No.643710

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 867

soranoさん

第867話

2013-12-08 16:28:51 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:1416   閲覧ユーザー数:1336

~メルカバ玖号機・ブリッジ~

 

「フウ…………局長の件と言えば……ロイドさん。確かエレボニア方面からわたし達を手伝ってくれる方達が来るそうですね?」

ロイド達の様子をジト目で見つめて溜息を吐いた後、ある事を思い出したティオはロイドを見つめて尋ね

「あ、ああ……手伝ってくれる人達の詳細なデータはもらっていないけど、何でも士官学院の学院生達らしい。」

見つめられたロイドは戸惑いの表情で答え

「オイオイ……大丈夫か?半人前の兵士達が来ても正直、足手纏いだぞ??」

「ランディさん、言いすぎですよ……」

「そうですよ……せっかく手伝ってくれるのですし……」

ロイドの答えを聞いたランディは疲れた表情をし、ティオはジト目で疲れた表情をしたノエルと共にランディを見つめた。

「いや……その人達も実力はそれなりにあると思う。何でも過去、”帝国解放戦線”と何度かやり合った事があるらしい。」

「ええっ!?」

「へえ?テロリスト達とやり合えるとは中々できるようだね?」

ロイドの説明を聞いたエリィは驚き、ワジは興味深そうな表情をした。

「しかも詳しい話は聞けなかったんだけどさ……その人達が動いていなければ、俺達は死んでいたかもしれない。」

「なっ!?」

「オイオイ……それってどういうことだ?」

真剣な表情で呟いたロイドの話を聞いたノエルは驚き、ランディは目を細めた。

「実は―――――」

そしてロイドはその場にいる全員に”通商会議”の時、エレボニア帝国内で”帝国解放戦線”が”ガレリア要塞”を乗っ取り、オズボーン宰相を殺害する為に”列車砲”を起動して、オルキスタワーごと葬ろうとした事件があった事を説明した。

 

「何だとっ!?通商会議の時にガレリア要塞の”列車砲”が起動して”鉄血宰相”の暗殺の為にオルキスタワーを狙っただと?」

「ちょ、ちょっと、ちょっと!何それ!?初耳よ!?」

「話からしてどう考えても国外にも知れ渡る話としか思えないのですが…………」

ロイドの話を聞いたダドリーは声を上げ、グレイスは信じられない表情をして声を上げ、ティオは真剣な表情で呟いた。

「…………恐らくエレボニア帝国政府が諸外国への影響を考えて情報規制をしたんだと思う。」

「確かにそんな事が諸外国に知れ渡ったら、他国に弱みを握らせる上、世間から叩かれまくるかもしれないしねえ?」

真剣な表情で答えたロイドの言葉を聞いたワジは口元に笑みを浮かべ

「だ、だからと言って……!万が一本当に撃たれていたらクロスベルにどれほどの被害が出ていた事か……!それなのに警備隊どころかクロスベル政府にも知らせなかったなんて……!」

「しかもあの場には各国の首脳陣もいたのだから、各国にとっても他人事ではないわ…………!」

「国の威信を守る為にそこまでするなんて…………」

「さすがはエレボニアの情報局だな。連中の情報操作の能力はとんでもなく優秀だしな。」

「……………………」

ノエルとエリィは厳しい表情で呟き、セシルは信じられない表情をし、ヨナは真剣な表情で呟き、キーアは真剣な表情で黙り込み

「クッ……!まさかテロリスト共がそんなとんでもない計画を立てていたとは……!狂人共がっ!これでは”D∴G教団”の者達と変わらんではないか!?事情聴取できなかったことが口惜しい!もし連中に口を割らせて、その事が判明すれば白日の下に晒してやったと言うのに……!」

ダドリーは怒りの表情で怒鳴った後悔しそうな表情をした。

「あれ?そう言えば……”通商会議”でセリカさん達や局長達の活躍でテロリスト達を拘束しましたけど……その後どうなったのですか?」

その時ある事に気付いたリィンはダドリーを見つめて尋ね

「…………連中なら拘置所の中で全員自殺した。口の中に隠していた毒性の強い神経毒を使ってな。」

尋ねられたダドリーは悔しそうな表情で答えた。

「なっ!?」

「そこまでするなんて…………」

「………狂気の沙汰ですね……」

「ま、テロリストってのはそういうものでしょ。」

ダドリーの答えを聞いたロイドは驚き、エオリアとエリゼは信じられない表情をし、カーリアンは納得した様子で呟いた。

 

「でもエレボニア帝国も問題あるよね~?」

「ええ…………自国の意地を守る為にそのような大事(おおごと)があったにも関わらず情報規制をするなんて……」

「”国”としての判断は間違っていない事はわかりますが、それでもこうして実際知ると嫌な気持ちになりますね……」

不愉快そうな表情で呟いたシャマーラとエリナの言葉にセティは頷いた後複雑そうな表情で呟き

「……今の話を聞いた後だと、クロスベルがエレボニア帝国に侵略した事への罪悪感が一気に薄れますね。」

「確かに今の話を聞いたらなあ?下手したらあの場にいた俺達まで死んでいたかもしれねえしな。」

「私にとっても他人事ではないですよ…………あの時私もオルキスタワーにいたのですから……」

呆れた表情で呟いたティオの言葉にランディは頷いた後目を細め、リーシャは溜息を吐いて疲れた表情になった。

「それでロイド……その人達とはどこで合流する事になっているの?」

「ああ……現地で合流する事になっているんだが……」

そしてエリィに尋ねられたロイドが答えたその時

「――――後方に機影を確認しました!映像に出します!」

フランが報告した後端末を操作した。すると画面端末に赤い巡洋艦が映った…………!

 

 


 

 
 
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