PHASE 05 思えぬ再会
アーモリーワンから出てきたMS六機のうち奪取犯と思われる三機を捜索していたユニラ達の前謎のMAが立ち塞がった。奮戦するもののアーモリーワンからミネルバが出撃、帰艦命令が下され三機はミネルバへ帰艦した。
ミネルバに帰った三人は機体から降りレイ以外はパイロットスーツからザフトの赤服の制服に着替えてMS格納エリアにいた。
「…っ!」
レイはベンチに座り右手を左手で強く握りしめており、
「…」
シンはベンチの横の壁にもたれて俯いており、
「ぅっ…ほっ…とっ!」
ユニラは自分のザクから降りてきた。
「…いつまでそうやってるんだ?」
「…」
「…」
「…俺だって初陣ぐらいは緊張するしそれに今回は奇襲だ、気に病む事は無いからな。」
「…そうですね…。」
「だが…失敗は失敗で…」
\グワシッ!/
ユニラは立ち上がろうとしたレイの頭を押さえつけ座らせた。
「だったら次見つけたら思いっ切りやってやれ、汚名返上だ。」
「…了解。」「…分かりました…。」
ユニラはレイの頭から手を離した。
「んじゃ、俺は艦長に現状報告してくるわ。お前ら、自分の機体ぐらいは自分でメンテしとけよ。」
ユニラは格納エリアのエレベーター方面へと向かって行った。
「…了解。」
「…分かりました。」
「あっ!ユニラ隊長!」
エレベーターへと向かうユニラの目の前に立ち塞がったのはルナマリアであった。
「ルナマリアか、機体は大丈夫か?」
「安心して下さい、損傷は少なくブースターを付け替えれば何時でも行けます!」
「そうか、いつ出撃が出るかも分からないから気を引き閉めろよ!」
ユニラはルナマリアの肩を軽くたたいてエレベーターへと向かう。
「了解です。…あっ、隊長そういえば…」
「ん?」
「隊長は、アスラン・ザラって知っていますよね?」
「……知ってるも何も同期だったし、それに前大戦時も一緒だったからな。」
「そうでしたね。」
「…んで、何だ?アスランがどうかしたのか?」
「…実はこの艦に乗っているらしいんですよ、そのアスラン・ザラが…。」
「………ふーん。(…!?)」
ユニラの顔は興味無さげな表情であったがその目は驚いていた。
「でもその人はアレックスって名乗ってますけど…まあ、ユニラ隊長と会わせれば何か分かるかも?」
「…本人なら会ったらすぐ分かるからな、まぁ…向こうから来てくれたら確めてみるさ。」
「それじゃお願いしますね。」
「あぁ…」
ユニラは去って行くルナマリアを整備中のゲイツRの機体の陰に隠れるまで見守り、そして浮かない表情でエレベーターの呼び出しのスイッチを押した。
暫くしてエレベーターが来て艦長室のあるエリアを選択して扉を閉めようとした時、
「すみません、俺も乗ります。」
レイは閉まりかけたエレベーターの隙間をぬって入ってきた。
「おいおい、危ないだろが?」
「すみません、急ぎの用でして…」
エレベーターは上へと進んでいった。
「はぁ~、次からは気を付けろよ?」
「はい、…ところで隊長、あの三機はどう思いますか?」
「…どうって言われてもな、あの三機を奪取してから直ぐにあんなに動かせるなんてな…」
「…だったら犯人はコーディネーターですかね?」
「…こっちもその線で疑ったけどあの機体のテストパイロットの三人はあり得ないからな…」
「確か一人は負傷したとか…」
「あぁ、あと一人は出撃してるしもう一人に関しては襲撃前に連絡を取っていたしな…」
「…だったら誰が…?」
「……さあな、あのメビウスゼロ擬きも怪しいし、疑い出したら止まらんさ…」
「…そうですね、まずは捕らえてからですね?」
「…捕獲より破壊命令なら思いっ切りやれるのにさ…」
\チーン/
そうやって相談し合っているうちにエレベーターの扉が開き艦長室のあるエリアに到着した。
「おや…レイにユニラ君か?」
「議長!?」
「ギr…議長!?」
ユニラ達の前に現れたのはプラント最高評議会議長のギルバード・デュランダルであった。
「なぜ、こんな所におられるのですか!?」
「いや…避難しろと言われてこの艦に避難させてもらった、それにユニラ君私はあの三機の動向も知りたいからね…」
「申し訳ありません議長、私の不注意でこんな…」
「レイ…気にしなくていい、今タリア達が奪取犯の物と思われる艦を確認してそれを今探しているらしい。確か名は…ボギーワンと言ったかな…」
「「ボギーワン…」」
「…そうだレイ、一緒に来てくれるかい?」
「はい!…隊長、では私はこれで。」
議長とレイはエレベーターに乗り込み、閉まり際にレイは敬礼していた。
「(…そういえば何でレイは上に行こうとしたんだ?)」
ユニラはそんなことを何となく思いながら艦長室へといった。
「では、失礼します。」
ユニラは艦長のタリアに現状及びに遭遇した紫色のMAの特徴を報告、そして今自分が考えられる限りの可能性を報告して艦長室を後にした。
「…なんだ?」
ユニラがさっき登って来たMS格納庫直通のエレベーターは故障中であった。
「…あとで整備かな、まぁそこいらはメンテ班に任せるか。」
ユニラはエレベーターの呼び出しスイッチの下の蓋を閉めて別のエレベーターへと向かって乗って行った。
「さてと…俺のザクは損傷無しだったはず、ならエネルギー補給だけか。」
エレベーターがMS格納エリアと同じ階に近くになったとき手持ちのタブレットからホログラムを出して確認していた。
\チーン/
目的の階に到着しエレベーターから出たユニラ、だがそこへと…
「……ユニラ!?」
「●@*◇◎*◆∞!?」
左から不意に自分の名前を大声で呼ばれたことで気が抜けとんでもない声を出した、そして声の先には髪と瞳が金色の女性と藍色の髪と赤いサングラスをした青年がいた。
「…おいおい…仮にもオーブの代表様が何でこんな所にいるんだ?」
「何でだとは何だ!お前こそ何でこんな所にいるんだ!」
「…カガリ、理由はキラから聞いただろ?」
「だかな…!」
そこに居たのはオーブ連合首長国代表首長及びアスハ首長家当主のカガリ・ユラ・アスハであり、もう一人は元ザフトでユニラと同期で親友とも言える間柄であったアスラン・ザラであった。どちらも先の大戦においては共に戦った仲であり、そしてユニラにとっては会いたくなかった人であった。
「だからと言って二年程音沙汰無しでか!お前を心配してる奴の事を少しは…!」
「…ゴメン、でも色々あったから…」
「…!!」
(カガリ無言の手刀)
\パシッ/
「カガリ…」
アスランがカガリの手刀を止めた。
「止めるな!アスラン!」
「「…。」」
アスランとユニラは眼を半開きにしてあり、カガリは見開いていた。
「アスラン、カガリ済まないけど先を急いでいるんだ。退いてくれないか?」
ユニラはカガリ達の脇をすり抜けようとしていた。
「…っ!?おい!まだ話は…!」
\ヴゥー!ヴゥー!/
艦内にサイレンが鳴り響き、
「コンディションレッド発令!コンディションレッド発令!パイロットは搭乗機に素早く搭乗して下さい!繰り返します…」
そして艦内放送によってコンディションレッドが発令された。
「…ホントにゴメン!」
「ユニラっ!」
ユニラはカガリとアスランの間を押し退けて格納庫へと駆けて行った。
そいて大急ぎでパイロットスーツへと着替えて自分の機体へと向かい、コックピットに転がり込むように入り込んで機体を起動させ始めた。
「…よし、各機通信状態のチェックに入る。全機応答せよ。」
「こちらシン・アスカ、問題無しです。」「ルナマリア・ホーク、異常無しです。」
「レイ・ザ・バレル、問題ありません。」
「デイル機及びにショーン機問題ありません!」
「デイル!勝手に俺の分まで応答すんなよ!」
「よし、全機異常無しか。メイリン、状況は?」
「はい…何だか追跡の途中突然ボギーワンの反応が消えたみたいで…」
「消えた!?」
「ちょっと!そんなのアリ!?」
「…隊長、何にせよ出なければいけないかと…」
「分かっている、だがレイお前は艦に残れ。」
「了解。」
「よしっ…シンにルナマリアとデイル及びにショーン、俺たちはボギーワンの反応が消えたとされるエリアへと向かう。」
「了解!」
「了解!」
「O.K. ですよ。」
「了解。」
それぞれ返事を返してデイルとショーンはゲイツRを発進させて、
「ルナマリア・ホーク、ザク出るわよ!」
「シン・アスカ、コアスプレンダー行きます!」
それに続くようにシンとルナマリアも発進した、
「メイリン、スラッシュウィザードはまだ十分な補給を済ませてないからブレイズで頼む。」
「了解です、でも先に行っちゃってますよ?」
「カスタマイズしたザクだ、十分早いさ。」
ユニラのザクの背中にブレイズウィザードが取り付けられそして両腕には何かが取り付けられた。
「換装完了です、発進どうぞ!」
「よしっ…ユニラ・クライン、ザク出るぞ!」
そしてミネルバからユニラのザクが発進された。
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遅れました、あと前PHASEが気づいたら総閲覧数200突破してました。