No.577170

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

2013-05-17 15:37:08 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:634   閲覧ユーザー数:613

 

 

episode168 遺跡を守る守護者達

 

 

 

「しかし、妙な感じだな」

 

「そうか?」

 

通路を歩いている最中に箒が呟く。

 

「ISを纏って歩くと言うのは・・・やっぱり慣れんな」

 

「まぁ確かにISは普段から浮いて状態だから、歩くと言う動作自体殆どしないからな」

 

「そうだな」

 

「確かにそうね」

 

「僕はそうでもないよ?」

 

シャルロットの場合はヘビーアームズCのクローラーで移動していた。

 

「そういや、なんでそこまで重装備になっているんだろうな・・・」

 

「いや僕に聞かれても・・・」

 

シャルロットは少し困る。

 

(ヘビーアームズEW版なのか変わらないが・・・・・・何で背中にZZのバックパックを持ってハイパービームサーベル兼ビームキャノンの代わりに巨大キャノンを持って、更に両肩に増加ミサイルポッド。両腕にTV版のヘビーアームズ改のダブルビームガトリング。どんだけの重装備だよ・・・)

 

「見た目はかなり重そうなんだがなぁ・・・」

 

「まぁ見た目はね。でも、意外と重く無いよ?」

 

「うーん・・・」

 

「まぁ少し話がずれたが、基本地上戦に慣れているのは特に何も感じないだろうな」

 

「・・・・」

 

「しかし不便な物だな。PICが使えないと言うのは」

 

「仕方ない。むしろこんな狭い所じゃ歩いた方がいい」

 

「そりゃ・・・そうだけど・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「隼人さん達・・・うまく遺跡には入れたでしょうか?」

 

「さぁな。通信が無い以上地下の現状は分からん」

 

その頃、地上で待機しているネェル・アーガマの甲板上にセシリア、ラウラ、エリーナ、シノン、マドカ、ツヴァイが待機していた。

 

「しかし、篠ノ乃博士はほんまに凄いなぁ。全然寒くあらへん」

 

「あぁ。かなりの寒さのはずだが、殆ど感じない」

 

「さすがですわね」

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

マドカは大型ビームライフルを担ぎ、周囲を見渡す。

 

「隼人や姉さん達から通信は無いのか?」

 

「今の所無いな」

 

隣には増加アーマーが無いジェスタを纏うシノンが居た。

 

「恐らく通信状態が悪いのだろう。まぁ何かあれば何らかの方法で伝えるだろう」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「これは・・・どういうことなんだ?」

 

「俺が知るわけないだろ」

 

しばらく通路を歩いていくと広い場所に出たが、そこで思いがけないものを目撃する。

 

 

「こいつは・・・」

 

その広場には多数のレギナの残骸が転げ落ちていた。

 

「なぜバインドの量産機がこんなにたくさん・・・」

 

「・・・・」

 

隼人は片膝をつけてしゃがむと、レギナを調べる。

 

「完膚までに破壊されている。徹底的だな」

 

「・・・・」

 

「やっぱり既にバインド達が入っていたか」

 

「それは見れば分かるさ。でも、何で破壊されているんだ?」

 

「さぁな。それにここを知っているのは俺達やバインドのみだ」

 

「・・・・」

 

「じゃぁ、一体誰が?」

 

「・・・少なくともバインドを手こずらせるほどの連中かもしれんな」

 

「あいつらでさえ手こずるって・・・」

 

 

 

 

 

 

 

「・・・どうやら向こうはやる気満々だな」

 

「え?」

 

一夏は唖然とすると、隼人はすぐに立ち上がって後ろを向くとビームマグナムを放って上の通路に直撃させる。

 

「いきなりなんだよ!?」

 

 

 

「ちっ、外したか」

 

「え?」

 

すると通路より複数の機体が降りてきた。

 

「な、何だこいつら!?」

 

他のメンバーはとっさに身構える。

 

現れたのは全部で二十機近くは居り、数種類の機体で構成されていた。

 

(何だあの機体構成は?茶色の『ガンキャノン』に『Vガンダムダッシュ』のオーバーハングキャノンに『マスターガンダム』の羽パーツを装備してる?それに水色の『リゲルググ』に『V2バスター』のビームキャノンを装備しているだと?更に灰色で両腕両脚、バックパックが『ZZ』の『ジム』に青い両腕が『ズゴック』の腕で両足が『ドム』脚の『ザクⅡ』?それに『ササビー』の両腕両脚バックパックの『ドム』?それと赤い『百式』と土色で巨大なハンマーを持つ『グフ』?それにメタルカラーで両肩がシールドの『ザクⅢ』?何なんだこの組み合わせは!?)

 

異様な装備の機体たちに戸惑うも、マグナムより空のカートリッジを排出する。

 

 

するとアンノウンたちは一斉に攻撃を仕掛けてきた。

 

「問答無用か!」

 

隼人達は一斉に散って攻撃をかわす。

 

 

 

 

 

一夏はアロンダイトを背中から取り出すと刀身を展開してビーム刃を出すと勢いよく振り下ろすが、ドムは右手にビームアックスを出して刃を交える。

 

「ぐっ!」

 

そのまま押し返され、一夏はとっさに左側の超長距離ビーム砲を展開して放つも、ドムは横に飛んでかわすと腹部より眩い光を放つ。

 

「うっ!」

 

その光で視界が遮られ、その間にドムは勢いよく飛び出して接近し、ビームアックスを振るうが、一夏は勘で左手の甲のリフレクターを張って攻撃を受け止める。

 

すぐに右手のアロンダイトを振り上げるも、ドムは後ろに飛んでかわす。

 

「く、くそっ!」

 

一夏は目がちかちかして視界が阻まれていた。

 

その間にドムが背中より小型ユニットを四つほど発射すると後部を展開し、ビームを放ってくる。

 

「っ!」

 

数発がインフィニティーに直撃するもとっさに横に飛んでかわしていき、アロンダイトを振るって光波を放つがドムはジャンプしてかわす。

 

 

 

 

箒はビームライフルを放つも、グフはジャンプしてかわしていくと一気に近付きハンマーを振り下ろすが、箒はとっさに後ろに跳んでかわす。

 

直後にライフルをリアアーマーにマウントして右手に左サイドアーマーのビームサーベルを抜き放つと柄頭を右サイドアーマーのビームサーベルと連結して抜き放ち、両側からビーム刃を出してリフターの無い背面スラスターを噴射して飛び出し、勢いよくビームサーベルを振るうがグフはハンマーの先端で斬撃を受け止める。

 

そのまま箒を押し返して巨大なハンマーを軽々と操り、素早く振るってくるが箒は左腕のシールドで受け止めるが、その瞬間に衝撃が叩き込まれてそのまま勢いよく吹き飛ばされて壁に背中を強く叩きつけられる。

 

「がはっ!?」

 

その瞬間背中に激痛が走るも、グフはお構いなしにハンマーを振り被って向かってくるが、箒はとっさにスラスター全開で飛び出すとグフに体当たりをして押し倒す。

 

「っ!」

 

しかしグフは右手を突き出してインフィニットジャスティスの頭を押し退かそうとすると、右足を振り上げて箒を前の方に蹴り飛ばす。

 

箒は宙で体勢を立て直して床に着地するが、その瞬間立ち上がったグフが飛び出してハンマーを振り下ろしてくる。

 

「なめるなっ!!」

 

と、左腕のシールドよりアンカーを射出してグフにぶつけると体勢を崩して、一気に飛び出して左脚を横に振るいビームブレイドを出してグフを真っ二つに切り裂く。

 

 

「っ!?」

 

しかしその瞬間背後から別のグフが近付いてきてハンマーを振り下ろして背後から殴り、そのまま床に叩き付ける。

 

 

 

「っ!」

 

シャルロットはクローラーを走らせて高速移動しながら両腕のダブルビームガトリングを放つも、ジムは見かけによらず素早くビーム弾をかわしていくと右手のダブルビームライフルを放つも、シャルロットはブースターを噴射して後ろに下がってかわす。

 

直後に両肩の外側のミサイルポッドを展開してミサイルを放つが、ジムも背中のバックパックの先端二つのコンテナを展開してミサイルを放ってミサイルを撃ち落す。

 

「何て精確な・・・!」

 

空になったポッドを切り離すと背中のキャノンを前に向けて轟音と共に弾丸を放つが、ジムは後ろに飛んでかわす。

 

直後に胸部ハッチを開いてガトリング砲を放つが、ジムは左腕のシールドで弾丸を受け流す。

 

 

 

 

 

千冬は勢いよく飛び出すとレヴァンティンを振り下ろすが、ザクⅢは避けずに斬撃をそのまま受ける。

 

「くっ!」

 

しかしレヴァンティンは火花を散らせて弾かれ、直後に右腕を突き出して千冬を吹き飛ばす。

 

千冬は堪えるとレヴァンティンのカートリッジをリロードし、勢いよく振るって光波を放つが、ザクⅢは光波を避けずに直撃を受けるが、微動だにせず、光波は粉々になる。

 

「何て硬さだ!?」

 

あまりもの硬さに千冬は目を見開くが、ザクⅢは腹部のビーム砲を放ってきて千冬はとっさに横に飛んでかわす。

 

「ならば!」

 

千冬はカートリッジをリロードし、瞬間加速の如くのスピードを出して飛び出すと、ザクⅢの左腕の関節に目掛けてレヴァンティンを突き出すが、火花を散らして受け止められる。

 

「っ!?」

 

その瞬間にザクⅢは勢いよく右腕を突き出して腹部を殴りつける。

 

千冬は何とかウイングスラスターを噴射して停止するも、床に着地すると片膝を着ける。

 

 

 

 

 

 

 

リゲルググは右肩のビームキャノンを放つも、隼人は後ろに飛んでかわすが直後に右手にビームナギナタを取り出し、一気に飛び出して振るってくる。

 

「ちっ!」

 

とっさに後ろに跳んでかわすが、すぐにビームナギナタを振るってきて、隼人はとっさに左腕のビームトンファーを展開して刃を交える。

 

直後にリゲルググを押し返して左腕のビームトンファーを振るうが、リゲルググはジャンプしてかわし、そのままビームナギナタを振り下ろしてくるも隼人はとっさに右腕のビームトンファーを振るって刃を交える。

 

次の瞬間に左腕のビームトンファーを振り上げるも、リゲルググは後ろに跳んでかわし、ビームキャンを放ってくる。

 

「くっ!」

 

隼人は横に飛ぶと同時にすぐに前方に飛び出し、左腕のビームトンファーを振り下ろすも、リゲルググはビームナギナタを振るい刃を交える。

 

直後にリゲルググを押し返してビームマグナムを放つが、リゲルググは横に飛んでかわし、ビームキャノンを放ってくるも隼人はすぐにビームマグナムを放ってビームと衝突させて大爆発を起こす。

 

「やばっ!?」

 

それによって広場全体に煙が覆い尽くしてしまった。

 

「っ!」

 

その直後にリゲルググが飛び出してきてビームナギナタを振るってくるも、とっさにビームトンファーを振るって刃を交えると同時に弾き飛ばす。

 

リゲルググはとっさに体勢を立て直すが、その瞬間に目の前にビームマグナムのリボルビングランチャーが向けられ、徹甲弾が放たれて胴体や頭部にめり込み、直後に破裂して爆散する。

 

「こいつら・・・ただもんじゃない!」

 

するとガンキャノンがオーバーハングキャノンを放って来て隼人は横に飛んでかわすと、リボルビングランチャーを放ってガンキャノンの目の前の床にめり込ませると爆発させる。

 

「一旦ここから逃げるぞ!!体勢を立て直す!」

 

隼人は周囲に大声で言うと、戦闘機人の力を発動させて周囲を見渡す。

 

それで煙の中から扉を見つけてすぐにスラスターを噴射して飛び出し、扉に向けてビームマグナムを放って直撃させて吹き飛ばすと中に入る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・何とか・・・振り切ったようだな」

 

しばらく通路を飛んでいくと、床に着地して後ろを見る。

 

「・・・・」

 

隼人は逃げるあまり、ある重大な事に気付く。

 

(・・・まずい。・・・はぐれた)

 

煙がかなり濃かったので他のメンバーが見えなかった。逃げる方向は同じかと思っていたら違った。

 

「あんなやつらが居る中で一人になるのはあまりにも危険すぎるぞ」

 

カスタマイズされている量産機だが、それでもあの強さだ。大量に来られたら恐らく確実にやられてしまう。

 

隼人はすぐに一夏達に通信を入れるも、ノイズが走る。

 

「くそっ。通信が全く通じない。いよいよまずいな」

 

少し不安を感じるも、その場から走り出す。

 

 

 

 

 

 

 

「やばいな。逃げるあまり一夏達とはぐれてしまったな」

 

「あぁ」

 

別の通路に千冬と輝春もはぐれていた。

 

「あいつらかなり強かったぞ。それなのにはぐれてしまうのは危険すぎるな」

 

「あぁ。だが、むしろバラバラの方が連中を分散できる」

 

「まぁそれはそうだが・・・それでも危険な事に変わりは無い」

 

輝春は右腕のシールドライフルを上げて周囲を警戒する。

千冬はレヴァンティンの鍔と柄の間を伸ばすと中に予備カートリッジ二発を装填して閉じる。

 

「って言うか、隼人のやつもよくあんな事をやってくれるな」

 

「確かに。だが、むしろ目晦ましになって逃げやすくはなっているがな」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

「・・・・」

 

一夏と箒もはぐれてしまい、周囲を警戒しながら通路を歩いていた。

 

「隼人達とはぐれてしまった・・・」

 

「あんなやつらが居る中で単独で行動するのかなり危険だ」

 

「あぁ。何とか通信は繋がらないのか、箒?」

 

「さっきからやっているのだが、この遺跡自体が電波を遮断してるのか、全く誰とも、ネェル・アーガマとも繋がらない」

 

「そうか・・・。いよいよまずいぞ」

 

「あぁ・・・。何とか誰かと合流できれば・・・」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「困ったわね・・・これは」

 

「・・・・」

 

楯無と簪は通路を歩きながら周囲を警戒する。

 

「全く方向が分からない上に仲間とはぐれてしまうなんて・・・最悪なケースになってしまったわ」

 

「・・・・」

 

簪はおどおどしながら周囲を見ていたが、楯無が左手を右肩に置く。

 

「心配ないわ。どんな事があっても、あなたは私が必ず守るわ」

 

「お姉ちゃん・・・」

 

「そうじゃないと、隼人君に申し訳ないわ」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・駄目だ。ユニコーンとも、隼人にも繋がらない」

 

「・・・・」

 

バンシィは通信を試みて、シャルロットは周囲を警戒していた。

 

「通信が繋がらないとなると、このGシステム78自体が電波を遮断しているの?」

 

「恐らくそうだろうね。通信が繋がらないのは困るけど、最もあの連中に襲われるのがもっと恐ろしい」

 

「・・・そもそも、あれは一体何なの・・・?」

 

「恐らくここを守る為の防衛プログラムと言った所だね」

 

「防衛プログラム?」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あいつらはここを守る守護者と言うのか、一夏?」

 

「俺の考えだとな。そうじゃないと一方的に襲われる理由が無いだろ?」

 

「・・・それはそうだが・・・」

 

「・・・最も、隼人のあの行動で怒ったっていうのもありえなくも無いけど・・・」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

薄暗い通路を隼人は周囲を警戒しながら歩き、一定の間隔で後ろ向きになって歩く。

 

(さっきまで襲ってきたのに。急にピタリと襲ってこないのが何か恐ろしいな。某ゾンビゲームみたいな雰囲気だ)

 

隼人は後ろを歩きながらマグナムに装填されているカートリッジを見る。

 

(残り二発か。だが、継続的に考えると新しく装填するか)

 

そう思い、装填されている二発をマグナムから排出し、一旦収納すると新しいマガジンを展開して装填する。

 

 

その瞬間バンシィ・ノルンの右肩に手が置かれた。

 

「わ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"ぁ"っ!?!?」

 

隼人は大声を出してとっさに後ろを振り向いてマグナムを向ける。

 

「ま、ま、ま、待って!?」

 

『落ち着いてください!!隼人!!』

 

と、慌ててユニコーンとリインフォースが隼人を止める。

 

「な、何だ・・・お、お前達か。お、驚かすなよ」

 

隼人は息を整えるとビームマグナムを下ろして深くため息を吐いて胸を撫で下ろす。

 

「お、驚かすつもりでやったんじゃないけど・・・」

 

「それでもかなり驚いたぞ。精神的な寿命が減ったぞ」

 

ズイっと隼人はユニコーンに近付いて睨む。

 

「ご、ごめんって。今度から一言掛けるから」

 

「そうしてもらわんとな」

 

そうして隼人はユニコーンから離れる。

 

『それより、隼人は一人ですか?』

 

「あぁ。そういう二人もか」

 

「うん。バンシィと一緒に居たつもりだったけど、気付けばリインフォースと一緒だった」

 

「そうか。だが、どうやって二人は俺を見つけた?・・・って、聞くまでも無かったな」

 

『えぇ』

 

隼人とリインフォースは心を通わせれる。通信が通じない状況でも、お互いの場所は把握できる。

 

「そう言う事。それで、どうする?」

 

「このまま少人数で行動するのは危険だが、通信が出来ない以上合流方法は限られる」

 

『そうですね。とは言っても戻るわけにもいきませんし・・・』

 

「それ以前に、恐らくあいつらはまだあそこに留まっているはずだ」

 

「確かに・・・」

 

『それに、帰還通路は…恐らくそこだけでしょうね』

 

「・・・・」

 

「恐らくバインドもあいつらの奇襲を受けたが為に一時撤退を余儀なくされたんだろうな」

 

「そんな中でも私達は運良く突破した。でも、その悪運がどこまで続くかどうか・・・」

 

『・・・・』

 

 

 

 

「とにかく、みんなも恐らく奥に進むはずだ。ならいつかは合流できる」

 

「全員が奥に進むとは思えないよ?」

 

「あいつらが仲間を見捨てるはずが無い。あいつらも分かっているさ」

 

「・・・・」

 

『そうですね。リスクは高くなりますが、合流率は高くなる』

 

「確かに・・・それはそうだけど・・・」

 

「だから、俺達は俺達で進むぞ」

 

「了解」

 

『はい』

 

そうして二人は歩き出す。

 

 

 

 

 

 

タスケテ・・・

 

 

 

 

「・・・?」

 

隼人は立ち止まって周囲を見る。

 

「どうしたの、隼人君?」

 

ユニコーンは立ち止まった隼人の方を向く。

 

「・・・いや、何でもない」

 

隼人はすぐに歩き出す。

 

「・・・なら、いいんだけど」

 

ユニコーンも深くは聞こうとはせず、後に続く。

 

 

 

(気のせいか・・・今の声は・・・)

 

隼人はさっき脳裏に響いた声が気になるが、すぐに別の事を考える。

 

 

 

 

 

 

 


 
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