

 洞窟内は異常なアトモスフィアを発散していた。

 

 まさにウナギ・ライジング

 

 女神官は、ゴブリン・スレイヤーに小声で「ゴブリン達はいったい何をしているのでしょうか?」とゴブリンの恐怖を思い出しながら恐々と気色悪い匂いに耐えながら尋ねた。

 手鏡をしまいながら、ゴブリンスレイヤーは簡単に言った。

 ゴブリン共は、新しいおもちゃとするか、食料するか、孕み袋にするか選択に迷っている。久々に獲物が罠にかかってどう料理するか判断に迷ったとき、特にめでたい時に大杭を中心『エジャナイザ!エジャナイザ!』と浮かれ騒ぎ踊る。エナジャイザー(energizer:活力を与えるもの)という意味がある。そして、この過激な踊りで一匹、又一匹と急性カロウ中毒にかかり最後の一匹が獲物をどのようにするか選択権が与えられる」

 

 ゴブリン・スレイヤーは女神官に簡単に作戦を説明した。それは踊り狂うゴブリンは数匹になった時点でゴブリン・スレイヤーが突進して女武闘家を助け出す。

 そして女神官はゴブリン・スレイヤー達が戻ってきたら神の奇跡「≪聖光(ホーリーライト)≫」を起き上がってきたゴブリンに一時的に視力を奪う。

 

 そして、さっきの罠のところまで後退する。

 

 女神官は迷いも、恐れも、彼の動きには一切見られない。この先にに何があるか、彼はわかっているのだろうか。

 

 「行くぞ」と言ってゴブリン・スレイヤーはもう三匹しか踊っていない大洞窟にイノシシの如く突き進んだ。

 

 目指すはは中央の大杭に縛られている女武闘家を助け出す。

 ゴブリン共は突然現れたゴブリン・スレイヤー の存在に倒れていたゴブリン達も起きだした。ゴブリン達は急性カロウ中毒で脳に血の巡りが悪くなり一体なにがあったのか判断ができないでいた。

 ゴブリン・スレイヤーは大杭に縛られたロープを切ると女格闘家のほほを叩き意識があるか確認した。女格闘家はほほを叩かれたことにより朧気と意識は戻って自分状態に恥ずかしくも悔しく泣いた。「ウフッ!

 

ウフッ!ウフッ!」

 

体中に塗りたくされたペーストを擦り落として擦り傷にワサビを塗られた痛みや胸や腰のペーストで痒みを搔きたいのが掻けないことから精神は崩壊寸前だった。

 「いくぞ」そう一言いうゴブリン・スレイヤーは女格闘家を担ぎ上げ女神官がいる洞窟まで全速力で駆け出した。

 一方で、意識が朦朧としていたゴブリン達はゴブリン・スレイヤー達がロープを切り、女格闘家を担いで走って逃げて行ったのを見て我に返った。

 

                   ウカツ!

 

「よし後退するぞ」

「えっ!? あ、はいっ!」

言うなりゴブリン・スレイヤー身を翻して走り出した。

訳もわからぬまま、女神官もそれに倣った。その後に聖光で視力が戻ったゴブリンや急性カロウ中毒にかかったゴブリンは壁横に置かれていた樽からナレスシを

食べ体力の回復をしゴブリン・スレイヤーの後を追った

 

 

 

 

 

****

 

 

 

 

 

 

 

 ゴブリン・スレイヤーは半裸の女格闘家を担ぎながら黙々と走りあがった。そして罠を仕掛けた場所を跳躍し、女神官も同じように跳躍した。

そして、ゴブリン数匹とホブ・ゴブリンが駆け寄ってきた。

ゴブリン・スレイヤーは女神官に言った。

「今だ。もう一発くわせろ」

「はい、≪聖光(ホーリーライト)≫」

突然、視界を奪われたホブゴブリンやゴブリンは、必然 足元のロープに気がづく事がなく無様にころで、マキビシの洗礼を受けた。

「UGGGG!!」

 

非人道兵器であるマキビシに刺さった部分が腐りだしあまりの痛みに転げまわると別のマキビシが刺さりもはやおきあがることが困難となっていた。

女神官はマキビシに塗られていたものは何かゴブリン・スレイヤーに聞いた。

 

「ケミカル・ガリの汁を塗り付けられているだ」

 

ケミカル・ガリとはオーガニック・ガリのように口直しに食べるものであるが、オーガニックとの違いは、スシを多く食べられるようにと産み出されたバイオ・スモウトリの胃液をベースにいくつかの工程をえ作られる。しかし、ケミカル・ガリの汁のタンクに落ちた人ものは金歯を残し骨も残らず溶解されるという大変危険な劇薬である。

 

 ゴブリン・スレイヤーはハーフ・ソードを取り出すと最早身動きができなくなったゴブリンを首を切り又は心臓を刺してゴブリンを殺していった。

 

 この洞窟のリーダーであるゴブリン・シャーマンの姿がないとまだ大広間にいるようだとゴブリン・スレイヤーまた大広間まで戻ろうとした。

 

 ゴブリンスレイヤー達が下まで行くと大広間には、ゴブリン・シャーマンの姿はなく一匹のホブゴブリンがいた。女神官はホブゴブリンの足元にゴブリン・シャーマンの死骸があることに気づいた。

「おおかたシャーマンだけ逃げようとして、仲間割れか……」ゴブリンスレイヤーはつぶやいた。

大型のホブ・ゴブリンは腰に結び付けられているブラックベルトを引き気合をいれた。

「GOTANDESU!!!」

 

「ゴブリン・カラテか」

 

  ゴブリンが渡り(ホブ)なって色々な巣を転戦し、それにより様々に技能を体得する。その中でも一部のゴブリン・チャンピオンが過酷な修行をすることによって体得した銀級と同等の実力をもったホブ・ゴブリンがブラックベルトを獲得したカラテである。

 

 先手を打ちオジギしたのはゴブリンスレイヤーだ!

 

「ドーモ、はじめまして。ゴブリンスレイヤーです」

 女神官は周囲が奥ゆかしいアトモスフィアを感じた。

 ゴブリン・チャンピオンは警戒を怠っていた己のウカツを呪い、恐怖に叫びながらも渾身のバックジャンプ!しかし、双方が互いを認識しているときに、アイサツをしないのはシツレイ。更にアイサツ中の攻撃もスゴイ・シツレイにあたる。

 

「aiee,DONNDM!?)

 

キリステ・ゴメーン!!

 

ゴブリン・チャンピオンがゴブリン・スレイヤーに攻撃を仕掛けた

「無駄だ」

 

ゴブリン・スレイヤーは左腕に着けられた盾で攻撃をかわした。

 

 「アバーッ!?」

インガオホー!

 

 「アイエェェ」ゴブリンが強敵とのイクサの決着で掛け声めいて使われる事が多いゴブリン・チャンピオンは暗黒ゴブリン・カラテの奥義ダイナミクス・オブ・アステロイでゴブリンスレイヤーを投げ飛ばそうとした。

 

 ワザマエ!

 

 手技(てわざ)が使えないと判断すると投げ技に変更する恐るべきゴブリン・チャンピンの学習能力である!!!

 「イヤーッ!」ゴブリン・スレイヤーは腰袋に入っていたケミカル・ガリの汁をゴブリン・チャンピオンの顔にかけた。

「GRYKL!!」

 

 ゴブリン・チャンピオンの顔がケミカル・ガリの汁で顔の表面を溶かし、ゴブリン・チャンポンはのた打ち回った。もはやゴブリン・チャンピオンにはイクサをする気力さえ奪ったいた。

 ゴブリン・チャンピオンはは戦うまえにすでにゴブリン・スレイヤーに負けていた。稀代の哲学剣士ミヤモト・マサシであれば、まさにこの情けない状況を前に、「敵前のスモトリ、ドヒョウ・リングを踏まず」とコトワザを詠んだことだろう。

 

 ゴブリン・チャンピンは「アイエエエエ……ナムアミダブツ……」呻くような泣き声のようなものが女神官には聞こえたようだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                      「ゴブリン殺すべし!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ゴブリンスレイヤーは手に持ったハーフ・ソードでゴブリン・チャンピオンの首を切り飛ばした。

 ゴブリン・チャンピオンの首は女神官の足元まで転がってきた。

「ヒッ!」女神官は恐怖で悲鳴をあげ、顔の解けたゴブリンチャンピオン首と転がってきた方を見た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

女神官はゴブリンチャンピオンの体から噴き出す赤い血を浴びる死神ゴブリンスレイヤーを見たのであった。

 

 

 

 

 


 
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