No.636595

一刀の晋王転生録 第六章三十九話

k3さん

再び晋と呉はぶつかり合う。水上戦では、黄蓋はある対策を立てて晋に挑む。

2013-11-13 20:38:57 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1994   閲覧ユーザー数:1770

 姓:司馬 名:昭  性別:男

 

 字:子上

 

 真名:一刀(カズト)

 

 北郷一刀が転生した者。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:懿  性別:女

 

 字:仲達 

 

 真名:理鎖(リサ)

 

 一刀と瑠理の偉大なる母。第三章で死亡した。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:師  性別:女

 

 字:子元

 

 真名:瑠理(ルリ)

 

 母を目標にする一刀の姉。一刀を異性として愛す。

 

 

 

 

 姓:張  名:春華 性別:男

 

 真名:解刀(カイト)

 

 一刀と瑠理の父にして、一刀の師。第四章前編で死亡した。

 

 

 

 

 姓:王  名:元姫 性別:女

 

 真名:美華(ミカ)

 

 一刀に異常なまでに執着する一刀の妻。

 

 

 

 

 姓:鄧  名:艾  性別:女

 

 字:士載

 

 真名:江里香(エリカ)

 

 後の司馬家軍の宿将。司馬家に対して恩を感じている。

 

 

 

 

 姓:賈  名:充  性別:女

 

 字:公閭

 

 真名:闇那(アンナ)

 

 司馬家の隠密。一刀のために働くことを生きがいとする。

 

 

 

 

 姓:王  名:濬  性別:女

 

 字:士治

 

 真名:澪羅(レイラ)

 

 後の司馬家の水軍の将。一刀を気に入り、司馬家のために戦う。

 

 

 

 

 姓:司馬 名:望  性別:女

 

 字:子初

 

 真名:理奈(リナ)

 

 一刀達親戚で、一刀と瑠理とっては義姉という立場。

 

 

 

 

 

 

 姓:杜  名:預   性別:女

 

 字:元凱

 

 真名:綺羅(キラ)

 

 一刀とは同期。親同士の仲は良くないが、当人達の仲は良い。  

  第三十九話

   「水上戦の結末」

 

 

 初戦が終わって数日後、両軍の二つの軍は再び合間見える。

 

 水上戦での呉軍は、黄蓋の指示の下、水上に鉄索と鉄製の錘を張り巡らせる。これで晋軍の身動き出来なくし、その後に攻撃すると

 

いうのが黄蓋の狙いだ。

 

(おや? あれは……ははん、成程)

 

 だが、水上戦の百戦錬磨である澪羅はそれに掛かる前に気付いた。彼女はすぐさま相手に気取られないように全軍にそれを知らせ、

 

行動を開始する。

 

 彼女達は罠を取り除く側と、それを呉軍から守り、迎撃する側に分かれる。

 

(!? 気付かれたか!)

 

 黄蓋もまた水上戦での経験が深い将、澪羅達の動きに早い段階で気付く。

 

「奴等が取り除く作業をしている内に攻撃するのじゃ!」

 

 指示を出し、晋軍に近づくと彼女は驚きの表情を出した。

 

(取り除くのが早い!? 何と言う奴等じゃ!)

 

 そう、鉄索と鉄錘の排除の速度が彼女が今まで見たことが無いほど早いのだ。

 

(この程度の罠、何度も体験してんだよ!)

 

 鉄索と鉄錘の張り巡らせ、そこで敵が戸惑ったところに攻撃する。それは澪羅にとってあまりにも見慣れた罠と言えるものだった。

 

故にこの状況を特に危機とは思わず冷静に、素早く、効率良く対応出来る。

 

「呉の奴等が来たぞ! それぞれの役割を果たせ!」

 

 そして呉軍と晋軍はぶつかる。

 

 二つの班分かれているとは思えないほど晋軍は呉軍と戦う。

 

(くっ!? 急がねば!)

 

 だが、黄蓋の思いとは裏腹に中々晋軍を攻めきれず、ついに罠の排除が終わってしまう。

 

「よし! お前等も攻撃に回れ!」

 

 あまりにも早い罠の排除、そして行動の早さに呉軍の士気は低下していった。

 

(むぅ、此処も一旦引き上げるしか……)

 

 黄蓋が撤退を考えた矢先、彼女の耳からとんでもない報告を聞かされる。

 

「こ、黄蓋様! 背後から敵が!」

 

「何じゃと!?」

 

 黄蓋は後ろを振り返る。そこには綺羅と袁家が率いる水軍の姿があった。

 

(な、なんたる事……)

 

 これは澪羅が黄蓋達の視線を釘付けにしている間に綺羅達が背後に回っていたという実に単純な綺羅の策であった。だが、実は綺羅

 

も此処まで成功するとは策を立てた当初は思っていなかった。少なくとも途中で気付かれある程度は対応されると覚悟していたのだ。

 

 では何故黄蓋ほどの将がこれほど単純な策に見事なまでにかかってしまったのか、それは澪羅の動きがあまりにも見事なものだった

 

ので呉軍の誰もが澪羅達という脅威の排除しか考えられなくなってしまったのだ。

 

 皮肉にも、黄蓋の策は、返って綺羅の策を後押ししてしまう結果を生んだ。

 

 退路を防がれた呉軍に、最早取れる手は無く、ただただ蹂躙されるだけとなっていた。程なくして、呉の水軍は壊滅、黄蓋は生死と

 

行方が分からなくなった。


 
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