No.977950

裏ビーストテイマー・ナタ23

リュートさん

本編のパラレルワールドをシナリオにしてみました。ストーリー第23話。

登録タグはありません

2018-12-25 05:37:37 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:123   閲覧ユーザー数:122

頼みのアークが戦わないので、オズワルドは地団駄を踏んで怒り狂っています。

 

「ええい!役立たずのダメ天使め?こんな事なら二億も出すんじゃなかった…」

 

「そろそろ杖を構えたらどうじゃ?丸腰の相手に仕掛けるのは気が引ける」

 

「わしは攻撃魔法は苦手なんじゃ!」

 

虫の息のアークが美女の膝の上でカードに戻りました。ナタはそれを素早く拾って、ユリアーノに手渡します。

 

「これをもらっていくぞ?」

 

「コラ!それを返せ?二億もしたんだぞ」

 

近くで待たせていたルーシーに飛び乗ると、ユリアーノはアークのカードの所有者名を消してナターシャの名前に書き換えました。

 

「これでよし!さて帰るとするか?」

 

「待って!天使様、大丈夫かな…。召喚してみる」

 

ナタがアークを召喚するとピンピンしていました。

 

「ライフがゼロになっちゃったのかと思った」

 

「死んだフリをしてカードに戻させたんです」

 

ベランダにいるオズワルドが何か喚き散らしています。

 

「天使様のカード、二億って言ってたけど、すごく高いんだね。盗んだら悪い気がしてきた」

 

「ナターシャ様、オズワルド様を殺せと私に命令してください」

 

「えーっ、なんでナタがそんな命令しなきゃならないの?」

 

「命令がないと私は動けないのです」

 

「殺さなくても良いんじゃない?あのお爺ちゃん弱そうだし、なんか可哀想だよ…」

 

「私はもっと可哀想な事をされて来たんです」

 

「確かにこの呪いは酷い…。下手をしたら耐え切れずに使い魔が死んでしまうぞ?」

 

「そんなに痛かったの?天使様、可哀想」

 

「針を全身に刺されたような痛みを感じる呪いと、皮膚に熱した油をかけたような痛みを与える呪いと、手足を無理やり引っ張って引きちぎられるような痛みを味わう呪い」

 

「うわぁ…聞いてるだけで痛そう!もうやめてー」

 

…つづく


 

 
 
0
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する