No.610290

【獣機特警K-9ⅡG】ミウとテムナと沖縄料理と…【交流】

古淵工機さん

そして破られるもうひとつの最年少記録。

◆出演
ミウ:http://www.tinami.com/view/610063
テムナ:http://www.tinami.com/view/610065

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2013-08-19 14:35:04 投稿 / 全6ページ    総閲覧数:912   閲覧ユーザー数:871

オキナワ料理店・カチャーシー…。

「おやいらっしゃい。ミウちゃんにテムナちゃん、話は聞いてるよ。ラミナ署に転属になったってねえ」

と、店の『お袋さん』である花房蘭が声をかける。

「まあ、そうなんだけどね…」

「そんなコトより蘭さん、例のヤツ頼むで!」

「ああ、また勝負に来たのかい。いいよ、任しておきな!」

 

テムナが言う例のアレとは、ソーキそばの大食い対決。

二人の勝負グセを見た蘭が特別に用意したもので、どちらかが倒れるまでソーキそばが運ばれ続けるのだ。

ちなみにテムナ曰く、『勝ったほうは、負けたほうに対していろいろなことができる』らしいのだが…。

と、ミウとテムナの前にソーキそばが運ばれてきた。

客の誰もがその様子を見守る中、蘭の夫であるギルン・キトナが銅鑼を持ってきた。睨み合うミウとテムナ。

「…さあ、二人とも準備はいいか!?」

「もちろんよギルンさん!」

「ウチもOKやで!」

「では…始めッ!!!」

勢いよく銅鑼が鳴らされ、二人の対決が始まった。いきなり観衆はその食いっぷり驚愕する。

「おおっ!いきなりフルスピードだ!!」

「ホントだ!麺がどんどん吸い込まれていく…」

「あのナリでガツガツ食えるんだもんなあの二人…」

一杯、また一杯、ソーキそばがミウの、テムナの腹の中へと消えていく。

そのたびに次々と運ばれてくるソーキそば。開始2分で両者早くも8杯目に突入し、互いに譲らぬ健啖振りを見せ付けていた。

さて、近くの席には4人の小学生の姿があった。

マリン、カリンのココノエ姉妹、それにクラスメートの長谷川麗奈、そして彼女たちの下級生であるベルタ・カシイ・アインリヒトである。

「うわーーーーー…ママから噂は聞いてたけど結構な大食いだなこりゃぁ」

と、マリン。

「ああいう意地汚い大人にはなりたくないよね…」

「ちょ、ちょっとレイナちゃん!」

と、さらっとキツい一言を発したレイナをカリンが制止する。相手に聞こえていないからよかったものの…。

「ねえ、ベルタちゃんはどう思…」

と、カリンがベルタに声をかけようとしたが、どうもベルタの様子がおかしい。

ただ、ミウとテムナの勝負の様子を凝視していたのだが、よく見ると彼女は目を輝かせていた。

「あ、あの、ベルタちゃ…」

「すいませーん!その勝負あたしも混ぜてくださいっ!!」

「「「だああぁぁぁぁ!?」」」

ベルタの突然の行動にずっこけるロボちゃんズの三人。

さて、いまだ勝負を続けているミウとテムナは、すでに20杯目に突入していた。

「ふう、ふう…やるじゃないテムナ…ずるるっ」

「ミウこそ…ようここまで頑張るやんか…ずぞぞっ」

次々にやってくるソーキそばをすする二人。そんなとき、観衆の声が響いた。

 

「な、なんだあの子!」

「飛び入りしてからわずか2分でミウとテムナに追いついてるぞ!!」

ミウとテムナはその言葉に自らの耳を疑った…。

「な、なんだって!?飛び入りのくせにもう20杯なの!?」

その飛び入り参加の娘はなんと、まだロールアウトされたばかりの6歳児ことベルタだったのである!!

「ア、アホな…!ミウ、こうなったら一時休戦や。まずはあの小娘をギブアップさしたる!!」

「よーし、負けないわよおチビさん!!」

新たなる強敵を前に、俄然やる気が入るミウとテムナ。そして、激しい食の戦いが始まった!

…20分後。

「あれ?どうしたのおねえちゃんたち?」

「も、もう…ダメ…うっぷ!」

「う、ウチも限界…げっぷ!!」

ミウとテムナがここまでで食べたソーキそばは実に一人当たり60杯。

すっかり腹を膨らませ、さしものミウテムコンビも限界に達していた。

しかしその隣のベルタはすでに75杯目に突入していた。

「勝負あり!!飛び入り参加のベルタちゃんの勝ちだーああああああ!!!」

と、ギルンがベルタを抱き上げ叫ぶ。その瞬間、観衆からの惜しみのない拍手がベルタ、ミウ、テムナを包み込んだ。

 

「ま、まさか…小学1年生に負けるなんて…!」

「な、何やのあの子…おっそろしい…!」

「ねえねえ、おねえちゃんたちのルールだと勝ったほうはなんでもしていいんだよね?」

と、ミウとテムナのもとに歩み寄るベルタ。

「「う、うん…」」

「じゃぁー…今度はいーっぱいケーキ食べたい!でっかいケーキ買ってきて!!」

ミウとテムナは胃袋の限界と無邪気な子供の眼差しのダブルパンチを受け卒倒してしまった…。

その様子を見ていたロボちゃんズは…。

「ぽかーん…」

「ま、まさかベルタのヤツがあんなに大食いだとは…」

「あの子のエンジンどうなってるのよ…」

と、すっかり圧倒されてしまっていた。

 

ちなみのこの後、ベルタには健啖証明書が贈呈されたのだが、

それと同時にベルタの姉であるクラウディアが保持していた最年少記録も破られたのであった…。


 
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