注、この作品は「DMCシリーズ」「真・恋姫無双」を私の個人的妄想により都合よく改変しております。
詳しくは1話を参照してください。
「おい」
「あ、なんだぁテメェ?」
ダンテは、正面に立つと例の強盗+誘拐犯の団体に向かって声をかけた。
「あんたら、そんなもの担いでどこ行くつもりだ?」
「テメェにゃ関係ねぇだろうが!いいから道空けろやぁ!人質が見えねえのか!?」
相手の一人がそういって、強引に連れている女の子の首を軽く締め上げて見せた。
ちなみに、周りに人は集まっているし、大体が彼の働く飯屋に行ったことがあるため、彼のことを知っているが、雰囲気と迫力に呑まれ遠巻きに見ているだけだった。
「別に、あんたらがどこ行こうが知ったこっちゃないんだがよ、」
「あぁ?」
「流石に、子供を巻き込むのはいただけねえだろうよ」
そういって、ダンテは初めて殺気を込めた目で相手をにらみつけた。
流石に、元の世界で裏通りに名をはせていただけあり、その殺気は周りの人たちも驚くほどの強さであり、向けられた当人達は腰が抜けそうなほど引いていたが、意地もあったのだろう、突然奇声を上げて一人が、持っていた刀で切りかかってきた。
周りはそれを見て、次の瞬間に起こるであろう惨劇を見ないために皆目を背けてしまった。
しかし、
キィィィィン!
という音とともに、周りの人が目を向けると
そこには根元から折られた刀を持っている男と、
いつの間にか背中に背負っていた長剣を振りぬいていた姿勢のダンテがいた。
「………は?」
そのときの犯人たちと周りの人の気持ちはきっと同じだったに違いない。
「先に抜いたな?」
「えっ?」
「先にそっちから来たんだ…。これは正当防衛だぜ?」
そういうとダンテは、あっけに取られている犯人たちの集団に音もなく滑り込み、
ブゥン!
という音とともに剣を振りぬいた。
犯人たちはそれに反応することも出来ず、一斉に吹き飛ばされた。
一応剣の腹で叩いただけのようで、切られた様子はなかったが、それでも大の大人をまとめて吹き飛ばす膂力で叩かれれば無事ではないようだった。
「さて…」
「ヒィ!」
女の子を引っ張っていたやつだけがその場に残って(ダンテがわざと残して)いたが、突然袋も人質も置いて、ダンテとは反対方向に走り出してしまった。
「あ~あ、死んだなアイツ」
だというのに、ダンテはそれを一瞥したとたんフッと気を抜きつつそんなことを言って
「典韋!この子の様子を頼む!」
「は、はい!」
と、一応人ごみの最前列で万が一用に待機させていた典韋に少女の世話を任せると
「兄貴、ああいうやつ嫌いだからな、やりすぎなきゃいいんだが…」
といいつつ、ゆっくりと逃げたやつのほうに歩いていった。
その先での光景を予想し頭を悩ませつつ。
一方。逃げたやつはというと、
「まあ、大体予想通りだったな」
という蒼い外套をまとう男の前にいた。
「そこをどけぇ!こ、殺されてぇのか!」
犯人はさっきの光景でかなりの恐怖を感じてしまったようで、いきなり刀を振り回しつつその男、バージルに向かっていった。
もし、その男が平常心を保っていたら、気づいただろう。
バージルの、先ほどのダンテをも超えた、底冷えするほどの暗い殺気に。
「You shall die…」
そして、一瞬の交錯。
そのときも周りには人がいたし、中には騒ぎに気づいた衛兵の姿もあった。
しかし、誰も気づけなかった。
次の瞬間。
チンという軽い音が聞こえたと思ったら、ドサッと音とともに犯人がうつぶせに倒れていた。
そして、音の発生元であろう刀を持って冷たい目で見下ろしているバージルがいた。
あとがき
どうも、作者のmorikyouです。
さて、今回の話はどうでしたでしょうか。
初めての戦闘描写でしたが上手く書けているのでしょうか。
私の個人的なイメージでは
ダンテ→パワータイプ
バージル→スピードタイプ
な感じなので、意識して書き分けたつもりです。
あと、一応視点は一般人にあわせてみたので、彼らから見たら二人の抜刀や移動はこんな感じではないかと思いながら書いてみました。
上手く伝わっていればいいのですが;
さて、次回からはいよいよ話が動く…といいなあ。
お楽しみに!
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この作品は「DMCシリーズ」「真・恋姫無双」の二女創作です。
作者の妄想成分が過分に含まれているので、ご覧になる際はこのことを頭の片隅にでも置いておいていただけたら幸いです。
今回拙い戦闘描写があるため、注意してください。