月曜日のテニスコート、俺はテニスコートの脇に座って本を読んでいた。
というのも、今日からついにはじまった『生徒会執行部・織斑一夏貸し出しキャンペーン』が始まったからである。やり方がビンゴ形式なのは時間かけすぎだと思う。せめてくじ引きにすればいいと思うのは気のせいだろうか。
そして一意を獲得したのはテニス部。セシリアのいる部活である。だがそのセシリアが少し問題なのである。今テニス部では『織斑一夏のマッサージ権獲得トーナメント』が開催されている。
「はあああっ!」
「負けるもんか~!」
「セシリアさんが自慢していたマッサージ絶対受けてやる!」
口が軽いぞ、セシリア。
一方セシリアは見るからに鋭く思いたまを撃っているのだが何処か鬱憤晴らしのような光景に見えるのは気のせいだろうか?
それからセシリアは順調に決勝戦へと駒を進めて見事にストレート勝ちを決めた。
俺は俺で試合が終わった女子から順番にタオルとスポーツドリンクを配って回った。
「セシリア、お疲れ。」
「はあ・・・・はあ・・・・・・・・。当然・・・・・・・ですわ・・・・・・・はあ・・・・」
「無茶な体制で撃ちすぎてたからな。ところでセシリア。」
「なんです・・・・・の・・・?」
「最近BT兵器のことで悩んでるだろ。」
「!!」
「確かあれは理論上はホーミングレーザーも可能だ。だが今までの訓練を見る限りじゃ掴めてない物がある。」
「掴めてない物?」
「イメージだ。セシリアは発射してからイメージしている。そうじゃない気がする。セシリアは射撃するときはいつも当たったことをイメージして打つだろ?」
「は・・・はい。」
「それ同じだ。レーザーがどう曲がるか少しずつでいいから考えたらいいと思う。なに、これから長い人生時間はたっぷりあるからな。」
「ふふふっ。」
「どうかしたか?」
「なんだか織斑先生みたいですわ。」
「そうか?」
「ええ。」
一夏さんのおかげで少し気が楽になりましたわ。でも今は胸の鼓動が鳴り止みませんわ。こうしてまた一夏さんのマッサージが受けられるなんて嬉しい限りです。下着は少し控えめにしましたわ。流石にはいてないのはちょっと・・・・・
そう思いながらセシリアは一夏の部屋の前に来ていた。セシリアは咳払いをして扉をノックする。
「っ!セシリア、来るの待ってたぞ。」
「え、ええ、お待たせしました。」
セシリアは控えめなパジャマで一夏の部屋に入ってくる。
「まあマッサージ始める前に少し紅茶でも飲んで落ち着いてからしような。」
「は、はい!ありがとうございます。」
「紅茶はティーバックだけどいいか?」
「ええ、構いませんわ!」
「ありがとな。」
セシリアは椅子に座って待つ。
-ドキンッ
セシリアの胸の鼓動が弾む。
(最近一夏さんが段々格好良さがましてきましたわ。ISの操縦も長けていますしそれに・・・・なぜかウルトラマンのように見えてきましたわ。)
一夏の強さは誰もが憧れる強さ。だがその強さは犠牲の元で成り立っている。セシリアは、皆はそのことを知らない。唯一知っているのは憐のみである。
「ほい。」
「ど、どうも。いただきますわ。」
プロ並みに入れられた紅茶はセシリアを驚かせる。
だがそのまま何の話題もなく十分ばかり時間が過ぎていく。
「あ、あの一夏さん。」
「ん?」
「せ、生徒会の仕事は何をなさっているんですの?」
「ああ。重荷事務処理の手伝いとかだな。といっても今は部活レンタルが始まったから大変だぜ。」
「求められるだけでも幸せと思いません?
「まあ確かにな。」
「それに強いですし。」
「・・・・・・・・・・・いや。俺は強くない。」
「えっ!!」
「俺は弱い。」
「一夏さん・・・・・・・・」
「っ!悪い、重くしちまったな。」
「いいえ、お気遣いなく。」
「そろそろマッサージ始めるか。」
「はい!」
セシリアはベットにうつぶせになる。
「あ、あの一夏さん。」
「なんだ?」
「下は脱いだ方がいいですか。」
ドンッ
一夏が壁に頭をぶつけた。
「・・・・セシリア、それはしなくていいぞ。」
「そうですか・・・・・でもどうして頭を壁に?」
「聞かなくていい。」
「はあ・・・・・」
一夏は気を取り直してマッサージをする。足裏からはじめる。
「はぁ・・・・・・。一夏さん、お上手ですわね・・・・・・。」
「あんがと。」
足裏が終わり脹脛へ。
「ど、どうかしら私の身体は。」
「結構スタイルいいな。モデルとかも向こうの方でもしていたのか?」
「代表候補生ですから、それくらいはいくつか。特に最近は代表候補生をアイドルとしてプッシュする手法もあることですし。」
「へえ、そうなんだ。今度写真とかあったら見せてくれ」
「は、はい。持ってきますわ。」
一夏は脹脛から膝、太股へと徐々にほぐしていく。
「次は・・・・・・その・・・・し、尻いくぞ。」
「は、はい!」
一夏は覚悟を決めたように頷き、一度深呼吸した。
(一夏さんも意識していらっしゃるんですのね。)
少し嬉しいけど・・・・
(でもやはりお尻を触られるのは少し恥ずかしいですわね・・・・・)
「じゃ、じゃあセシリア。するからな。」
「は、はいいつでも!」
―むにゅっ
「っ・・・・!」
一夏の指が柔らかな膨らみに食い込む。
「こ、凝ってますかしら?」
「そ、そうだな。セシリアってピアノとか弾くのか?」
「ええ。ピアノ弾くときは神経を集中させますし、その・・・・練習では長時間座りっぱなしということもありますから・・・・」
「そっか。」
「い、一夏さんもピアノお弾きになれますわよね。」
「どうして知っているんだ?」
「前に演奏しているところを見ましたので・・・」
「そうか・・・・じゃ、じゃあ腰な。」
「え、ええ。」
一夏はセシリアの腰をマッサージする。
「セシリア、痛かったら・・・・・セシリア?」
「zzz・・・・・zzz・・・・・zzz・・・・・」
どうやら寝ちまったようだな。
一夏はそのまま片の方までマッサージを終えた。
「さてと・・・・本を読むか。」
一夏は机の引き出しから聖書を取り出した。ちなみに私の兄豪商院影正はこれを資料として読みます。
一時間後・・・・
トントンっと扉を叩く音がする。
「はい。」
「織斑、消灯時間は過ぎているぞ。」
「すいません。ちょっと本を読んでいて。」
「もう遅いから早く寝ろ。」
「わかりました。おやすみなさい。」
千冬は一夏の部屋の前から歩き去っていった。
「さてと、セシリア!」
「ふ、ふえ?」
「そろそろ起きろ。」
「・・・・・・・・・・・・」
「どうした?」
「いえ・・・・なんでも・・・・」
「?まあいい夢見てたならすまないがそろそろ起きないと織斑先生に怒られるぞ。」
「・・・・・わかりましたわ。」
「じゃあおやすみ。」
「おやすみなさい・・・・」
セシリアは一夏の部屋を後にした。
はあ・・・・・せっかくいい夢見ていたと思ったらまさかチェルシーに起こされる寸前で一夏さんに起こされるなんて・・・・・・でもよく考えてみればそっちの方がよかったかもですね。
皆さんへ
今年初めてこのサイトに入って様々な作品を投稿しました。
それもこのサイトと皆様が見てくれたおかげです。
ありがとうございます。
これからも IS-インフィニット・ストラトスネクサス
バカとテストと召喚獣 五つの鎧を持つもの
をよろしくお願いします。
来年もよろしくお願いします。
良いお年を
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月曜日、一夏はテニスコートで本を読んでいた。