No.650240

真・恋姫無双 ~降りし御使い伝~ 第7話 改訂版

rin1031さん

第7話です。最後までお楽しみください

2013-12-31 22:38:20 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:6594   閲覧ユーザー数:5334

第7話 種馬の1日

 

試験会場を後にした一刀は、陳留の街へと来ていた。

 

「来た時も思ったけど、やっぱり活気があるよな」

 

ブルッ

 

「うっ…まだ見られてるきがする……」

 

一刀がここ陳留へと来た時に、一刀が町人、春蘭から追われた(第5話参照)1件から、まだ一刀を諦めていない町人がたくさんいた。

 

「ん?あれは……」

 

一刀は前方に見知った女性を発見した。

 

「おーい!しゅうらーーん」

「ん?」

 

秋蘭を見つけた一刀は、名を呼びながら駆けだした。

秋蘭は自分の真名を呼ぶ声のしたほうに振り向いた。

すると、そこには自分が愛する男が自分のほうへと走ってきていた。

 

「一刀か。どうした?」

「いや、試験が終わって、街に来てみたんだよ。そしたら秋蘭がいたからね」

 

そっけない態度ではあるが、一刀が来たことが嬉しい秋蘭。

そんな秋蘭の気持ちが分かって自然と笑顔になる一刀。

周りの町民は2人が醸し出す空気に近づけないでいた。

 

「そうか。試験はどうだったのだ?」

「精いっぱいのことはやったけど、やっぱり難しかったよ」

「ほぉ。精いっぱいやったのであろう?ならば、心配することは無い」

「ありがとう秋蘭」

「うむ」

「ところで秋蘭」

「なんだ?」

「一緒に回ってもいい?」

「まだ警邏の途中なのだが……そうだな、一緒に回るとするか」

 

2人は警邏へ歩き出した。

 

 

 

「ここは活気があっていい街だね」

「華琳様が統治されているからな」

「それに、秋蘭と春蘭が華琳を支えているし、ここの人たちのことを考えてるからでしょ?」

「…そうだな」

「まぁ。ありすぎて困ってるんだけどね……」

 

苦笑いをしながら周りを見ると、街の人々が行き交う中、一刀に集まる視線の多さに秋蘭は気づく。

そして、すぐに原因はこの間のことだと思い当たり、秋蘭も苦笑いを浮かべている。

 

「まぁ、時間がくれば落ち着いてくるさ」

「そうだといいんだけどね」

 

2人はその後も警邏を続けていく。

 

 

 

「今日はありがとう秋蘭」

「いや、こちらとしても有意義な時間が過ごせた」

「なら、良かったよ」

「ふっ。…なぁ、一刀」

「どうしたの秋蘭?」

「今日は一緒に夕餉でもどうだ?」

「2人で?」

「あぁ。今日は2人でいたいのだ」

「そっか。うん!今日は2人で過ごそう」

「そうか。なら、日が落ちたら部屋に来てくれ」

「分かった。おれもやることやったら訪いをたてるよ」

「それではな」

「またね、秋蘭」

 

一刀は秋蘭と別れ、自室へと戻っていく。

 

「…ふむ。準備をするか」

 

 

 

 

Side秋蘭

 

 

「こんなものか。ふふっ」

 

それにしても、夕餉の匂いを嗅ぎつけてきた姉者は可愛かったが、

 

「なぜ今日はこんなに豪華なのだ?」

 

姉者は馬鹿のくせに意外と鋭いことを言ってくる。……馬鹿のくせに。

あそこで華琳様がいらっしゃって、機転を利かせてくれなければ、ばれていたのかもな。

 

「春蘭、秋蘭はね、一刀が教えてくれた天の国の料理を作っているのよ。ただ、再現が出来るか分からなかったから内緒にしていたのよ」

「そ、そうか。なら、私は何も見なかったぞ!」

 

そう言って姉者はどこかへと言ってしまった。

 

「ふふっ」

「ありがとうございました華琳様」

「いいのよ。それよりも、バレないように気をつけなさい。あとが大変よ?」

「心得てます」

 

 

 

姉者には悪いことをした。

あとでたっぷり礼をしなければ。

 

 

 

コンコン

 

「どうぞ」

「おじゃまします。うわ~……」

「どうだ?」

「これ全部秋蘭が作ったの!?」

「当り前だろう」

「凄く美味しそうだよ!」

「ふふっ、そうか。なら、さっそく食べてくれるか?」

「ああ!いただきます!」

 

一刀は本当に美味しそうに食べてくれた。

嫌いなものもあったみたいだが、美味しいと言って食べてくれた。

それは無理をしてるようではなく、本当に美味しそうに。

美味しそうに食べている一刀を見ていると、胸が暖かく、キュっとしてくる。

これが幸せなのだろうか?

 

「いや~、本当に美味しかったよ!」

「満足してもらえたみたいでよかったよ」

「秋蘭と結婚出来る男は幸せ者だな」

 

ガシャンッ

 

私は一刀のその言葉に器を落としてしまった。

 

「ど、どうした秋蘭!?」

「いや、なんでもな……」

 

涙が流れている。

涙が止まらない。

 

「一刀……」

「なんだ!?」

「私が嫁に行くのは1人だ。だから、あんなことはもう言わないでくれ」

「あんなこと?……あぁ、分かったよ。おれの配慮が足りなかった。ただ、おれは秋蘭の作った夕餉が美味しくて、だから、その……」

「もういいよ、一刀」

 

チュッ

 

「……秋蘭」

「私は一刀と一緒になりたい」

 

 

それから、2人は熱い夜を過ごした。

 

 

そして……

 

 

「朝だぞ!秋蘭!!」

 

 

 

 

 

申し訳ありませんでした。

公務員試験やら、椎間板ヘルニアやら、左手の筋を痛めるやらで波乱の1年でなかなか執筆に集中できませんでした。

なんとか今年度中に投稿することが出来ました。

次回は早いうちに投稿できると思います。

今回の第7話は、かなり手が抜いてある作品だと思います。

なので、後日また直しを入れたいと思います。

 

2013年、投稿は出来ませんでした。

ご迷惑おかけしました。

2014年は、完結まで持っていけたらと思っています。

それではみなさん2014年もよろしくお願いします。


 
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