No.736500

ソードアート・オンライン アクチュアル・ファンタジー 番外編 11月11日は

やぎすけさん

急ごしらえなので、あまり上手く出来ていません・・・(泣)

2014-11-11 11:00:01 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:1434   閲覧ユーザー数:1368

 

 

 

 

番外編 11月11日は

 

 

 

 

 

デュオ視点

シリカ「ポッキーゲームしませんか!?」

 

新生アインクラッド第二十二層のログハウス(俺たちの家)でくつろいでいると、突然シリカがそんなことを言い出した。

瞬時に頭の中で、ポッキーゲームのルールを確認する。

互いに同じ一本のポッキーを咥えて同時に食べ進めていき(このとき、折らないように注意)先に折るor口を離した方が負け。

そういうゲームがあるということは知っていたが、もちろん経験したことなどない。

 

デュオ〈にしても、シリカからこんなことしてくるなんて珍しいな〉

 

基本的にしっかりとしているシリカは、俺に対してもあまり甘えてくることはない。

確かに他の人に比べれば甘えん坊だとは思うが、それでもかなり遠慮している。

なので、俺はシリカが甘えてきた時は出来る限り付き合ってやることにしていた。

というわけで今回も、シリカが誘ってきたポッキーゲームをすることにしたのだが、1つ気になるのは、なぜいきなりそんなことをしようと思ったのかということ。

 

シリカ「はい。デュオさん、こっち側を咥えてください」

 

などと考えていた俺の口に、シリカがポッキーを放り込んでくる。

 

デュオ「むぐっ・・・!?」

 

突如、お菓子を口に突っ込まれてたことに驚いた俺は、目を白黒させてシリカを見上げた。

すると、シリカは頬をうっすらとピンク色に染めて、「むぅ」と小さく唸りながら俺の咥えているポッキーを見つめ、何度か逡巡してから勢いよくポッキーの反対側を咥える。

直後、ポキン、と小さな音が響いた。

それと同時に、シリカの顔が数cm近付く。

続けざまにポキン、と小さな音が再び響き、更に数cm距離が狭まる。

時折、躊躇するように止まる彼女は、顔を真っ赤にして目をぎゅっと瞑ったまま、咥えたポッキーを辿ってゆっくりと近付いてくる。

その顔が可愛らしくて、少しずつ二人の距離が縮まっていく度に、鼓動が速くなっていく。

何故だかはわからないが、キスする時よりもドキドキする。

ポキン、ポキンと小さい音がゆっくりと何度も響く。

ポキン、ポキン

 

デュオ&シリカ『・・・』

 

どんどん距離は狭まりそしてついに、鼻先が触れ合うほどの距離まで互いの顔が接近した。

そこでシリカが止まった。

室内が静寂に包まれる。

 

シリカ「・・・」

 

どうすれば良いかわからないので、彼女の動きをじっと待ってみる。

しかし、彼女は動く気配がない。

何か躊躇っているかのように視線を下に向け、その愛らしい瞳を潤ませていた。

 

デュオ〈どうするか・・・?〉

 

動くべきか、待つべきか迷った。

残っているポッキーは約2cm、あと1、2回齧ればお互いの唇が付く。

と、ここでちょっとした悪戯心が出てしまった。

俺は勢いよく残ったポッキーにかぶりつき、シリカの唇寸前まで噛み砕く。

そして、驚いて目を白黒させている彼女の唇に、自分の唇を優しく重ねる。

触れるだけのキスをして唇を離した。

すると、

 

シリカ「ぁ・・・っ!」

 

という小さな声とともに、離れたばかりのシリカが追いかけてきた。

襟元を軽く掴まれて動きを封じられている間に、再び互いの唇が重なる。

 

シリカ「・・・んっ」

 

シリカの口から吐息が漏れた。

俺は彼女の身体に手を回して抱き締めると、噛みつくようにして今度はもっと強く口付けを交わす。

 

シリカ「んんっ!ん・・・ぷはぁ・・・はぁ、はぁ・・・」

 

どちらからともなく唇を離すと、シリカは俺の首に手をまわして身体をぎゅっと密着させてきた。

互いの身体の間に隙間がなくなり、体温と柔らかさ、そして、とくん、とくん、という鼓動が直に伝わってくる。

 

デュオ〈ん?待て、何かおかしい・・・〉

 

不意に思考が元に戻ったことで、俺は自分が今置かれている状況を整理していた。

そもそも、なぜこんなことになっているのだろう。

シリカがポッキーゲームをしようと誘ってきて・・・

と順を追って考えていくが、その途中でシリカに熱い口付けをもらい、俺はそこで考えることをやめた。

シリカ視点

あれからしばらくして、長い長い【ポッキーゲーム】を終えたあたしとデュオさんは、暖炉の前に置かれたソファの上に座っていた。

 

デュオ「で?何がどうしてああなった?」

 

シリカ「今日11月11日は・・・ポッキーの日なんです・・・」

 

デュオ「ポッキーの日?」

 

そう言ってデュオさんはカレンダーを確認する。

 

デュオ「11月11日・・・なるほど、1がポッキーってわけか」

 

シリカ「そっ、そうなんですよ!」

 

さっきのことの恥ずかしさから、どうしても声が上ずってしまう。

幸いにもデュオさんはあまり気にしていないようで、少しホッとした。

 

デュオ「でも、それがどうしてポッキーゲームにつながるんだ?」

 

シリカ「デュオさんって本当にこういうことには無関心ですね。ポッキーの日にはポッキーゲームをするのが定番なんです!」

 

デュオ「そう・・・ なのか・・・?」

 

シリカ「そうなんです!というわけで、せっかくのイベントを堪能しないと損じゃないですか!」

 

半ば強引に言い切って、先ほど開けたポッキーの袋を手に取る。

 

シリカ「あの・・・デュオさん・・・ポッキー、まだたくさんあるので・・・その・・・」

 

ポッキーを一本取り出し、精一杯の笑顔で、

 

シリカ「もう一回・・・しませんか・・・?」

 

と言った。

言った途端に、頬が燃えているんじゃないかと思う程熱くなる。

でも、次の瞬間にはデュオさんに優しく抱き締められ、それすら意識している余裕が無くなった。

その後、あたしはデュオさんと少し記憶が曖昧になるほどの濃密なひと時を過ごした。

 


 
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