No.737896

ガンプラビルダーズ ジャンカーズ 第4話

ヅダの攻撃をうけたレッドフレームのその後です

2014-11-18 01:51:36 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:620   閲覧ユーザー数:615

「おい!あれ!」

いつのまにかそこにいた観戦者のオトコが指をさした。

 

そこには爆風が起きていた地点の上空に佇むレッドフレームの姿だ。

ライフルは爆散したためか、右手には何も持っていない。

 

レッドフレームのその姿には傷や損傷があった。

「あいつ、ぎりぎりでライフルから離れたのか。」

誠二は立ち上がり呆然としている。

恵美は座ったまま狼を見る。

いつの間にか観客が数人増えていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

誠二は狼を見る。

 

「オレの。レッドフレームが・・・。」

狼のレッドフレームは、爆風によるダメージにより肩や腕に損傷を受けている。

大切に飾り、作っていたきれいなレッドフレームが・・・。

オレの宝物が・・・。

背中にマウントしているカレトヴルッフも、わずかに傷をつけていた。

 

「狼!次が来るぞ!」

誠二の声が聞こえて我に返る。

 

ヅダがこちらに接近してきた。

遠距離から中距離による射撃戦を行おうとしていた。

ヅダは対艦ライフルをしっかりかまえ、移動しながら打ってくる。

レッドフレームをこれ以上傷つけるわけにはいかない。

狼は、イーゲルシュテルンを飛んでくるライフルに浴びせた。

その場で爆破を起こす。

同時にイーゲルシュテルンの弾薬が尽きるアラートが鳴る。

 

視界が爆風で覆われる。

これでは相手を確認する事とができない・・・

狼はレッドフレームを上昇させた。

 

「やばい!罠だ!」

相手はあえてライフルを爆破させ、視界確保のために上に逃げるよう誘導したのだ。

ヅダはレッドフレームより先に上空に控えていた。

「しまっ!」

狼のレッドフレームはシールドを構えた。

ヅダはそれを確認すると肩についている手榴弾をシールドめがけ直撃させる。

 

 

 

「これは、だめかもしれないな。」

「さっきのまぐれなんじゃね?」

観客の中から聞こえてきた。

 

 

 

 

 

「狼・・・」

「・・・っ!」

誠二と恵美、そして観客が目の当たりにしたのは

シールドは破壊され、左半身と頭部を破損したレッドフレームであった。

 

 

 

 

 

 

 

左肩アーマー破損

左腕損傷

左脚部破損

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ヅダはソレを確認すると、背中に対艦ライフルをしまう。

片手にマシンガンともう片手にトマホークを持った。

 

「狼・・・。」

誠二の手に力が入る。

そして、最も感じたくない感情をあいつが抱いていると思うと、ただただ自分を責めることしかできなかった。

「あーあ、初心者にやりすぎだろ。」

「あいつまじで恥ずかしくないのかよ。」

観客達のブーイングも聞こえる。

恵美はただ、狼を見ていた。

 

 

狼の目に惨状がしっかり写しだされる。

コックピットに写る会場用モニターには、自分のレッドフレームの左半身が無残にも壊れ、今にも力尽きそうに飛んでいた。

 

 

「コレが俺のレッドフレームなのかよ・・・。」

体中が寒くなる。感覚が消える。手が震える。オレがこいつで来たばかりに。弱いばかりに。

画面のボイスチャットの項目に相手のスピーカーマークが出た。

 

 

相手の男の声が頭に響いた。

「レッドフーレムはさぞ悲しんでいることだろう。お前には相応しくないものだ。」

ヅダが、レッドフレームに近づく。蹴りを入れた。

レッドフレームは力なく飛ばされる。

ヅダが追撃のトマホークでとどめを刺しに来た。


 
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