No.758589

真・恋姫無双 別たれし御遣い 第十六話

ZSANさん

孫呉の独立&官渡の戦い

2015-02-15 11:28:56 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:3457   閲覧ユーザー数:3031

~一刀視点~

「一揆の鎮圧?」

「そ、たった今袁術ちゃんから命令が来たの」

俺の質問に答える雪蓮の声は少々嬉しそうに聞こえる

「質問は無しか?」

「道すがらに聞くわ

 総員、出撃!」

 

ここ数日、孫権、甘寧、祭さん、穏の姿を見ていない

出撃した面子の中にもこの四人はいない

「雪蓮、そろそろ頼む」

「は~い、静里は気づいてるみたいだけど、今回の一揆は私達の主導

 正確には一揆に見せかけた挙兵 その実行を蓮華達が行ったの

 蓮華達は支城を落としながら此方に向かっている

 合流し次第、袁術の居城を落とすわ」

雪蓮の顔つきが獰猛な物に変った

 

「姉様、作戦は順調に進んでいます

 後は袁術の居城を落とすのみです」

孫権と合流し、報告を聞いた雪蓮は俺を横に立たせて全将兵に号令を掛ける

「孫呉の勇者達よ

 袁術の配下になり、走狗として使われて来た屈辱の日々を終わらせる時が来た

 これより我等は袁術の居城に攻め込み、父祖の代から受け継いできたこの地を取り返す

 袁術軍は将は愚鈍な物しかおらぬ故に烏合の衆

 我等は数で負けぬ上に精鋭揃い

 更に此処に居る『天の御遣い』が味方に就いている

 つまり『天の加護』が我等にはある

 油断さえなえれば負ける道理など存在せぬ

 全将兵に命ずる

 袁術の居城に向けて進軍せよ!」

俺の顔を知っている兵も少なからずいた為、真偽に関する疑問は出なかった

「おお~~~!!!」

兵の雄叫びが上がり進軍が開始される

士気を最高に保ったまま袁術の居城に攻め込む

袁術は他に打つ手も無く、籠城戦を選択して来た

 

「さてと、取り敢えずは少しの間待って、それから攻め込むわ」

「姉様、何をのんびりとしているのですか?!」

雪蓮の言葉に孫権が食ってかかるが え?

孫権に作戦を伝えてないのか?

甘寧が此処に居ない事も疑問に思わないのか?

冥琳に視線を向けると冥琳は穏に視線を向ける

「あはは~、忘れてました~」

軍師がそれでいいのか?

「だって、やる事が多すぎるんですよ~」

君まで心を読まないでくれ

 

そんなやり取りをしていると敵の城壁の上が混乱を始めた

作戦とは甘寧、明命が少数の兵と共に城に潜入

そして、城壁の上の弓兵を倒していく と云った物だ

全てを倒すのはとても無理だが一時的に混乱させるだけなら袁術の兵が相手なら可能

その混乱の隙に、外の兵も突っ込み城門を突き破る

城内に入れば一方的な展開で投降する兵が続出した

そんな中、雪蓮は袁術と張勲を探し出したが、何の気まぐれか二人を見逃した

「いいのか?」

「ま、あの二人にこれから何かをする力も残って無いしね

 殺すのが最善って訳でもないし、配下にするには憎しみが強すぎるわ

 納得出来ないのは私も同じだけど、気まぐれで見逃したの」

なんか矛盾した所が有るけど、君主がそう言うなら従うしか無いだろう

 

「袁術は城を放棄して逃亡した

 これはこの地を放棄したも同じ

 これよりこの地は孫呉が統治し、乱世を統一する!」

孫呉は独立を果たし、正式に乱世に躍り出た

~鞘華視点~

袁紹軍と本格的に敵対した私達は官渡で袁紹軍と対峙した

一時、袁紹軍を見事な機転で撤退させた知を買われ、新たに加わった二人の軍師も同行していた

一人は郭嘉 眼鏡をかけた知的な女性

華琳に仕えるのを夢見ていたのは良いけど、妄想で鼻血を噴き出すのが欠点

しかし、あの量でよく失血死しないわね

もう一人は程昱 頭に人形(?)を乗せたボ~とした女性

掴み処が無いので対応に苦労する

二人共、能力は有るから良いけど

 

「お~っほっほっほ~~

 華琳さん、今日こそ貴女に引導を渡して差し上げますわ」

櫓の上から華琳を莫迦にしているのは袁紹

馬鹿なのは知ってるけどやっぱり”馬鹿と煙は高い所が好き”なのだろうか

「上から目線なのは相変わらずね

 ”馬鹿と煙は高い所が好き”とはよく言った物だわ」

この時代にも有ったんだ この言葉

「ふん、死ぬ間際の戯言として聞き流してあげますわ

 斗詩さん、進軍して、あのちんくしゃ娘を叩きのめしてあげなさい!」

「残念ね、此方が先手を取らして貰ったわ」

華琳のその言葉の直後、石(岩)が飛んで来て袁紹の櫓を破壊する

一発だけで終わらず、二発、三発と放たれた石(岩)は袁紹の櫓を次々と破壊して行く

これは、真桜の特製「投石器」による攻撃だ

 

「き~、なんて事ですの

 こうなったら正面から突き破ってやりますわ

 それで、櫓を壊された汚名挽回ですわ」

「姫~、汚名を挽回しちゃ駄目ですよ」

「五月蠅いですわ」

袁紹軍が突撃して来るが、投石器で士気を下げられた袁紹軍は私達に次々と討たれていった

そんな中、私は敵の後方へ凪と共に回り込んでいた

 

「なんて事ですの

 この私が負けるなんて

 そうですわ これは悪い夢に違いありません」

「姫~、現実逃避しないで下さい」

「本当に汚名を挽回しちゃいましたね」

「五月蠅いですわ」

「漫才はそれ位にして、大人しく捕縛されてくれる?」

私と凪はこの三人を逃がさずに捕える任務で来ていた

と言っても大人しく捕縛されてくれるわけも無く私が顔良を、凪が文醜の相手をする

顔良は斧を振り回してくるが、どう見ても武器に振り回されている

おまけに重装備の鎧で動きが鈍い

それなら、と私は懐に飛び込み顔良の胸に両掌を合わせて掌打を叩き込む

私は”鎧通し”ともいわれる技法で名の通り、鎧(防具)を貫通して肉体に衝撃を与える技法を使った

その一撃で顔良は失神した 効かないと油断した所に衝撃が来れば仕方ないわね

凪は文醜を動きで圧倒

最後は蹴り、投げで文醜を倒した

投げ技は私が凪に教えたけど、実戦で使える程の技量に既になってるなんて どんな才能なんだろ

 

こうして袁紹達を倒して華琳は河北四州と徐州を手に入れた

更に顔良と文醜を配下に加えた(袁紹は態度保留 その間の食費等は顔良達の給金から)

~あとがき~

 

今回は二つの戦いでした

原作の話なのでアレンジを加えました

 

更新はゆっくりになるかもしれませんが続けるつもりです

 

 

 

 

 

 


 
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