この作品は、作者の妄想があふれ出して固まったという不純な動機から生まれています。
原作?なにそれおいしいの?なんてレベルは超越しております。
主人公もげろなんてしょっちゅうです。
それでも良いという方はどうぞお進みくださいませ。
いやあ、昨日は大変だったなあ。
結局酔ってしまったお客さんをタクシーに乗せたり、後片付けしたり・・・。
でも、流石美羽さんのお姉さん。
「こんなこともあろうかと!」とか言いながら、お抱えの運転手10台分もこの店専属にしてたなんて知らなかったぜ。
通りで、オレの知ってるタクシー会社の番号じゃなかったわけだ。
「さてと・・・」
もう昼休みに入ってるわけで。
オレは昨日の疲れでわずかとはいえ授業中に寝ちまった。
しかも、今回は河島先生だったからペース早くてノート取り損ねたんだよな。
幸い、気付いた天和が起こしてくれてノートを貸してくれたから写してたんだけど、それがようやく終わったってわけだ。
「机に置いておいて!って言われたから・・・」
ちなみに彼女は妹達のところに行ったらしい。
「今日は弁当持ってないから、学食に行くか・・・ん?」
学食に行こうと教室を出たところで携帯が震えた。
学校だから一応マナーモードにはしてるが、滅多に使わないし連絡もないから珍しいな。
「これは・・・、桂花か」
名前で呼べと言われてからそうしてるけど、女の子の名前ってホイホイ呼んでいいものだけか?
まあいいや。そんなことより用件はっと。
「・・・なんかすごいデコレートされてるけど、要約すると『お昼を一緒に食べませんか』って誘いか。女の子って凄いな」
見かけによらず(って言ったら失礼かもだけど)桂花も女の子してるんだなーとちょっと見直した。
「っと!それより返事しないと!」
折角のお誘いだし、お受けしますか。
メールによるとすでに食堂に居て席を取っているらしい。
まあ、オレが教室に長く残ってたってだけでもあるんだが。
「どこに・・・あ、居た」
食堂に入り中を見渡せば、奥のほうに座っている彼女を見つけた。
よく見れば隣にも誰か座っているみたいだな。
「遅くなってごめん」
「いいのよ、急に誘って悪かったわね」
急いで近寄って声をかけるとあっさりとした返答。
まあ、こちらのほうがイメージ通りではあるな。
「それにしても・・・」
「・・・?何よ」
「随分人居るけど、オレも混ざっていいのか?」
「沙和が呼んじゃってね・・・」
頭を抑える桂花の向こうにはこちらを見ている沙和さん、真桜さん、後見慣れない子が一人と蒲公英さんも居た。
「というか、桂花もメールとかするんだな」
「今回のは沙和にいきなりやられただけよ。普段はそんなに使ってないわ。まして学校でなんて」
「ああ、何となくイメージに合わないと思ったらそういうことだったのか」
「あんたが私にどういうイメージを持ってるのか、ちょっと聞かせてもらいたいところね」
「・・・その辺はノーコメントで」
「ちょっと!?」
オレと桂花でそんな話をしていると、なぜかジトッとした視線を感じた。
「なんや・・・、何かエエ雰囲気になっとるやん」
「私達お邪魔だったかもなの~?」
沙和さんと真桜さんの言葉で桂花が異様に慌ててるな。
「べ、別にそんなんじゃないわよ!」
「ホント~?やっぱり桂花ちゃんも北郷くんのこと・・・」
「ち、違うったら!」
なぜかオレの名が出てるけど、気にしないほうがいいんだろうな。
「えっと、確か蒲公英ちゃんでよかったよね?」
「覚えててくれたんですか!?」
「あれだけ驚きの質問されればね・・・」
蒲公英ちゃんはアハハと笑っている。
「それで、お隣はどなたかな?たぶん初めてだと思うんだけど」
「あ、そうなんですか!じゃあ紹介しますね!」
「いいよ、自分でやるわ」
と、その子が蒲公英ちゃんを制してこちらを見た。
「初めまして!佐藤 小蓮(さとう しゃおれん)と言います!お姉ちゃん達にはもう会ってると思いますけど」
「お姉さん?・・・あっ!雪蓮さんと蓮華か!」
「分かります?」
「思い出してみれば二人に似て美人だからね」
「お上手ですね」
おそらく蒲公英ちゃんと同い年だろうに、随分と大人っぽい感じだな。
「ああ、小蓮は猫被ってますから気にしなくていいと思いますよ」
「えっ?」
「ちょっと!すぐにばらさなくってもいいじゃない!」
「どうせ直ぐに地がでて後悔するんだから止めてあげようという友達の思いやりだよ?」
「自分で言ってたら世話ないでしょ!」
な、なるほど。これが素なのね。
「ちぇっ、もうばれちゃった」
「ま、まあ気にしてないから」
「あれ?嫌じゃないの?」
「まあ、そうしたいなら本人の自由じゃないかな?別に気にしないよ」
「・・・へぇ。お姉ちゃん達が言ってたのって」
「二人が何か言ってたのかい?」
「いえ、北郷さんにあった日に家で少しお話を聞いただけよ」
何言われたんだろうな?
「とにかく、オレは別に気にしないから。蒲公英ちゃんも別に気にしなくていいからね」
「・・・いいの?」
「ああ。敬語とか結構無理してたでしょ」
「凄いですね、そんなのも分かるんですか?」
「ちょっと違和感があったしね。さっき二人で言い合ってたときの方が二人とも自然体で可愛く見えたし」
「「!!?」」
感想を述べたら、二人が顔を紅くして黙ってしまった。
「おおぅ、自然に口説いたの~・・・」
「せやな。しかもあれ多分気付いとらんで」
「恐いわね・・・」
二人が突然黙ってワタワタしてたオレはこちらを見る三人の目と言葉には気付けなかった。
「・・・ん、ここの学食すっごく美味いな」
「ここのって事は、前のところはそうでもなかったの?」
「ああ。その代わり家庭科室が借りれたからたまに友人と昼食作ってたけど」
「作って!?」
「ああ。職員会議とかで昼休みが伸びる日があってね。その時に材料持ち込んで作ったよ。クラスメートもいつの間にか参加してたりしてたけどね」
「・・・その日は皆幸せだったでしょうね。あんたのご飯食べれるなんて」
そんな話をしながら昼食を食べるオレ達。
「そういえば、五行さんは?」
「凪ちゃん?なんか、武術部の方で集まりがあるとかでお昼持ってどこかに行っちゃったの」
「そうなのか。オレ何も言われてないけど大丈夫なのかな?」
「平気やと思うで。多分凪が所属してる分野の大会に参加するとかやと思うし」
「・・・ひょっとして体術かなんかの分野があるのかな?」
「なんで分かったの!?」
「ん?身のこなしとかで何となく?得物を持ってやる感じの動きではなかったし」
「すごいわね。普通そんなこと分からないと思うけど」
桂花にそう言われて皆も頷いてるけどそんなもんかね?
「結構分かりやすいと思うけどな。蓮華は多分剣道を嗜んでるでしょう?」
「!!?」
「そうみたいね。何で?」
「それこそ、初対面の時にオレを見て左手が腰の辺りに動いてたからね」
「よく見てるわね」
「うちの教えでね。視野は広く持ってるからさ」
そういうと皆は納得したという顔をした。
「そういえば北郷くんは家で武道をやってるんだっけ」
「ああ。一応だけどね」
ホントは師範代だったり免許皆伝だったりするけど、そこまで言わなくてもいいと思って言わなかった。
「厳しいの?」
「どうだろう・・・。オレはもう慣れたしね」
「お家で特訓とかしてるの?」
「いや、毎日朝に10km位走ってるくらいかな」
「じゅっ!?」
皆が噴出した。
「そ、それであの時恋さんと一緒に走れたのね」
「ああ。あの時はいいランニングになったよ」
「あ、あれだけ速かったのに!?」
「何回抜かれたか覚えてないの・・・」
「そうだったかな・・・。二人で普通に話してたしそんなでもなかったような」
「・・・とりあえず北郷がとんでもないって事は分かったわ」
なんか、不本意な事に納得されたような気がするな。
「興味があるなら、そうだな・・・。今度の土曜日にでもうちに来る?」
「!?」
そういってみると皆が驚いたような顔をした。
「いいんかいな?」
「まあそれなりにはきついと思うけど、うちも手広くやらないと続かないからね。最近だとダイエットとかエクササイズみたいな感じで近所の主婦とかが来てたりするかな」
「へぇ~、ならちょっと行ってみたいかもなの!」
「知り合いとかも誘っていいよ。五行さんに教えたら武術部の方とかも来そうだけど」
「大丈夫なの?」
「もちろん。目的に合わせるくらいはどうとでもなるよ。そうだね・・・。桂花来る?」
「んー、多分空いてたし行くかな」
「なら、金曜の夜位までに何人くらいか数えてメールしてくれないかな?準備しないといけないし」
「分かったわ」
周りの子も頷いた。
「来る時はジャージとかで。一応着替えるところもあるから、外はちょっとって人は持ってきてくれればいいよ。タオルと水分も持ってきてね」
「分かったの!」
「私もお姉ちゃん達に聞いてみる!」
「きっと雪蓮お姉ちゃんは行くって言うんだろうな、蓮華おねえちゃんも行くだろうし・・・」
「ってわけで、裏開けてもいいかな?」
「うむ、よいぞ」
時間は飛んで夕方。
家に帰って早速爺ちゃんに電話。
事情を説明して道場を開ける許可をもらおうとしたらあっさり許可が下りた。
「随分簡単に許してくれたけど、いいの?」
「構わん。一刀がわがままを言うなんて珍しいからの。ここは懐の大きさを見せねばならんと」
「そういうことか」
「折角だ。温泉も空けてやればよい。というか、桔梗には銭湯でも開けといつも言っとるのじゃがのう」
「そりゃ彼女らは嬉しいかもだけど、銭湯なんて管理が大変なだけだろう・・・」
「泊まるのなら道場を宿泊地にでもすればよかろう。一刀の友人じゃ。丁寧に扱ってくれるじゃろう?」
「もちろん。それはオレも注意しておくよ」
「結構。万が一の怪我とかには注意しておけよ」
「分かった。じゃ、とりあえず使わせてもらうよ」
そういって電話を切った。
「昔よりも随分あっさり許してくれたな。これも時代が・・・ってやつかねぇ」
オレはそんなことを呟きつつどんなことをしようかと考え始めた。
あとがき
どうも、作者のmorikyouです。
最近一月に一話しか上げれてませんorz
それもこれも全部課題ってやつの仕業なんだ!
・・・ごめんなさい^^;
さて、前回の続きからまたしても超展開でございます。
そして、さりげなく一刀君がフラグを立て、そしてチートの一端を見せましたね。
一刀君は相手のわずかな動作から癖などをあっさり見破ります。
というか、先見も大部分はここから来てたり。
一刀君的には『後の先』のつもりなのですが、見切りが速過ぎてパッと見では『先の先』にしか見えないわけですね。
さて、次回は準備&体験会開始くらいまで持って行きたいですね。
それではお楽しみに!
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一刀と恋姫たちが現代の学校で繰り広げる物語。
笑いといちゃこらと(視聴者と私の)嫉妬からできています!