No.769669

艦隊 真・恋姫無双 47話目

いたさん

賛否両論あると思いますが。

2015-04-08 02:02:43 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1684   閲覧ユーザー数:1441

【 心遣い…… の件 】

 

〖 河南尹 新城 付近 にて 〗

 

冥琳の言葉に、血相を変え詰め寄る三人!

 

星「そのような話! 私たちは聞いていないぞッ!?」

 

稟「『北郷一刀』に関する情報は、私たちにも知らせて貰う、約束の筈でしたが……?」

 

風「…………風たちに知られると……拙い事があるんですかね~? そういえば~蓮華さんとシャオちゃんが~お兄さんの事で、言い争いしてましたー! それと───関係があるのですかー!?」

 

蓮華たちは、三人に向けて頭を下げて謝罪し、理由を説明する。

 

蓮華「私が命じたの! この話を直接、聞いたのは私、冥琳、シャオの三人! 思春、明命も……周りの偵察に行かせたから、聞いてはいない筈よ!? そうでしょう? 思春! 明命!」

 

思春「………はっ! 我々は孫呉に尽くす者だ。 石木と化し、例え聞いても……聞き流すのみ!」

 

明命「………………はいっ!」

 

蓮華「だけど……急な話で真偽も取れず……私たちのみで相談して秘匿していたのよ! 于吉の参加もあるけど……か、一刀の記憶に関しての事も、幾つか知らされたわ。 だけど……話が……余りにも突拍子もないから……!」

 

冥琳「傍で聞いていた私も……信じられなかったさ。 もし、これを星たちに話せば喜ぶし、新たな情報が得れるかもしれない! しかし、我々の中を裂く為の謀略なら………教えるには、確信が足りなかったのだ!!」

 

シャオ「……シャオは……あの男が……だぁぁぁあい嫌い!! 何でか知らないけど……お姉ちゃんと冥琳を……悲しませた……そんな気がするのぉ!! 心の奥から『信じるな!』って……そんな感情が出てくるのよ!?」

 

思春「私も明命も……冥琳様の御命令で、洛陽で動く事になっていたのだ。 星たちに、早く確信を得る情報を探しだし、その事を伝えてやりたいと……仰せになってな。 しかし、冥琳様は多忙の身! そう早くには……!!」

 

明命「蓮華様の補助、袁術軍との折衝など、物凄く仕事があるんです! それでも、こうして……朱里さんや金剛さんたちと出逢って、確信できる機会に恵まれ、やっと話せたんですよ! だから──みなさん、許して下さいッ!!」

 

それを聞いて、二人は冷静に返事を返す。 自分たちが客将である事、友として気遣ってくれた事の感謝もあった。

 

稟「────その心遣いは、大変感謝します! ですが、情報は情報として、私たちにも……平等に渡して欲しいのですよ!? 精査する者が増えれば、精度は増しますし、隠れた真相に近付く早道になるでしょう!!」

 

星「それに───そういう事が、我々との仲を決裂させる策かも知れんぞ? 『情報は、信用できる者に渡す!』……裏を返せば、我々は信用されて居ないとの意味になる! 正誤の心配など、預かった者の責とすれば良いさッ!」

 

──────ポテポテポテポテッ

 

だが、風は違う!

 

……数歩……前に出て、冥琳に近付く!

 

顔は……何時もの無表情だが、握る拳はプルプルと震え、宝譿が代わりに怒りの表情を浮かばせる!

 

冥琳「…………………」

 

風「冥琳さんー!! 貴女は、また……悪い癖が出ましたね~!? 覚えていないのですか~!?!?」

 

冥琳「な、何をだ?」

 

風「やっぱり~!! いいですかぁーッ!」 

 

風が、冥琳に自分の言いたい事が伝わらず──思わず怒鳴りつけた!

 

風「────冥琳さんの前の世界での死因! 自分に仕事を集めて処理していた事に因る、過労からの原因だった筈ですよー!!! 貴女は、また──親しい人たちを残して、『この世から去る』つもりなんですかッッッ!?!?」

 

冥琳「───!?」

 

『────────ッ!!』

 

風「……お兄さんの関係なら、風たちにも相談して下さい!! もし、再度……身罷れ(みまかれ)でもしたら~!! 風たちは……お兄さんに……お兄さんに、何と言えばいいか──分からないじゃないですかぁあああッ!!」

 

『────────!!』

 

稟「……迂闊でした! 冥琳殿、私たちに相談できることがあれば、何時でも言って下さい! 一刀殿関係なら、客将では無く友として、対応致しましょう。 但し、魏に不利益になる事は、御免蒙り(ごめんこうむり)ますが……」

 

星「────そうか! すっかり失念していた!! 冥琳! 身体は大丈夫か!? どこか──おかしい所は無いのか? ほれッ! 私の秘蔵のメンマだ! コレを食べて英気を養えッ!!」

 

蓮華「冥琳ッ!! 御免なさい! 御免なさいッ!! そんな大事な事に気付かなくて、冥琳に任せっきりになっていた自分を恥じるわ!!」

 

小蓮「────御免ね、冥琳!!」

 

思春、明命「───冥琳様ぁあああッ!!」

 

冥琳「だ、大丈夫だ!! 今の私は心配しなくても──ッ!! 蓮華様も、明命も……泣かなくても……! 何かあれば……皆に相談しよう! 約束だ!」

 

皆が皆……冥琳の下に集まり、感謝や謝罪、協力の申し出を行う!

 

冥琳「…………言われて初めて気付くとは。 これでは……雪蓮の奴を悲しませる事になるところだった。 ────ありがとう、風!」

 

風「…………ツーンです! 風はぁ、お兄さんの為に忠告しただけですよー! 友達を心配して……世話した訳じゃありません~!!」

 

そんな中……冥琳が風に礼の言葉を掛けるが……風は、後ろ姿を冥琳に向けて、むくれたままで返事をする。

 

ただ、太陽の光に照らされて……頬に一筋の涙が……光っていた。

 

 

◆◇◆

 

【 この世界の秘密 の件 】

 

〖 河南尹 新城 付近 にて 〗

 

 

冥琳の騒動が一先ず終わった後、今度は──榛名たちが話掛けてくる!

 

ーーー

 

榛名「て、提督が……どうしたんですか───ッ!?!?」

 

霧島「司令の関係は……直ぐでなくて大丈夫! 今、重要なのは、于吉が……此方の孫家に従いたいと、打診を受けたそうよ!?」

 

ーーー

 

榛名「あ、あの方が……一刀司令を救ってくれた方が! 裏切り──ッ!?!? じゃあ! か、一刀司令の身が───ッ!!」

 

比叡「待ちなさい、待ちなさいってばッ! 榛名!! 司令の周りには、私たちの仲間が大勢守っているじゃない!! 長門、瑞鶴、翔鶴、港湾棲姫、サラ、アリゾナが──ッ!!」

 

榛名「比叡姉さん! 本当に……そう思っているのですか!?」

 

比叡「何を──?」 

 

榛名「だって! あの娘たちが……港湾棲姫たちが怪しいじゃない! 妹分の北方棲姫と共に居て、しかも于吉たちに建造された『アリゾナ』まで! これじゃ、長門さんたちが居ても──無力も同然! 私が、私が行かなきゃッ!」

 

比叡「………榛名!」 

 

榛名「私! 洛陽に戻ります! は、早く戻らないと、て、提督がぁ『しっかりしなさいッッ!! 榛名ッ!!』───!?」

 

比叡「榛名……貴女は、港湾棲姫の事……どれだけ知ってるの?」

 

榛名「そ、それは……。 け、けどぉ──比叡姉さん! あの娘が提督に近付いた時より……深海棲艦や空母水鬼たちの攻撃が、激しくなってきたのは間違いないのよ!! だからぁお願い! 行かせてぇ! 一刀提督の下へ!!」

 

──────パァン!

 

榛名「────キャッ!」バタッ

 

比叡「────落ち着きなさいッ!」

 

榛名「…………ひ、比叡姉さん!?」

 

比叡「私はねぇ……そうは思わない! 港湾棲姫は……端から見てても、司令を本当に慕っているわよ。 だって! あんなにハッキリ見てとれるのに、気付かない方が、どうかしてる!!」

 

榛名「ひ、比叡姉さんは、提督に良い感情抱いていないから!?」 

 

比叡「ざんねぇ~ん! ちゃ~んと他の皆よりも、聞いてるから言えるのよ! 雷、電、長門、天龍、龍田たち……そしてぇえええッ!!」

 

──────ザッ!

 

金剛「榛名ぁ! 物事はversatile (多方面)に探らなければぁ……I am sure that you will regret that!(あなたはきっとそれを後悔するでしょう!) あの娘たちは信用できるネ! 他の艦娘たちも……絶対ダイジョウブ!!」

 

比叡「私たちの敬愛する──金剛お姉さまが仰るんだもん! それに、あの司令が、簡単にくたばるワケ───ないじゃない!!」

 

榛名「──────で、でも!」

 

霧島「………どうしても信用できないのであれば、私を倒してから行きなさい! 司令の命令を! 私事で翻そうなんて……絶対許さないからッ!!!」

 

榛名「くぅ────ッ!!」ドンッ!!

 

ーーー

 

榛名の一時的な錯乱もあり、姉妹たちの慰めで……大人しくなった。

 

その様子を見て、何故か──榛名と気が合いそうに思える蓮華だった。

 

★☆☆

 

比叡に榛名を任せて、霧島と金剛が話に加わる!

 

霧島「その前に、于吉が呉に? 一刀司令からも、そのような電文も受けておりません! しかし、貴女たちに……打診を出したからには、間違いないとは思いますが……内容を聞かせて貰っても?」

 

朱里「冥琳さん! 私たちも今一度、金剛さんたちに聞きましたが、于吉さんより、記憶回復等の話を聞いた者は皆無です! それに……最後に会ったのは、成都攻めの時でしたので、約二十日ぐらい前!」 

 

金剛「私もあれ以来……見てないネッ! だけどォ……!」

 

朱里は、冥琳の話を聞いて、金剛姉妹に聞き直していたが……誰も『于吉の移籍』を知る者は居ない。 漢中鎮守府にも、何かあれば連絡を送るように、話が付いていたのだが、その情報も来ないのだ。

 

朱里は、自分が窓口になり……情報の真偽を探ろうと動き、霧島も『艦隊の頭脳』として、現状把握を行うと朱里と共に、問いただす!!

 

金剛は、提督の名前が出た事により、心配して口を挟む!

 

その後ろでは、顔を青ざめ身体を震わす榛名! 一緒に居て、提督を心配する榛名を抱きしめて、不安を取り除こうとする───比叡の姿が見てとれた!

 

冥琳は、金剛たちに近付き……于吉より聞いた事を話し出す!!

 

冥琳「うむ。 説明を受けた要点は三つ! 北郷一刀の記憶、于吉の参加、そして……最後に……『前の世界に関わる……全員の記憶回復の方法』だ!」

 

『──────────!!』

 

冥琳「于吉の話では、この外史の世界に……必ず一人『北郷一刀』が降臨する流れに出来ているらしい。 私たちの例えで申し訳ないが、世界は中心に『太極』があり、周りに『陰陽』と二つ分かれ……」

 

金剛「…………I can't make head or tail of it!!(なんの事やら、てんでわかりマセーン!!) 誰かぁ──changeしてクダサァイ!!!」

 

霧島「すいません! もう少し砕いて話して頂きたく…………」

 

蓮華「じゃ、じゃあ私が………冥琳、交代を……」

 

冥琳「…………申し訳ありません」

 

金剛の要求により、冥琳から蓮華が、説明するために交代した!

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

私たちが居る世界(恋姫が居る世界)は、『鍵』となる者が必ず居ないと、外史の調律が成り立たなくなり、世界が崩壊するらしいの。

 

それでね……本当は、この地には『鍵』となる者は……降りて来ないままだったらしいのよ……。 私たちは、それも知らないまま……消える運命だったんですって。 普通に日常生活を送りながら………

 

それが、于吉たちと敵対する者の思惑が重なり、この地に『鍵』となる『北郷一刀』を招き寄せたと。 

 

私たちの知る『天の御遣い 北郷一刀』は……遥か前に生を終わらせ……どの世界にも……居ないのよ。 

 

だけどね……その魂を受け継いだ者は、無数に分かれて……その一人を……この地に降ろしたと───!!

 

そして……その時の状況に因り、私たちの記憶が『鍵』に宿り、記憶の『有無』が変化する……そんな事を話してくれたわ。

 

★ーー★ーー★ーー★ーー★

 

霧島「ふむふむ……つまりですね? 太陽系に太陽と云う中心の惑星が……」

 

朱里「き、霧島しぁん! は、話が難しくされると……金剛しぁんが!」

 

金剛「………今日もイイ天気……teaが飲みたい気分ネ……!」

 

『………………………』

 

于吉に関する話は……そこで一旦……切り上げられた。

 

 

◆◇◆

 

【 発動! 合同作戦 の件 】

 

〖 河南尹 新城 付近 にて 〗

 

七乃「はぁ~い! お疲れ様~! 此処で三日間、野営を行いますから、ちゃちゃと持ち場に入って、天幕準備して下さいね! もっちろん、一番いい場所で、一番早く袁術さまの宿営先を用意して下さい!!」

 

美羽「………………………」

 

ーーー

 

袁術軍は、野営に入る。

 

表向きは、遠征の袁術軍兵士を労い、疲労緩和を考えた大休止。 

 

それと……洛陽に入り、陛下に拝謁するために渡す貢ぎ物の点検。

 

貢ぎ物の数に不備が無いか? 移動中の際に破損があるんじゃないか? と再度確認するためである。

 

そして、裏では……七乃より極秘命令が下っていた。

 

ーーー

 

〖 孫権軍 野営地 にて 〗

 

七乃「はいはい~! これが袁術さまからの通達ですよ~! もし、これを破っちゃいますと……孫家は袁家に敵する者と、考えてしまいますから~注意して下さいねー!」

 

七乃は、竹簡を読み上げて……蓮華に渡す。 

 

☆☆ー☆☆ー☆☆ー☆☆

 

期限は……三日!

 

反乱軍より十常侍たちを……速やかに奪還せよ!

 

もし、出来なければ……袁術軍は三日後に洛陽に向かい、孫権軍とは無関係である事を何進、何皇后に上申する。 以下、件の如し  

 

☆☆ー☆☆ー☆☆ー☆☆

 

七乃「それじゃ……頑張って下さいね~!」ザッザッザッ!

 

蓮華「─────はっ!」

 

あくまでも……袁術軍は無関係である事を、示したい意向の様子。

 

蓮華たちは、通達を受け入れて……行動を開始する事になった。

 

ーーー

ーーー

 

蓮華たちは、軍議を開き……作戦を考える。

 

冥琳「まずは、相手の位置と戦力。 次は、武器の種類、将の姿の確認だ! 今……思春と明命に偵察に行って貰ているから、直に判明するだろう……!」

 

朱里「敵の居場所は、此処より十里(約4キロ)離れた山頂の古城に籠もっているんです! 大軍を擁して攻めても刻が掛かり、被害が大きい要害。 ここは、速やかに……策を考えて行動したいのですが……」

 

小蓮「シャオたちの軍は約千人。 弓が百、騎馬が十、後は歩兵。 だけどぉ、そこらの兵に負けず劣らずの精鋭だよ!! だから、バシィーッ! ズバーッとやっちゃえば……簡単に勝ちゃうんだからぁ!!」

 

蓮華「だけど……なるべくなら損傷を抑えたいわ。 帰りを待っている者も心配している者も居る。 他にも、今後の動きを考えれば………」

 

霧島「期限は三日。 地形、配置、軍勢の多寡、将の数。 これにより策が……」

 

──────ザザッ!

 

思春「──蓮華さま! 只今戻りました!!」

 

蓮華「ご苦労様! 思春!!」

 

冥琳「………どうだった? それに、明命の姿が見えぬが?」

 

思春「──はっ! 奴らは現在、古城の中で酒盛りの準備をしているところ。 明命に見張りを頼み、周辺地形を調査して帰陣した次第! 軍勢は、歩兵と弓兵の混合隊、凡そ三千! 趙慈なる元兵士が、指揮を下しています!!」

 

ーーー

 

思春は、冥琳たちに説明している間に、地形を写し取った竹簡を朱里に渡し……稟、風、星、金剛たちも一緒に眺める!!

 

ーーー

 

風「う~ん、小さいながらも、山の頂上にある城を攻めるには難儀ですねー! おや~? ここは、吊り橋を通らないと……城には到着できないんですかー? 他に出入り口は、無さそうな気がー?」

 

稟「城は……三方を崖で囲まれ、もう一方は、陸続きだったのを敢えて掘り下げて、堀割を作り出したましたか……。 ここを渡るに、確かに吊り橋が必要。 これは……難攻不落な厄介な所ですね? ですが………」

 

朱里「そうですね。 ですが、ある意味……攻めやすい場所でもありますね! ────あっ、金剛さんたちは、どう思われますか?」

 

霧島「………この戦場で、私たちの持っている戦術は、一切通用しないと思います。 ここは、卓越した軍師の手腕を持つ、貴女の指示に従います。 どうか遠慮なく、私たちに役割を与えて下さい! 活躍してみせますから!!」

 

金剛「You can count on us!(私たちを、頼りにして下さいネッ!)

 

榛名「やれる事は……全力でぇ行いますッ!! だから、だからぁ!!」

 

比叡「多少危ないところでも大丈夫! 私たちに……まっかせてー!」

 

星「これは、これは……何とも頼りがいがある御仁たちよ! なら、この趙子龍も負けてはおれん! 昇竜の槍の冴え───御覧に入れよう!!」

 

冥琳「よし! 後は方策だが…………」

 

ーーー

ーーー

ーー★

 

冥琳「………これで、いいか? 小蓮さまと私が留守を務め、蓮華さまが指揮を取られ、星、稟、風、朱里、思春、金剛殿、比叡殿、榛名殿、霧島殿と十人の兵が付き従う! 決行は、本日の夜!」

 

蓮華「それでいいわ! 皆も大丈夫ね?」

 

風「できれば……蓮華さんは残って貰いたいのですがー?」

 

蓮華「王族の者だと云われて、特別扱いして貰いたくないの! 私も行くわ!!」

 

金剛「私は、孫チュウボウさん~気に入ったネ♬ 大丈夫! Don't worry!(心配いらないヨ!) 絶対に守ってあげるからァ~! 」

 

ーーー

 

朱里「はわわわッ───!? そ、そんな事が出来るんですか!?!?」

 

霧島「えぇ……扱い方に危険を伴いますが、適度に使用すれば……きっと役に立ちます!」

 

ーーー

 

榛名「……………………」

 

星「榛名殿……一刀殿は大丈夫、今も健在に違いない。 星の動きに乱れなど無いのが、その証拠だ!」

 

榛名「あ、貴女は……星の運行で運命が分かるの……ですか?」

 

星「天の御遣いと云われた殿方だ。 星の運行など聞きかじりに過ぎんが、異常があれば、必ず──天が悲しむと見た! 天を毎日……眺めているが……いつもと変わらずの様子。 ………安心されよ!」

 

榛名「もしかして……毎日と言うと………」

 

星「…………主が益州に降り立った日から……ずっとな。 いつか逢えると……無事で居て欲しいと……祈っていた。 私が……槍を捧げた主ゆえ……」

 

榛名「……………」

 

ーーー

 

稟「───噂に聞く天の御遣いの働き、期待させて頂きます。 特に──比叡殿の御活躍を!」

 

比叡「えぇ───ッ! わ、私、そんなに強くないんだってばぁッ!? み、見るんだったら、金剛お姉さまや霧島の方が、見応えあるしぃ!!」

 

稟「榛名殿を叱る比叡殿の強さ、貴女の芯の強さが……私の知る覇王に似ているのですよ。 ですから………」

 

比叡「………私はね、皆の笑顔がみたい……それだけの理由だから! 見てても良いけど……幻滅しちゃうからねぇ? そうなっても知らない………」

 

稟「………ふふふっ、しっかり刮目して───拝見いたしますよ!」

 

比叡「ひ、ひぇー!! も、もぅ! そ、それじゃあ────抜錨しよう! 抜錨!!」

 

蓮華「─────はっ?」

 

金剛「比叡ぃ……それじゃ分かりませんネ! 皆さん、make a sally!(出撃デース!)」

 

風「金剛さ~ん! それもー分かりませんよー?」

 

蓮華「じゃ、じゃあ! 行動を起こすわ! ────出発!!」

 

『────────はいッ!!』

 

ーーーーー

 

こうして、趙慈が籠もる古城に攻め込む………蓮華たちであった。

 

 

 

ーーーーーーー

ーーーーー

 

あとがき

 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

 

次回は、私用が入りまして……更新が、来週月曜以降になる予定です。

 

…………そろそろ、義輝記の更新しないと……云うことで、次回出しますので、よろしくお願いします。

 


 
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