No.91175

真・恋姫†無双 ~長江の華~ 序

MuUさん

初投稿ですね。
とりあえずやってみました感が目白押し。
この駄文続くのかな。

2/9 改定

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2009-08-23 11:18:01 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:5584   閲覧ユーザー数:4598

 

作られた外史――。

 

それは新しい物語の始まり。

 

終端を迎えた物語も、

 

望まれれば再び突端が開かれて新生する。

 

物語は己の世界の中では無限大――。

 

そして閉じられた外史の行く先は、

 

ひとえに貴方の心次第――。

 

さあ。

 

外史の突端を開きましょう――。

 

 

「……流れ星…こんな昼間から……」

 

天を見上げたその目には確かに流れる星が映り、そして消えていった。

 

「―ぁ~!お頭ぁ~!」

 

「どうした?」

 

自分は呆けていたのだろうか手下の声で我に返る。

 

「さっき乗せた客の中に、なんだかおかしなことを言って騒ぐ野郎がいまして」

 

「おかしなことだと?」

 

「自分は大陸一の占い師だとか。流れ星が天の遣いの乗り物だとか。

 んで、そいつがこの世を平和にするとか何とか。もうわけが分かりませんぜ」

 

その言葉をかわきりに、集まってきていた手下達が口々に騒ぎ出した。

 

「それって今話題の管輅とかいう騙りの話だろう」

「へぇ~、そんじゃその天の御遣い様っつーのが世の中良くしてくれんのかね」

 

手下達の言葉は止まらない。

それだけではなく手下達の後ろにいる客たちまでもが騒ぎ始めた。

このままでは不味い。

仕事に支障がでるかもしれない。

ならば自分のすることはただ一つ。

 

「静まれッ!!これ以上騒ぐようならその占い師と一緒に長江に放り出す!!」

 

一喝

 

それだけで手下達は黙り込み、冷静さを取り戻す。

伊達にこの若さで頭目をしているわけではない。

 

有言実行

 

そのことを手下達は身をもって知っている。

そんな手下の様子とは違い、後ろの客達は怯えきった目で自分を見ていた。

中には今にも失神しそうなほど顔を青くしている者、震える者もいた。

 

「フッ……」

 

そんな客達の目に写る自分の姿を想像し、自然と笑みが漏れていた。

自分達は、所詮どこまでいっても賊。

たとえそれが真実であろうとなかろうと。

 

「それでその占い師はどこだ」

 

「それが…どこにもいないんです。お頭がそう言うと思って、ふん縛ってやろうとしたんですが…」

 

その言葉に周りの手下達が再び騒ぐ。

 

大の男が揃いも揃って情けない。

そんなことよりも今は―

 

「そんなヤツのことは放っておけ・・・・・・今は無事に客と荷を運ぶことだけに集中しろ!

 我らが錦の帆に泥を塗ることはならん!!」

 

「「「へい!」」」

 

部下達は叱咤され、慌ただしく甲板の上を走り出す。

 

そんな彼らの姿を見ながら、ふと、先ほどの流れ星を思い出す。

 

もし・・・・・・もし、あれが天の御遣いの乗り物ならば・・・・・・・・・・・・。

 

「天の御遣い・・・か・・・・・・・・・・・・ふっ、私らしくもない」

 

そんな甘い考えではこの乱世、生きていくことなど出気はしない。

 

「この甘興覇、信じるは己が信念のみ」

 

自らを律するかのように呟く。

そう、自分達は『錦帆賊』。

長江を渉る自由の江賊。

 

風に揺られ、はためく錦の帆。

彼女の腰につけられた鈴の音が、静かに、そして儚く響いた。

 

長江は今日も雄大に、そして穏やかに佇んでいる。

 

 

「・・・・・・う、うぅ~ん・・・・・・」

 

全身を包む倦怠感に思わず眉をしかめる。

まるで体が宙に浮いているようだ。

 

「お、俺は・・・・・・」

 

俺は何をしていたんだ?

前後の記憶がはっきりとしない。

 

「俺は北郷…一刀……聖フランチェスカの二年生で、所属クラブは剣道部…」

 

そして今日は、朝起きて、日課の走り込み、そのとき……。

 

「…ああ、そっか」

 

確か溺れていた猫を助けようと川に飛び込んで、それから―

 

あれ?

 

猫を捕まえ岸に放り投げたところまでは、思い出してきた。

そしたら突然、目の前が真っ暗になって

 

「ということは…」

 

ゆっくりと目を開く。

 

「やっぱりか」

 

自分は今、川の中。

どうやら流木にしがみついているらしい。

何故か目が霞んでおり、それぐらいのことしか分からなかった。

 

しかし、おかしい。

この川こんなに深かったか?

そう思い、だんだんとはっきりしてきた視界を前方に向けると。

 

「なんじゃこりゃーーーーーーーーーーー!」

 

目の前の光景に、思わずそう叫んでいた。

まるで海のように広い川の真ん中で一人漂っていた。

 

遠く岸に見える山々は、まるで崖。

 

「夢……じゃないよな」

 

この身に感じる川の流れ、水の感触は、紛れもない本物。

 

「ここはいったい」

 

一刀は気付けなかった。

いや、あまりにも多くのことが頭の中を駆け巡り、何も見えず、何も聞こえていなかったのだ。

自分の真後ろから近づいてくるその物体を。

 

「兄ちゃん危ねぇ!!」

 

「へっ?ごぶへっ―」

 

間抜けな声、鈍い音と共に再び、一刀の意識は暗い闇へと落ちていった。

 

 

あとがき

 

はじめまして、MuUです。

とりあえず始めてみましたけど、どこまで続けられるのやら。

はい、錦帆賊。

つまりは、甘寧さまの物語ですね。

呉に行く前に一刀と出会ってそれから・・・・・・

どうなるんでしょうか?

現在絶賛脳内会議中♪

でも、このまま呉に行きたくないんだよね~自分的には。

ちなみに、一刀君はチートじゃありません。

徐々に鍛えられると思われます。

 

2/9追記

 

久しぶりに戻ってきたので自分が何を書いていたのか把握するためにも少しづつ改定していきます。

影ながらねw

コメントは消してしまうのは失礼に当たると思いますのでそのまんまです。

 

 
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