その翼はあまりにも美しく、
その翼はあまりにも巨大で、
その翼はあまりにも脆かった。

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この機体、及びこのキットの存在を知ったのはかれこれ１５年ほど前でした。
以来、「いつかは作ってみよう」と思っていたものの５年ほど前に運良くキットを入手、しかしながら製作に要求される技術的ハードルがあまりにも高いことから一旦は封印しておりました。
そして昨年の半ば頃から「今の自分の持つ技術・蓄積ならば行けるのでは無いか？」と判断し製作を決意。
おそらく自分の持てる全てを投入し、完成に漕ぎ着くことが出来ました。

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本機、XB-70ヴァルキリーは冷戦まっただ中の1960年代に製作・運用された試作戦略爆撃機である。
その任務は核爆弾を敵国に投下してくるという、言ってみればこの飛行機が飛ぶ時は世界が終わるときか、あるいは既に終わっている（報復攻撃）状況の空を飛ぶという、極めてシニカルなものである。（結果的には弾道ミサイルによる攻撃の方がより合理的であるという判断がなされ、幸か不幸か本機が実用化されることは無かったのであるが）
そのようなおぞましい目的で作られたものでありながら、何故この機はここまで美しいのだろうか？
いやおそらく、だからこそモデラーであり飛行機好きである自分のような人間を惹きつけてやまない魅力があるのだろう。
一介のモデラーに過ぎない身であるが、本機に集約された「核戦争の狂気」と「航空技術の結晶」という二面性への感慨は、果てしなく深いものを感じざるをえない。

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2013年6月27日：追記
本日の総合ランキングにて１位を頂きました。
閲覧・支援して頂いた皆さま、ありがとうございます。
自分としてもそれなりに納得の出来た作品ではありますが、
所々で反省点や改善点もまたあり、精進していきたいと思います。
（特にランディング・ギア周りはもう少し追加工したかった・・・）
１０年後くらいに、また作ろうかなぁ（笑）

2014年3月4日：追記
だいぶ遅くなりましたが、メイキングを投稿しました。
→http://www.tinami.com/view/668072