No.978975

裏ビーストテイマー・ナタ91

リュートさん

本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第91話。

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2019-01-01 16:01:25 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:118   閲覧ユーザー数:118

フラウの執務室に従者がやって来ました。

 

「フラウ様、アラヴェスタ議員のルシファー様がお見えになっていますが、いかがなさいましょう?」

 

「ルシファー?確かアークの本名だったわね。良いわ、通してちょうだい」

 

黒髪のアークがドアをノックして中に入って来ました。書類から目を上げたフラウは驚いてその場に一瞬、凍りついてしまいます。

 

「ゲ、ゲイザー様?まさか…生き還ったの!」

 

「僕ですよ?そんなにゲイザー様に似ていますか」

 

「声は違うわね…。ビックリしたわ。ゲイザー様の声はもう少し低いのよ」

 

「僕はゲイザー様の事をあまり知らないから、完全にコピーする事は出来ないのだが、なるべく似せようと思ってる。声帯も少し弄って低くしようか…」

 

「どうしてアークはゲイザー様に似せようとしてるの?アークのままで良いじゃない…」

 

「フラウ様も今の容姿の方が好みなのではないのか?」

 

「容姿だけなら以前のアークの方が好みよ?ゲイザー様に似てたからビックリしただけ」

 

「おかしい…。ナタも僕が容姿を変えたら気に入らないと言っていた」

 

「私はゲイザー様の容姿が気に入ったから好きになったわけではないの。容姿も好きだったけど、それ以外のところが好きだったから」

 

「嘘だ!僕の心眼には見えていたよ?先程、僕の姿を見た時、あなたの体から恋のオーラが出ていた」

 

「ゲイザー様が現れたのかと思ったのよ?ごめんなさい…」

 

「やはりあなたの心の中にはまだゲイザー様の影があるのだな」

 

「完全に消えてしまったわけではないわ。お墓の前に行くと泣いてしまうから、行かなくなっただけよ?」

 

「墓に花が供えられなくなったから、愛が醒めたのだとばかり思っていた」

 

「永遠に忘れる事はないと思うわ…」

 

「僕はあなたの心を完全に奪えたと思っていたのに!」

 

「あなたに抱かれながら、ずっとゲイザー様の事を思っていたの。あなたの後ろにゲイザー様を見てた…」

 

…つづく


 

 
 
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