No.852009

ポケットモンスター トライメモリーズ 第36話

フウイさん

四天王が出てきます。
このトライメモリーズ、早々に完結させた方がいい気がしてきました(

2016-06-07 17:10:13 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:300   閲覧ユーザー数:300

第36話:四天王登場

 

トウカジムのセンリに敗れたクウヤはめげずにリベンジに向けて技の特訓をしていた。

 

「かえんほうしゃ!あなをほる!

れいとうビーム!めざめるパワー!10まんボルト!!」

 

クウヤはポケモン達全員の技を空の一点に向けて指揮する。

その5つの力はぶつかり合い、激しい爆発を引き起こした。

 

「わっ!」

「ひゅぅ~、すっげぇパワーだな。」

「へっ?」

 

突然そんなことを言われて振り返るとそこには見知らぬ4人組がいた。

男と女が、2人ずつ。

その中にいた不良風の男はクウヤに近寄っていきなりばしばし肩を叩く。

 

「お前ポケモントレーナーだろ?  

鍛えてるっつーことはリーグに挑戦中か!」

「そ、そだけど・・・あんたらなんなんだいきなり」

「おおっと、わりぃわりー!

オレぁカゲツってんだ、よろしくな!」

「そっか、オレはクウヤ!」

  

他の3人も彼に自己紹介する。

 

「私はプリムと申しますわ」

「あたしはフヨウ!」

「ゲンジだ、よろしく頼む」

「おぅ・・・でさ、あんたらどういう関係?」

「・・・しらねぇのか?」

「ああ、しらねぇ!」

 

4人組はあっけからんと答えたクウヤに目が点になりつつも対応する。

 

「『四天王』は知らないのかね?」

「してんのう?」

「我々四天王はポケモンリーグで勝ち抜いた者の実力を確かめ知る役目を担ったポケモントレーナーだ」

「リーグで勝ち上がったトレーナー相手に戦って

どのくらい強いのかテストする人って事?」

「まぁ、そういうところだな」

「じゃああんたら、強いのか・・・!」

「当然だろ」

 

 

 

クウヤは彼等が強いと知るなりうずうずしてきた。

さらに思い切ったようにきく。

 

「じゃーさじゃーさ!

ぶっちゃけ聞いちゃうけどオレどーやれば強くなれるんだ!?」

「えっちょっといきなりどうしちゃったの!?」

「オレ今ポケモンリーグに挑戦してて、なんとかバッジを4つまで集めたんだけど・・・ここのジム、トウカジムのリーダーに負けちゃってさ。

だからこうしてみんなと特訓してたんだけど・・・やっぱ今ひとつどうすりゃいいのかわっかんねぇんだ」

 

4人はクウヤの話を聞きじっと彼を見た。

中でもゲンジは頭の中で自分の記憶を辿りぽつりと呟いた。

 

「似ておるな・・・」

「?」

「いや、なんでもない。

キミは今よりも強くなりたいんだったな」

「ああ」

「では、強さとはなにか考えた事はあるか?」

「へっ?」

「出た、ゲンジ理論」

 

カゲツがこっそり言う。

一方のクウヤはいきなりそんなことを言われて戸惑っていた。

 

「ん~~~、誰にも負けないとは違うのか?」

「誰でもそう思うだろうが・・・本当にそう思うかね?」

「うぅん~~~・・・。

いきなりそんなこと聞かれてもやっぱオレにはわかんねぇよ」

「ま、そうだよねぇ~~~」

 

フヨウが呑気な声でクウヤに返事をする。

続けてプリムがクウヤに言う。

 

「急ぐ必要などありませんよ」

「えっ・・・?」

 

 

「貴方はまだ若いですしいつまでも側にポケモンがいますわ、彼らと共に長い時間をかけてゆっくり考えれば良いです」

「そなのかな」

「お前なら出来る!あきらめんなよ!」

「や、誰もあきらめてねぇから」

  

苦笑いしつつもつっこむが、その笑顔はいつも以上にいいものだった。

彼のポケモンをみんな見渡すとゲンジはふむ、と頷く。

 

「俺でよければキミ達を鍛えてやろう。

ただし短い時間だけな・・・」

「え”!!」

「ゲンジ・・・?」

 

突然そんなことを言い出すゲンジに四天王の4人は驚いた。

 

「なに、3時間くらいなら問題ないだろう。

それに・・・この少年とポケモンたちを見てたらなんだか鍛えてやりたくなっただけだ」

「ほぅ~~~?

運が良いなお前!

この方直々の稽古なんてよぉ~!」

「カゲツ、俺の特訓を受けるかどうかは彼が決めることだ」

「わかってるって」

「・・・どうする?」

「・・・じゃあ頼む!オレ達をもっと強くしてくれ!」

 

クウヤはポケモン達と一緒にゲンジに頭を下げた。

 

「いいだろう、さぁすぐに始めるぞ!」

「うぉっす!」

 

5時間後・・・

 

「はぁー・・・!」

 

ゲンジの修行を受けたクウヤはへとへとだ。

空もすっかり日が暮れている。

流石は四天王といわれるだけのことはあり、彼のドラゴンポケモンは皆強く鍛えられておりゲンジ自身もその強力なポケモン達に慕われてるというのは伊達ではなくクウヤ達に対して的確なアドバイスを送っていた。

カゲツ達もただ、その様子を黙って見ていた。

 

「急にあんな事言い出すからびっくりしたぜ、ホントにあのじーさんが自ら、なぁ」

「頑固だものねあの人」

「でもあの人が自ら特訓を言い渡したということはあの子に見込みがあるということですよね」

「だろうな」

 

ボーマンダとナークのりゅうのいぶきがぶつかり合った時に空は星を覗かせていた。

 

「ここまでとしようか」

「オレはまだまだやる!

・・・といってもこいつらはそうはいかねぇか」

「うむ、キミ自身疲れてるではないか、

無理してもレベルは上がらないぞ」

「んじゃここまでか・・・。

でも鍛えてくれてサンキューな!」

 

疲れてても笑顔で力一杯礼を言う。

 

「ではクウヤ君、ポケモンリーグで会おう。

強くなる事の意味・・・キミの答えは、その時に聞かせてもらう」

「おぅ!」

「じゃあな坊主、しっかりやれよ!」

「まったねぇ~」

「頑張ってください、待ってますよ」

 

それぞれボーマンダ、トドゼルガ、サメハダー、サマヨールを出しその場を去っていく四天王。

 

「よぉし、おっちゃんたちの教えを無駄にしないためにも、俺なりに強くなって頑張っていくぞぉ!

な、みんな!」

 

 

「・・・・」

「何人もの弟子を断った貴方が直々の修行だなんてどういう風の吹き回しですか?」

「そーそー」

 

無言のゲンジに対しフヨウとプリムが訪ねる。

今までゲンジの強さに憧れ弟子を志願するドラゴン使いは数百といたが、今も弟子は2~3人しかいない。

ここ十数年以上、弟子をとることも誰かにバトルを指導することもなかった彼がクウヤに自分が直々に指導すること事態が予想外だった。

 

「あいつに見込みがあったからだと思ったけどな」

 

そこにカゲツが割り込んできた。

 

「お前の言うとおりだカゲツ。

彼には未知数の可能性を感じた。

だから引き出してやりたくなっただけだ」

「その考えには私も同意いたしますが

本当にそれだけですか?」

「・・・・」

「まだなにかあるようですが・・・貴方ご自身がお話してくださるまで私たちはお待ちしますわ」

「うむ、そうしてもらおう」

 

ゲンジは昔の友人とクウヤを、重ね合わせていた・・・。

 

「何かが、にておる」

「え?」

 


 
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