「ねぇねぇ、長山~」
鳥海は長山の肩をつつく。
「なに?鳥海。」
「海行こうよ!海!」
「いいけど…海まで結構遠いぞ…」
「そうだね…あっ!」
鳥海が何かを思い出したのか、スマートフォンを手にとる。
「どうしたんだ?」
「熊野ちゃんが海の近くに別荘があるって言ってた気がする…」
「そうなんだ、その別荘ってやつはどこにあるんだ?」
「別荘って人じゃないよ。」
「それは知ってるぞ。別荘の場所のことだ。」
「あぁ、そっちね…うーん…本人に聞いてみないとわからない…」
「出校日の時に聞いてみるか。」
「うん!」
出校日当日。
「ねぇねぇ、熊野ちゃん!」
「なぁに?鳥海ちゃん。」
「熊野ちゃんに一つお願いしたいことがあるんだけど…」
「どうしたの~?」
熊野は首を傾げる。
「熊野ちゃんの別荘にいきたいの…」
「いいけど、何するの…」
「海に行きたいの…!」
「倉城海岸じゃダメなの…?」
「倉城海岸…遠いし、人が多いんだよね…」
「そうなんだ…ならいいよ。海も近いし!」
「本当!?ありがとう!」
鳥海は飛び跳ねながら喜んだ。
別荘旅行当日。
外は37℃と、むしむしと蒸し暑い。
風もなく、太陽の突き刺さった光と暑さが、鳥海の体に当たる。
「あっつい…」
「そうだな…暑いな…」
「ここまで暑いと、溶けちゃいそう…」
「そうだな…」
「お待たせ~」
熊野が六輪のマークでお馴染みの高級車から登場してきた。
「しかし、暑いね…」
「うん…暑い…」
「車の中、涼しいから入って~」
「お邪魔します!」
高級車を見たことがない鳥海と長山は、少し緊張した顔をしている。
「あっ、鳥海ちゃんと長山ちゃん。おはよう~」
福田はのんびりとした口調で話しかける。
「あっ、おはよう~福田ちゃん!」
「おはよう、福田。」
「あっ!」
鳥海はカバンの中から、水着を取り出す。
「えへへ…!新しい水着!福田ちゃんはどんな水着を着るの~」
「わ、私は…別荘についてからのお楽しみ…」
その後、生駒と霧島を乗せて、別荘へと向かった。
「着いたよ~」
「きれいな海だね~」
「おーい鳥海。荷物運ぶぞ~」
「はーい」
鳥海たちは熊野の別荘に荷物を運んだ。
「ねぇねぇ、熊野ちゃん!」
「どうしたの?」
「水着に着替えてもいい?」
「うん、いいよ。」
「更衣室は…?」
「ないから、部屋で着替えてね」
「うん!」
みんなは部屋で水着に着替える。
「どう?私の水着…似合うかな…?」
鳥海は長山の前に立つ。
「うん、似合うと思うぞ。」
「ありがとう!」
2人は福田の方に目を向ける。
「福田ちゃん…すごいね…」
「うん、むちむちだな…」
「ん?どうしたの?」
福田が歩み寄る。
「か、可愛い水着だね。」
「そうだな、福田らしい。いい水着だな。」
「えへへ…ありがとう…少し出しすぎちゃったかな。」
「私なんて、ほぼ裸だよ」
「それはいいすぎだろ。」
「そうかな~」
3人が談笑していると…
ぐりゅぅぅぅぅぅ…ぐりゅぅぅぅぅぅ…
福田のお腹が鳴る。
「うぅ…お腹空いちゃった…何か食べよっと。」
福田はお菓子を食べようとカバンの方へ向かう。
歩くたび、全身の贅肉が揺れる。
「後ろ姿もすごいね…」
「そうだな、ていうか、また太ったな。」
「だよね…たぶん、70㎏くらいあると思う。」
「それ、本人に言うなよ。」
「うん。」
福田がお菓子を食べ終わった後、6人は海へ向かった。
「海に入る前に準備運動をしないとな。」
「そうだね…」
「やっほー」
生駒が海に飛び込む
「あっ、こら!あぶないぞ!」
長山が止めに入る。
「足つるぞ。」
「ごめんなさい…」
「さて準備体操だ!1・2・3・4」
「「「「「5・6・7・8」」」」」
屈伸をするたび福田のお腹が二段腹になり、手首足首を回すたび、福田の二の腕と太ももがブルンブルンと揺れていた。
「さて、入るぞ!」
「うん!」
鳥海と長山は海に入った。
一方そのころ生駒と福田は…」
「福田ちゃん!」
「なぁに、生駒ちゃん」
「お腹可愛いね!」
「そうかな…出てるから少し恥ずかしいけど…」
「そんなに出てないと思うけどなぁ…」
生駒は福田のたわわに実ったお腹を揉む
「ひゃあ!」
「むにむに~」
「もぉ…生駒ちゃん!」
「ずっと、むぎゅむぎゅしてたいマシュマロボディーだね!」
「恥ずかしいよぉ…」
その後、生駒は福田の二の腕とお腹、お尻を揉み続けた。
「ふう…いっぱい泳いだぁ…」
「でも、物足りないな…」
「じゃあ、競争する?
「いいぜ!」
「熊野ちゃん!」
「どうしたの?」
「長山と競争するから、ゴール決めて!」
「うん!」
熊野は2人の50m先に立って、両手を広げた。
「ここでいい?」
「いいよ~」
「じゃあ、勝った方が…」
「福田ちゃんの全身の肉を揉む!」
「本人の許可は…?」
「勿論、取ってない!」
「ま、いいか…で、罰ゲームは…」
「料理を作る!」
「鳥海がやりたくないだけだろ…」
「ち、違うもん!」
「じゃあ、いくよ!位置について…よーいどん!」
霧島の合図で2人が同時におよぎだした…!
「長山早いね!」
「鳥海もはやい!」
2人は水しぶきをあげ、すごいスピードで泳ぐ…!
勝ったのは、長山だ。
「はぁ…はぁ…早いね…長山…」
「鳥海も…はぁ…はぁ…早かったぞ…」
「とりあえず、水分が欲しい…」
「下に…あるだろう…」
「海水じゃなくて…飲料水…」
長山と鳥海は水を飲んだ。
長山は水を飲んだ後、福田のところに向かった。
「どうしたの、長山ちゃん。」
「いや、その…お肉をもませてほしいなって…」
「へ、へんたい…!」
「ちがっ!こ、これは鳥海の頼みで…!」
「鳥海ちゃんもへんたい!」
福田は頬を赤らめて、ぷくっーと膨らました。
「福田ちゃん!」
「なに…?」
「お腹って、顔にもできるんだね…」
「もぉ…!」
福田は生駒を追いかけたが、なかなか捕まえることが出来なかった。
ぐぅぅぅぅ…ぐぅぅぅぅ…
「走ったせいか…お腹空いちゃった…」
「何か食べるか?」
「うん…!」
「おーい、料理できてるか~」
「できてるよ~」
長山は福田の太ももを触る。
「ん…長山ちゃん…そんなに触りたいの?」
「まあ、一回は触ってみたいな…」
「じゃあ…いいよ…」
長山は福田のお腹を揉む
「なんていうか…マシュマロだな。ぷよんぷよんだ。」
「恥ずかしい…」
「次は、二の腕…ぶよんぶよんだな…」
「なんか、触診みたい…」
長山はその後、太ももやおしりを触った。
もちもちで気持ちよかったらしい。
「みんな~料理出来たよ~」
「ごはん!ごはん!」
福田がお腹を鳴らしながら席に座る。
「もちもち…もちもち…」
「どうだった?」
「すごいもちもちだった。なぁ、鳥海…」
「なに?あっ!おっぱい触らせてほしいんでしょ!」
「いや、太ってほしい…」
「え、ええ!?」
「あの、パンみたいなお尻にピザ生地みたいなお腹…」
長山はその後、福田の太ももで眠ってしまった。
「そろそろ食べようか!」
「「「「いただきます!」」」」
みんなは鳥海が作った料理を食べる。
「おいしい!」
「さすが、鳥海だね~!」
「えへへ…!」
鳥海は福田のお腹に目を向ける。
「福田ちゃん。」
「なに?」
「可愛いね。」
「あ、ありがとう…」
二段腹になってるよなんて言えないなと思った鳥海であった。
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夏休みになり、海へ遊びに行った6人。
長山と鳥海が海で泳いでる間、生駒は…
小説「がくえんっ!」の登場人物の紹介はこちら!→https://togetter.com/li/1281595
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