No.539103

IS−インフィニット・ストラトス−黒獅子と駆ける者−

トラックに轢かれそうになった女の子を助けて俺はお陀仏になった・・・。・・・って!それが本来の死じゃなくて、神様のミスで!?呆れている俺に、その神様がお詫びとして他の世界に転生させてくれると言うことらしい・・・。そして俺は『インフィニットストラトス』の世界に転生し、黒獅子と呼ばれるISと共にその世界で戦うぜ!

2013-02-02 17:13:10 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:930   閲覧ユーザー数:907

 

 

 

 

episode109 白き一角獣…『ユニコーン』

 

 

 

 

その頃――――

 

 

 

 

「しかし、アンノウンの襲撃が上であるとはな」

 

と、地下の通路を二体の機体が突き進んでいた。

 

「本当に偶然ですわね。まぁお陰で簡単に侵入できたのですけれどね」

 

と、シスターは何か裏のありそうな言い方をしていた。

 

 

(近々こいつの行動が怪しい時があるな。今回のアンノウンの襲撃も何か意図があるのか・・・?)

 

リアスは横目で隣を併走するシスターを見る。

 

(いや・・・さすがに考えすぎか。やつがアンノウンと手を組んでいるとは思えん。そもそも手を組める相手かどうか分からんのだからな)

 

リアスは考えるのをやめる。

 

考えた所で分かるとは限らん。いや、今は分からないのだ。

 

 

 

 

 

 

「さて、そろそろ着きますわよ」

 

「・・・・」

 

そうしてしばらく進んで広い場所に出た。

 

 

 

 

「「っ!」」

 

すると入った瞬間に何かが飛んで来て、二人はとっさに左右に散ってかわした。

 

「何!?」

 

「待ち伏せ!?しかしなぜ・・・!?」

 

シスターとリアスはとっさに飛んできたほうを見ると―――――

 

 

 

 

 

 

 

「やはりお前達か・・・ナンバーズ」

 

そこにはハイパーバズーカを向けたバンシィが居た。

 

「タイプ・・・ゼロ」

 

(神風隼人か)

 

 

 

 

「あら、オリジナル。まさかあなたが待ち伏せているなんて・・・思ってもみませんでしたわ」

 

「・・・・」

 

「まぁしかし、あなたなら気付いてもおかしくは無いですわね」

 

「・・・・」

 

 

 

「ですが、私たちとてこのまま引き下がるわけには行かないので」

 

と、シスターは背中のキャノンを向け、リアスは両手に五本の投げナイフを扇状に広げる。

 

「それはこちらとて同じ事だ。このままお前達を通すわけにはいかんのでな!」

 

隼人はシールドを収納してハイパーバズーカを放って弾頭を破裂させて散弾を放ち、シスターとリアスは一気に飛び出してかわし、シスターがビームキャノンを放ってきた。

 

隼人はビームをかわすと、リアスが右から投げナイフを投擲するもスラスターを噴射して前に飛び出してかわし、直後にリアスに向けてハイパーバズーカを放つ。

 

「ちっ!」

 

リアスは左手に持つ投げナイフを投擲して弾頭にぶつけて爆破した。

 

「やるな」

 

隼人はハイパーバズーカをリアスに向けるが、直後に左からビームで砲身を撃ち抜かれた。

 

「っ!」

 

隼人はとっさにハイパーバズーカを手放すとバズーカは爆散し、隼人は爆風と衝撃波で少し押される。

 

直後にシスターが右手に持つガトリングガンを放ってきて、隼人はとっさに雨の如く飛来するビームをかわしていく。

 

「やってくれるな!」

 

隼人は頭部バルカンを放ってシスターを牽制すると両腕のビームトンファーを展開してスラスターを一気に噴射して飛び出した。

 

シスターはビームキャノンと胸部ビームバスターを放つが、隼人はビームトンファーを振るってビームを切り裂き、そのまま一気に接近してビームトンファーを振るうがシスターはスラスターを一気に噴射して飛び上がって攻撃を回避した。

 

その直後にリアスが両掌よりビームサーベルを出して隼人に切り掛かるが、隼人はとっさに両腕のビームトンファーを前に出して攻撃を受け止める。

 

「この!」

 

隼人はリアスを押し返すとビームトンファーを振り下ろすが、リアスはとっさに後退して攻撃をかわす。

 

その直後にリアスが胸部のビームキャノンを放つが、隼人はビームトンファーを前に出してビームを切り裂く。

 

その後ろからシスターがガトリングガンからビームサーベルを出して振り下ろすが、隼人は右腕を上げてビームトンファーのビーム刃で攻撃を受け止める。

 

「くっ!」

 

「・・・・」

 

隼人はそのままシスターを押し返して急速旋回して後ろを向き、そのまま前に飛び出してビームトンファーを振るうもシスターはとっさに左手のhリアよりビームサーベルを出して攻撃を受け止める。

 

「やりますわね・・・」

 

「お前もな」

 

隼人はシスターを押し返した。

 

「あなたを倒すのは・・・やはり容易ではないですわね」

 

「・・・・」

 

「やはり、『ロスト』を連れて来て正解でしたわ」

 

「なに?」

 

 

 

するとバンシィの左側の通路側から高出力のビームが飛んできた。

 

「っ!?」

 

隼人はとっさにかわそうとしたが、左肩表面をかすってバランスを崩す。

 

「く、くそっ」

 

何とかバランスを整えて床に着地する。

 

「今の攻撃・・・まさか!?」

 

 

 

すると通路から一体のISが侵入して来て、床に着地した。

 

「・・・そ、そんな・・・馬鹿な・・・!?」

 

隼人は驚きを隠せなかった。

 

いや、それ以前に信じられなかった。

 

 

 

彼の目に映る機体は・・・多少細部が違えど、バンシィと瓜二つの姿をしており、色は黒とは対照的の白で、マスクには牙の意匠はなく、角もバンシィのような猛々しいものではなく、まるで一角獣の様な一本の角を持っていた。右手にはバンシィが持つビームマグナムを持ち、左腕にはバンシィの持つシールドと同型のシールドを装備していた。

 

 

 

「・・・『ユニコーン』・・・だと!?」

 

目の前に居る白い機体は・・・ユニコーンはビームマグナムをバンシィに向けた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・・・」

 

アーロンは右手に持つハイパービームライフルを連続で放ってバインドを撃ち抜いて行く。

 

次に両肩のビームキャノンを放ってバインドを正確無比に撃ち抜いて行く。

 

(妙だな・・・。やつらの動きには何か意図的なものを感じるな)

 

アーロンも隼人同様にバインドの動きに違和感を覚えていた。

 

(俺が見てきた限りじゃこんな事今までには無い。まるで時間を稼いでいるかのような・・・)

 

考えながらもハイパービームライフルを放って連続で二体のバインドを撃ち抜き、脹脛のハッチを四つ展開してミサイルを放ち、複数のバインドを撃破した。

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

「っ!」

 

すると別方向から高出力ビームが飛んで来てアーロンはとっさにスラスター全開で後退してかわした。

 

「なんだ!」

 

アーロンはとっさにビームが飛んできた方を見る。

 

「・・・!やつは!」

 

するとそこには見覚えのある機体が居た。

 

それは数ヶ月前の貨物船の防衛戦で交戦したナンバーズのトリコロールカラーのIS。

 

「あの時のやつか!」

 

アーロンはハイパービームライフルをリアアーマーにマウントしてビームサーベルを両手に抜き放ってスラスターを噴射して飛び出す。

 

「・・・・」

 

トリコロールカラーのIS・・・・レギルスは左掌よりビームサーベルを出して飛び出し、アーロンがビームサーベルを振るうと同時にビームサーベルを振るい、刃を交えた。

 

「くっ!」

 

アーロンはレギルスを押し返して両肩のビームキャノンを放つがレギルスは素早くビームをかわした。

 

「・・・・」

 

レギルスは腹部のビームバスターを放つがアーロンはビームをかわしてビームサーベルを振るうがレギルスはビームサーベルを前に出して攻撃を受け止める。

 

(こいつが居ると言う事は・・・ナンバーズの仲間がどこかに居ると言うのか・・・!)

 

するとレギルスはアーロンを押し返して左腕のシールドの半分下を下にスライドさせてその下より光球のビットを出す。

 

「ちっ!」

 

その直後にレギルスがビットをアーロンに向けて放ち、アーロンはとっさにスラスター全開で飛び出して向かってくるビットをビームキャノンで撃ち落していく。

 

「っ!」

 

しかしその瞬間にレギルスが飛び出してアーロンの右側から左掌のビームサーベルを振り下ろしてくるが、アーロンはとっさに右肩のビームキャノンのユニット表面で受け止める。

 

「お前達の目的は何だ、ナンバーズ!」

 

「・・・・」

 

アーロンの問い掛けにクラインは答えない。

 

(聞いた所で無駄、か)

 

こうして喋る敵はいないだろう。

 

アーロンはレギルスを押し返してビームキャノンを放つも、レギルスはビットを前に出してビームを防ぐと再度接近して左掌のビームサーベルを振るうがアーロンは身体を反らして攻撃をかわした。

 

「っ!」

 

その直後にビームサーベルを振るうがレギルスはシールドを前に出して攻撃を受け止める。

 

「うおぉぉぉぉぉ!!」

 

そのままレギルスを押し返して脹脛よりミサイルを放ったが、レギルスはシールドからビットを出してミサイルを撃ち落した。

 

「やる!」

 

直後に一気に飛び出してビームサーベルを振るうもレギルスは後ろに下がって攻撃をかわし、直後に背中のキャノンを右脇から出してアーロンに向けた。

 

「ちっ!」

 

アーロンはとっさに胸部スラスターを噴射してキャノンから放たれたビームを緊急回避してレギルスの後ろに回りこむ

 

その直後にレギルスが振り向き際に左掌のビームサーベルを振るうが、アーロンは左腕のシールドで受け止める。

 

「ぐぅ!」

 

そのままレギルスに押されるも、そのまま攻撃を受け流すと左手のビームサーベルをリアアーマーに戻した。

 

直後にレギルスが振り向いてビームライフルを放ったが、アーロンはぎりぎりでかわすと左肩のビームキャノンをバインダーから切り離して左手に持ってレギルスに向けて至近距離でビームを放った。

 

レギルスのシールドにビームが直撃して吹き飛ばされるも、すぐに腹部のビームバスターを放ったが、アーロンは一気に下降してかわす。

 

「ここだ!」

 

すると左肩のバインダー先端から巨大なビーム刃が飛び出て来てそれを一気に振り上げた。

 

「・・・っ!」

 

レギルスはとっさにかわしたが、ビーム刃の先端がレギルスの顔面表面を切り裂いた。

 

「かわしたか」

 

アーロンはビームサーベルを収納してレギルスを見る。

 

「・・・・」

 

するとレギルスの切り裂かれた箇所から少しずつ亀裂が入っていく。

 

(性能の差が大きく出ているな。何とか技量で対等と言う所か)

 

アーロンは息を呑む。

 

(だが、なぜだ?なぜやつの動きに見覚えがある?妙に懐かしい・・・)

 

考えているうちにレギルスの顔面の亀裂は広がっていく。

 

 

「お前は一体・・・」

 

「・・・・」

 

するとレギルスの頭部ヘルメットが粉々に砕け散り、金髪が広がった。

 

 

「っ!?」

 

アーロンはその顔を見て驚愕した。

 

「ば、馬鹿な・・・!?そんなはずが!?」

 

ただそれだけだった。目の前の事実があまりにも信じられないからだ。

 

レギルスを纏う女性・・・それはアーロンもよく知る人物で、かつてモンド・グロッゾで世界最強と刃を交えた事のある人物。

 

だが、その人物は九年前に消息を絶った。いや、既に死んでいる人物だ。つまりは目の前に存在しないはずの人物なのだ。

 

「・・・・」

 

その女性はAGE-2を見る。

 

「・・・まさか・・・クライン・・・なのか?」

 

「・・・・」

 

「だがお前は・・・あの時・・・!」

 

「・・・・」

 

クラインはシールドからビットを出して周囲に配置する。

 

「クライン・・・お前は・・・」

 

アーロンはセンサーを見て言葉を失う。

 

レギルスを除いて、彼女の身体の殆どに金属反応があった。

 

「そういうことか・・・」

 

アーロンはビームサーベルを持つ右手を握り締め、奥歯をギリギリと噛み締める。

 

(もはや人間じゃない。やつは死者でもこうして道具にするのか!!)

 

 

 

「どうなんだ!!ドクターアルベルト!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「「おぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」」

 

一夏と闇一夏は猛スピードで飛び出て来て雪片重牙と対艦刀を勢いよく交えた。

 

そのまま同時に弾かれるように離れると闇一夏は背中の左側のビームランチャーを左脇から出して展開すると高出力ビームを放つが、一夏はギリギリのタイミングでかわすと不知火をマグナムモードにしてビームを放つ。

 

「ちっ!」

 

闇一夏は左手の甲からリフレクターを出してビームを弾き、直後に背中より半透明の紫の光の翼を出して高速で一夏に接近する。

 

そのまま対艦刀を振り下ろすも一夏は不知火をクローモードにして対艦刀をクローで受け止める。

 

「でりゃぁぁぁぁっ!!」

 

一夏は不知火を押し出して雪片重牙を振り上げるも闇一夏はとっさに身体だけを上に上げて攻撃をかわすと右足を振り上げて不知火を蹴り上げる。

 

直後に闇一夏は右肩の柄を左手に持って抜き放つと勢いよくビームブーメランとして投擲するも、一夏は向かってくるビームブーメランを雪片重牙を振るって弾き飛ばした。

 

(こいつ・・・この短期間でここまで強くなっているとは・・・)

 

闇一夏は内心で驚くが、同時に興奮した。

 

(それが面白いんだよ!殺り甲斐あるってもんだ!!)

 

そして勢いよく飛び出して対艦刀を振り下ろし、一夏も雪片重牙を振り下ろして刃を交えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「くっ!」

 

隼人は高出力ビームをかわすと頭部バルカンを放ってユニコーンを牽制する。

 

ユニコーンは弾丸をかわしてビームマグナムを放つも、隼人は影響が無い程度でかわした。

 

(なぜだ!?なぜユニコーンがあいつらの手に!?)

 

内心で隼人は驚きを隠せなかった。

 

「くそっ!」

 

隼人はスラスターを噴射して飛び出すと右腕のビームトンファーを振るうがユニコーンは右腕のビームトンファーを展開して攻撃を受け止める。

 

その瞬間バンシィとユニコーンに金と赤の光が漏れた。

 

(共鳴か・・・)

 

直後にユニコーンが隼人を押し返してビームマグナムを放つが、隼人は装甲の表面が蒸発されながらも左腕のビームトンファーを振るうが、ユニコーンは左腕のシールドを展開してフィールドで攻撃を防いだ。

 

「ぐぅ!」

 

隼人はユニコーンを蹴り飛ばして右腕のビームトンファーのビーム出力を上げて振り下ろすとユニコーンは右腕のビームトンファーを同様に出力を上げて巨大な刃を交えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「さすがですわね」

 

「・・・・」

 

少し離れた所でシスターとリアスはバンシィとユニコーンの戦闘を見物していた。

 

「ロストとあの白き一角獣・・・タイプゼロと黒き獅子と互角の戦いを見せていますわね」

 

「あぁ」

 

 

 

「とは言っても、こちらはあまり時間を掛けられない事情がありましてね」

 

するとシスターは小型のライフルをガトリングガンの代わりに展開した。

 

「それは?」

 

「ドクターが作った試作品ですわ」

 

「試作品だと?」

 

「ISに対して効果的で、特にタイプゼロには絶大な効果を示しますわ」

 

「・・・・」

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぉぉぉぉぉぉ!!」

 

隼人は床を切り裂きながらビームトンファーを振り上げるが、ユニコーンは急速後退して攻撃をかわすとビームマグナムを放つ。

 

隼人はとっさにグラディウスを展開すると同時にカートリッジをリロードしてエネルギーを纏うと、ビームを強引に切り裂いた。

 

するとユニコーンはすぐにビームマグナムにカートリッジを装填すると、機体に赤いラインが走って行った。

 

「来るか!」

 

そしてユニコーンはバンシィと同様に全身の装甲が展開していって下にあった赤いサイコフレームが発光し、最後にマスクが収納されて側面が前後に変わり、一本の角が縦に割れて黄緑のツインアイが発光する。

 

「っ!」

 

するとユニコーンは一瞬で隼人の目の前に来るとビームトンファーを振るって来た。

 

「ちっ!」

 

隼人はとっさにグラディウスを前に出すがそのまま上に弾き飛ばされた。

 

 

その直後に左腕のビームトンファーを振り上げるがユニコーンは後ろに飛んでかわした。

 

「くっ!」

 

隼人は頭部バルカンを放ってユニコーンを牽制するが、その瞬間弾が出なくなった。

 

(こんな時に!)

 

するとユニコーンはビームマグナムを放ってきたが、隼人はスラスターを爆発的に噴射してかわすが、そのまま天井に背中をぶつかった。

 

「うぐっ!」

 

それによって息が一瞬詰まるが、すぐにスラスターを噴射して飛び出すと、その直後に隼人が居た場所に高出力ビームが直撃して爆発する。

 

「こうなったら!こっちだって!!」

 

隼人は床に着地するとすぐに立ち上がり、装甲に金色の光が漏れた。

 

 

 

 

 

 

 

しかし、隼人はこの時は知るよしが無かった。

 

 

 

この行為が大きなミスを招く事になる事を・・・・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「掛かりましたわね」

 

と、シスターは先ほど展開した小型ライフルを構えて隼人に向けて特殊弾丸を放ち、バンシィの腹部に突き刺さって、そのまま隼人の腹部までも貫通する。

 

「ぐっ!?」

 

その瞬間痛みが走るが、隼人はすぐに弾丸を抜いて捨てた。

 

「こんなもので!俺が――――」

 

 

 

 

しかしその瞬間異変は起きた。

 

 

「・・・・!?」

 

突然身体から力が抜けて、その場に膝を着き、両手を着けた。

 

「な、なん・・・だ?身体が・・・動か・・・」

 

しかも身体の自由が利かなかった。

 

 

 

「効果絶大ですわね」

 

「何をした?」

 

その光景にリアスも少し驚いていた。

 

「『アンチISウイルス』・・・ISに打ち込めば深刻な機能不全に陥るコンピュータウイルスですわ」

 

「コンピュータウイルス…だと」

 

「ISもそうですが・・・もちろんISの技術が使われているタイプゼロにも、効果はありますわ」

 

「・・・そうか」

 

 

 

 

「な、何を・・・したんだ・・・」

 

「知る必要はありませんわ。では、ロスト。仕上げを」

 

「・・・・」

 

するとユニコーンはバンシィの前に近付くと頭を掴んでそのまま持ち上げる。

 

「ぐぅ・・・」

 

隼人は全く身体が動かせない状態であるために、されるがままだった。

 

ユニコーンはそのまま勢いよく隼人を壁に向けて放り投げた。

 

「がはっ!」

 

隼人は背中を強く叩きつけられて、そのまま床に滑り込んで座り込む。

 

 

 

「では、ロスト。止めはこれで」

 

と、シスターは近くに突き刺さっていたグラディウスを抜くとユニコーンに差し出して、ユニコーンはマグナムをバックパックにマウントして受け取った。

 

 

「く、くそ・・・」

 

隼人は何とか頭を上げて前を見る。

 

ユニコーンはグラディウスを大きく引き寄せて投擲の体勢を取っていた。

 

 

 

 

(・・・こんな・・・結果を・・・迎えるのか)

 

そんな時に、隼人はある事を思い出した。

 

 

 

それは以前隼人が見た夢にあった、バンシィがユニコーンに止めを刺される・・・と言う夢を――――

 

 

 

 

 

ユニコーンは渾身の力でグラディウスを投擲し、そのままバンシィの腹部を貫いた。

 

 

 

 

 

その夢は・・・・・・この事を示唆していたのだろうか。

 

 

 

 

それを最後に思い、意識が途切れた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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