ファインモールドの1/48新作、亜欧連絡航路最速記録機 “神風号”です

　朝日新聞社の飯沼正明操縦士と塚越賢爾機関士の２名を乗せたこの機体は、1937年に日本-ロンドン間を94時間17分56秒（飛行時間51時間19分23秒）で結び、当時の世界最速記録を樹立。極東の後進国と認識されていた日本が、国産機かつ日本人パイロットのみで達成したこの偉業は、欧米列強に衝撃を与えました。のちに九七式司令部偵察機となり、志那事変から太平洋戦争初頭まで大活躍した傑作機でもあります。

　これまで飛行機模型も沢山作ってきましたが、実は人生初の1/48だったりします・・・実機には詳しくないですが、綿密な考証を元に再現されたプロポーションとのこと、流れるような流線形を持つ美しいシルエットの機体です。ファインモールドらしく各所の繊細な彫刻が効いてますね。難点を言えば側面偵察窓周りをバリエのために別クリアパーツにしているので合わせ目消しが面倒くさいかと。あと三菱マークが何故か丸点になっています・・・大人の事情なら残念です。

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　機体の青色については様々な議論があるようですが、キット指定の紺色は流石に暗く感じます。当時天才少女バイオリニストとして名を馳せた諏訪根自子さんが、ベルギーに於いて雨天の中迎えた“神風号”は「きれいな水色」との事、その若い感性を信じて明るいブルーとしました。

　日本の産業遺産的視点からも、こうした名機の新作キットが出るのは本当に嬉しいですね。この勢いで航研機やキ７７なんかを是非。満鉄「あじあ号」とかも・・・