No.615857

【真・恋姫†無双】一刀お犬騒動3話

南無さんさん

こちらは真・恋姫†無双の二次創作になります。
前回、拝読、コメント、支援、お気に入り
してくださった皆様。誠にありがとうございます。
引き続き一刀視点のお話、そして月、詠が登場します。
稚拙な小説、おかしい所があるお思います。

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2013-09-04 12:14:08 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:5883   閲覧ユーザー数:4961

「あはは…ゴメンね。ご主人様。尻尾を振っていた仕草が余りにも、

 

 可愛かったから、つい…」

 

 

「「うう。申し訳ございません。ご主人様」」

 

 

 

 

しばらく時間が経過した後、三人は我に返ってくれた。そして、俺は自分で言うのもあれだけど、

 

奇跡的に欲望に勝利した。危なかった。もう少しで俺のご立派様を召喚してしまう所だった。

 

それと俺、無意識に尻尾を振っていたのか。気をつけなくちゃいけないのか…な…?

 

 

 

 

トントントン。

 

 

 

 

「失礼致します。ご主人様。お茶とお菓子をお持ちいたしましたので、

 

 休憩なさいませんか?」

 

 

「月が誘っているんだから、そんな所に突っ立ってないで、

 

 早く準備しなさいよ。この馬鹿!」

 

 

「…詠ちゃん。何度も言うけどご主人様にそんな口の聞き方じゃダメだよ~!」

 

 

「月~~~っ!」

 

 

 

 

部屋に入って来るなりいきなり、俺に罵詈雑言を浴びせてくる詠と、鈴の音のような、

 

優しい声色で声をかけてくれる月が休憩しようとお誘いしてきた。

 

精神的に少々疲れた俺は、この誘いにのり休憩したいと三人に伝える。

 

桃香、愛紗、朱里は先ほどの事が尾を引いているのか元気なく了承する。

 

俺はさっきの事は気にしなくていいと、笑顔を向けて話すと、

 

三人は安心した様な顔で感謝を述べた。

 

 

 

 

 

いや。実を言うと感謝するのは俺の方なんだけど……幸せな時間をありがとう。

 

正直、三人の感触は、たまりませんでした。

 

 

 

 

そうして、休憩をとる事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うわ~!このお菓子おいし~い!ねえねえ、ご主人様。これすごくおいしよ~」

 

 

「ん?どれどれ。おっ!本当だ!すごく美味いよ。月」

 

 

「へぅ……ありがとうございます。ご主人様。桃香様」

 

 

「お茶の香りもすごく良いですね。愛紗さん」

 

 

「うむ。そうだな朱里。私はお茶の事は詳しくわからないが、とても美味しいぞ。月」

 

 

「ふふ。ありがとうございます。実はお茶を淹れてくれたのは、詠ちゃんなんです。

 

 良かったね。詠ちゃん」

 

 

 

 

むむむ。詠が淹れてくれたお茶ですと、これは飲まずにはいられない!!

 

……確かに美味い。成長したな。失敗ばかりしていた頃を思い浮かべると、

 

何だか感慨深いものがあるな。俺は嬉しいよ。

 

 

 

 

 

「詠。すごく美味いよ。お茶淹れてくれてありがとな」

 

 

「~~~っ!?うっさい!!別にあんたの為に淹れたんじゃないんだから、

 

 勘違いしないでよね!!」

 

 

 

 

そう言うと詠はそっぽを向いてしまった。

 

ツンデレご馳走様。可愛いです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

和気あいあいとしていた、休憩が終了すると月が何かに気付き、こちらを伺っていた。

 

なんだろう。俺に何かついているのかな?

 

 

 

 

「あの、ご主人様。少々、髪が乱れておられますが、私がお直しいたしましょうか?」

 

 

 

 

どうやら先ほどの、ドキッ女だらけの北郷一刀の頭を撫でまわしたい、で髪が

 

乱れてしまったようだ。俺はせっかくなので月にお願いした。

 

 

 

 

「はい。かしこまりました。櫛をお持ちしますので、少々お待ちください」

 

 

「うん。わかった。急がなくていいからね。」

 

 

「ありがとうございます。ご主人様」

 

 

 

 

月は深々とお辞儀をし、ドアを開け櫛を取りにいった。

 

 

その間、三人の様子を伺うと顔を引き攣らせながら、乾いた笑みを浮かべていた。

 

だから、気にしなくていいのに。

 

 

詠にも目を向けると、怪訝そうな顔つきで三人を推察しているように見えた。

 

さすがは、深謀遠慮に長けている軍師。先ほどの撫で回し事件に勘づいたかな。

 

 

トントントン。

 

 

ノックが聞こえた後、ドアが静かに開き、櫛を用意した月が一礼して、

 

部屋に入ってきた。

 

 

 

 

「お待たせしました、ご主人様。早速、取り掛かりますので恐れ入りますが、

 

 しばらくの間、動かないようお願いします」

 

 

 

 

手に櫛を持ち、可愛らしく気合を入れる月は、隣に近づき、

 

俺の頭に触れ優しく髪を梳かす。

 

 

…心地いいな……と思った時、月の繊細な手の動きに変化を感じた。

 

…ああ。犬耳が邪魔なのか。

 

 

 

 

「ゴメンな。犬耳のせいでやりづらいだろ?」

 

 

「いえ。私が髪を梳かしたいと仰いましたし……それに、その…犬耳が生えている

 

 ご主人様は、とても可愛らしいです……へぅ」

 

 

 

 

……可愛い…か。………何か照れるな。…俺、滅茶苦茶、顔が赤くなってるだろうな。

 

 

 

 

「あはは。ご主人様。顔が真っ赤っ化だよ♪」

 

 

 

 

ほらね!やっぱり!恥ずかしさのあまり思わず犬のように

 

「キューン」と叫びたくなってくるよ!!

 

 

 

 

「へぅ……あの、ご主人様。大変申し上げ難いのですが、尻尾を振る仕草が、その、

 

 あまりに魅力的で集中できませんので、慎みなさいますよう

 

 お願いします」

 

 

「ん?あ…ああ、ゴメンな。気をつけるよ」

 

 

 

 

また、無意識に尻尾を振っていたのか。危ない危ない。もう一度欲望と死闘を

 

繰り広げる事になったかもしれない。そうなったら、俺は闘わず、

 

即座にタオルを投げ、ガッチリと握手を交わすだろう。

 

完敗で本望、ゆえに乾杯と清清しいほどの笑顔と親父ギャグを告げながら。

 

 

 

 

「はい。終了しました。お疲れ様です」

 

 

 

 

…馬鹿な事を考えていたら、髪が整え終えたようだ。俺は月に感謝を伝え、

 

確認の意をこめて、髪に触れようとしたが、犬耳が邪魔をした。

 

……そういえば、これ、自分の意思で動かせるのかな?

 

 

 

プルプルプル!

 

 

 

うーん。…動いているというよりは小刻みに震えているなぁ。

 

 

 

 

「か~わ~い~い~♪」

 

 

「~~~~~~~!?」

 

 

「はわわ~~~っ!」

 

 

「へぅ~~~」

 

 

 

 

何だろう?……部屋が桃色の空間になった気がするんだけど…。

 

 

ふと、正面を向くと詠と目が合った。視線に気付いた詠は目を背けたが、

 

俺が気になるのか顔を紅潮させ、チラチラとこちらを伺っている。

 

 

………まさかな。

 

 

 

 

「詠さん。つかぬ事をお聞きしますが、俺の頭を撫でたいと思ってませんか?」

 

 

「!!!?ばばば馬鹿じゃないの!!誰がアンタなんかの頭を撫でたいと思うのよ!

 

 妄言を吐くのも、い…いい加減にしなさいよね!!」

 

 

 

 

詠は熟し過ぎたトマトの様に更に顔を赤くさせ、言葉がしどろもどろになっている。

 

……間違いない。

 

 

 

 

ま た こ の 展 開 か!!

 

 

 

 

……いや、待てよ。攻めてしまえば従順な詠という、新たな一面が見れるんじゃないか?

 

桃香達も俺の姿を見て魅了された様だったし、詠は今、酷く動揺している………

 

そう思うと好奇心もとい、いたずら心が沸々と湧いてきた。

 

よし、からかおう。からかうべき。そうすべき。

 

 

 

 

「詠ちゃ~ん。本当は撫でたいんじゃないか?ほら、尻尾も

 

 振ってあげるよ。ほらほら♪」

 

 

「だ……だからボクはいいって言ってるでしょ!!」

 

 

「またまた~。我慢は身体に毒ですよ。素直になっちゃいなよ。

 

 え・い・ち・ゃ・ん♪」

 

 

ブチッ!

 

 

ん?何か聞こえた様な…

 

 

「……調子に乗るんじゃないわよ!この馬鹿ち○こ!!」

 

 

「ぎゃああああああああああぁぁぁぁぁ!!!!!!」

 

 

 

 

……結果、従順な詠など見れなかった。それどころか、詠が激昂のあまりに放たれた、

 

閃光の様な右ストレートが…あろう事か股間に直撃した。俺は断末魔に似た

 

悲鳴をあげ、詠の前で土下座の様な体勢になってしまった。

 

 

 

 

教訓

 

ツンツンツン子ちゃんには、調子に乗ってからかっては、いけない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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