幽州
桃香「みんなただいまー!戦況のほうはどうかな」
ハム「帰ったか桃香、まだ国境から動く気配がない。様子見なのか、まだ動ける態勢じゃないのか図り損ねてるところだ」
魏延「桃香様!お帰りなさいませ!」
桃香「焔耶ちゃん!傷の具合は大丈夫なの?」
魏延「お気遣いありがとうございます!もう完治しましたので、前線で戦えます!」
桃香「期待してるよ!でも、怪我は駄目だからね?」
魏延「っは!」
程普「韓当よ、洛陽ではどうじゃった」
簡雍「進展はありましたか?」
韓当「おう、程普と簡雍か!幽州に帰還ぎりぎりでようやく動いたわい」
程普「なんと!あれだけ一緒にいたというのに・・・桃香様の奥手にも困ったものじゃ」
簡雍「ですが、なにか行動はしたのでしょう?」
韓当「呂珂殿への恋心を自覚し、真名交換と頬への接吻をされたぞ」
程普「なんと!あの桃香様がそこまで大胆な行動を!」
簡雍「これは驚いた、せいぜい真名交換までと思っておりましたが」
韓当「それと呂珂殿の正体が、天下に名を轟かした曹仁殿だと判明したぞ」
徐栄「呂珂殿の正体が曹子孝殿・・・これまた驚いたわい」
韓当「徐栄も来ておったか」
徐栄「程普殿と簡雍殿の後ろにいましたよ。しかし、桃香様が恋心に目覚めるとは・・・めでたいことだ」
程普「そうじゃな~暇な時間があれば、田畑を耕し土にまみれておったからのぉ」
簡雍「民の生活を知ろうとするのはいいのですが、年頃の女の子としてはどうかと心配してましたよ」
韓当「桃香様の美貌目当てに、数々の男が群がってきたが・・・見向きもされなかったからの」
程普「ずっと呂珂殿・・じゃなく曹仁殿への感情は、親愛だと思い込んでた桃香様だからな」
簡雍「桃香様が成長したというのに・・・邪魔されましたね」
韓当「出来れば桃香様は、もう少し洛陽に滞在させたかったのじゃが・・・袁紹め!」
徐栄「袁紹軍を速攻で叩き、逆に滅ぼしてやりましょう!」
簡雍「そうですね、桃香様の恋路のために!その前に・・・民にもこの事を流しましょう」
程普「それはわしと韓当に任せろ、行くぞ韓当!」
韓当「おうよ!」
ドドドドドドドドドド
簡雍「それでは私達は、軍展開と敵の動向探りを再開しましょう」
徐栄「袁紹軍に邪魔などさせるものか!」
張飛「おじちゃん達が燃えてるのだ」
腐龍「あの方達にとって桃香様は、娘のような存在ですからね」
腐鳳「ずっと心配してたもんね」
桃香「あれ?韓当さん達はどこにいったの?」
張飛「おじちゃん達なら街にいったのだ!」
桃香「街に?どうかしたのかな」
腐龍「気になるのでしたら、見に行かれたどうですか?軍備は私達が進めておきます」
桃香「そう?それじゃあよろしくね!」
腐鳳「朱里ちゃん、いまのうちだよ!道中書いた本を隠さないと!」
腐龍「雛里ちゃん!声が大きいよ!」
張飛「はにゃ?朱里たちまた書いてたのか?これは鈴々が処分しておくのだ!」
腐龍「鈴々ちゃん~それは許して!」
張飛「こんなのばっかり書いてるから、朱里たちは恋も出来ないのだ!お姉ちゃんの事いえないのだ!」
腐龍「はぅ~~」
腐鳳「あわわ~それを言うなら、鈴々ちゃんだってまだじゃないですか~」
張飛「鈴々はまだ子供なんだ!でも雛里と違って、男同士の恋愛なんかに興味ないのだ!というか気持ち悪いだけなのだ!」
腐鳳「はぅ~~~~~~」
張飛「二人共こんな趣味捨てて、お姉ちゃんみたいに恋するのだ!」
K.O!PERFECT!
腐龍・腐鳳「「ズ~~~~~~ン」」
張飛「それじゃあこれは燃やしてくるのだ!」
腐龍「・・・雛里ちゃん・・・・もう・・・辞めようか・・・」
腐鳳「そうだね・・・鈴々ちゃんにあそこまで言われると・・・辛いね」
腐龍・腐鳳「「はぁ・・・・・」」
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軍部
兵士1「おい、聞いたか?」
兵士2「聞いたとも、劉備様ご婚約の件だろ?」
兵士3「相手は呂珂様らしいぞ」
兵士4「そしてその呂珂殿の正体は曹仁様だとか」
兵士5「なんとお似合いのお二人なのだ!」
兵士1「それなのに・・・こんな時に侵攻してきやがって!」
兵士6「あぁ・・・潰すしかねえ!」
兵士3「みんな!劉備様のために!袁紹軍を完膚なきまで叩き潰すぞ!」
おおおおおおおおおおおおおおおおお!
街
民A「劉備様~婚約おめでとうございます!」
民B「劉備様!意中の殿方が出来ておめでとうございます!」
民C「いつご結婚なさるのですか!」
民D「曹仁様と幸せになってください!」
村長「劉備様にもついに恋心が・・・皆の衆!今日は祭りじゃ!思いっきり祝福するのじゃ!」
民D「おぉーー!劉備様!祭りを楽しみにしててください!」
民E「お世話になっている劉備様のためじゃーーー!燃えて来たあああ!」
桃香「え!なんでみんな知ってるの!?一刀さんの事まで知ってるし!」
村長「先ほど韓当様と程普様に教えていただきました」
桃香「もぉーーーーーー!韓当さーーーん!程普さんーーーーーー!」
おおおおおおおおおおおおおおおおおお!
桃香「軍部からも聞こえるし!?勘弁してくださいよーー!」
成都
呉班「桔梗様、劉焉が動き出しました。」
桔梗「思ったより動くのが速かったのぉ。顔ぶれはどうなってる」
張翼「劉焉自ら張任・李厳・呉蘭・高沛を引きつれ、5万で長安を目指しています」
桔梗「長安じゃと?我らを無視して長安に攻め込んだのか?」
呉班「そう情報が入りました」
張嶷「巴郡と成都を無視して長安に攻め込んだ・・・どういう事でしょう」
法正「劉焉の独断と言いたいが、漢中に黄権が残ってるのが気になる。張任の策と考えるべきでしょう」
桔梗「法正はそう捕らえるか」
法正「はい。問題は策の内容ですが・・・動向を探らないと断定が出来ませんね」
桔梗「いまは守りを固めて様子見しかあるまい、巴郡の馬忠・高翔・雷銅に伝令を出しておけ」
呉班「御意」
張翼「そういえば、呂珂殿の噂聞きましたか?桔梗様」
桔梗「噂じゃと?聞いてはおらぬが、どんな噂なのだ」
張翼「なんでも呂珂殿の正体は、麒麟児と呼ばれ、天下にその名を轟かした曹仁子孝殿だと」
桔梗「なんだと!?呂珂殿の正体が曹仁殿だと!?それは本当なのか!」
張翼「その噂は私も聞いております。洛陽で連合軍との決戦時にその名を明かしたと言われております」
桔梗「只者ではないと思っておったが、かなりの大物ではないか」
法正「私達の主君として、最高の人物ですね」
桔梗「その曹仁殿はいまどこにおるんじゃ」
張翼「援軍を送ってくれた、西涼の馬騰殿を訪ねている頃かと思います」
桔梗「劉焉の事態を知れば、すぐに長安に駆けつけると見るべきか」
法正「曹仁殿は仲間を大切にしているはずです、仲間の危機には必ず駆けつけるかと。今までの行動がそれを証明しております」
桔梗「ならばわし等は、張任の策にかからぬよう警戒を続けるのだ!」
張翼・張嶷・呉班・法正「「「「御意!」」」」
西涼
春蘭「馬超今日も勝負だ!」
馬超「おう!今日こそ完勝してやるぜ!」
春蘭「はーはっは!私の重さに慣れてから言うんだな!」
馬超「うっせ!結局負けたのはお前だろうが!」
春蘭「なんだとぅ!?内容では私の勝ちだ!」
馬超「内容よりも勝ち負けだろうが!」
春蘭「やるのかこらぁああ!」
馬超「上等だ!かかて来いこらあああ!」
馬超・春蘭「「この脳筋がああああ!」」
春蘭「お前のかーちゃんでべそー!」ドガーン
馬超「先に言われた!?えーとお前のかーちゃん変な顔!」ドガーン
春蘭「きさま~~~~!私の母上の顔見たことあるのか!」
馬超「てめえこそ!私の母さんはでべそじゃねええ!」
馬超・春蘭「「やるのかゴラアアアア!」」
霞「暑苦しいやっちゃな~」
華琳「春蘭が増えたわね」
美羽「頭の悪い罵りあいしてるのじゃ」
七乃「まったく~春蘭さんは成長しませんね~」
秋蘭「何を言うか七乃、姉者はそれがいいのじゃないか」
美羽「秋蘭も変わらないのじゃ・・・」
七乃「むしろ悪化してますね」
真桜「止めなくてええんか隊長?」
一刀「じゃれてるだけだから大丈夫だろ。それにしても元気だな」
桂花「まったく、猪が増えるのは勘弁してほしいわよ」
蒲公英「もぉ~お姉さまったら・・・同じ西涼の女の子といて恥ずかしいよ」
馬騰「そうね~どこで育て方間違えたのかしら?翠はもっと男の子と過ごさせるべきだったかしらね」
蒲公英「それでもお姉さまはあのままだったかも!」
馬超「聞こえてるぞ!好き放題言いやがって!」
蒲公英「聞こえるように言ったんだもん~」
馬超「蒲公英てめえ!夏侯惇勝負待ってくれ!蒲公英成敗してくる!」
春蘭「おぉ?よくわからんが、協力してやろう!」
馬超「お、手伝ってくれるか?軟弱な蒲公英を懲らしめにいくぞ!」
春蘭「ところで・・・蒲公英って誰だっけ」
蒲公英「えぇ!?忘れちゃったの!?」
馬超「お前覚えられてなかったのかよ」
秋蘭「姉者・・・蒲公英は馬岱だ。もう忘れたのか?」
春蘭「そうだそうだ!馬岱だ!忘れてた!」
馬超「思い出したなら行くぞ!」
蒲公英「思い出されてすぐ攻撃されるって・・・」
沙和「蒲公英ちゃん~お待たせなの~」
一刀「蒲公英~準備完了だぞ」
真桜「隊長と桂花の力借りていいのが出来たで~」
蒲公英「わかった!誘き寄せは任せて!」
馬超「話し合いは終わりか!行くぞ!」
春蘭「でやぁぁぁぁあああ!」
ドゴーーン
蒲公英「うひゃあああ!ちょっと!まだ蒲公英武器持ってない!」
春蘭「そんなのは知るかあ!」
馬超「持ってない蒲公英が悪いんだよ!」
ドスーン
蒲公英「お姉さま!いま殺すつもりだったでしょ!?」
馬超「ッチ、そんなことねえよ!いいから避けるんじゃねえ!」
蒲公英「いま思いっきり舌打ちしたよね!?」
春蘭「私も居るのを忘れるなよぉぉぉぉおお!」
ズゴーーン!
蒲公英「地面抉れてる!当たったら死んじゃう!」
春蘭「だったら当たらなければいいだろう!」
馬超「そうだそうだ!当たりたくなかったら、私達を倒せ!」
蒲公英「もぉ!この脳筋馬鹿!」
春蘭「貴様~~!誰の頭の中が隅々まで筋肉で、知性の欠片も無い脳筋馬鹿だと!ぶった斬ってやる!」
霞「!」
蒲公英「そこまでいってないからー!」
春蘭・馬超「「もらったああああ!」」
ズボ
ああああああああ
ズデーン
馬超「いてて、なんでこんなところに落とし穴があるんだよ」
春蘭「きゅぅ~~~」
蒲公英「にっしっし!お姉さま達ひっかかったー!一人気絶してるけど」
沙和「いえーい!なの~!」
蒲公英「いえーい!はいたーち!」
凪「結構深く掘ってるな、大丈夫なのか?」
真桜「うちが作った落とし穴に死角はないで!」
桂花「・・・ねえ、気が付いた?」
一刀「あぁ、今の春蘭の口調・・・以前の春蘭だな」
桂花「記憶が戻ったの?」
一刀「春蘭の様子を見る限り、戻ってはないと思うが」
霞「なぁ一刀、いまのって」
一刀「霞は気が付いたか」
霞「普通気が付くと思うで?まぁ・・・あの子達は落とし穴に夢中やったみたいやけど」
桂花「あの子達も成長したと思ったけど、やっぱりあんた直属の部下だけあるわね。ふざける事にだけ真剣すぎだわ」
一刀「まあそれがあの子達のいいところなんだし」
桂花「一刀がそうやって甘やかすから、あんな風になってるんでしょ?凪まで参加したら、収拾尽かないのはわかってるでしょ」
一刀「三羽烏に真面目にやれと言って、真面目になると思うか?」
桂花「それはそうだけど・・・だからと言って、放置していいって事にはならないでしょ!」
一刀「むぅーそれ言われると何も言えないが」
桂花「次からもっと厳しくいいなさいよ」
霞「しっかし、一刀は桂花の尻に敷かれるてるな~」
一刀「桂花に敷かれるなら本望さ」
桂花「人前で何言ってるのよこの変態!」
一刀「ごめんごめん、こういうのは二人きりの時にだったな」
桂花「わかってればいい・・・じゃなくて!恥ずかしいからそういうのは禁止だって言ってるでしょ!」
霞「丸くなったな~あの毒舌はどこにいったんやろな~」
一刀「今の素直な桂花も萌えるが、毒舌美少女も嫌いじゃなかったな」
霞「一刀ってば、ほんまにえむやな~うちもいじめるのに参加したる!」
一刀「我々にはご褒美です!よろしくお願いします!」
桂花「洛陽じゃなくて涼州にいるんだから、少しは自重しなさいよ!まったく、なんで私はこいつが好きなのか、わからなくなるわね」
馬騰「あらあら~夫婦みたいなやり取りしてて、何をいってるんですか~」
一刀「馬騰さん、いらっしゃってたんですか」
馬騰「翠達が蒲公英に、斬りかかった時に来ましたわ。それにしても\・・・いくら巧妙な落とし穴でも、もう少し周りを警戒するなり考えて、戦って欲しいですわ」
霞「春蘭と同格の知性ってのが以外やったけどな~」
桂花「そうね、馬騰様と馬岱を見てたせいかしら?まさか脳筋だなんて思わないわよ」
一刀(以前の馬超さんは、桃香率いる蜀の五虎将軍の一角だよな?愛紗も馬鹿ではないが、比較的脳筋。張飛ちゃんは鋭いところはあるが、知的ではない。星は知的だけど自由奔放で掴み所が無いって風が言ってたっけ?。となると・・・常識人は紫苑だけ?軍トップがそれでよく運用できたな~)
桂花「なに言ってるのよ。以前の私達の軍は春蘭が代表なのよ?」
霞「せやな~前は惇ちゃんが魏武の大剣って呼ばれてもんな~」
一刀「あれ?俺声に出してたか?」
霞「出してへんよ?」
桂花「あんたは顔に出やすいのよ。蜀の五虎将の人格でも考えてたんでしょ」
一刀「流石に付き合いが長いだけあるな~迂闊に変な事考えられないな」
霞「一刀は助平やからな~」
一刀「それは否定しない」キリ
桂花「”キリ”じゃないわよまったく」
七乃「一刀さん、天水のつんつんつん子ちゃんから、お手紙が届きましたよ」
一刀「詠から?なにかあったかな」
桂花「つんつんつん子で呼び方定着してるのね」
七乃「一刀さんが命名しちゃいましたからね、広まるのも速いですよ」
霞「一刀があだ名をつけるの初めてやしな~」
一刀「・・・・・」
七乃「その一刀さんはだんまりしてますが・・・どうしたんですかね」
一刀「七乃!」
七乃「は、はい!なんですか?」
一刀「華琳と美羽はどうしてる!」
七乃「お二人でしたら、趙雲さん・秋蘭さんを連れて、街に装飾を見に行かれましたが」
桂花「ちょっと、いきなりどうしたのよ」
一刀「漢中の劉焉が長安に攻め込んできた。すぐに長安に引き返すぞ」
七乃「漢中から出てくるには、陳倉道を通らないといけませんよ?」
一刀「話しを聞く限り劉焉は、野心の塊と言ってもいいだろう。それに劉焉の能力は無視してもいいが、その配下・智勇兼備の将張任を放置するのは危険だ」
霞「以前うちらが蜀攻めた時は、いなかったよな~どんなやつなの?」
一刀「霞、今は辞めろ」
霞「あ、忘れとった」
七乃(以前蜀を攻めた時?私の知る限り、一刀さんと張遼さんは蜀に攻め込んだことはありませんよね?今の会話はいったい)
一刀「七乃すまないが、蒲公英を連れて華琳達を呼び戻してくれないか?買い物の途中ならば、それを済ましてから戻ってきてくれと」
七乃「わかりました、伝えにいってきます。蒲公英ちゃん~」
蒲公英「七乃さん~どうかしたの?」
七乃「街に案内してもらえないかしら、美羽様達を呼びに行きたいの」
蒲公英「そういうことなら任せて!」
一刀「凪!沙和!真桜!「ここに!」遊んでないで集合!」
桂花「本当に凪は来るの早いわね」
凪「隊長のお呼びなので、当然です」
沙和「凪ちゃん速すぎるの~」
凪「お前達が遅いだけだ」
真桜「いやいや、凪が異常なんやって。それで隊長~どないしたん?」
一刀「悪い知らせが二つ出来た。一つ目は漢中の劉焉が長安に攻め込んできた」
凪「長安にですか?地盤を取り戻すためにも、涪城から成都・永安を奪取するべきだと思いますが」
桂花「普通はそう考えるわね、でも長安に攻め込んできた。なにかあると考えるべきね」
一刀「劉焉軍の主力となると、油断出来ないからな。すぐに長安に戻る」
沙和「二つ目の悪い知らせはなんなの~?」
一刀「霞がぽかして、七乃に俺達の事を怪しまれた」
真桜「姉さん・・・なにしてるんですか」
霞「しゃあないんか~一刀が蜀将で張任を気をつけろっていうんやもん~前蜀攻めた時居ない将は気になったんだもん」
真桜「もんって、可愛くいってもダメですって」
一刀「聞かれたのが七乃だからな~ある意味一番聞かせたくない相手だったな」
凪「そんなに危険なのですか?」
一刀「七乃はかなり優秀だよ。洞察力も鋭いし、知恵も働く。ある意味敵にしたら一番危険なやつだよ」
真桜「それって大丈夫なんか?」
一刀「大丈夫ではないが、七乃は言いまわしたりしないから大丈夫だろ」
桂花「それで、私達だけ集めた理由はなんなの?」
一刀「華琳と美羽は辛い戦続きだったろ?だから当分は戦から離してあげたいと思ってな」
凪「隊長の考えもわかりますが、そこまで華琳様達もやわではないと思いますが」
真桜「隊長は過保護すぎや~」
沙和「でも~隊長の気持ちもわからなくはないの~沙和だったら休みたいの!」
霞「それは沙和がさぼりたいだけやろ!」
沙和「そ、そんなことはないの~~」
凪「沙和、目が泳いでるぞ」
一刀「馬騰さんはどう思いますか?ずっと聞いてたんですよね?」
馬騰「あら、気が付いてたんですか?これでも気配消してたんですけどね」
凪「いらっしゃってたんですか」
沙和「沙和は全然気が付かなかったの」
真桜「うちもや」
霞「うちは気が付いてたで。凪もまだまだやな~」
馬騰「質問に戻りますが、今まで心労をかけさせてしまった負い目もありますからね。ゆっくり癒させたいって気持ちは解ります。ですがそれと同時に、兄と一緒に戦いたい、役に立ちたいっといった気持ちもあるでしょう。兄として、妹としての言い分がありますからね、難しいところです」
桂花「さすが親であり、華琳様が認めた英雄馬騰・・・読みが凄いわ」
馬騰「あらあら、これでも母親ですからね。子供達の心境を察するのは得意ですよ?」
凪「今の隊長を子供扱いできる人は、馬騰様と曹嵩様ぐらいですね」
馬騰「”母親は強し”って事ですよ♪それに・・・そういうのは当人同士で決めないとダメよ」
一刀「そう・・・ですね、戻ってきたみたいなので、華琳達と話してきます」スタスタ
馬騰「息子もいいものね~」
凪「あの・・・馬超さんがまだ落とし穴にいますが、助けなくていいのですか?」
馬騰「あら、まだ出てなかったの?」
沙和「なんかこっちを見てぼ~としてるの」
桂花「誰も助けようとせず、馬騰さんも一刀に構いっぱなしだったせいじゃないかしら?」
霞「母鳥を奪われた雛鳥の心境って感じなんやろか」
馬騰「そうなのかしら?もぉ~母親離れが出来ない子なんだから」
凪(なぜ隊長の心境は完璧なのに、娘の心境は読めないんでしょうか)
真桜(うちに聞かれたってわからへんよ)
一刀「華琳~美羽~戻ったか」
華琳「七乃から一大事だと聞いたけど、なにがあったの?」
一刀「漢中の劉焉が長安に攻め込んできたんだ。華琳と美羽は辛いことがあったばっかりだし、劉焉を鎮圧するまで馬騰さんに頼んで、涼州で休養しててもいいんだが」
美羽「一刀にいさま、その質問は愚問なのじゃな」
華琳「そうよ兄さん。私達は確かに連合軍に心身ともに苦しめられたけど、そこまで軟弱でもないわ」
美羽「妾達を心配してくれるのは嬉しいのじゃが、一刀にいさまと共に戦うのじゃ!」
華琳「それとも兄さんは、私達の力は必要ない?」
一刀「そんな言い方されたら反対出来ないじゃないか・・・」
星「ご心配でしたら、私達が全力でお守りいたします」
秋蘭「そうだぞ一刀、我々を甘く見ないでもらおうか。華琳様達の護衛は任せてくれ」
七乃「秋蘭さんって、そんな話し方でしたか?一刀さんの呼び方も”一刀様”だったと思うんですが」
美羽「妾もおかしいと思ったのじゃ」
華琳「そうね、秋蘭どうかしたの?」
秋蘭「私いま一刀様を、呼び捨てにしてしまいましたか!?」
華琳「無意識だったの?」
秋蘭「一刀様申し訳ございません」
一刀「呼び方ぐらいで怒ったりしないよ。自由に呼んでくれていいから」
秋蘭「いえ、主従関係をはっきりさせるため、線引きはしたいと思っております」
一刀「秋蘭はもっと砕けてもいいと思うんだけどな~(それにしても・・・)」
七乃(秋蘭さんは無意識みたいでしたが、返答が自然でしたね。一刀さん達の隠し事に、秋蘭さんも関係してる・・・?)
一刀(まさか春蘭に続いて秋蘭までとは・・・先ほどの件と今回の件で、完全に七乃に怪しまれたか)
華琳「私の護衛が星と秋蘭がしてくれるけど、美羽の護衛はどうするの?」
牛金「それは!」
満寵「私達!」
牛金・満寵・親衛隊一同「「「「「我ら親衛隊にお任せください!」」」」」
一刀「お前達・・・洛陽で太史慈と母上の警護をしてろと伝えただろ」
満寵「武勇優れた太史慈殿が、曹嵩様を守っておいでなのです!それに、今の洛陽で危険な場所を探すほうが難しいと思います」
一刀「しかしだな」
牛金「もし曹仁様に何か言われたら、この手紙を渡すように程昱様から預かっております!」
一刀「風からか・・・嫌な予感しかしないが・・・見せろ」
牛金「っは!こちらになります」
~~~~~~お兄さんへ~~~~~~~
お兄さん~西涼での休養楽しんでますか~~?
お兄さんのことだから、西涼の女の子のお尻ばっかり追ってるに違いないのです!
なので、帰ってきたら月ちゃんと一緒にお仕置きです!
風をお留守番にした罰なのです!
漢中のお馬鹿劉焉が成都奪還、長安攻略どちらに出るかは予測できないのですが、お馬鹿なお兄さんの事です、華琳様達を戦から遠さげると思うのですよ~
華琳様が心配なのはわかりますが、過保護すぎなのです
かつて大陸を統一した覇王・曹孟徳なのは変わらずなのですから、もっと華琳様を、妹を信用してあげてくださいね~
お兄さんを愛する正妻からのお小言です~ありがたく受け止めてくださいね~
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一刀「まったく、風にはすべてお見通しか」
牛金「程昱様が一番下まで見るよう伝えて欲しいとも伝言を預かってました」
一刀「最後?読んだはずだが・・・これか」
~~~~~~~追伸~~~~~~~~~~
お兄さん~帰ったら風の事構ってくれないと拗ねちゃいますよ~?
お兄さんの事が大好きな風より~アディオースなのです~
~~~~~~~追伸終了~~~~~~~~
一刀「風も案外寂しがりやだな」
桂花「なにニヤニヤと締りの無い顔してるのよ、気持ち悪いわね」
一刀「なんだ来てたのか。桂花の毒舌も久しぶりだな」
桂花「フン」
霞「ツンツンの桂花もかわええなあ~」
桂花「うるさいわね!」
一刀「満寵、牛金及び親衛隊に命を下す・・・必ず華琳と美羽を守りぬけ」
親衛隊「御意!!」
一刀「満寵と牛金は美羽の身辺警護だ、抜かるなよ」
満寵・牛金「っは!」
一刀「華琳と美羽も戦場に出てもらうかなら、覚悟しておけよ?」
華琳「私は軍師として兄さんの補佐を」
美羽「妾は一刀にいさまの剣となり、敵を屠ってみせるのじゃ!」
一刀「元気のいい妹達だよ、星!秋蘭は真桜・沙和を連れてただちに軍を編成!3日後に出陣できるように準備しろ!」
星「お任せください」
秋蘭「御意」
一刀「霞にすぐ動ける騎馬隊を編成、先行して長安に向い詠を助けてやってくれ」
霞「了解や~凪借りてもええ?」
一刀「わかった、凪も霞と一緒に向かってくれ」
凪「わかりました。隊長が来る前に潰してみせます!」
一刀「凪の実力は認めてる。だが、油断と慢心だけはするなよ」
凪「わかってますよ、景気付けに言っただけですから」
一刀「わかってるならいいが・・・霞は詠に注意すべき将を伝えておいてくれ」
霞「あいよ~まかせとき!」
一刀「桂花は物資確保を頼む」
桂花「了解よ」
馬騰「もう行かれるのですね」
一刀「出立は3日後ですが、色々とお世話になりました」
馬騰「英雄と言えど悩む事、立ち止まることはあるのですから、いつでも私は相談待ってますからね。それと、曹嵩さんにも打ち明けてるのですよ?”母親”に甘えるのは”子”として当然なのですから」
一刀「蜀を平定したら必ず・・・母上にもお話します」
馬騰「それと、蒲公英を正式にそちらの軍に組み入れてください」
一刀「こちらは助かりますが、涼州の守りは大丈夫ですか?手薄になると思うのですが」
馬騰「翠と龐徳がいますし、私が健在ですから勇名が役にたちますね。それにあなたが以前天水で大暴れして以来、全滅を恐れて寄り付かないんで大丈夫ですよ。それに蒲公英もあなたの傍で、戦う事を望んでますから」
一刀「・・・わかりました。蒲公英は俺が責任を持ってお預かりいたします」
馬騰「えぇ。あなたなら任せられます」
(あなたがすべての仲間を愛しているように、仲間もあなたを愛し支えようとしてるのを忘れたら駄目ですよ。あなたはまだまだ強くなれる、頑張るのですよ。それと、彼女に手紙を送っておこうかしら♪)
一刀「慌しい転進ですまないが、長安の仲間を救いに行く!みな迅速に準備を進めよ!」
お久しぶりです
どう繋げていこうかと悩んでたら遅くなっちゃいました(:w:)
次回から長安攻防戦 桃香VS袁紹軍になります
はぁ~~戦闘パート苦手だよおお
物語もそろそろ終盤ですからね、完結に向けて頑張っていきまーす!
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西涼編終了~