No.655450

真・恋姫†無双 外史 ~天の御遣い伝説(side呂布軍)~ 第三十二回 拠点フェイズ:厳顔①・母親という名のカウンセラー(後編)

stsさん

みなさんどうもお久しぶりです!または初めまして!

今回は桔梗さんの拠点フェイズ後半戦です!

ノスタルジー、皆さまご経験はおありでしょうか・・・

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2014-01-18 00:00:09 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:6271   閲覧ユーザー数:5157

 

 

北郷「あ、お仕事ご苦労さま♪」

 

法正「あァ?お、おう・・・」

 

 

 

突然北郷から上機嫌に声をかけられた法正は、訳も分からず曖昧な返事を返した。

 

 

 

北郷「フフフ~ンフフフ~ンフフフ~ンフ~ンフ~ン♪」

 

 

 

北郷は鼻歌交じりに、千鳥飛びて去りゆくかの如く城内を軽やかに歩いていく。

 

 

 

法正「なんだよ、お館やけにご機嫌じゃねぇか」

 

厳顔「ん?ああ、まぁ色々あってな」

 

 

 

法正と一緒に成都の治水工事について話し合っていた厳顔は、やや含みのある返事を返した。

 

北郷は漢中での厳顔とのとあるやりとりをきっかけに、気持ち悪いほど上機嫌であった。

 

まるで、今まで抱えていた悩みが一気に吹っ飛んだかのようであった。

 

 

 

厳顔「おっと、忘れておった。お館様といえば法正よ、お主、近いうちに漢中に行ってしばらくの間漢中の政務を担当してくれ」

 

法正「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は?そりゃどういう―――?」

 

 

厳顔「漢中に行って、張魯を補佐せよということだ。この前お館様と漢中に視察に行った折にお館様と決めたのだ。もちろんねねにも

 

話はつけてある」

 

 

 

突然切り出された転勤話に法正は驚きを隠せないでいる。

 

当人以外の人間にとっては忘れておったで済むかもしれないが、本人にとっては今後の生活に大きな影響が出てくるので当然である。

 

 

 

法正「おいおい、初耳だぜそりゃ!なんで俺が―――!」

 

 

厳顔「漢中は今や成都と密なる関係にある重要な国だ。お館様が支援を御決断になった今、漢中はもはやただの近隣諸国ではない。守る

 

べき国であり、時には我らが助けを求めることになるかもしれぬ。そのような漢中がこの前のような過ちを繰り返さないためにも、当然

 

お主のような優秀な文官が政務の補佐をする必要があるのだ」

 

 

法正「いやいや、俺が優秀なのは百歩譲って認めても、急にそんなの困るぜ!そもそも俺のいない所で勝手に話を進めやがって!俺には

 

家族もいるんだぞ!」

 

 

 

法正は妻と娘の3人家族であったが、漢中に出仕し始めれば、当然漢中に住まいを移さねばならない。

 

そうなれれば、家族全員で引っ越しでもしない限り、家族に会える機会が限られてしまう。

 

 

 

厳顔「まぁ、家族に会える機会が減るのは気の毒だが、これも国のため。幸い成都と漢中は距離も近いし、会おうと思えば会えるだろう。

 

言いたいことも多かろうが、憂さは張魯のやつをしごくでもしで晴らすがよい」

 

 

 

厳顔はそう取り繕いながらも、張魯が法正にものすごい形相で睨まれている情景を思い浮かべ、内心苦笑いを浮かべていた。

 

 

 

法正「・・・くそ・・・なんでいつも・・・俺ばっかり・・・こんな目に・・・覚えてやがれ・・・」

 

魏延「・・・・・・・・・まぁ、その、なんだ・・・また今度一杯おごってやろう」

 

法正「・・・・・・・・・あぁ、すまねぇな・・・」

 

 

 

たまたまそばを通りかかって話を聞いたらしい魏延は、ほとんど涙目でひくついた笑みをこぼしている法正に、

 

毎度の不運に対する心中を察してポンと肩に手を添えて憐れむように語りかけた。

 

 

ちなみに、後に漢中はスイッチの入った法正の手腕によって、

 

富国安民を実現させた益州随一の豊かで平和な国となるのだが、それはまた別のお話である。

 

 

 

 

 

 

【益州、漢中、城下町】

 

 

張魯の居城を後にし、城下町の復興状態を視察している間、北郷はどこか我ここにあらずといった具合であった。

 

 

 

厳顔「・・・少しどこかで休みますか」

 

北郷「え?いいよ、そんなに疲れることしてないし。それよりも早く終わらせて帰ろ―――」

 

 

 

しかし、当然そのような北郷のやせ我慢を見抜けない厳顔ではなかった。

 

 

 

厳顔「そのように上の空では視察になりませぬ。遠慮せずともよいですから。茶でもおごります」

 

北郷「あ、ああ・・・悪い・・・」

 

結局、厳顔に強引に連れて行かれる形で、二人は近くにあった茶屋に入った。

 

 

 

 

 

 

【益州、漢中、城下町・とある茶屋】

 

 

しばしの沈黙を破ったのは厳顔であった。

 

 

 

厳顔「悩みがあるのであれば、抱え込まずに話してみなされ」

 

北郷「え?な、悩みなんて・・・」

 

 

厳顔「まったく、お館様は嘘が下手ですな。申したではありませぬか。わしに甘えたければ甘えて構わぬと。今は誰も見ておりませぬ。

 

悩みなど抱えていては体に毒ですぞ?」

 

 

 

厳顔のまっすぐな目を見て、観念した北郷はポツリポツリと自身の悩みを吐露し始めた。

 

 

 

北郷「・・・実は、さっき、華佗が危篤の母親のために故郷に帰っているって話、あっただろ?その時、オレの元いた世界のことを思い

 

出してたんだ」

 

 

厳顔「お館様の故郷というと、天界、性腐乱手賺(せいふらんてすか)国のことですか?」

 

 

 

あ、おしいけどたぶん恋たちからの誤解が踏襲されてる、と思いつつ、北郷は話を続ける。

 

 

 

北郷「まぁ、そうなるかな。それでオレにも母親や父親がいるわけで、あと祖父と妹も。妹とは最近ほとんど話さなくなったけど、昔は

 

さっきの張魯と張衛みたいに、仲良くやってたもんさ」

 

 

 

しかしそこで、急に北郷の表情が暗くなった。

 

そして一度悩みを口に出してしまえば、北郷の悩みは湯水のごとく口外へと吐き出されていった。

 

 

 

北郷「でも、そんな家族とももう1か月以上も会っていない。そもそも今後会えるのかもわからない。いつの日か元の世界に戻ることは

 

できるんだろうか。そう考えだすと急に怖くなったんだ。皆元気にしているだろうか。病気とかになっていないだろうか。じいちゃんは

 

まだ生きてるだろうか。学校の友達は、同級生はどうしているだろうか・・・」

 

 

 

下宿している者や、単身赴任している者、海外留学している者など、

 

家族と長い間会えない者などこの世に溢れるほどおり、たかが一か月と思うかもしれないが、

 

突然訳も分からず異世界に飛ばされ、いつ元の世界に戻れるかもわからない状況となると、前提の次元が異なる。

 

 

 

北郷「もちろんオレはこの世界にやってきて、恋たちや桔梗たちに出会ってよかったと思っているし、一緒に乱世を鎮めようって本気で

 

思ってもいる。でも、そんなことをあれこれ考えていると、だんだん訳が分からなくなってしまうんだ。そしたら今度はまた変なことを

 

想像しちゃって・・・」

 

 

厳顔「変な事?」

 

 

 

語るにつれて、徐々に北郷の瞳が揺れ、瞳孔が開き、呼吸が荒くなっていく。

 

張姉弟のやりとり見、華佗の母親の話を聞くことで、

 

これまでこの世界に来て以来、無理やり押さえ込んでいたものが一気に噴き出していた。

 

 

 

北郷「実はこの世界での今までの出来事が本当は全部夢で、全部嘘っぱちで、寝て起きたら元の世界のオレの部屋のベットで目覚めたり、

 

逆にこの世界がオレにとっての本当の現実で、オレが元いた世界だと思っていた世界が全部夢なのかもしれない。どっちがオレにとって

 

本当の世界なのか、でも本当はどっちの世界もオレにとって偽物なんじゃないのか、じゃあオレにとっての本当の世界ってのは何なんだ?」

 

 

厳顔「・・・・・・・・・」

 

 

 

しかし、厳顔はただ黙って北郷の自問のような言葉を聞いていた。

 

 

 

北郷「もしオレがこの世界で死んでしまったら、元いた世界ではどうなる?行方不明扱い?それとも死んだら元の世界に帰れる?」

 

 

 

すると、北郷は寒気がするのか、自身の体を抱き、小刻みに震えはじめた。

 

 

 

北郷「怖いんだ。この世界でのオレの存在が、どういうものなのか。そもそもなぜオレはこの世界にいるのか、わからな――――――」

 

 

 

そこで北郷の言葉は途切れた。厳顔が北郷を自身の豊満な胸で包み込むように抱いたのだ。

 

 

 

厳顔「そのような大変なものを抱えながら、お館様はわしらを救ってくださったのか」

 

 

 

厳顔のぬくもりに触れて、北郷の涙腺が一気に緩んだ。

 

 

 

厳顔「天の国に帰れるか、向こうで家族や友人が息災にしておるか、それはわしには答えようもありませぬ。ですが・・・」

 

 

 

そこで厳顔は目を閉じ、一呼吸置くと再び北郷に語りだした。

 

 

 

厳顔「天の国が現実か、この世界が現実か、お館様にとっての本当の世界とは何か、それについてはわしにもわかります」

 

 

 

北郷は涙でぬらした顔を憚らず厳顔を見上げた。

 

 

 

厳顔「どちらもお館様にとってかけがえのない現実です。天の国でも、この世界でも、お館様はしっかりと自身の足で立って、どちらの

 

世界の空気も吸い、ちゃんと生きていらっしゃるはずです。もし、この世界でのお館様が幻だと仰るのでしたら、わしらが今まで短い間

 

だったとはいえ、お館様と共に戦い、語り合い、笑い合った日々は幻だったと仰いますか?」

 

 

北郷「それは違う!」

 

 

 

北郷の反論は素早く、そして力強かった。

 

改めて厳顔からこの世界が幻だったのかと問われ、そのことで、この世界が夢であると認識することが、

 

これまでの呂布や厳顔たちとの日々を否定するに等しいと思ったからである。

 

 

 

厳顔「つまりはそういうことです。現にお館様はこの世界で生きていますし、恐らく天の国でも同じことが言えたのでしょう。どちらも

 

お館様にとって紛うことなき現実。それを否定することなど誰にもできませぬ。大事なのは、今目の前にある現実をどのように受け止め、

 

どのように生きるかです」

 

 

 

北郷の涙は止まらない。

 

ポロポロと涙を流し、自身の顔をぐしゃぐしゃにしていく。

 

 

 

北郷「・・・そうだな。いや、オレも最初からわかっていたのかもしれない。どっちの世界もオレにとってかけがえのない大切な世界。

 

この世界だって、もうオレの第二の故郷って言ってもいいくらい思い入れがあるんだ・・・」

 

 

 

北郷はようやく涙を袖でグシグシと拭きだした。

 

 

 

北郷「ありがとう、桔梗。なんか溜まっているものを全部吐き出したらすっきりした気がするよ」

 

 

 

北郷は笑顔を作ってみせたが、まだ作っている感が残っていた。

 

すると、再び厳顔は北郷を自身の胸元に寄せて語りかけた。

 

 

 

厳顔「これからも何か悩みがあれば遠慮なくわしに言うてくだされ。他の皆だと年の頃も近くて何かと言いにくいこともありましょう。

 

その時は、主従の垣根を捨て、わしのことを母親とでも思って胸の内をさらけ出して下され」

 

 

 

厳顔の母親の如き優しさに触れ、堪え切れなくなったのか、北郷は厳顔の胸の中、笑顔のまま再び涙を流した。

 

 

 

北郷「・・・ありがとう桔梗・・・本当に、ありがとう・・・」

 

 

 

北郷のつぶやく感謝の言葉を聞きながら、厳顔は一抹の不安を抱いていた。

 

 

 

厳顔(やはり思った通りだ。陽平関でもそうであったが、このお方は自己犠牲を厭わぬきらいがある。今も仲間を心配させまいと悩みを

 

内にしまいこんで、一人で苦しんでおられた・・・)

 

 

 

厳顔は再び北郷を強く、優しく抱きしめ直した。

 

 

 

厳顔(我らがお支えせねば・・・我らがお守りせねば・・・)

 

 

 

厳顔の心の中で、改めて強い決意が芽生えた瞬間であった。

 

 

 

 

 

 

厳顔の温もりに包まれて安心したせいか、或いは、精神的な負担が解消したせいか、北郷は店の中にもかかわらず眠ってしまっていた。

 

今は厳顔がそんな北郷を膝枕しているところである。

 

 

 

厳顔「まったく、なんといとけない顔で眠られるのだ」

 

 

 

そうつぶやきながら、厳顔はそっと北郷の髪を撫でた。

 

 

 

厳顔「突然総大将を任されても見事に兵たちに檄を飛ばしたり、仲間の危機にも迷うことなく勇猛に駆けつけたり、かと思えば、天然の

 

たらしであったり、このように幼子のように眠ったり・・・」

 

 

 

厳顔から、自然と笑みがこぼれた。

 

 

 

厳顔「わしも、久しぶりに、忘れかけていた女心をくすぐられましたぞ・・・」

 

 

 

【第三十二回 拠点フェイズ:厳顔①・母親という名のカウンセラー(後編) 終】

 

 

 

 

 

 

あとがき

 

第三十二回終了しましたがいかがだったでしょうか?

 

今回桔梗さんの拠点の話を考えるに当たって、今までのように一刀君優位な展開は

 

ちょっと想像できなかったのでこのようなお話となりました。

 

深く考えてもしょうがないのですが、こういう異世界に飛ばされる系の主人公って、

 

適応力半端ないですよね 笑 stsなら即日発狂してしまいますよ。

 

そういう意味でも、一刀君のこの悩みは当然かなと思ったわけです。

 

そして、そんな悩みが緩和されたわけですから、思わず茶太さんのあの名曲を鼻歌で口ずさんでみたくなるものです。

 

 

さて、次回から呂布勢の二順目の拠点が始まります!

 

恐らく二人だけやって、残り二人は第三章終了後に繰り越されるものと思われます。

 

 

それではまた次回お会いしましょう!

 

 

 

今回も例によっておまけあります。今年初ということで一応お断りをば、、、この御遣い伝説におけるおまけとは、本編と切り離された

アナザーディメンション、ダークテリトリー、カオスフィールド、呼び方は何でも構いませんが、要するにキャラ崩壊メタ発言暴言暴挙

暴恣暴走暴乱暴戻なんでもござれの、stsのやりたい放題自己満の世界が広がっているわけでございます。それでも構わねぇぜという寛大

なるお心をお持ちの方はそのまま続きをご覧くださいませ、、、

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

おまけ  第六回北郷軍女子会 ~厳顔篇~

 

 

「第六回北郷軍女子会開催や!今回の主役はもちろんこの人!ウチのオカンは乳オバケ!?厳顔はん―――!」

 

「やかましいわァアアアッッ!!!!」

 

 

 

ズドンッズドンッズドンッ!!!

 

 

 

「ぎゃああああ桔梗ぉぉぉっ!!すでに出来上がっていらっしゃるですぅぅぅぅ!!!」

 

「・・・霞、まだ始まったばっかりなのに・・・」

 

「華佗を!!誰か華佗を呼んでください!!」

 

「桔梗様!!豪天砲なんかで打ち込んだら霞でもタダでは済みませんよ!!??」

 

 

「安心せい!!ここは秩序なき空間!!次回には何事もなかったかのように復活しとるわ!!よいかお主ら!!今この瞬間より、この

 

宴の場はわしが支配する!!」

 

 

「お、おおおおお落ち着くです桔梗!!どこのテロリストですか!?」

 

「早まってはいけません!」

 

「・・・まだ乾杯してない」

 

「恋!そういう問題じゃないだろう!?」

 

 

「よいかお主ら!はっきり言ってお主らには危機感というものが足りん!!もしやと思うが、何も行動しないであのお館様に振り向いて

 

もらえるとでも思っておるのではなかろうな!?」

 

 

「「「「―――っ!!??」」」」

 

「特にねねよ!!お主もしや、でこちゅー(●●●●●)如きで満足しておるのではなかろうな!?」

 

「な、なんですとぉぉぉぉ!!??」

 

「ねね!お前聞いてないぞそんな話!!」

 

「き、桔梗!!詳しく聞かせてください!!」

 

「何だ焔耶、なな、お主ら恋から話を聞いておらなんだか!?ねねは以前お館様が眠っている間に、額に口づけをしたのだ!!」

 

「ぎゃああああああ!!それ今言うことですかぁああああ!!??」

 

「初耳ですよ桔梗様!!」

 

「いや、確かに口づけの話は聞きましたが、てっきり、その・・・」

 

「・・・おでこにちゅーは、ちゅーじゃない?」

 

「よいか、この際はっきり言っておいてやろう。でこちゅーはちゅーの内に入らぬ!!!!」

 

「ガーーーン」

 

「ねね、口から変な効果音を出さないで下さい!!」

 

 

「そもそも愛情表現としての接吻とは、やはり口と口の粘膜の接触、これが重要だというのがわしの持論だ!!焔耶の拠点でもそういう

 

描写があっただろう!!」

 

 

「なんですとぉぉぉ!!??」

 

「ちょ!?聞いてませんよそんな話!!」

 

「・・・!!」

 

「桔梗様!?なぜそのこと―――はっ!?まさかあの時のセクハラジジイは桔梗様が!?確かに明らかに変装っぽい姿だっ―――」

 

「誰がジジイだァアアアアアアッッッ!!!」

 

 

 

ドカッ!!!

 

 

 

「ぎゃああああ!!!!桔梗ぉぉぉぉ!!!そんな鈍器で殴ったら焔耶も退場ですぅぅぅ!!!!」

 

「安心せい!!わしの拳は鋼よりも堅い!!!」

 

「意味が分かりません!!その鈍器で殴った方が拳より被害が少ないということですか!!??」

 

 

「よいか!!百歩、いや万歩譲っておばさんは認めよう。断固として認めぬが今は仮に認めるとしよう。だがジジババはなかろう!!!

 

責任者も責任者だ!!わしが物申さねば、拠点のタイトルが『年輩者という名のカウンセラー』だぞ!?これはひどすぎるだろう!!??」

 

 

 

ズトンッズドンッズドンッ!!!

 

 

 

「あわわわわわわ!!部屋の天上が・・・!!!」

 

「張任様の仕事が増えましたね・・・」

 

 

「だが今はその話はよそう。夜が明けてしまう。よいか、お主らには言っておきたいことがある!!今回の拠点ではっきりしたのだが、

 

お館様はあらゆるギャルゲーの主人公よろしく、有り得ないくらい鈍感でいらっしゃる!!しかもそれに加えて多くの女性を惑わす魅力

 

をも併せ持っておられる!!つまり、お主らがチンタラしておると、他の女に獲られるということだ!!この世には、ドS系金髪ツイン

 

ドリルのツンデレや、新妻系褐色美尻のツンデレや、体育会系黒髪サイドテイルのツンデレなど、隙有らばお館様を狙うであろう女子は

 

大勢おるのだ!!」

 

 

「ぎゃああああ!!世の中にはツンデレが蔓延っているですぅぅぅ!!!!」

 

「ねね、人のこと言えないでしょう!?」

 

「・・・それで、実際どうすればいい?」

 

「れ、恋殿ぉぉぉ!?また会話に参加してないと思ったら、いつの間にか出来上がっていらっしゃるですぅぅぅ!!!」

 

「よくぞ聞いた恋よ!!よいか!男を落とすにはツンデレ、つまりギャップ萌と、乳、これで完璧だ!!!」

 

「桔梗!!!!それはねねたちへの当てつけですか!!??」

 

「ねねたち?ねね以外に誰への当てつけなのですか?」

 

「な、そんなのもちろん―――!!」

 

 

「ちなみに私はそのような自覚はありませんし。そもそもこれはつくべき脂肪が筋肉に変換された結果ですし。まだ成長期ですし。あれ?

 

もしかして、ねね、あなたは小さいという自覚が?」

 

 

「ハウぁ!!??と、とにかく今はそんなことどうでもいいです!!桔梗!!もし、万が一、仮に、例えば!!胸が慎ましやかな女性が

 

いたとして、どうすればいいというのですか!?まさか一人で駄目なら二人で挟めとか言い出すのではないでしょうな!!??」

 

 

「ふ、ふた、ブーーーーーーーー!!」

 

「・・・なな、しっかり」

 

 

「ねねよ!!お主散々発言には気をつけろと言っていたくせにそれはいったいどういう状況だ!?むしろわしが見てみたいぐらいだ!!

 

誰か絵にかいてみてほしいぐらいだぞ!!」

 

 

「ねね!!何を挟むというのですか何を!!??」

 

「な、そんなの顔――――――はっ!!??まさか変な事想像してないでしょうな!!??この空間は全年齢対象ですぞ!!??」

 

 

「顔も間違いなくアウトだろうが・・・まぁ、その話はもうよいだろう!!小さき胸にて殿方を落とす技、この厳顔が伝授しようぞ!!

 

一晩かけてな!!!」

 

 

「ひ、一晩中・・・ですと・・・?」

 

「当然だ!!一晩では語りつくせぬかもしれぬが、努力しよう!!ついでにギャップ萌についても語りたい。恋も聞くな!?」

 

「(・・・コクッ)」

 

「(い、いつの間にか霞も焔耶も縄で縛りあげられてるです・・・)」

 

 

 

ソォ~~~

 

 

 

「ん?ななよ、お主いったいどこへ行こうというのだ!?」

 

 

「へ!?いや、あの、そのですね・・・あ!そうでした!実は明日、城下町で年二回の木登り大会がありまして、子供たちとの約束で、

 

出場しなければいけなくて、ですね・・・!」

 

 

「ほほう、それは残念だ。優勝候補が棄権せねばならぬとは」

 

「で、ですよね~・・・」

 

「ふふふ、逃がしはせぬぞ!?」

 

「「あわわわわわわわ・・・」」

 

 

 

・・・・・・・・・

 

・・・・・・

 

・・・

 

 

 

「「―――――――――ッッ!!!!!!」」

 

 

 

【第六回北郷軍女子会 ~厳顔篇~ 終】

 

 

 

 

 

 

あとがき2

 

さて、本編のちょっといい話からの、こんな肥溜めの中身をぶちまけて塗りたくったような

 

台無し感半端ないおまけで申し訳ありませんでした 汗

 

他のおまけよりかなりぶっ飛んだ内容(一部本当にきわどかったような気もしますが 汗)となったわけですが、

 

今回今までのおまけとの大きな違いとして、主役が一切弄られていないということが挙げられます。

 

と言いますのも、本編のあとがきでも言いましたが、

 

桔梗さんが弄られている光景がstsのスポンジ脳では想像できませんで、

 

逆にやりたい放題させてあげました。

 

ちなみにタイトル説については演出ではないのですよ 笑

 

おまけ制作中に、これ絶対桔梗さんに突っ込まれるわ、と思い自重しましたが、、、汗

 

桔梗さんは誰がどこから見ようとお姉さんですはい。

 

 

それではおまけまでお読みいただきありがとうございました!

 

また次回お会いしましょう!

 

 

 

いつの間にかキス程度の話題ではぶっ倒れなくなった那々那ちゃん 笑

 

 


 
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