No.804081

2体の魔神皇帝IN艦これ

HIBIKIさん

演習と新たな仲間が登場します。

2015-09-24 22:20:03 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1966   閲覧ユーザー数:1934

ブラック鎮守府壊滅騒動から数時間後・・・

 

「やぁやぁ、これはこれは久しぶりだなぁ~、東雲提督」デブ~ン

 

「貴方は相変わらずですね皇(すめらぎ)提督・・・(うざいし煙草臭い)」

 

(うぜぇぇぇぇぇぇぇぇ!)

 

(正直今ここで殴り飛ばしたい気分だわ・・・)

 

(同感です・・・)

 

昴は今日の演習相手の提督を鎮守府入り口で出迎えていた。

お供として吹雪と瑞鶴が一緒にいる。当然一夏もマジンカイザーSKLで実体化している。

提督の名前は皇 隆治(すめらぎ りゅうじ)。ぶっちゃけ中年親父で助平で汚職を行なっている噂まである

鎮守府の提督である。おまけにデブで自己中。現在丁度正午・・・。

 

「それじゃあ食堂でお昼でも食べてから・・・」

 

「うむ」

 

ジロジロと昴の胸や尻をジロジロと助平な目で見ている。吹雪はその視線が怖くてスカルカイザーの影にいる。

一夏は先程から少々殺気立って皇を睨みつけている。が、皇は馬鹿なのか鈍いのかその視線になかなか気が付かない。

 

「そういえばこのロボットは何なんだ?生意気な目を・・・」

 

やっと視線に気付き、偉そうに口を開くが

 

「あ?」

 

一夏がまた少し怒った状態で睨むとガタガタ震えだす皇。

 

「な、何だ貴様!!私は上官だぞ!!」

 

「おぬしは相変わらずじゃのぅ・・・」

 

少々年季の入っている威厳ある声が聞こえて皇が振り向くと、一人の立派な軍服を着た老人が居た。

 

「げげげげげげ元帥!?何故此処に!?」

 

「視察じゃよ」

 

「お爺ちゃん・・・?」

 

「久しぶりじゃのぉ、昴よ」

 

「お、御久しぶりです・・・」

 

完全に緊張している昴。

 

「今日は視察との事ですけど・・・」

 

「うむ。まぁ色々とあってな」

 

元帥はスカルカイザーの方を悪戯を成功させた子供のように見ている。

一夏も皇から見えないようにピースサイン。

 

元帥と皇はそれぞれ別の控え室に通され、一夏は昴から質問攻めにされた。

 

「もしかして今回のこの一件いっくんの差し金?」

 

「まぁ元帥の番号は直ぐに解ったしあの馬鹿の黒い噂は幾らでも出てきたからな。

 色々と説明をして手回しした」

 

「でもホントにビックリしたんだからね!!?」

 

「ケケケッ」

 

全く反省の色が見えない一夏。それどころかその反応を楽しんでいるようだった。

そしてこれから皇を監獄の奥底にぶち込む様を想像しているのか嬉しそうでもある。

 

「クスクス・・・」

 

「はぁ・・・」

 

吹雪まで不気味に笑っている。瑞鶴だけが現在、異世界メンバーの中では唯一の良心のようだ。

 

そして演習開始時間・・・

相手は正規空母の加賀、赤城、戦艦、伊勢、霧島、伊19、伊58。

 

此方は旗艦を長門とし、金剛、加賀、神通、吹雪(+一夏(マジンカイザーSKL))、睦月(スカルホース重武装形態装備)だ。

 

「一寸待ちたまえ、その睦月みたいなのは何だ!?」

 

「重武装した睦月ちゃんですが何か?」

 

「睦月だと!?旧型の役立たずの癖nクポッ!?」

 

皇は重武装形態のスカルホース(マジンカイザーSKL専用の変形型バイク:SKL-RR)の装備された睦月を見て

噛み付いてきたが吹雪が馬鹿を見るように見下しながら答える。

しかしその後の言葉で一夏が少しだけ怒り、腹部にロケットパンチをかました。

ロケットパンチは命中後、量子変換して回収された為、誰にも見られては居ない。

よっぽど痛かったのか気絶しているので医務室に運ばれ、気持ちよく演習が開始された。

 

因みに睦月は重武装形態のスカルホースを装備した最に体が大人の状態になった。

スタイルで一番近い艦娘は金剛型3番艦 榛名。

重武装形態に一番近い艤装を持っているのは大和型。

 

「向こうにも私がいますか・・・」

 

「うむ、錬度も装備も向こうの方が上だな・・・航空戦力では我々が不利か・・・」

 

「ちょ~っとその言葉、聞き捨てならないんですけどぉ~?」

 

優しい声なのに心の底から底冷えするような恐ろしい声が長門と加賀を襲う。

 

「私だけならともかくぅ~?艦長に重武装した睦月ちゃんもいるのにぃ~?

 その対応はねぇ~?」

 

「す、スマン。まだ・・・慣れて・・・いなくてな・・・」

 

「というよりぃ~?味方を小さく見ないで欲しいんですよねぇ~?

 不利かも知れないがとかだったらまだゆるせるんですけどぉ~?」

 

ハイライトの消えた目でクスクスと笑いながら吹雪が長門と加賀にせまる。

 

(おい吹雪、演習は始まってんだぞ。射出すんならとっととやってくれ)

 

しかし一夏が次の行動をとれと急かしたので二人は色んな意味で命拾いしたのだった。

その後、一航戦コンビの艦載機を睦月と加賀が打ち落とし、霧島と伊勢の砲撃を一夏が捌き、

潜水艦に対しては吹雪と神通が対応し、長門と金剛が戦艦、一航戦コンビを撃沈し、勝利となった。

此方の被害は神通中破、長門小破、金剛に軽微の損傷、加賀、小破手前、睦月と吹雪が無傷という状態だ。

ちなみに、一夏は小さいサイズのまま戦闘(と言っても壁役)を行なった。

「俺いらなかったんじゃないか?」

 

「艦長が殆どの砲弾叩き落していたから損害は到って軽微ですよ?」

 

「神通が中破しているのだが・・・」

 

「少し突っ込みすぎたのが原因だろう?」

 

「えぇ長門さん。潜水艦の子達にやられてしまいました」

 

相手も反省会をしながら上陸をしようとしたときだった。

 

ヴヴヴヴヴヴゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!

 

と深海凄艦の接近を告げるサイレンが鳴り響く。沖を見るとすでに港まで700~800M位の所にいる。

艦種は戦艦タ級だが黄色い光を放っている。その他に駆逐艦が二隻いる。

 

「どうしますか?」

 

「はにゃにゃにゃ!?装備換装するにも時間が無さ過ぎます!?」

 

小さくなっている睦月が慌てている。長門達も焦りが見えるが吹雪は沖ではなく鎮守府の方を見ていた。

長門や演習相手達が視線を向けるとカイザーがスカルホース・バイクモードに跨っていた。

 

「な、何を・・・」

 

「艦長」

 

「ん?」

 

「撃ち込み甲斐、斬り甲斐のある相手だと良いですね♪」

 

吹雪だけは何をしようとしているのか解っていた。

すると上空を瑞鶴のジェット戦闘機が通過し、あっという間に駆逐艦を撃沈させて戻って来た。

 

「あの艦載機・・・見た事が無いです・・・それに吹雪さんの話していた相手は一体・・・?

 先程は艦載機ほどの大きさだったのに・・・」

 

演習相手の赤城が訳が解らず呟く。

 

「しかしタ級フラッグシップ(以降フラッグシップ=FS)・・・一人でそう簡単に倒せる相手では・・・」

 

BGM:LEGEND OF KAISER

 

そんな相手の霧島の声を無視して一夏は吹雪の頭を軽く撫でてからスカルホースを急加速させて水面を高速で疾走する。

 

「コイツのスピードは一味違うぞ!!」

 

ブレストリガー(パルスビームモード)でタ級FSの周りに張られていた薄い紫色の結界の様な物が割れて消滅する。

そのまま突進して衝突後、乗り上げてから飛びあがりスカルホースを馬型に変形させた。

 

「無論、パワーもな!!」

 

変形後、進路を反転させてタ級FSに槍を投げつけ、突き刺した。その後槍をつかんで伸ばし、海底でヤスリに掻ける様に

ダメージを与えた。そして槍を元の長さに戻すと。

 

「まだまだぁァァァ!!トールハンマー・・・ブレーカァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!」

 

牙斬刀を突き刺され、トールハンマーブレーカーを至近距離で受けたタ級FS。

最早息も絶え絶えと言った感じだが反撃しようと擬装の砲をスカルカイザーに向けるが・・・

 

「うぉぉぉぉぉりやぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

トールハンマーブレーカーが中断された。

そして槍が引き抜かれ、野球ボールのように牙斬刀で空高く打ち上げられたタ級FS。

 

「トドメだァァァ。インフェルノギガブラスタァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」

 

インフェルノブラスターの更に強化された武装、インフェルノギガブラスターで一瞬の内に蒸発したタ級FS。

長門や吹雪達には余波の凄まじい強さの熱風が遅いかかる。

幸い火傷をしない程度の熱さだったが、風の強さが物凄かった。

吹雪は睦月を自分のそばに寄せて光子力バリアを展開した。

演習相手の潜水艦の二人も何とか海の中に退避できたので対したことは無かったが残りのメンバー等は

数メートルとはいえ宙を舞ってしまったりした。

さらに鎮守府のガラス窓数枚が割れた。特に医務室で寝ていた皇の近くの窓ガラスは6割近くが

皇に突き刺さったりする始末だった。之で皇は全治3ヶ月の重傷を負った。

 

「死ぬかと思ったぞ・・・」

 

「あの位でそんな事いうのかよ・・・(汗)」

 

「「「「「「「「「「あの位って・・・」」」」」」」」」」」

 

元帥や昴も一夏の戦い方を見て唖然としていたが元帥は何を思い立ったのか

一夏に頼みごとをしたようだ。そして一夏はそれを引き受けた様だった。

昴は演習相手の艦達も労った。

重傷を負った皇は汚職が一夏や憲兵によって暴かれた上に艦娘達にセクハラを行なっていた事が判明。

之により提督の座を解任され、彼の鎮守府の艦娘達の一部が昴の鎮守府に転属し、残りの艦娘達は

解体を望む者は擬装を解体し、普通の人間となり、鎮守府関連の施設ではあるがそこで働き始めた。

その他は転属したり、一部は憲兵団所属の艦娘となり、鎮守府の治安を護る為に働いている。

因みに憲兵団所属となった艦娘には皇の鎮守府の赤城や加賀もいた。

霧島、伊勢、伊19、伊58はそのまま昴の江ノ島鎮守府の仲間となった。

その他に、初春型駆逐艦一番艦初春、二番艦子日、金剛型戦艦三番艦榛名、阿賀野型軽巡洋艦三番艦矢矧が

仲間に加わった。榛名と矢矧、一応一度会っているが霧島、伊勢は一夏を見て相当驚いたようだったが、

子日がかなり懐いているし、初春も全くと言って良いほど警戒をしていないので直ぐに彼を受け入れた。

数日後・・・

 

「綾波型駆逐艦八番艦、曙・・・・です・・・こっち見んなこのクソ提督!!」

 

「重巡洋艦、青葉の妹の衣笠です・・・」

 

「吹雪型四番艦深雪だ・・・」

 

一夏の潰したブラック鎮守府から3人の艦娘がやって来たが曙と深雪は自己紹介を追えると一夏(スカルカイザー)

と吹雪の後ろに隠れてしまった。衣笠も昴をまだ信用できていないようで疑わしい目で見ている。

 

「えっと・・・私がこの鎮守府の提督をしている東雲昴です。直には信用出来ないのは解っているけど

 一応握手だけお願いします」

 

昴がそっと手を差し出すと衣笠と深雪は恐る恐る握手したが曙は一夏の影に隠れて出てこようとしない。

一夏が頭を撫でながらそっと前に押すとやっとほんの一瞬ではあったが握手をした。

 

深雪は叢雲と、衣笠は青葉と曙は吹雪と同室になった。

曙以外は艦娘相手なら意外と早く打ち解けたが曙はストレスの溜まった極一部の艦娘にも虐待を受けていたらしく

特に戦艦、空母系の艦娘に対する警戒心は並大抵ではなかった。

吹雪や瑞鶴は一夏の世界の艦娘であり、彼の乗艦だと知ったので彼女達や叢雲、同じ鎮守府所属だった衣笠や深雪

には心を開いている様子だ。

 

「あ、曙ちゃん、お早う」

 

「・・・・・・ん。おはよう提督」

 

数日もすると一夏が説得したり吹雪達が宥めたりしていたのか、少なくとも昴に「クソ提督!」と言ったりする事はなくなった。

昴の努力や元々持っている抱擁感が彼女の心を開いたのかもしれないが。

しかし一夏は若干目に隈を作っていた・・・。

どうも数日の間は曙が周りが怖くて吹雪の布団に潜りこんで来た為、寝ているどころではなかった様子。

一方の吹雪は妹相手なので気にする様子も無かったが。

「釣りでもするか・・・」

 

「・・・」

 

一夏が早朝の港で釣り(小さい魚狙い)をしていると曙は傍にくっ付いてあまり離れようとしない。

 

「興味があるならやるか?」

 

「うん・・・」

 

途中から、叢雲や文月、衣笠も参加し、2時間程で合計したら200近い数が釣れた。

(小さいハゼやハゼ以外の魚は勿論リリース)

鳳翔と間宮の所に持っていくと昼にハゼの天麩羅と刺身が食卓に並んだのだった。

食事を終えた一夏は鎮守府近くの地図を見て何か考えていたので、気になった昴が話しかけた。

 

「どしたのいっくん?」

 

「ん?午後吹雪や曙に睦月型のガキ共何人か連れて近くの岩場にでも行こうかと思ってさ」

 

「磯のお勉強会?」

 

「子供だから探検好きだろうと思ってな。第一は食糧確保だけど」

 

「まぁそういうことならOKだよ♪後、ちゃんと許可は貰ってね。」

 

一夏と駆逐艦だけで行くつもりが加賀と長門もくっ付いてきた。

岩場に到着すると駆逐艦メンバーははしゃいでいたが一夏や加賀、長門から余り離れないように

言われていたのでその言いつけをしっかり守っている。

 

「潮溜まりが結構あるな。あそこが良さそうだ」

 

一夏はひとつの大きな潮溜まりに皆を連れて行くと各々観察をしたりし始めた。

 

「こら文月、無闇に海藻に手を出すな。毒もっている魚もいるからな」

 

「ふぇぇぇぇ!?ホントですかお兄さん!?」

 

「あぁ。下手すりゃゴンズイもいるからなぁ・・・」←ゴンズイの毒を無効化できる人(人間なのか?)

 

「艦長そんじゃそこらの毒なんて無効化しちゃいますよね?」

 

「親父に色々訓練させられたからなぁ・・・」

 

若干遠い目をする一夏。加賀と長門は(過去に何があった!?)と思っていたとか。

 

「なぁ兄上」

 

長月が何か見つけたようだ。

 

「ん?何か見つけたか?」

 

「この貝は何なんだ?」

 

彼女の指差した場所には岩の間にびっしりと手にも見える様な貝の様な生き物がついていた。

 

「カメノテっていう蟹や海老の仲間だな。フジツボと同じでな」

 

「ほぇー・・・」

 

「因みに之食えるぞ」

 

加賀と長門が反応して取ろうとするが一夏が待ったをかけた。

 

「「?」」

 

一夏は何処かへど電話をして数分ほどでとってもいいと言った。

しかし全て取らないように注意もした。

 

「何処に電話してたんれすか?」

 

「最近知り合った人にな」

 

文月の質問に其れだけ答えると岩場の探索を再会した。

 

「あ、海栗!!」

 

睦月が妙に棘の長い海栗を見つけたので触ろうとすると・・・

 

「馬鹿!それガンガゼっていって毒持ってんぞ!!」

 

直ぐに一夏が止めた。ガンガゼという海栗は棘に毒を持っており、棘は非常に折れやすいので危険なのだ。

 

「ぴぃ!?」

 

「しかし珍しいもんだな・・・こんな所でガンガゼがなぁ。もっと南の方ではよく見たけど」

 

しげしげとガンガゼを見る一夏。また文月が質問してきた。

 

「艦長さんはなんで毒も持っている生き物触っても平気なんれす?」

 

「之でも抗体持っているからな。まぁ今は体が完全にロボットだから全く効かないけどな・・・ハァ」

 

「私、交代しましょうか?」

 

「イヤいい・・・」

 

吹雪が一夏を生身で実体化させるために一旦引っ込むか聞いてきたがそれでは吹雪が楽しめないと考えた一夏は

それを断った。

そしてさらに2時間後・・・。

 

「まぁ今日はこんなもんでいいか・・・」

 

岩場で取れたのはカメノテ1キロの他にバフンウニが30程、クロメ(海藻)2キロ。

鎮守府に持ち帰り、昴はとっても大丈夫なのかと聞くと一夏が許可を貰っていた。

対価として鎮守府正面で邪魔にならないように漁をしてもいいという条件をつけたとか。

昴はそれくらいならばと大して気にしなかった。

ちなみに夕飯は駆逐艦達の取ってきた海産物で一寸豪華だったとか。

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
3
0

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択