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緒戦から半月経過・幽州
魏延「城壁にへばり付く敵兵を打ち落とせ!奴らをこの場内を入れてはならぬ!」
簡雍「焔耶だけに撃退させるんじゃないよー。あなた達も勇を奮いなさい」
ウォオオオオオ!
魏延「どっせえええええい!」
張郃「ぬうう・・・いつまでも士気が下がらぬ。魏延をなんとかしなければ落ちぬか!退けー!退くのだー!」
魏延「何度きても同じだ!何度でも守り抜いてみせる!兵達よ!威勢をあげよ!」
エイ!エイ!オーーーーーー!!!
魏延「ふぅぅ。今日も・・・なんとか防げたか。」
フラ
簡雍「おっと。大丈夫か?焔耶」
魏延「すまぬ、少しふらついただけだ。心配ない」
簡雍「今は少しでも休んでおきなさい。監視は私がやりますよ」
魏延「なら、後は頼む。少し横になってくる」
簡雍「・・・不味いですね....焔耶の奮戦で持ってますが、この半月の連戦で、だいぶ疲れが溜まってますね。徐栄から桃香様の指示は聞いてますが....もう限界ですね。徐栄を動かしすしか・・・」
兵士「簡雍様。匈奴の将・於夫羅様と呼廚泉様率いる6万が到着。徐栄様と合流したとの報告がありました」
簡雍「ようやく来ましたか!待ちに待った援軍ですね。これで兵力は逆転しました。・・・・・・・この手紙を徐栄達に届けてください」
兵士「御意」
タッタッタ
簡雍「これで桃香様の下に駆けつけられる。その前に・・・・焔耶が持つかどうか....とりあえず焔耶に話をつけなければ」
コンコン
簡雍「焔耶起きてますか?」
魏延「簡雍か?敵襲か?」
簡雍「違いますよ。焔耶に相談したい事がありましたので」
魏延「私に相談?何事かわからんが、入っていいぞ」
ガチャ
簡雍「失礼します。」
魏延「どうかしたのか?」
簡雍「焔耶、正直に言ってください。このまま連戦だと、あとどれぐらい持ちそうですか?」
魏延「・・・・なんのことだ?私の体力は万全だぞ」
簡雍「強がっても無駄ですよ。いくらあなたでも、鈴々達が不在の中、文字通りあなた一人で孤軍奮闘していたのです。既に限界なのではないですか?」
魏延「飄々としているようで、よく見てるんだな。確かに私の体力は限界かもしれない。だが張郃は明日も攻めてくるだろう・・・ならば弱音など吐いていられん」
簡雍「(やはり....限界ですね。)焔耶・・・明日でけりをつけます。討って出ますよ」
魏延「彼我の兵力差をわかっているのか!?討って出るのは危険だ!」
簡雍「だからこそですよ。敵も我らが討って出るとは思ってません。その油断を突くのです!それにこのまま戦っていたら、焔耶が張郃より先に潰れてしまいます」
魏延「私の事を考慮しての決戦か...しかし、城兵は4千。疲れも溜まっているはずだ。それに対して敵はまだ2万はいるぞ。勝ち目はあるのか?」
簡雍「勝てます。疲れが溜まっているのはお互い様です。それに、私達は張郃軍の攻勢をすべて撃退しています。士気が上がってる間は気分が高揚し、疲れを感じにくいものです」
魏延「篭城しててもジリ貧になるだけか・・・わかった。お前の進言に従おう」
簡雍「兵達には私から知らせておきます」
魏延「すまぬな、頼む」
簡雍「それでは明日に備え、ゆっくり休んでください。」
バタン
簡雍「いまの焔耶ならば、韓当に並ぶ将軍と呼べますね。我らは、今後も袁紹と戦っていくことになる・・・・袁紹の兵達に、焔耶が手ごわいのは印象付けられた。後は明日勝つのみですね」
翌日
魏延「勇敢なる城兵達よ!私達はこの半月間、すべての攻撃を撃退してきた!偵察によると、敵は我らが討って出ない為油断している!今までの鬱憤をすべてぶつけろ!侵略者からこの幽州の地を守るのだ!」
城兵「「おう!!」」
魏延「門をあけよ!出撃だ!」
張郃陣
魏延「見えた!敵は我らに気が付いてないぞ!このまま突っ込め!粉砕するのだ!」
ウオオオオオオオオ!
張郃兵「て、て、敵襲だああ!」
魏延「てぁあああああ!」
張郃兵「ゴハ」
魏延「火矢を射よ!我らに仇名す者を薙ぎ払うのだ!」
幽州兵1「しねえやあ!」
ザシュ
幽州兵2「死んでいったやつらの仇だ!」
ザク
魏延「逃げる者は追うな!刃向かうものを倒すのだ!」
(張郃は・・・あそこか!)
魏延「私は張郃を討ち取る!お前たちはここで暴れまわれ!」
幽州兵「っは!お気をつけてください」
魏延「私を誰だと思ってるんだ?なんてことはない・・・っはぁ!」
張郃「敵は少数だ!冷静に対処し、押し返すのだ!慌ててはいかん!」
張郃兵「張郃様、逃げ出した者もいますが、押し返し始めました」
張郃「迂闊じゃったな・・・寡兵なのが幸いだったか。」
安心するのは早いぞ張郃!!
張郃「なにやつ!」
魏延「だああああああ!」
張郃「そこかあ!」
ガキーーン
魏延「ハン!よく反応したな張郃!いつぞやの続きだ!お前は私が相手だ!」
張郃「お前は暴れている幽州兵の相手をしてこい!こやつはワシが相手する!」
張郃兵「っは!ご武運を!」
魏延「行くぞ張郃!!!」
張郃「来い!魏延!」
魏延「どりゃあああ!」
張郃「とあー!」
キーーン
張郃「(さきほどもそうだが、以前に比べて重さがないな。そして・・・)どうした魏延!最初に対峙した時の気迫が全く感じないぞ!」
魏延「っく!だああああ!」
スカ
張郃「避けるのも容易い!今度はこちらからいくぞ!」
魏延(体が重い。簡雍の言うとおりであったか。もう少しだけ持ってくれ。。ここで張郃を討てれば!)
張郃「一騎打ちの最中に考え事が魏延!そこだあ!」
グサ
魏延「しまった。」がらん
張郃「ようやく追い詰めたぞ!魏延!」
魏延「(利き腕をやられたか....)まだ片手が残って...っく」ぺたん
張郃「どうやら体力も切れたようだな。このまま殺すのは惜しい。袁家に降れば助けてやるぞ」
魏延「見損なうな張郃!わが身惜しさに侵略者に膝を屈すわけにはいかん!」
張郃「そうか。ならばここで死ぬがよい!」
徐栄「それは勘弁してほしいものだな!」
張郃「なにやつ!」
徐栄「劉備軍が将!徐栄推参!待たせたな焔耶」
魏延「徐栄・・・来てたのか」
徐栄「俺だけではないぞ?」
張郃「援軍か!まとめて討ち取ってくれん!」
張郃兵「ちょ、張郃様!敵増援推測で数万規模の模様!匈奴軍もやって来ました!わが軍は壊滅状態です!」
張郃「なんだと!」
徐栄「どうする張郃?このまま戦うか?俺としては、焔耶の落とし前をつけたいんだがな」
張郃「決着は後日!全軍渤海まで退くのだ!」
徐栄「・・・焔耶大丈夫か?」
魏延「あぁ・・・なんとかな」
徐栄「俺達はこのまま易京に向かい、盧植の撃破に向かう。焔耶は休んでいろ」
焔耶「私も連れて行ってくれ。桃香様に会って報告したい」
簡雍「やれやれ。琢郡に残っていてほしいのですがねー。仕方がありません。徐栄、さっさと片付けてのんびりますよ」
徐栄「そうするか。全軍!易京に向かうぞ!桃香様をお救いするのだ!」
易京
孔明(焔耶さん、やりましたね。これで曹操さん救援と北平奪還のメドが立ちました。桃香様にお知らせしないと)
孔明「桃香様。早馬から連絡がありました。焔耶さんが、匈奴軍・徐栄さんの助力を得て、張郃軍の撃退に成功したそうです」
劉備「本当に!?焔耶ちゃん頑張ったんだね。焔耶ちゃん無事かな」
孔明「書簡では、怪我はしているそうですが、命に別状はないようです。3軍は合流し、こちら目掛けて進軍しています」
劉備「そっか・・・でも無事でよかった。この事先生は知ってるのかな」
孔明「張郃さんは渤海に撤退したみたいなので、恐らく知らないと思われます」
劉備「先生が知らないなら・・・好機だね。これで先生を打ち破れば、朱儁も北平でじっとしてられないもんね」
孔明「韓当さんには知らせておきます。いま活気付くと気取られてしまうかもしれませんので」
劉備「鈴々ちゃんが知ったら、騒いじゃうもんねー。そうしようか!」
孔明「挟撃できる準備だけ整えておきますね」
劉備「お願いね朱里ちゃん!もうすぐ曹操さん達を助けにいける・・・・汜水関が陥落したと聞いてるし・・・急がないと」
韓当「そうか....焔耶がやりとげたか」
孔明「はい。ただ・・・利き腕を負傷したそうです」
韓当「じゃが、数倍の兵力差を持ちこたえ、打ち破ったのだ。褒めてやらなければな」
孔明「匈奴軍6万もこちらに向かっております。これならば、野戦を仕掛けられます」
韓当「焔耶の頑張りを無駄にせんためにも、わしらの働き次第じゃな」
孔明「えぇ。盧植さんを撃破したならば、軍を二つに分けます。一軍は曹操さん救援に洛陽へ。もう一軍は遼東の白蓮さんと連動して北平を奪還します」
韓当「今後領地巡り戦う袁紹の勢力を、少しでも殺いでおかなければな」
孔明「そうですね。特に盧植さんと朱儁さんは、叩いておかないといけません」
韓当「編成は決まっているのか?」
孔明「洛陽には桃香様と鈴々ちゃんと韓当さんに。北平奪還の指揮は私が取ります」
韓当「承知した。いまは盧植を破ることに専念しよう。先陣は任せておくのじゃ」
盧植「あれから半月がたつが・・・張郃はまだ落せぬのか」
盧植様ー!盧植様ー!盧植様いずこですか!
盧植「ワシはここじゃ!なにがあった!」
伝令兵「盧植様大変です!琢郡攻撃していた張郃様敗退!幽州兵は匈奴の援軍と合流し、こちらに向かってきております!」
盧植「なんと!どこまで迫ってきているのだ」
伝令兵「明朝にはこちらに着くと思われます」
盧植「桃香がこの機を逃すわけがなかろ・・・このまま留まれば、挟撃を受け全滅は免れぬか。張郃はどうした」
伝令兵「敗残兵をまとめ、渤海に撤退しております」
盧植「それが安全じゃろう。・・・・朱儁に北平を放棄、渤海まで退けと伝えい」
伝令兵「御意。すぐ向かいます」
盧植「わが軍も渤海に撤退だ!今宵のうちに撤退を完了させるぞ!」
翌朝
張飛「おねーちゃーん!敵がいなくなったのだ!」
劉備「えぇ!?本当なの鈴々ちゃん!」
張飛「本当なのだ!無人だったのだ!」
孔明「恐らく盧植さんは、張郃さんの敗退を知ったんではないでしょうか?」
韓当「挟撃を恐れて軍を退くか。見事な退き際だ」
劉備「とにかく先生が退いたのなら・・・最低限の守備を残していけるね」
会議中に失礼いたします!
門番「劉備様!お味方が!援軍が到着いたしました!」
劉備「すぐにここに連れてきて!」
門番「っは!」
魏延「桃香様。遅くなり申し訳ありません」
劉備「そんなことないよ。焔耶ちゃんが頑張ってくれたおかげで、先生は退却したんだから。誇っていいんだよ」
魏延「私にはもったいないお言葉です。」
簡雍「焔耶は本当に頑張ってくれましたよ。一人で3万と対峙したり、常に城壁で兵を鼓舞しながら戦ってくれましたから」
劉備「そっか。」ダキ
魏延「と、桃香様!なにを!」
劉備「焔耶ちゃんの頑張りのおかげで、琢郡を守ることができたんだよ。焔耶ちゃんありがと。いまはゆっくり休んでね」
魏延「....はい桃香様」
桃香「於夫羅さんと呼廚泉さんも....援軍ありがとうございました」
於夫羅「なに、劉備殿には色々世話になったからの。これぐらい当然じゃて」
呼廚泉「簡雍殿から話は聞いておる。幽州の守りはワシらに任せて、虎牢関に向かいなされ」
朱里「盧植さんが退いたならば、北平も恐らく放棄されてるでしょう。可能であれば、雛里ちゃんも虎牢関に向かうように書簡を出しておきます」
劉備「鈴々ちゃん・韓当さん・朱里ちゃん虎牢関に!私達の全力で助けに行くよ!」
益州
劉焉「呉懿!なんなのだこの有様は!」
呉懿「申し訳ありません。厳顔の夜襲を受けてしまいました。」
劉焉「して、討ち取ったのであろうな」
呉懿「それが・・・火の鎮火と兵の動揺を抑えるために、追撃はできませんでした。」
劉焉「えぇい!役にたたないやつらだ!わしが指揮を取り、打ち破ってやるわ!明朝綿竹関を攻めるぞ!」
呉懿「御意。」
呉班「馬忠、高翔ちょっといいか」
馬忠「どうしたのだ」
呉班「ここだとまずい。俺の幕まで来てくれ、雷銅も待っている」
高翔「....只事ではなさそうだな。わかった・・・行こう」
呉班「雷銅!馬忠と高翔を連れてきたぞ」
雷銅「来たか。待ちくたびれたぞ」
馬忠「それで・・・我らを集めてどうするつもりなのだ」
呉班「俺と雷銅は先日の夜襲を受けた時に、真意を聞くために、桔梗様と対峙したのだ。」
高翔「桔梗様に・・・それで、理由は聞けたのか?」
雷銅「今は時間がない。この手紙を馬忠達と見よと、これを受け取った」
馬忠「.....これは!」
高翔「なるほど・・・なぜ今だったのか合点した。してお主らはどうするつもりなのだ」
呉班「俺はこれ以上凡愚の劉焉に、仕えるつもりはない。一族で争うことになっても、蜀の民が救われるならば!」
雷銅「わしも劉焉様の方針には従えん。遅かれ早かれこのままでは、いずれ各地で反乱が起きる。それによる国力が落ちるのは防がなければ」
馬忠「同じく不満を持っているわしらを、誘いに来たということか」
呉班「そういうことだ。出来れば王平も引き入れたかったが」
雷銅「王平はいずれこちらに引き込むとして、今後どう動く」
呉班「成都はすでに桔梗様が抑えている。わしらで巴郡・永安を治め劉焉を漢中と涪に追いやってしまおう」
高翔「永安には劉璋が守っているが」
雷銅「劉璋は戦の能力は皆無だ。落すのは問題ないだろう」
馬忠「明朝の出陣時に、背後から劉焉軍を襲おう。劉焉の撤退と同時に巴郡と永安に進撃しよう」
呉班「俺は今から桔梗様にこの事を伝えてくる。雷銅たちは準備を頼む」
雷銅「任せておけ。呉班も気をつけろ」
呉班「もちろんだ。行って来る」
綿竹関
張嶷「桔梗様、敵陣より呉班が参りました」
桔梗「呉班が?手紙の返事か・・・通せ」
呉班「改めまして、お久しぶりにございます。」
桔梗「久しぶりじゃな。よく陣を抜けてこれたの。」
呉班「民のためならば、この程度なんともありません。では、本題に移らせていただきます。私と雷銅・馬忠・高翔は劉焉を見限り、反抗することに決めました。王平は漢中に降りますので、このたびは見送らせていただきます」
桔梗「雷銅もこちらに降ってくれたか」
呉班「雷銅は戦が続き国力の低下、反乱を危惧しておりました。」
桔梗「劉焉がそこまで考えられれば、よかったのじゃがなあ」
呉班「劉焉は明朝攻める模様です。私達は劉焉の背後を強襲し、巴郡と永安を奪取します」
桔梗「それが成功すれば、劉焉は涪と漢中のみとなるの。巴郡・永安が取れれば、連携して守ることも可能になるか」
呉班「そうなれば、我らの新しい主が来れらるまで、持ちこたえることも可能ですからね」
桔梗「そのためにも、明日が勝負だの」
呉班「私は陣に戻り準備を完了させます。ご武運を」
張翼「これで劉焉はなんとかなりそうですね」
桔梗「あとは・・・洛陽が落ち着けばすべて上手くいく」
張嶷「私達も明日に備えましょう」
桔梗「そうだの。ここは徹底的に叩くか」
翌日
劉焉「厳顔よ!出て来い!」
桔梗「おう!出てきてやったぞ!」
劉焉「今までの恩を忘れよって!わし自らの手で貴様の首をとってやる!」
桔梗「はっはっは!お前ごとに討たれてたまるか!それに・・・わしに討たれる前に死ななければいいがな」
劉焉「それはどういう意味だ」
呉蘭「劉焉様、一大事です!わが軍後方にて反乱がおきました!」
劉焉「なんだと!どいつだ!」
呉蘭「それはわかりませんが、このままでは戦になりません!」
呉懿「劉焉様!殿はわしらが!涪城まで逃げてください!」
桔梗「さっきまでの威勢はどうした!張翼!張嶷!かかれ!」
張翼・張嶷「御意!」
呉懿「えぇい!防ぐのじゃ!」
孟達「劉焉様を逃がすのだ!」
高沛「反逆者を食い止めろ!」
陳式「誰一人追わせるな!」
桔梗「やれやれ。逃げ足だけは一人前じゃのお」
呉班「劉焉を逃したのは残念ですが。予定通り、私達は進軍を開始いたします」
桔梗「なにか異変があれば、すぐに知らせろ。無理はするでないぞ!・・・・・あとは頼みますぞ呂珂殿」
恋が劉繇軍を全滅させた直後の弘農
劉表「・・・・それは確かなのか」
朱治「噂に聞く、黄龍偃月刀を携えてるとのこと」
蒯良「これがまことに呂珂ならば、戦ってはなりません。呂珂の武は今や天下に轟いております」
蒯越「それに呂珂の傍には、呂珂を上回るという呂布もついておる。我らが8万の兵を従えていようと、やつらに対抗できる将がおらぬ」
徐庶「左様。それに報告によれば、劉繇軍はすでに全滅しているそうです」
劉表「それはまことか!3万が全滅したというのか!」
徐庶「それも呂布一人によって全滅したそうです」
蒯良「呂布一人で・・・噂以上じゃ」
蒯越「このまま戦えば、我らも同じ運命を辿ってしまいます。撤退するべきです」
劉表「むむむ・・・しかし」
馬謖「劉表様!何をお悩みなのですか!劉表様はこの連合で、力を示しに参加したのではないのですか!強敵が現れたから逃げたとあっては、諸侯に笑われてしまいますぞ!」
徐庶「馬謖!口を慎みなさい!あなたの言うとおりに戦って、全滅したらどうするのですか!」
馬謖「噂に踊らされて、必要以上に敵を恐れすぎです」
劉表「蔡瑁と黄祖はどう思っておるのじゃ」
黄祖「私は蒯越殿たちの意見に賛成です」
蔡瑁「同じく荊州まで退却するべきかと存じます。いま袁紹に肩入れをしても、滅ぼされては意味がありません。」
劉表「しかし、退却すると言うが荊州まで見逃してくれるものか」
徐庶「奴らの目的は洛陽を抜け、虎牢関に向かうこと。ならば、その進路を明け渡し、少しずつ後退するのです。兵の減少が悟られないように、金蝉脱殻の計を用いります。これで主力は撤退できるでしょう」
劉表「安全を確保しながらの後退か。殿はどうするのだ」
朱治「私と蒋欽で行いましょう」
劉表「頼むぞ。いますぐ荊州に帰還する!急ぐのだ!」
※Wikipedia参照 金蝉脱殻の計
孫氏三六計の一つ
敵軍が太刀打ちできないほど強大で、抵抗するほど損害が拡大するような状態のため、一時撤退して体制を立て直したいとする。この際、何の策もなく撤退すると敵軍の追撃を受ける危険性があるが、金蝉脱殻の計はこのような状態において安全に撤退するための策である。蝉が抜け殻を残して飛び去るように、あたかも現在地に留まっているように見せかけておいて主力を撤退させるのである。撤退の場合だけでなく、戦略的な目的で主力を移動させたい場合にもそのまま使える手段である。
劉表軍が後退して2日後
一刀「どう攻めるものかな。向こうは様子見なのか、全く動く気配がないしなあ」
恋「にぃに...ただいま」
一刀「おかえり恋・・・・あれ?もう終ったの?」
恋「....恋がんばった!褒めてくれる?」
一刀「よく頑張ったね恋。恋のお陰で楽できたよ、ありがと」なでなで
恋「ん.....くすぐったい///」
一刀「ところで、その人が太史慈かな?」
恋「コク....縛ったあと置いて来ちゃったから、取りに戻ってた」
一刀「置いてきたって・・・恋らしいな」
恋「怒らない?」
一刀「怒る理由がないよ。頑張ったね」
なでなで
恋「//♪」
太史慈「あなた様が、呂珂殿でいらっしゃいますか」
一刀「えぇそうです。あなたが太史慈殿ですか」
太史慈「その通りにございます。お会いでき光栄です」
一刀「勇将と言われる太史慈殿に、そこまで言われるとくすぐったいですね」
太史慈「呂珂殿、覚悟は出来ています。最後はあなた様に討たれとうございます」
一刀「最後?なんの話ですか?」
太史慈「呂布殿に命じて、連れてこさせたのはその為ではないのですか?」
一刀「恋・・・なにも言ってなかったのか」
恋「..........................忘れてた」
一刀「まったく。あなたの首を取るつもりはありませんよ。詳しい話はまた後ほど。沙和!本陣に丁重に送ってくれ」
沙和「了解なの~」
風「おに~さん。恋ちゃんも戻って来ましたし、力押しで通りますか~?」
稟「それよりも・・・劉表軍にまったく動きがないのが不気味です」
真桜「でも隊長、このまま足止めされるわけにもいかんやろ?」
一刀「そうだな・・・劉繇軍は既にいないからな。劉表軍に集中できが」
恋「恋が様子見てくる...?」
一刀「そうだな・・・恋頼む」
恋「わかった。行って来る」
真桜「ねー隊長」
一刀「どうした真桜?」
真桜「ふと気になったんやけど、敵の数減ってない?」
風「なにか違和感があると思ったらそれですか」
恋「にぃに.....敵ほとんどいなかった」
稟「やられましたね。急いで残りの部隊を撃破しましょう!」
一刀「そうだな。全軍急ぎ進軍だ!」
朱治「・・・来たようだな」
蒋欽「白旗をあげろ!我らは敵軍に赴く!」
沙和「隊長!白旗があがってるの!」
稟「一刀殿、使者が来たようですが罠かもしれません。気をつけてください」
朱治「わが名は朱治 字は君理と申します」
蒋欽「私は蒋欽 字は公奕です。呂珂殿はいらっしゃいますでしょうか」
一刀「俺が呂珂だ。劉表軍の将が何のようだ」
朱治「我々は劉表の臣ではございませぬ。我ら2名は孫策様の臣でございます。孫堅様がお亡くなりになられた時に、我らは劉表に吸収されてしまいました」
蒋欽「我らが従わぬ場合は、当時流浪していた孫策様を攻めると脅されてしまい、泣く泣く劉表の軍門に降りました。ですが、先日孫策様から書簡が届きました。その書簡には呂珂殿と戦うなと」
一刀「俺達と戦うなと?」
朱治「はい。孫策様は呂珂殿の敵ではありません。」
風「口ではそう言いますが~それを証明できますかね~」
蒋欽「孫策様は南陽で、孫権様率いる旧臣と合流しているはずです。そして陳留に進軍し、連合軍と戦うおつもりです」
朱治「私達もこれより、孫策様との合流地を目指す予定です。劉表に我らの行動がばれないように、流言を流してあります」
一刀「孫策はなぜ、不利とわかっている曹操に味方するのだ?」
朱治「詳しいことは書いてありませんでしたが、勘のするどいお方なので、なにかを感じたのかもしれません」
真桜「勘って。孫策って人大丈夫かいな」
沙和「沙和達には真似できないの~」
稟「それはわかりました。劉表軍はどこにいったのですか?」
蒋欽「すでに荊州に退却しております。」
真桜「なんやて!?」
朱治「徐庶や蒯良といった知恵者が、劉繇軍全滅の知らせを聞くと、呂珂軍と戦うのは避けるべきと唱え、蔡瑁と黄祖が同調し、劉表が決断いた
しました」
一刀「そういうことか。兵の減少に気が付くのが遅れたが、あれは誰が考えたのだ」
蒋欽「徐庶が孫氏三六計の一つである、金蝉脱殻の計を提案いたしました」
稟「徐庶ですか・・・。陣造りは完璧でした....水鏡学院出身はやはり油断なりませんね」
一刀「劉表軍にも今後気をつける必要がありか。今後のことは後で考えよう。いまは道が開けたのだ、一気に進むぞ!孫策にはいずれ会おうと伝えてくれ」
朱治「承知いたしました。では我らも孫策様の下へ向かいます。」
蒋欽「ご武運を」
風「劉表軍は容易いと思ってましたが、以外と強敵そうですね~」
一刀「あぁ。向こも知恵者がいるみたいだからな。だが俺達の軍師が負けるとは思ってないぞ?」
稟「もちろんです。私達がいる限り、敗北などさせません」
風「その通りなのです~」
一刀「心強いよまったく。・・・よし、道は開けた!全軍洛陽に向け全力で進軍するぞ!」
汜水関陥落時 洛陽
華琳「そう・・・・汜水関が落ちたの。みんなは無事なの?」
伝令兵「董卓軍の助けがあり、無事に虎牢関に撤退しています。袁術様我らに味方しご一緒です」
華琳「美羽・・・麗羽じゃなくて私を選んでくれたのね。美羽も従姉の麗羽と戦っているのね」
春蘭「華琳様....」
華琳「私がいつまでも、泣いてる場合じゃないわね。たとえ勝ち目のない戦いだとしても......兄さんから託された凍華と双狛と一緒に....曹家の主として恥ずかしくない戦いをしてみせるわ・・・!」
春蘭「では・・・華琳様!」
華琳「えぇ。行くわよ・・・虎牢関へ!」
美羽が味方にの報を聞き、華琳は戦う意志を固め虎牢関に起つ
しかし霞達援軍が加わったとはいえ、汜水関を落とされ苦戦を強いられる華琳と美羽
それに対し士気高まり勢いづき、依然有利な立場にいる袁紹軍
しかし各地では劉備が孫策が蒲公英が!そして・・・一刀が!華琳を助けようと混沌渦巻く虎牢関に向かう!
反曹操連合最終局面へ
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タイトルが思い浮かばない。長いかもです