No.567517

ディレクトリダイバーズ ディジタルアナーキストの挑戦(3)

Studio OSさん

ついに始まったハイパーワームとの壮絶(?)な戦い。勝者はどちらか?そして、意外な結末。最終話。

2013-04-18 22:30:38 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:380   閲覧ユーザー数:380

 企業の情報システムにおけるデータファイルは、それ自体がセキュリティー

システムを内蔵した実行型プログラムである。それぞれにパスワードが持たされ、

それを利用できるのはアクセス権限のあるAIだけであり、そのパスワードも

複数のAIによって管理されている。

 

 盗難にあっても決して機密が漏れないよう、データは間違ったパスワードを

複数回与えられた場合に「自爆」するようになっている。これを業界用語で

「舌を噛む」という。

 

 ワームがばらまく「爆弾」とは、正しいパスワードが与えられても「自爆」して

しまうように、セキュリティーシステムを狂わせてしまうプログラムだ。

 それだけでなく「自爆」のあおりをくらったAIが「知覚障害」を起こし、最悪

「発狂」する場合もある。

 

 「爆弾」を解除するコードが見つからない場合、システムエンジニアは膨大な量の

データファイルをチェックし、アクセス権限を持つAIとパスワードの照合を

行わなければならない。これは大変な時間と労力を要するだけでなく、社内の情報

システムを一時止めることも意味する。これは企業に莫大な損害を与えることは

説明するまでもない。

 

 時として、その解除コードをワーム自身が持っていることがある。なつきが今、

対峙している「スフィンクスタイプ」のワームもそうだ。ワームを凍結し、「解剖」

して、コードを抽出する事もできるが、これにも大変な時間がかかる。

 一番手っ取り早い方法は、このワームと”ゲーム”をし、勝利してコードを

引き渡してもらうことである。

 ただ「爆弾」をばらまくだけのワームなどをディジタルアナーキストは

作成したりはしない。そのような遊び心のないプログラムは彼らの「流儀」に

反するのだ。

 

 いま、その解除コードを賭けた「ゲーム」が始まろうとしている。

 

 ディスプレイに映し出された、いかついアクション俳優の顔は不適に笑うと

こう言った。

 

 [わたしは”ターミネーター バージョン8.2”。対戦相手として、”高瀬桜子”

または”山岡なつき”を指名する。]

 

**************

 

 

 「さてと」

 なつきはディスプレイの前の椅子にどっかと腰を下ろす。

 

 「あたしは山岡なつき。ターミネーターバージョン8.2との対戦をおこなう」

 

 [では、これより山岡なつきであることを確認するため声紋チェックを行う。

  今から名曲”*******”を歌うように。サービスとして、カラオケ

  ミュージックの演奏、および歌詞を表示する]

 

  うら若き乙女なら自我崩壊を起こしそうな猥歌である。まず、相手の自尊心を

 揺さぶる手口だ。

 

 「ちょ、ちょっと先輩!」

 愛子が顔を真っ赤にする。

 「おいおい、これぐらいでうろたえるなよ。あたしゃプロだよ」

 こともなげに言うなつき。

 そうしてる間にも、前奏が流れはじめた。

 

 「*********~(以下略)」

 

 コブシを利かせて熱唱するなつき。

 ”いやぁ~ん”のポーズをいっせいにとる女の子達。

 

 「桜子さん…、桜子さんも現役の時、こんな曲歌わされたことあるんですか?」

 「え、ま…、まあね。」

 顔を赤らめる桜子。

 「プロって、大変なのね…」

 『AIも大変なのよ』

 ホログラム映像のヨリコも頬を染めている。

 

 [声紋チェック完了。山岡なつき本人であることを確認した]

 「はいはい、ご苦労さん。手っ取り早くはじめようぜ」

 [これより、問題を3問出題する。全てに正解した場合、爆弾の解除コードと

  爆弾をセットしたファイル名を知らせよう。]

 

 このワームは対戦相手にクイズを出すことからスフィンクス型と呼ばれる。

 

 [ちなみに…]

 少しの間、ワームは沈黙して再び話し始めた。

 [ここからアクセスできるファイルの100%に爆弾を仕掛けた]

 

 「なんですって!そんなはずは!」

 桜子が青くなる。

 「ハッタリじゃないだろうな。ここからは中央情報システムの全てのファイルに

 アクセスできるんだぞ。ここ数分の間にそんなことできるわけないじゃないか」

 

 ニラミつけるなつきに、いかつい顔はフフッと笑った。

 [Baby、これは事実だ]

 

 「いいでしょぉー」

 足を組み、椅子に反り返るなつき。

 「バグ爺さんが、どんな手を開発したかは知らないけど、あんたに勝っちゃえば

 問題はないわけだからね」

 

 [では、最初の2問はジャンルを選択してもらおう。1:風船 2:レトロゲーム

  3:ボーイズラヴ 4:・・・]

 

 「めんどくさいから1でいいよ、1で」

 

 [了解した。ジャンル「風船」から第1問]

 

 ごくり…

 

 皆が固唾を呑む。

 

 [前世紀の特撮TV番組、ウルトラQで出てきた風船怪獣といえば?]

 

 どどっ!!

 なつきと桜子以外の皆がこける。

 

 「な、なんて”オタク”な…」

 

 愛子がうろたえる。

 これはディジタルアナーキストの趣味である。彼らは前世紀の特撮やアニメ等に

極めて強い嗜好があるのだ。おのずと問題はそちら系統になる。

 

 『なつき!ヨリコにはデータないよぉ!』

 ロイド眼鏡の少女が悲痛な声を上げる。

 

 「へっへん。それくらいの問題であたしに勝とうっていうの?

 ”ディレクトリダイバーなつき”もナメられたモンだね。答えは<風船怪獣バルンガ>」

 

 [第一問、正解]

 

 「「「おー おー」」」

 

 どよめく女の子達。

 

 「たくもー、ヤツラ趣味まるだしなんだからー」

 あきれたように鼻で笑うなつき。

 

 「わー!面白い!面白い!」

 はしゃぐ愛子。

 

 「ねえねえ!なつき先輩!こちらから出題できないのー?

 『足が6本、手は1本、頭2つに目が3つ、なーんだ?』とか」

 

 現状をすぐ忘れる愛子である。

 

 なつきが答える前にごつい顔の男が返事をした。

 『第三者の乱入は認めていない。また出題は、こちらからだけである』

 「ということだ」

 「ちぇー、つまんないのぉー」

 「おまーなぁ!」

 

 男はにやりと笑う。

 『ちなみに、今の問いの答えは、<馬に乗った丹下左膳>だ』

 

 再びどよめき。

 「凄い凄い!あったまいー!」

 手を叩く愛子。

 

 (やはり新型だけあるわね) と、桜子。

 (今の愛子の問題、奴に出されたらやばかったなぁ) と、ヒヤアセのなつき。

 やはり付き合う相手が悪いのだろう。知識が偏るディレクトリダイバーである。

 

 [では第二問に移ろうか]

 「よ、よし来い!」

 『なつき大丈夫?声に動揺が見られるわよ』

 「っさいなぁ!それよりこいつのファイルアクセスの足どりつかめたの?!」

 『そうそう!それなのよ!中央処理システムへメンテナンスコードを

 送ってるのに何の応答もないの。システムが沈黙しちゃってるのよ!』

 「なんだって?!」

 

 中央処理システムはデータ管理のために端末からのアクセス手続きを一つ一つ

 記録している。それを追跡すれば端末から入り込んだワームが、どの

 ファイルバンクに接触したかを調べることができる。しかし、AIのヨリコが

 その記録をシステムに要求しても、拒否どころか何の返答もないのだ。

 

 なつきはディスプレイの男に向き直った。

 「おまえ!いったい何をした?!」

 [ノー プロブレム]

 男はにやりと笑って親指を立てた。

 

 「なつきちゃん。もしかすると…」

 桜子がうろたえる。

 「ん。信じたくないけど、管理システムもやられてる…か」

 なつきの声も、心なし震える。

 

 もし、管理システムがワームにより損傷を受けているとすれば、爆弾を仕掛けられて

 いないファイルへのアクセスさえ問題が生じる。ファイルのパスワードはファイルへ

 アクセスするAIと管理システムとの「合い言葉」で成り立っているからだ。

 膨大な量のファイルとそれぞれのパスワード、及び管理システムの復旧には、

 少なく見積もっても半年はかかる。

 

 「ヨリコ!保護システムや、サブシステムは?!」

 『うん、今コードを送ったんだけど…』

 「まさか!」

 『そう。全部だめ』

 なつきは頭を抱えた。

 

 「なつきちゃん…」

 桜子が心配そうに声をかける。

 

 ざわざわざわ

 

 会話の意味が分からなくても、事の重大性は女の子達にもわかる。

 

 「イザとなったら…」

 なつきはヨリコへ目をやる。

 ベリーショートの少女は目をウルウルさせている。

 『えへへへへ。”むいちゃう”のね。わくわく』

 「お前、「解剖」好きだなぁ」

 『そう!この手のタイプ好みなの!うふ』

 

 「解剖」とはワームを「捕獲」し解析して、爆弾の解除コードを抽出する

 作業である。

 「ま、あと2問正解すれば問題はないんだけどね…準備はしておいて」

 『らじゃ!期待してるわん』

 「何の期待よ!」

 

 [さて、イイかな?Baby では、第二問。旅の音楽隊を仲間に、ピンチの時には

  音楽の演奏で事態を打開してしまうという風船少女と言えば?]

 

 「…」

 

 「なつき先輩!」

 女の子達は再び両のこぶしを口元に、肩をすくめて息を呑む。

 

 なつきは、あざ笑うとも安堵とも言えない笑みをもらした。

 「もらったな。答えは<風船少女テンプルちゃん>!」

 

 [第二問。正解]

 

 どよどよどよ

 

 女の子達のどよめきは、すでに感嘆ではなく、何か触れてはいけない物に接して

しまった”おののき”の感情に近かった。

 

 「先輩、すっごーい。よく知ってますね。前世紀のアニメなんて」

 

 「プ、プロだからね。仕方ないのよ。あたしだってフツゥ~のOLしてればさ、

  こんな事憶えずに済んだんだからさぁ。いま頃は素敵な彼捕まえて、

  ”ぽわぽわ”な毎日を送っていたハズなのにねー。あの時、桜子さんにスカウト

  されてなければ…とほほ」

  なつきが弱音を吐く。

 

 「そ、その話は置いといて…あと1問よ!がんばって、なつきちゃん」

 

  人生いろいろ。踏み外すタイミングなど、そこらにゴロゴロしているものである。

 しかし、弱きもの「人間」。自分の判断の誤りを、誰かの責任にしてしまいたく

 なるものだ。

 

 

 [では、最後の問題だ。準備はいいか?Baby]

 

 『なつき。フリーズはいつでもいいわよ!』

 なつきは、目でヨリコに了解を告げるとディスプレイ向かって座りなおす。

 

 「さっさとおしまいにしようぜ。オタクなワーム野郎!」

 

 男はニヒルに笑う。

 [では、第三問これはこちらの任意のジャンルで出題する。ジャンルは「数字」]

 

 緊張が辺りを包む。

 

 ごくり

 

 なつきの喉が鳴る。

 

 [第三問。ディレクトリダイバー・山岡なつきのスリーサイズを述べよ。

  なお数値は、池袋のブティック・ジェラードでジャケットをオーダーしたとき

  計測したものとする]

 

 どどどっ!!

 なつきが椅子から転げる。

 

 [マイクロフォンの感度は最小にしておくので、大きな声で叫ぶように。

  では、20秒だけ猶予を与えよう]

 

 カウントダウンが始まった。

 

 「あんのジジィ!あたしをつけてスキニングしてやがったなぁ。

 まったくどいつもこいつもぉ~!!!」

 歯ぎしりをしてなつきは椅子の上に這いあがる。

 

 「先輩?自分のサイズ、わすれちゃったのぉ?」

 「愛子ちゃん!」

 桜子は愛子を脇へ引っ張ってゆく。

 

 (ど、どうしたんですか?桜子さん)

 (ちがうの!なつきちゃんは自分のサイズ、気にしてるの)

 (?)

 

 大きな声では言えないけれども小さな声では聞こえない数値なのである。

 彼女のライトパープルのジャケットがゆったりとしたものに仕立ててあるのは

 スリムな体型を隠すためなのだ。

 

 (この子はもうプロよ。きっと言ってしまうんだわ。なんて残酷な事…)

 心を痛める桜子。

 

 (なつき先輩のスリーサイズ、スリーサイズ!わくわく)

 何にも考えてない愛子。

 

 (やのやの、まみまみ)

 他人の不幸は見て楽しい、その他大勢。

 

 そんな気持ちの効果線を背に背負って、デスクにうつむき握りこぶしで歯がみする、

 なつき。

 カウントダウンは続く。

 

 『なつき!フリーズできるわよ!』

 ヨリコが叫ぶ。

 「いや!」

 なつきは首を振る。

 「フリーズかけて吸い上げても、解剖して解析するのにまず1週間。それまでの

 会社の損失を考えてみなよ…。今、ここで、あたし個人の弱みでそれだけの損失を

 クライアントに与えることはできないわ。そう、あたしはプロよ!言うわっ!」

 

 『なつき…』

 ヨリコが同情の涙をこぼす。

 

 ぱちぱちぱち…

 女の子達から誰ともなく拍手が起こる。

 

 「このワーム野郎!音声判読ルーチンかっぽじってよく聞けよぉっ!」

 

 すううううぅぅっ

 

 肺活量100%まで息を吸い込むなつき。

 「上からっ!」

 

 「「「!」」」

 皆が息を呑んだその時。

 

 「あらぁぁぁぁっ?」

 愛子がすっとんきょうな声を上げた。

 

 「なによっ!この緊迫した状況でっ!」

 勢いをくじかれたなつきが怒鳴る。

 「ねえ!これこれ」

 愛子の片手には未接続のケーブルがあった。

 「あははははは。あたし、この端末のセットアップの時に、うっかりして

  つなぐの忘れちゃってたんだぁ。ぽりぽり」

 

 ぐにゃぁ

 なつきがコンニャクのようにフロアにくずおれた。

 

 かろうじて立っている桜子。

 「じ、じゃあ、この端末は会社のシステムとつながってなかったのね」

 『どうりで中央システムが応答しないはずだわ。奴が爆弾セット100%って

 言ってたのも、この端末にあるファイルだけだったからなのね。はぁ。』

 ヨリコがため息をつく。

 

 状況を察した男はサングラスをかけると、言った。

 [どうやら、オレの仕事は終わったようだな。アイル ビー バック]

 

 「ヨリコ!フリーズ!!」

 『はいなっ!』

 

 ディスプレイの中の男が凍り付いた。

 なつきの命令と同時にヨリコがワームの作動を止めたのだ。

 

 床に座り込んだまま顔を伏せ、肩をふるわせるなつき。

 「ふふふふふ…自爆なんてさせないわよ…」

 

 ゆうらり

 

 幽鬼のように立ち上がるなつき。

 

 男のニヒルな笑いがひきつって見え、

 気のせいか額にヒヤアセが浮かんでいる。

 

 「ヨリコ…いくわよっ…」

 『さて!いよいよクライマックスねっ!みなさん、ちゅうもーく!』

 

 「下劣なワームの分際で、人の立場につけ込んで、乙女心を散々

 もてあそびやがって…」

 

 チャッ!

 非常時メンテナンス用プログラムカードがなつきの手に構えられる。

 「ビル・ゲー*が許しても、このディレクトリダイバーなつきが許さないっ!」

 

 くわっ!

 険しく見開かれたなつきの目。

 すばやい手つきでカードがスロットにセットされ、開かれたメンテナンス

 カバーの非常用キーボードからコマンドが入力される。

 構えるなつき!

 

 「ヨリコ!」

 『はいっ!』

 

 『「今必殺の!リブート、イッパァァァッ!!」』

 

 ズキュンッ!

 ディスプレイの画面が瞬間ブラックアウトする。

 少しして電源のかすかな唸りとともに画面が復活し、初期化画面が立ち上がった。

 

 (かっこいいぃぃ~)

 

 女の子達が溜息をもらす。

 

 『吸い出し完了。うふふふふ。今夜の楽しみが増えたわ。るん』

 

 「はぁぁぁぁ~」

 大きな吐息のあと、なつきは椅子にへたりこむ。

 

 「なつきちゃん」

 「桜子さん…」

 「ちょっと会わないうちに、こんなに立派になって。わたし、嬉しいわ」

 「え、えへへ。照れるから、ほめないで下さいよぉ」

 頭をかく、なつき。

 

 「なつき先輩…ごめんなさい…」

 おずおずと近づく愛子。

 「いいよ、もう怒る気にもならないわ。でも、あんたのドジのせいで救われたの

 かもね」

 「えへへ。照れるから、ほめないで」

 「誰もほめとらんわぃ!」

 

 なつきは立ち上がり、ショルダーバッグを抱えた。

 「あたし、疲れたからもう帰ります。桜子さん、すみませんけど、あと、

 よろしくお願いしますね」

 「わかったわ。そこまで送って行くわね」

 

 『んでは、みなさま、ごきげんよう。ばいばい』

 キュウウウゥン

 ヨリコの画像が消え、携帯コンピュータがバッグにしまわれる。

 

 なつきと桜子の姿がドアの向こうに消えた。

 

 「およ?」

 愛子はデスクの脇のパッケージを見つけた。

 「『正太郎』?」

 

                   *

 

 「おはようございます!」

 受け付けに明るく挨拶をして、なつきが階段を上る。

 いちいち、精神的ダメージを残していてはディレクトリダイバーは

 務まらないのだ。

 前日の戦場のドアが開く。

 

 「諸君!おはよう!」

 と入ってきたなつきを、一群の女の子達の叫びが圧倒した。

 

 「「「「リブート!イッパァァァァァツ!!」」」」

 

 「な、なんだ?なんだ?」

 「あ!本物が来たよ!」

 「あ!なつき先輩!」

 愛子が駆けてくる。

 

 「お、おい!何の騒ぎだよ!」

 「今ね、みんなでディレクトリダイバーごっこしてたの」

 「はぁ?」

 

 愛子に手を引かれていった先のディスプレイには、昨日のターミネーターバージョン8.2

 がいて、ヒヤアセをだらだら流している。

 

 「ど、どうしたんだよ、これ!」

 「昨日先輩が忘れていったソフトがあるでしょ?あれね、あたしの家の

 コンピュータにインストールしたら入ってたの」

 「な、なんだって?」

 「あたしのコンピュータにはたいしたデータ入ってないから、爆弾仕掛けられても

  大丈夫だったのね。で、会社に持ってきて遊んでるの」

 「危ないじゃない!」

 「大丈夫。ちゃんと端末のケーブル外してるから。それより、昨日のやってぇ!

  みんな楽しみにしてたの。やっぱり、本物が一番かっこいいんだもの」

 「「「見せて下さい!リブート一発!」」」

 

 きゃあきゃあ

 

 「はああああああああああああ~」

 

 さすがのディレクトリダイバーなつきも、今時の娘達にはかなわないのであった。

 

 

                  END

 


 
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