No.748847

英雄伝説~運命が改変された少年の行く道~

soranoさん

外伝~”千の腕”との再会~後篇

2015-01-04 19:18:03 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1417   閲覧ユーザー数:1301

~メルカバ伍号機・ブリッジ~

 

「ハア……せっかく姉さんと再会できたってのに、いきなりカッコ悪い所を見せてしまったな……」

その後泣き止み、ルフィナから離れたケビンは疲れた表情で溜息を吐き

「ヘタレなケビンが何を今更。」

「お前は容赦がなさすぎやろ……ちょっとは気を使えや……」

静かな表情で呟いたリースの言葉を聞くと表情を引き攣らせて指摘した。

 

「まあ、男ってのは大体がそうだから、そう言われても仕方ないわね!」

「えっと……どうしてそこで僕を見るんだい?」

「ア、アハハ……」

「クスクス……」

エステルにジト目で見つめられたヨシュアは冷や汗をかき、その様子を見ていたミントは苦笑し、エイドスは微笑ましそうに見つめていた。

 

「フフ……―――”守護騎士”第五位”千の護手”ケビン・グラハム卿。これより私は元の時代に帰るまでの間は我らが主神”空の女神”の指揮下に入り、貴方方(あなたがた)の協力をさせて頂きますので、至らない所があればご指導よろしくお願いします。」

一方微笑ましそうにケビンとリースを見つめていたルフィナは表情を引き締めてケビンに会釈し

「いやいやいやっ!?至らない所やご指導ってむしろオレの方が至らなさすぎて、姉さんに指導してもらわなあかん立場やって!後頼むからそのグラハム卿や丁寧な口調とか止めてくれって!リースの時よりもくすぐったすぎるし!」

「ムッ…………?姉様、エイドスさんの指揮下に入るってどういう事?」

慌てた後疲れた表情で指摘するケビンの様子を頬を膨らませてジト目で見つめたリースはある事に気付いて不思議そうな表情で尋ねた。

 

「……私がこの時代に来たのは”空の女神の協力者”として”空の女神”の”戦い”を助力する為よ。ミントさんと空の女神もそのつもりで私に接触したとの事だし。それに”この時代では既に世を去っている私”が”星杯騎士”としての活動をしたら混乱が生じるでしょう?」

「あ…………」

「…………」

ルフィナの指摘を聞いたリースは呆けた後辛そうな表情をし、ケビンは複雑そうな表情をし

「―――とは言っても貴方達も空の女神と共に戦うのだから、ほとんど一緒にいるようなものだと思うけどね。短い間になると思うけど、よろしくね。」

「姉さん……ああ、よろしく頼むで。」

「姉様からいたら百人力。」

「えへへ……よろしくね、ルフィナさん!」

「よろしくお願いします。」

「ミント達と一緒に頑張ろうね!」

ルフィナに微笑まれたケビンやリースはエステル達と共に力強く頷き

「フフ……よろしくお願いしますね。―――ただ、その”空の女神”という呼び方は止めて、どうか私の名前で呼んでください。私は”人”として生きる事を決めたのですから。」

エイドスは微笑んだ後真剣な表情でルフィナに指摘した。

 

「しかし御身は私達にとって崇めるべき存在なのですから、そのような恐れ多い事は……」

その時ルフィナは戸惑いの表情で指摘したが

「―――でしたら私の事は名前で呼びなさい。ちなみに”様”付けも可能な限り止める事。これは貴女達が崇めている”空の女神”としての”命令”です。いいですね?」

「うっ。………………わかりました。改めてよろしくお願いします、エイドスさん。」

エイドスに命令されると唸り声を上げた後疲れた表情で会釈をした。

 

「あ、あのルフィナ姉さんがあっさりと言いくるめられるなんて……」

「無理ないと思う。幾ら姉様でも”星杯騎士”として”空の女神”であるエイドスさんの命令は絶対服従だからエイドスさんの”命令”には逆らえないだろうし。」

その様子を見守っていたケビンは大量の冷や汗をかいて表情を引き攣らせ、リースは疲れた表情で呟き

「……やっぱり、エステルの先祖だけはあるね。」

「どーいう意味よ!?」

「まあまあ……落ち着いてよ、ママ。」

ヨシュアに視線を向けられた怒鳴るエステルをミントは苦笑しながら諌めていた。

 

「あ、そう言えばこの時代のケビンとリースに聞きたい事があったわね。」

「姉様?」

「へ……一体何なんや?」

ある事を思い出して呟いたルフィナの言葉を聞いたリースとケビンは不思議そうな表情をしたが

「ミントさん達から聞いたわよ。何でもリースの処女をケビンが貰ったそうね?」

「ね、姉様ッ!?」

「え”……って、ミントちゃん!?な、なななななな、何でそないな事まで姉さんに教えたんや!?」

ルフィナの問いかけを聞いたリースは顔を真っ赤にして慌て始め、ケビンは冷や汗を滝のように流しながら表情を青褪めさせた状態でミントに視線を向けて尋ねた。

 

「えっと……ごめんなさい、ケビンさん、リースさん!ミントは黙っているつもりだったんだけど、エイドスさんが先に説明しちゃったんだ……」

「いい”っ!?よ、よりにもよって……!」

「い、一体何故そのような事を……?」

ミントの答えを聞いたケビンは表情を引き攣らせてリースと共にエイドスを見つめた。

「フフ、私自らお二人が結ばれた事を祝福したのですから、お二人のご家族にも知らせておくべきでしょう?」

「た、確かにその通りですが、もうちょっと他にも言い方ってもんがあるんやと思うんですが……!?」

エイドスの説明を聞いたケビンは慌てた様子でルフィナを気にしながらエイドスに指摘したその時

「ケビン。」

「な、なんや、ルフィナ姉さん!?」

ルフィナが静かに自分の名前を呼ぶと姿勢を正した。

「エイドスさんの両親や先祖の方々に挨拶をする前に”色々と”聞かせてもらうから場所を変えるわよ。―――リース、勿論貴女にも説明してもらうから貴女も一緒に来なさい。」

「う”……ハイ…………」

「わかりました、姉様…………」

そして膨大な威圧を纏って微笑むルフィナに微笑まれたケビンはリースと共に表情を青褪めさせながら頷いた。

「ア、アハハ……二人とも御愁傷様ね。」

「ま、まあ久々の家族としての触れ合いだから、ケビンさん達にとっても懐かしいだろうからある意味いいかもしれないね……」

一方その様子を見守っていたエステルとヨシュアは冷や汗をかいて苦笑していた。

 

エステル達が心強い味方と合流し、クロスベルへと向かっている一方各地を回って活動していたリィン達は依頼を全てこなした後、”精霊窟”の一つである地霊窟の奥にある扉の前に到着していた。

 

 

 

という事で光と闇の軌跡に続き、ここでもケビンには爆発してもらいましたwwしかも相手がルフィナだけあって、ケビンにとっては一番効果があるでしょうねwwそしてルフィナすらも言いくるめる自称”ただの新妻”エイドスさんはさすがとしかww


 
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