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どうも、食糧難のせいなのか、微妙に賊の類いが多いようです。
数が小規模なものばかりなので、対応出来ていないのでしょう。
こちらを襲ってきた賊は、余さず返り討ちにしましたが、この調子ではどこも同じようなものかもしれません。
そんなことを考えつつ、やっと楊州に入った村で休んでいたときに、それは起こりました。
賊の夜襲です。
まともに戦えそうなのって、連れてきている八人と自分だけ・・・。
馬泥棒が出ないように、見張っていたらこれです。
まだ、賊の人数が少ないのが救いですかね。
ほんの二十人程度ですし。
部下を起こして、馬を守らせます。
はっきり言うと、賊よりも村人の方が厄介なんですよね。
それにしても、賊ってなんで村の正面から来ないんでしょう?
この村に限ってかもしれませんが、入り口に見張りすら居ないのに・・・。
下調べすらしないんですかね。
その程度の賊と言うことにしときましょう。
賊を数名だけ生かし、他は狩り尽くしました。
生かしておいた奴については、縛って村の真ん中に放置してあります。
馬に関しては、特に誰も盗みには来なかったようです。
さすがに、空き家を貸してもらう際に、食糧と引き換えにしたくらいですから、もし襲撃してきたらこの村ごと仕返しするつもり満々でしたが・・・。
結果して襲われなかったので、よかったです。
しかし、翌朝旅の荷造りをしているときに問題が発生しました。
まあ、この村の真ん中に賊を放置してたのが、悪かったのかもしれません。
一応村長に賊が来たので倒して縛っておいたのと、死体が村の外にあることを伝えていたら、五十人くらいでしょうか?
村へと近付いてくるのが分かりました。
一応隠密に動いていたのに・・・。
村長に説明していたせいで、あるかたに見つかってしまいました。
「これはあなたがやったのね」
「まあ、そうなるな」
「なんでここにいるのかしら?」
「色々と旅をしてるからだな」
「あなたは死んだはずでしょ?」
「勝手に死んだことにされただけで、ちゃんと生きてる」
「まあ、死んだとは思ってなかったけどね」
いままでのやりとり意味ないな・・・。
「それよりも、俺の方が聞きたい。豫州の州牧がなんでこんなところにいるんだ雪蓮?」
よくぞ聞いてくれたと言わんばかりに、愚痴を言ってきました。
内容的に完璧に嵌められてますね。
これで、誰が偽の玉璽を持っているのか絞り込めます。
曹操陣営か、袁家陣営のどちらかでしょう。
「で?また、客将してるのか?」
「そうなのよ!って言っても、なんか私たちが統治してるって言っても、おかしくはないんだけどね」
「つまり?」
「袁術ちゃんたちは、遊んでばかりってこと」
駄目だ・・・。
完全に楽を覚えてしまったな・・・。
「それは、どうなんだろうな・・・統治者として・・・」
「冥琳曰く良い策だっていってたわよ?」
「策?」
「詳しくは聞かなかったわ。それより行きましょう。せっかく会いに来てくれたみたいだし。ご馳走するわよ♪」
ただ、宴会がしたいだけでは・・・。
「少し待ってくれ。ちょいと連絡しないといけない」
連絡員二人に竹簡を持たせて出発させる。
「良い馬ね」
「そのせいで狙われやすい。しかし、逃げるのに専念すれば、賊などには追い付かれない」
「私にも頂戴♪」
「既にいるだろ。それで我慢しろって。それにこの馬は売りもんじゃないからな。手放すつもりもないぞ」
「ふ~ん。と言うことは、あなたはいま涼州にいるのね」
なぜわかったし・・・。
「正解したんだから譲ってよ~」
どんな理屈でしょう。
「譲らないっていってるだろ。壱からキチンと愛情込めて自分で育てろ」
「わたしってそういうの合わないのよね」
面倒くさがりですからねえ。
「じゃあ諦めるしかないな」
かくいう俺の乗っている馬は、借り物なんですよね。
他人の家族を連れてきてる気持ちでいないといけないので、意外と神経使います。
「ケチ~」
「ケチで結構。ほら、案内してくれるんだろ?行くぞ」
「ちょっと待ってよ!まだ、村長と話終わってないからもう少し待って!」
まだ、話終わってなかったのか・・・。
「(はあ・・・)さっさと行ってこい」
「はいはい」
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本作品は華陀への転生ものです。
【注意事項】
素人の書きなぐりです。
はっきり言って自己満足なだけのものです。
一応昔に恋姫はしたことありますが、うろ覚えですので、改変が多々あると思います。
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