No.661609

真・恋姫†無双 巡る外史と仮面の魔神 二十八話

XXXさん

仮面編

ふつつか者ですが

2014-02-08 16:22:25 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1450   閲覧ユーザー数:1340

森の中……現在周泰が行っている訓練に参加しているリトがいた。

いたの…だが……

 

 

「…………」

「…………」

「――お猫様ッッ!!」

「はいドーン!!」

「はぅああああ!!?」

 

…何でか訓練される方ではなくする側になっていた。

しかもどこから持ってきたのか手榴弾を周泰に投げつけている。

さほど威力がないのか小規模の爆発だが周泰は軽く吹っ飛ぶ。

 

ちなみに何故周泰が隠れずに出てきているのかと言うと、リトが用意した猫の写真を設置したからだ。

リトは周泰の猫好きを魏領に居たときから知っていたのか、真桜に教えて開発したカメラで猫の写真をとっていた。

そして現在、周泰を誘き出すために使われている。

ちなみに猫は虎柄。

 

「はぅぅぅ…さっきのは一体……?」

「よっす。ずいぶんと簡単な手に引っ掛かるな周泰」

「はうあ!?」

 

手榴弾に驚いていた周泰は周りに気をくばる事ができずにリトの接近を感知出来なかった。

周泰は驚き、自慢の素早さで一気に森の奥へと移動する。

――ここまで来れば…

――早く態勢を立て直さないと…

そう思って背中の魂切を握り先程までリトがいた方向を見据える。

…だが、集中力が高すぎたのか…いつの間にか後ろに来ていたリトに気づいていない。

 

「……………」

「……にゃー…」

「お猫様ッッ!?」

「残念俺だよ」

「ッッッ!?」

 

ノリで猫の鳴き真似をしてみたら見事にこちらを向く。

首がスゴい勢いで回転したようにも見えたが大丈夫だろう。

周泰はリトがいたことに再び驚き、今度は木の上に移動。

だがしかし、ここにも彼はいた。

 

「ど、どれだけ素早いんですか、あの人は…?」

「いや、俺の師匠達の方が早いよ?」

「そうなんですか…はうあ!?」

「そーれとってこーい」

 

驚く周泰に関係なくリトはあるものを投げる。

それは……たくさんの猫の写真が張り付いたクッション。

しかもクッションは猫の顔を模している。

周泰は反射的なのか…木から飛び下り、クッションをキャッチしようとダイブ。

見事クッションを掴み着地…したのだが、そこに設置されてあった落とし穴に落ちる。

しかもそれは……周泰が用意したものだった。

 

 

「お猫様ぁぁああああああ!!……ぁぁああああああああ!?」

 

 

 

 

 

 

 

「――って事が昨日あったんだよ」

「へぇー」

 

翌日、リトは小蓮と中庭で話していた。

何故小蓮なのかと言うと、『最近お姉ちゃん達とべたべたしすぎ!リトはシャオのお婿さんなんだから!』だそうだ。

正直理由がおかしいがまあいいだろう。

 

「ホント周泰って猫好きだよな。写真置いただけで出てくるなんて」

「仕事の時も猫関係で何回か失敗したって聞いたよ?」

「…ホント好きなんだな」

「そうだね。で、リト。何して遊ぼっか?」

「って、遊ぶんかい!?」

 

唐突に言われリトはつい大声をあげる。

本当に唐突だからだろうが……なにせん、脈略が全くない。

と言うよりこの年の女の子とどうやって遊ぶのだろうか。

小蓮は同年代の友達よりも背伸びしている。

だからこそ子供じみた遊びはやらないだろう…寧ろしない。

 

「あー…うー…にゃー……鬼ごっこ?」

「つまんないからダメ!もうちょっと面白いことないのー!?」

「面白いねぇ…あ、じゃあ…」

 

 

 

 

「――王様ゲーム!!」

「「「いえーい!!」」」

 

と言うわけで、城の中に戻り中にいる人をできるだけ集めた。

そして何をするのか…それは王様ゲーム。

たぶんこの時代には無かったであろう遊びだから思い付いたのだろう。

ほぼ全員が嬉々として説明を待っている。

ちなみにいるのは雪蓮、蓮華、冥琳、祭、海蓮、亞莎、周泰だ。

他の者は仕事があったりまだ終わらない書類があったりするのでいない。

 

「…呉って暇な奴多いんだっけ?」

「いや、たまたま休みが重なったのだろうな。でなければこれほど人は集まらないぞ?」

「ねー、そんなことより王様げーむってどういう遊び?」

「姉様、そんなにリトに近づいて…はしたないです!」

「そーだよ!リトはシャオのお婿さんなの!」

「はぅあぅ…」

「…………(じー)」

「蓮華も恋愛ができる年までなったんだねぇ。あたしゃ、嬉しいよ」

「何を年寄り臭いことを…」

「あ゛?」

「何でもありませぬ」

 

一部殺伐とした雰囲気だったがリトは説明し出す。

とりあえず従来の王様ゲームと同じく1~8の番号と王様の王冠が描かれた割り箸を用意。

命令できるのはこの場でできることと人権問題にならない程度の範囲。

そして今、全員の指が割り箸を掴んだ。

 

「「「王様だーれだ!!」」」

「わわわわ私ですか!?」

「亞莎か。雪蓮とかと違って常識人だから大丈夫だな」

「ちょっ、リトどういうこと!?」

「あの、じゃあ五番の人が四番の人に今まで隠していた事を言ってください…」

 

言われて手を挙げたのは冥琳と祭。

五番が祭で四番が冥琳のようだ。

 

「はて…何から言えばいいんかのぉ…」

「……口振りからして複数有るようですね、祭殿?」

「そりゃあのぉ?……実は昨日、朝礼をさぼって酒盛りしとったんじゃ」

「二月ほど給料を減らしていただきます」

 

殺生な!…と祭は冥琳に手を伸ばすがひらりとかわされる。

亞莎はあわあわしていたが、彼女のせいでは無いだろう。

 

「「「王様だーれだ!!」」」

「やた!あたしが王様~~♪」

「む~!元々王様じゃない!」

「別にいいでしょ、遊びなんだし?…そうね、リト。この間着ていた執事服?だっけ?それ着てね?」

「残念だが番号で言わないと無効だぞ」

「じゃあ二番」

「着替えてきます」

 

二番と答えてダッシュするリト。

どうやら当たっていたのだろう……勘、恐るべし。

 

「「「王様だーれだ!!」」」

「お?あたしだねぇ」

「海蓮奥様、くれぐれも常識の範囲内でご命令ください」

「あ、ああ…(なんか調子狂うけど……これはこれでいいねぇ♪)一から八番の全員あたしのことどう思ってるかいいな」

「ん~…親らしい所が見当たんない?」

「偉大な王として尊敬しています」

「お母さん」

「政務をさぼると言う点では雪蓮と親子なのだと感じられます」

「酒飲み仲間かの?」

「えと……将来の目標の女性の一人です」

「私も亞莎と同じ意見です!」

「そうですね……酒癖に目を瞑れば見目麗しい女性なのですが」

「あんたらがどんな目であたしを見てるのかよぉぉく分かったよ…!」

 

 

「「「王様だーれだ!!」」」

「やっとシャオの番~♪」

「小蓮様…ですか…!」

「何をやらされるのでしょう…?」

「そんなに変なことしないよ?…七番が一番の胸を揉んでね♪」

「しゃ…小蓮!そんな破廉恥な事を!」

「とりあえず番号を聞いとくかのぉ」

「あああああああの!!私七番です!!」

「一番は私ですね」

 

七番が亞莎、そして意外と言うべきか…一番はリト。

その事にリトと亞莎以外の全員が一気に邪気のようなものを出す。

正直…やったら後で別の意味で殺られる。

だが命令は命令…とてもぎこちない様子で顔を赤らめた亞莎はリトの背中に周り、恐る恐る胸を触る。

 

「しししししししししししし失礼しままままままままままままま(ry」

「ん…命令ならばしかたありませんね。どうぞ、私でよければお触りください」

「はっっっっっっはいっっっっ!!」

 

とても大きな声で返事をする亞莎。

一番近くにいるリトの耳からはキーンという音が聞こえた。

 

「あ、ああ…あああああ…」

「ん…そこは…もう少し下だと助かりますね。なにぶん、そこは敏感なので」

「はははははははい!!?」

「ねぇーお母さん見えないー!」

「あんたにゃまだ早いよ」

「ジュルリ…あたしも混ざりたいなぁ…」

「落ち着け雪蓮」

「………………」

「幼平、権殿が鼻血を出して気絶している。何か拭くものをもってこい」

「た…ただいま!」

 

蓮華が鼻血を出したり雪蓮が襲いかかろうとしたり若干カオスだが命令は実行できた。

その頃には蓮華は意識を取り戻し、それに入れ替わるかのように亞莎は意識を現実から手放した。

 

「「「王様だーれだ!!」」」

「おや?私のようですね」

「平沢か…ならば安心だな」

「では一から四番の方は私の言う台詞をノリノリで名乗ってください」

 

 

「爪弾くは荒ぶる調べ!キュア海蓮!」

「つ、爪弾くはたおやかな調べ!キュア蓮華!」

「爪弾くは魂の調べ!キュア雪蓮!」

「…爪弾くは女神の調べ!キュア祭!」

 

「「「「届け、四人の組曲!スイート呉連者!!」」」」

「「「………………」」」

「「…………orz」」

 

年齢的にやばかったのか…海蓮と祭は落ち込み、隅で体育座りをした。

リトも少しやり過ぎたと反省し、顔を伏せている。

決して笑っているのを隠している訳ではない、決して。

大事なことなので二回言いました。

 

「では、次でおしまいにしましょう。皆様のお時間をとるわけにもいけませんし」

「えー!あたしもっとやりたいんだけどー!」

「雪蓮、説教されたいのか?」

「せーの!」

「「「王様だーれだ!!」」」

「やっほい、またあたし~♪」

 

最後の箸を引いたのは雪蓮。

またかと周りが思っている中、雪蓮は最後の命令をする。

 

「じゃあ…三番は二番に告白してね」

「こ…こここ告白!!?」

 

蓮華の驚く声…それに伴い、女性陣全員が箸を見る。

二番は今まで黙っていた周泰。

そして三番は……フラグと言うべきか、リトだった。

 

「告白…ですか…」

「ひひひひ平沢さんが…私にこ…こくはっ…!?」

 

周泰がテンパっているなかでリトは思考を巡らせる。

告白と言うものは自分には全く縁の無いもの…だからこそ何を言えばいいのか分からない。

世の中には『世界三大恥ずかしい告白シーン』というものがあるらしいが、それは規模がでかすぎて使えない。

とあるキングオブハートはお前が欲しいと叫んだり、心が詠まれるから思いっきり想い人に対する想いを叫んだり、『一つになろう…エウレカ』とか言う未成年見たいにはできない。

しかも例の三つは世界中にしれわたってるし。

なので、混乱しかかったリトは………それはそれでヤバめな台詞を言った。

 

「……周泰お嬢様…」

「は、はうわ!?」

「私の子を…産んでは下さいませんか…?」

 

ピキッ

 

どこからか割れるような音がする。

リトは顔をひきつらせ振り替えると…そこには武器を装備した海蓮達がいた。

最悪なことに、雪蓮はベルトをつけ、軍師二人も自らの武器を出している。

そして、いつからいたのか分からないが、思春もデッキを構えていた。

 

「……あの、私何かおかしなことを言いましたでしょうか?」

「うふふ…私の子を産んでだって……ねぇー、冥琳?」

「明命を手込めにしたいのか……お仕置きが必要らしいな」

「リトぉ…」

「リトはシャオのお婿さんなの!だから、体に教えてあげる」

「…お覚悟を」

「祭、準備はいいね?」

「おうさ……さて、色々と語り合おうぞ、平沢」

「殺す」

「思春お嬢様さっぱり言い過ぎです!?と言うよりいつから!?」

「「「問答無用!!」」」

「少しばかり、お暇をいただきますッッ!!」

 

殺伐とした雰囲気の中、リトと女性陣の(リアル)鬼ごっこが始まった。

はたしてリトは逃げ切れるのか、それとも捕まるのか。

 

 

「え…えへへ……ふつつか者ですが…お願いします……旦那様ぁ……♪」

 

 

とりあえず、トリップしている周泰は平和だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

XXX「作者と!」

一刀「一刀の!」

X一「「後書きコーナー!」」

 

XXX「はーい、王様ゲーム回でーす」

一刀「色々とヤバめの物があったぞ!?特に中間!」

XXX「まあ…やり過ぎたとは思ってるよ?」

一刀「で、明命は今回真名を預けてないんだな」

XXX「そこはまあ…後でやりましたと言うことにしたいですはい」

 

一刀「て言うか明命の猫好きであそこまで引っ掛かるのは凄いな」

XXX「欲望は世界を救う。by鴻上会長」

一刀「世界じゃないからな!?」

XXX「それはそうと王様ゲームのノリは思い付きですね」

一刀「そうだよ、何であの四人に名乗らせたんだよ!?年齢的にアウ」←頭に矢が命中

XXX「…口は災いの元だな。さて、次回は拠点ラストの美羽&七乃です。それが終わり次第、呉のラストバトル的なものをやります。ま、ぶっちゃけゲストが四人来ますね」

 

XXX「あ、それとリトの異常性を確かめる過去編の作品が決まりました。とりあえず次回で詳しいことは言いますが、ヒントは……白い悪魔です」

一刀「……てか、助けろよ…」

 

×△× О∇Оノシ再見


 
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