No.629521

英雄伝説~光と闇の軌跡~ 793

soranoさん

第793話

2013-10-19 18:00:01 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1155   閲覧ユーザー数:1089

その後準備を整えたロイドはアッバスに頼んでメルカバを地上に着陸してもらい、ロイド達は地上に降り立った。

 

~ウルスラ間道~

 

ロイド達が地上に降りるとメルカバはステルス機能を発動しながら空へ舞いあがり、姿を消した。

「いったん上空に戻るのか?」

その様子を見たロイドはワジに尋ね

「ああ、地上に留まったままだと感知される危険があるからね。さてと――――」

尋ねられたワジは頷いた後一歩前に出て”星杯”が描かれたロケットを前に出し

「―――空の女神の名において聖別されし七耀ここに在り。」

詠唱をした。すると魔法陣がワジの目の前に現れ

「あ………(マーブル先生と同じ……)」

「ふむ、星杯の法術か。」

「これが七耀教会の”法術”………」

「ケビンさんやリースさんのとはまた別になりますね?」

その様子を見たロイドは呆け、ツァイトは呟き、エオリアとリタは考え込んでいた。

「大地の琥耀、空の金耀―――その融合をもって巨(おお)いなる”目”より逃れる小さな聖域を改めて成せ。」

そしてワジが詠唱を終えると地面から魔法陣が現れ、光を放ち続けた!

「これは………」

「力場の”隙間”を固定してくれる”法陣”さ。僕ら以外には見えないおまじないもかかっていてね。まあ、しばらくの間なら何とか持ってくれるだろう。」

「な、なるほど……しかしワジ……本当に教会の関係者なんだな。今までの言動を見てるといまいち実感がなかったけど。」

ワジの説明を聞いたロイドは頷いた後苦笑しながらワジを見つめた。

「フフ、お堅いのが趣味じゃないってのは別に変わっちゃいないからね。―――それで、どうする?やっぱりウルスラ病院あたりに行ってみるかい?」

「ああ、様子を見に行こう。」」

そしてワジの提案に頷いたその時

「ロイド……………」

女性の声が聞こえてきた。

 

「え………」

「あら……結構スタイルがいい人ですね。」

「ヒュウ♪ひょっとしたらあのセシルさんと並ぶんじゃない?」

声を聞いたロイドが驚いて声が聞こえた方向に振り向いたその時、そこにはイーリュンの司祭服を着たポニーテールにしている”キーアと全く同じ色”の碧色の髪を腰までなびかせ、法衣を身に纏っていながらも大きく膨らんで見えている胸の女性がロイド達を見つめ、女性の胸の部分を見たリタは目を丸くし、ワジは口笛を吹いた後興味深そうな表情をし

「~~~~~~っ~~~~」

「わわっ……!?」

ロイドを見た女性は目を伏せて唇を噛みしめた後走ってロイドに抱き付き、抱き付かれたロイドは戸惑い

「まあ……」

「アハハ!さすがはロイドだよ!もしかして過去に付き合っていたり、将来結婚の約束をしていた女性とか?」

その様子を見たエオリアは目を丸くし、ワジは笑った後口元に笑みを浮かべ

「なっ!?エリィと付き合うまでそんな仲になった女性はいないし、そんな約束もした事ないぞ!?」

ワジの言葉を聞いたロイドは驚いて声を上げ

(おおおおおおおおおおおっ!?いきなりの展開!さすがはロイドだ!)

(……………?……この娘………一体何者………?容姿や髪の色、さらにはこの娘からさらけ出されている独特の気配といい、”キーアに似すぎている”わ……!)

ギレゼルは興奮し、ルファディエルは眉を顰めた後信じられない表情で女性を見つめ

「………………………!」

「……………?」

ツァイトは目を見開き、リタは首を傾げて女性を見つめ

「服装を見た所、イーリュン教の人のようだけど……ロイド君達の知り合いかしら?」

エオリアは不思議そうな表情で女性を見つめていた。

「ごめんね……………みんなに………ロイド達に辛い想いをさせて………」

一方女性は辛そうな表情で呟き

「あ、あの!一体どなたでしょうか!?俺とは初対面ですよね……?」

ロイドは戸惑った様子で女性に尋ねた。すると女性はロイドから離れ

「あー、ロイドったらヒドいー。ずっと”キーア”の傍にいたのに、成長したら顔もわからないの?」

女性は頬を膨らませた後、”キーアがいつも浮かべていた笑顔と同じ”無邪気な笑顔を浮かべてロイドを見つめ

「え―――――………ま、まさか………!」

女性の言葉を聞いた後女性の顔をよく見たロイドは呆けた後信じられない表情をし

「あ、ありえん……!その娘は”キーア本人”だ……!」

ツァイトは驚きの表情で女性の正体を叫んだ!

 

「ええっ!?」

「キーアちゃんだったんですか………道理でキーアちゃんとそっくりな魂の波長を感じるわけです………」

ツァイトの言葉を聞いたエオリアは驚き、リタは信じられない表情で”キーア”の面影を残しながらも美しい容姿をしている女性―――キーアを見つめ

「おいおい……こりゃ一体どういう事だい?」

ワジは戸惑った後真剣な表情でキーアを見つめた。

「キーア!もしかしてクロスベル市から抜け出してきたのか!?」

一方ロイドは嬉しそうな表情でキーアを見つめて尋ね

「ううん。”この時代のキーア”はオルキスタワーにずっといるよ。」

尋ねられたキーアは首を横に振った後、複雑そうな表情で答え

「”この時代”………?」

キーアの言葉を聞いたロイドは不思議そうな表情をし

「それに今のキーアちゃん、大人にしか見えない上、どうしてイーリュン教の法衣……それも司祭が着ている法衣を着ているのかしら?」

エオリアはキーアの服装を見て尋ねた。

「――――まさか。君は”未来のキーア”なのかい?」

そしてある事に気付いたワジは信じられない表情でキーアに尋ね

「………うん。―――キーアは今から約10年後のキーア。今のキーアの年齢は20歳で立派な大人だよ。」

尋ねられたキーアは頷いた後優しげな微笑みを浮かべ

「………………………」

キーアの答えを聞いたロイドは口をパクパクさせ

「………信じられんがその娘―――”キーア”の言っている事は真実だ。その娘からはキーアの匂いと全く同じ匂いがするしな……」

ツァイトは驚きの表情でキーアを見つめ

「むー……匂いだなんて、失礼だよー。キーア、これでも身だしなみにも気を使って、今ではエリィ達みたいに香水も使っているし、お化粧だってしているんだよー?」

ツァイトの言葉を聞いたキーアは頬を膨らませてツァイトを睨み

「で、でもなんで未来のキーアちゃんが………それ以前にどうやって未来から過去に来たの??」

エオリアは戸惑った表情でキーアを見つめた。

「ミントの力を借りたの。」

「ミントの!?」

そしてエオリアの答えを聞いたロイドは驚き

「そういえばミントちゃん、時空を操れる竜でしたね………それなら納得ですね。」

「何だと!?あの変わり者の竜の娘が時空を操るだと!?」

「”黄金の百合”が時空を操る竜………一体どういうことだい?」

リタが呟いた言葉を聞いたツァイトは驚きの表情で声を上げ、ワジは呆けた表情で呟いた後リタに尋ねた。そしてリタはロイド達に”影の国”でわかったミントの正体―――”刻”を司る竜―――”真竜”やフェミリンスが何故エステルと契約したかの経緯、さらにはエステルやフェミリンスの事情をよく知らないワジの為にエステルの正体も説明した……………

 

 

 

 

 

という事で!オリジナルキャラ(?)未来のキーアが登場です!なお、未来のキーアの髪型は”零の至宝”状態のキーアの髪型、スタイルはセシルとほぼ一緒と思って下さい♪………感想お待ちしております


 
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