No.537694

【獣機特警K-9】休日の昼下がり【交流】

古淵工機さん

ご近所づきあいって大事だよね…。
◆出演
カルロ:http://www.tinami.com/view/410344
ルチア:http://www.tinami.com/view/409802
リク:http://www.tinami.com/view/376146

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2013-01-29 22:45:51 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:708   閲覧ユーザー数:672

ここは、ラミナ市内にある喫茶店、カフェ・ラ・ヴォルペ。

いつもは数多くの常連客でにぎわうこの店も、今日は静かだ。

入り口のドアには「CLOSED」の札と、「本日定休」の文字…。

 

そんなヴォルペの裏側、細い道路に面した車庫には一台のワンボックスカーが置いてある。

ファンガルドの自動車メーカーFMC社の人気ワンボックスモデル「テルス」だ。

その横に立っているのはヴォルペの店主であるカルロ・マルティーニ。

そしてもう一人、カルロの妻であるルチア・マルティーニは、自分たちの愛車を見つめていた。

よく見てみるとテルスの車体はジャッキで持ち上げられ、その下には一人の男がもぐりこんでいた。

 

「…さーてっと、こんなモンか?」

先ほどまでテルスの下にもぐりこんでいた男が這い出てくる。

グレゴリーズ・ガレージの店主であるグレゴリー・ハマーだ。

「わざわざありがとうグレゴリーさん。で、どうですか?」

「ああ、ちょいと見てみたんだが…やっぱりバネのヘタりが早くなってるみてえだな」

「とんでもない!荒っぽい乗り方なんかは決して…」

と、反論しようとしたカルロの言葉をさえぎるようにグレゴリーは続ける。

 

「まあ待て。俺は別にアンタの乗り方が悪いって言ってるワケじゃあねえ。ほら、アンタのとこ最近親を失った子供を二人預かってるだろ?」

「それは…まぁ」

「乗る人数が増えると一時的にこういうことが起こるのさ。特にFMCのクルマはな」

「じゃあ、今までどおりの運転でも…」

「まぁ、しばらくは無理をさせず少しずつ馴染ませてやるようにするといい。ほかの部分は特に異常もねえしな」

と、愛用のスパナを回しながら語るグレゴリーに、ルチアが問いかける。

「でも、いいんですかグレゴリーさん、せっかくそちらのお店もお休みなのに」

「なぁに、気にするこたねえさ。ただ単にヒマだからこうして顔見知りのクルマを見さしてもらってるだけだ。カネは取らんよ」

と、得意げに笑みを浮かべるグレゴリーにつられるかのように、カルロとルチアも微笑みを浮かべる。

 

「グレゴリーさん、よかったら何か食べていきませんか?」

と、車庫の奥にあるドアが開き、煌月陸斗とモニカ・マルティーニが顔を出した。

「おう、ちょうど昼飯がほしかったとこだ。ちと邪魔さしてもらうとするか」

「よーし、パパ張り切っちゃうぞー!」

…午後の日差し柔らかく、何もない平和な休日の風景であった。


 
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