No.702034

IS レギオン6話

駿河さん

ゆっくり更新していこうと思います。ピクシブでは先行版としてやっています。http://www.pixiv.net/novel/show.php?id=3813175

2014-07-19 20:54:35 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1089   閲覧ユーザー数:1071

ピ、ピ、ピ、ピ、と規則正しい電子音が室内を満たし、時折呼吸音が、シュコー、シュコーと電子音と共に奏でていた。

 

 ここは、防衛省直轄の医科大学病院特別集中治療室の無菌室の一室である。そこにまだ幼い一夏が多数の各種医療機器に囲まれベットの上で目を閉じて眠っていた。その一室の外では、白衣を着た医者や看護師と共に一夏の姉である千冬と母方の祖父と祖母である円谷家の家族がいた。

 

 「何で、目を覚まさないんだ、一夏!」

と、無菌室と面談室に挟まれた特殊ガラスに両拳を叩き付けながら千冬が叫んでいた。

その両手にそっと手を置き、優しく包み込むように高嶺(たかね)が横に立ち静かな声で呟いた。

「きっと大丈夫よ。だって、お医者様もそのうち目が覚めるって言ってたもの。それに私たちの孫ですもの」

その声は、慈愛と安心感を持っていて千冬の気持ちを落ち着かせた。しかし千冬は、泣きながら、

「すみません、高嶺叔母様。でも、私は、心配でもし、お母さんやお父さんや妹のように…」

「心配しなくても大丈夫よ。だから、その顔をこれで拭きなさい、きれいな顔が台無しよ。」

とハンカチを差し出した。それを受け取り顔を拭き、

「うん、その方が千冬ちゃんらしくて可愛いわ。それと叔母様じゃなくて、叔母ちゃんでいいのよ」

と笑顔で高嶺が千冬に話しかけ、二人一緒に手を結びながら、一夏が眠っている病室の方を振り向いた。

 

 その頃、円谷家の当主であり、防衛省のトップの一人である茂と医科大学のトップとの別室での話し合いが続いた。

「それで、何時私達の孫が目を覚ますんだ」

「落ち着いてください。貴方のお孫さんについて今から話そうとする所ですから」

と医務官の白衣の裾を掴み掛りながら茂は怒鳴ったが、医務官は落ち着いた雰囲気で諭すように話しかけた。

「まず、一夏君の様態ですが、今のところ目立った外傷と放射能や有害物質などの内部に目立った変化も確認されておらず、まったくの健康体と言っても過言でもないでしょう。しかしながら、報告にあったように隕石落下後のクレーターの中心部で発見された為に、万が一の事態に備える為に此処の重要施設での治療を薦めました。今の所変わった様子はありませんが…」

「なら、何で目が覚めないんだ!」

「これについては、未だに此方でも原因は不明としか判らないんです。ただ…」

「ただ、なんだ」

「お孫さんである一夏君は、今ある種の夢を見ている様なんです」

その一言の後、茂は落ち着きを取り戻し椅子にゆっくりと腰かけた。

 

 一体どんな夢をみているのか?そしてついに、あいつ邂逅する。

 一夏はふと気づくと、上も下も左も横も無い真っ暗な闇の中にいた。

 「あれ、ここ何処だろう、確か自分、大きな窪みみたいな所に入って、不思議な石を見つけて、そこから変わった生き物にあったような気がするけど?」

と首をかしげていると、真っ暗闇の空間に小さな光が見え始め、それは、一夏が不思議な石から出てきた生き物に少しずつ変化した。そして、あいつそっくりに変化すると、東部から何かのサインのように点滅を始めた。一夏は、その点滅を見つめて、頭の中に何か映像の様なのもが映し出された。

 

 

 それは、どこかの宇宙空間から始まった。それはものすごいスピードである惑星のある土地に落ちた。落ちた瞬間、強制的にスピードを急激に落として、その土地の地面に潜り込んだ。地面を進む中、所々に細い線の束から自分の栄養源を吸収し暫くした後、自分の身体から自分の部下を多数産み出し、周辺の状況と新たな子孫を残せる場所を探し出し始めた。そして、地中の中からぽっかりと空いた空間が現れたが、すると何か動く物が現れ、その中に多数の天敵の様な波長を感じ、種を作り出す邪魔者を排除する防衛の為にその動く物に自分の部下が多数挑みかかり、排除に成功すると速やかに種子を宇宙(空)に上げる為の準備に取り掛かった。しかし、また新手の波長を感じたが今度は、さっきのよりも小さいながらも数が多かったが、それも排除に成功する。

 そして、ついに種子を発射する段階に入り地上にその発射台を作り出した。そして、それを作り上げた部下たちを自分の身体に戻し、種子の発射と共に宇宙に行こうとした。

 だが、それを阻む巨大な物が現れようとは、このときは、まだ自分にも分らなかった。

 

そいつは、異常すぎる巨大な波長を持つ者だった。そいつは、口を開くと巨大な火球を生み出し、自分が育て上げた種子の打ち上げ台を完全に破壊してしまい種子も焼き払われてしまい、自分の部下達が怒り狂い、数でそいつを囲み群がりそいつを蒸し殺そうとしたが、そいつは、体中に自分の部下たちを取り付けたままに空に上がっていった。

 

 自分もすばやくその後を追うのと新たな種子を作り出す土地を探す為に飛行形態をとり、空に上がった。暫くすると、後ろから何かが付いて来ており、その何かから細長く速い尖った物を自分に向けて放ってきて、自分は回避行動に移ったがその尖った物が2つ挟み込むようにして自分の身体に当たってしまったが対した傷も無かったが、広大な塩分の入った水の中に落ちてしまったが、如何にかその中から地面を見つけ出し、栄養と新たな部下の生産を始めて、新たな種子の拠り所を密かに見つけ出そうとした。

 

 暫くした後に、その種子を発射する土地を見つけ、今度こそ、宇宙(そら)に上げる為に自分もその防衛に参加した。

 

 そして、空からそいつが発する波長を感じ取り、先制攻撃の為にそいつを地面から奇襲し、自分の今現在、出し得る力を使いそいつを圧倒し、自分の最大武器である。口角を開き頭頂部の角の間から強力な熱波長をそいつに浴びせ倒した。そして、自分は、もう邪魔する者が居なくなったと思い、地中に潜った。しかしながら、そいつはまだ生きており、あと少しで種子を宇宙に上げられる筈だったのに邪魔したが、種子を放つための爆発に巻き込むことに成功したのを自分が新たに放った部下から聞いた。

 

 しかし、自分は思う。

「なぜここまで、あいつは必死になって邪魔するのだろうか、しなければあいつ自身怪我する事も無いのに…」と

次こそ最後だ。これ以上は、種子が作れず、子孫が残せない!と自分は、並々成らない決意と共に地面を潜り続けた。 

自分が、地面の中を掘り進む中、先行している自分の部下たちが、ついにこの近くの中では、種子の発射に最適な場所を見つけたと報告してきた。

 

 自分はこれが最後だと思い、どんなことをしても、その土地で種子を宇宙(そら)にあげて子孫を残そうと思い、地上に這い出し進もうと思った。進んでいる時に自分の身体中に衝撃を感じ、少し先に何か四角い箱の様な物からその衝撃を出していると感じた。無視して進もうと思うが、衝撃を発する箱がたくさんあると思うと煩わしく思い、自分の最大武器をもう一度使うことを決め、口角を開き、頭頂部の角との間から熱波長を扇状に発射し、邪魔する物を倒し、また進んでいった。そして、自分の部下達を先行させた。

 

 しばらく進んでいくと、あいつの気配がした。自分は思った。

「馬鹿な、あいつは確か爆発に巻き込まれたはずなのになぜ、あいつの波長を感じるんだ!いやむしろ前より波長が強くなって…」

その次を思う前にあいつが現れた。そして、あいつは口から火球を3連発打ち込んだが、自分は、頭部の周りの爪状器官からの電磁を放射しあいつの火球を無力化し、あいつを前のように数で押し包むために先行していた部下に戻るように伝えたが、なぜか途中からその伝言が妨害された為に部下たちが来なかった。そして、唐突に自分の部下達が突然途切れた、その途切れた場所から爆発があった。そして、あいつと自分は2度目の戦いが始まろうとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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