3時間目
星「次は体育だが、まさかこの部屋でやるという事はないだろう」
華雄「うむ。我らのような英傑が動けば、このような部屋など微塵になるぞ」
ガラッ
貂蝉「お・待・た・せ♪」
雪蓮「あら、貴女が体育の担当なの?」
華琳「確かに、運動に関していえば貴女と卑弥呼が最強ですものね」
貂蝉「半分当たりよん」
貂蝉「でも、ここじゃ狭いから体育館に移動するわん」
貂蝉「ついてらっしゃい」
~~廊下~~
貂蝉「そうそう、授業を始める前に、体操服に着替えてもらうから」
華雄「体操服?」
雪蓮「この服じゃ駄目なのかしら?」
貂蝉「汚れちゃうでしょう?」
貂蝉「だから、天の国の学校でも、運動の時間はそれ専用の服に着替えて行なうの」
星「なるほど……む?」
華雄「どうした?」
星「いや、あそこに月と麗羽たちがいるなと」
華雄「月様っ!?」
華琳「何か話しているわね」
華琳「まぁ、ちょうど進行方向だし、近づけば聞こえてくるでしょ」
貂蝉「ちなみに、月ちゃんも先生よん」
雪蓮「……嫌な予感しかしないんだけど」
月「三人とも、今日もまた遅刻ですか?」
麗羽・猪々子・斗詩「すみません……」
月「はぁ……」
月「とりあえず、理由を聞きましょう」
月「文醜さん?」
猪々子「えっと、来る途中で斗詩に出会っちまってさ」
猪々子「そんで、斗詩のおっぱいを揉んでたら、こんな時間になっちまったんだよ」
雪蓮「何よ、それ……」
華琳「私は理解できるけど?」
星「くっw」
デデーン チョウウン アウトー
星「しまったぁ!?」
ダダッ
星「華琳殿!?」バシッ
華琳「知らないわよ、勝手に笑ったんだもの」
雪蓮「それはいいから、続きを聞きましょうよ」
月「仕方がないですね。教室に入りなさい」
猪々子「っしゃ!」
華琳「あれでいいのね……」
月「では次に、顔良さん」
斗詩「はい……」
斗詩「さっき文ちゃんが言った通り、文ちゃんに襲われちゃって……」
斗詩「すみません、先生!」
月「いいでしょう。行きなさい」
斗詩「ありがとうございます!」
星「被害者だし、仕方がないな」
華雄「うむ。流石は月様。お優しい御方だ」
月「最後に袁紹さん」
麗羽「はい……」
麗羽「私は、あの2人とは違っていつも通りの時間に登校しておりました」
麗羽「ですが、途中で重い荷物を持ったご老人がいて、そのお手伝いを――」
月「ふんっ!」ブン
麗羽「――ばぶぅ!?」バヂンッ
四人「ちょwww」
デデーン ゼンイン アウトー
華琳「なんでよぉ!?」バシッ
星「一番まともだったのに!!」バシッ
雪蓮「理www不wwww尽wwwwwwwwだぁ!」バシッ
華雄「月様ぁっ!?」バシッ
月「下手な言い訳は聞きたくありません」
月「本当の理由を言いなさい」
麗羽「だから、ご老人の荷物運びを手伝っべへぁ!?」バヂン
デデーン ゼンイン アウトー
華琳「だからぁ!」バシッ
星「2人よりマシなのに!?」バシッ
雪蓮「あっははははははははぁああっ!」バシッ
華雄「月様ぁ!!」バシッ
~~更衣室前~~
貂蝉「ここが更衣室よん」
貂蝉「それぞれ個室に入って着替えてちょうだい」
四人「はーい」
※※恋姫着替え中※※
貂蝉「そろそろいいかしらん」
貂蝉「まずは、曹操ちゃんね」
華琳「露出多くないかしら?」
貂蝉「下に履いているのはブルマよん」
貂蝉「ご主人様も勃起してるんじゃないかしらん」
華琳「ぼっwww」
デデーン ソウソウ アウトー
華琳「に゙ゃぁ゙!?」バシッ
華琳「個人を狙うのはやめてよね……」
貂蝉「じゃ、次は趙雲ちゃんね」
星「ふむ、やはり華琳殿と同じだな」
華琳「脚が
貂蝉「孫策ちゃん?」
雪蓮「……ホッ。今度は皆と同じね。よかったわ」
貂蝉「最後に華雄ちゃん」
ガラッ
華琳・星・雪蓮「ばぶぅwww」
華雄「私のだけ、いやに小さいのだが……」ピッチピッチ
デデーン ソウソウ チョウウン ソンサク アウトー
華琳「ちっちゃ過ぎwwwん゙に゙ぁ゙!?」バシッ
星「腹丸出しではないかっ!」バシッ
雪蓮「いつもと変わんないんだから、別にいいでしょwwwっづぁ!」バシッ
華雄「」ズーン
貂蝉「ほらほら、それじゃ体育館まで移動するわよん」
~~体育館~~
貂蝉「3時間目の授業内容を発表するわねん」
華琳「大きな建物ね」
雪蓮「いったい何処に造ったのかしら?」
貂蝉「向こう側の
華雄「おぉ、また何か映し出されるぞ」
貂蝉「これから行なうのは――」
スクリーン『――鬼ごっこ――』
貂蝉「――鬼ごっこよん」
華雄「鬼ごっこ?」
星「確か、あれだな。主が街の子供たちに教えた遊びだ」
雪蓮「アレね。うちでは兵の調練にも使ったわよ」
華琳「鬼から逃げる。捕まったら鬼になって誰かを追う、という遊びね」
貂蝉「その通りよん」
貂蝉「でも、今日は少し趣向を変えるけれどね」
貂蝉「貴女たちは、ずっと逃げる側」
華琳「まさか……」
貂蝉「流石は曹操ちゃんねん、もう気づいたのかしらん」
雪蓮「いったい何だって言うのよ、華琳?」
華琳「もしかして……捕まったら、その都度罰が与えられる、とか言わないわよね」
貂蝉「言うわよ?」
雪蓮「うっわ……」
貂蝉「そして、捕まって罰を受けると、30秒が与えられるわん」
貂蝉「その間にお逃げなさい」
貂蝉「でも、この競技中に限り、笑っても構わないからん」
貂蝉「少しだけ、気が楽になったんじゃない?」
星「まぁ、確かに……」
貂蝉「そして、さらに今回限りの特別
貂蝉「それぞれに対して、鬼が決まっているわ」
貂蝉「逆を言えば、自分の鬼以外には触れられてもかまわないからねん」
貂蝉「白幕に映し出されるから、よく見ておきなさい」
スクリーン『 逃:曹操 鬼:一刀(ただし『恋共版』) 』
一刀「よろしくな、華琳」
華琳「無理無理無理無理ぃっ!?」ビクゥッ
雪蓮「……ご愁傷様」
スクリーン『 逃:趙雲 鬼:恋 』
恋「……頑張る」
星「無理無理無理無理ぃっ!?」ビクゥッ
華雄「酷いな……」
雪蓮「逆を言えば、私達にあの2人は来ないって事よ?」
華雄「なるほど。ならば、この時間はもう罰を受けずに済むかもな」
スクリーン『 逃:孫策 鬼:明命 』
明命「頑張ります!お猫様の為に!」
雪蓮「……とんだ伏兵がいたわね」
スクリーン『 逃:華雄 鬼:月――』
華雄「なんだ、月様には申し訳ないが、楽勝ではないか」
華琳「続きがあるみたいよ?」
華雄「む?」
スクリーン『 逃:華雄 鬼:月(補佐:卑弥呼) 』
華雄「はぁぁぁあああああああああああああっ!!?」
華琳・星・雪蓮「ふごっwww」
デデーン ソウソウ チョウウン ソンサク アウトー
華琳「無ww理www
星「鬼www畜wwwwwwwwづぁ!」バシッ
雪蓮「ごwww愁www傷wwww様wwwwwwwwwwwっだぁ!」バシッ
華雄「」ズーン
貂蝉「月ちゃんは武官じゃないからねん」
貂蝉「その為の補佐よん」
貂蝉「鬼も揃った事だし、最後の
貂蝉「罰を与えるのは、鬼本人だから」
四人「はぁああああああああああ!?」
貂蝉「逃げる範囲は、体育館の中だけじゃなくて、学校全体よん」
貂蝉「それじゃ」
貂蝉「始めっ!」ブルァァアアアアアアッ
~~理科室~~
華琳「とりあえず此処まで来れたはいいけど……」
華琳「『理科室』?何をする部屋なのかしら?」
――――ダダダダ
華琳「っ!?」ビクゥ
月『待ってくださーい、華雄さーん』
卑弥呼『待たぬか、華雄!』
華雄『誰が待つかぁ!』
ダダダダ――――
華琳「……ほっ、華雄たちね」
スタスタ
華琳「ひと所に留まるのは手だけれど、この部屋の中だと逃げ場がないわね」
華琳「『標本保管所』?標本って何かしら?」
華琳「ま、いいわ。ここに隠れてやり過ごしましょう」
ガラッ
華琳「ひぃっ!?」
カエルの標本『』
華琳「な、なによ……ただの蛙じゃない。脅かさないでよね」
華琳「…………別の棚にしましょう」
スタスタ ガラッ
ヘビの標本『』
スタスタ ガラッ
魚の標本『』
スタスタ ガラッ
周々「がるっ!」
華琳「ふんっ!」ベシッ
周々「」チーン
華琳「たかが虎如きが私に勝てるとでも思っているのかしら」
華琳「というか」
華琳「何で標本の棚しかないのよ!?」
『あっちか!』
華琳「しまった!」
華琳「えぇい、何処でもいいわ!早く隠れないと!」
ガラッ
華琳「この棚の中に……」
一刀「よっ」
華琳「……………………えっ?」
一刀「捕まえた」ガシッ
華琳「ぎゃぁああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
~~美術室~~
星「ふむ、『美術室』とな?」
星「……美の術……芸術関連の部屋か?」
ガラッ
星「……やはりな」
スタッ スタッ
星「この棚にあるのは、胸像か」
星「華琳殿か」
星「悔しいが、像になってもその美は損なわれぬな」
星「今度は桂花か。ここは曹魏の棚なのか?」
星「さて、次は……」
星「何故だっ!?www」ブフゥッ
ガラッ
恋「声が…した……」
星「ん?」
恋「……星、見つけた」
星「拙いっ!?」
星「(どうする?どうすれば、あの天下無双から逃げ切れる?)」
恋「大人しく、捕まる……」
星「誰が!」
星「(どうすれば――――)」
ハッ
星「(――――そうではない!発想を逆転させるのだ!)」
星「(父上が言っていたように、『捕まってもいいよ』と考えるのだ!)」
星「……いや、捕まってどうする」
恋「……?」
星「斯くなる上は!」
恋「捕まえ――」スッ
星「恋よ、取引をせぬか!?」
恋「――?」ピタ
星「お主がこの時間、某を見逃してくれれば、向こう1週間、お主の好きなものを馳走してやろう」
恋「……」
星「……どうだ?」
恋「……星」ニコ
星「恋…」ホッ
恋「捕まえた」ガシッ
星「…………え?」ガシッ
恋「風が…言ってた……」
星「う、腕が……」ギシギシ
恋「星が、ズルしようとしたら……」ギチギチ
星「痛っ!いだだだだだだだ!!?」ギシギシギシギシ
星「待っ――――」
恋「ふっ」ブォン
ドゴァァアアアアアアアアア
星「ぎゃぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
~~給食準備室~~
雪蓮「ったく、やってらんないわよ」ブツブツスタスタ
雪蓮「そろそろお酒飲みたいってのに……」ピタッ
雪蓮「……ここは?」
雪蓮「『給食準備室』?」
雪蓮「給食ってのが何かわかんないけど、『食』に関する部屋ならお酒くらいありそうね」
雪蓮「え?ホントにあるのか、って?」
雪蓮「……全然似てないわね」
雪蓮「ま、いいや、お邪魔しまーす」
ガラッ
雪蓮「お酒、お酒ー♪」ガサゴソ
雪蓮「あ!」
雪蓮「やっぱあるじゃなーい」
雪蓮「体育が終わればご飯だけど」
雪蓮「学びの場所でお酒が出るとも思えないしね」
雪蓮「いただきまーす」ゴキュゴキュ
雪蓮「ぷっはー!美味しーい!」
雪蓮「お、こっちにも1本あるじゃない。頂いちゃいましょ」キュポン ゴキュゴキュ
ボタッ
雪蓮「んく、んくっ……ん?」
雪蓮「いま、変な音がしたようだけど……」ハテ?
雪蓮「ま、いっか。お酒のアテでも探そっと」ゴソゴソ
ズルッ……
雪蓮「んー…ないかなぁ……こっちの棚か?」ガサガサゴソゴソ
ズル…ズル……ズズッ……
雪蓮「……」
雪蓮「(何か、いるわね……)」
雪蓮「(考えられるのは明命だけど……)」
雪蓮「(あの娘が、気配をこんな簡単に曝け出す筈がないし)」
雪蓮「(……って事は、別の何か?)」ゴキュ
雪蓮「(考えてても仕方がないか)」プハッ
雪蓮「(明命なら捕まらなければいいし)」
雪蓮「(それ以外なら、倒しちゃえばいいのよ……)」
雪蓮「ねっ!」バッ
雪蓮「ぎゃぁぁあああああああああああああああああああああああああああっ!!!?」
~~廊下~~
華琳『ぎゃぁああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!』
星『ぎゃぁぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああ!!!!』
雪蓮『ぎゃぁぁあああああああああああああああああああああああああああっ!!!?』
月「あらあら、他の皆さんも捕まってしまったようですね」
卑弥呼「うむ。だが、儂らとは比べ物にならぬがな」
華雄「」チーン
月「へぅ……」
月「華雄さん、大丈夫ですか?」ユサユサ
華雄「ん、ぅ……」
華雄「ゆ…月、様……?」ボーッ
月「思い出せそうですか?」
華雄「思い出す?」
華雄「あぁ、そうだ……確か、貂蝉に連れられて体育館に移動して」
華雄「鬼ごっこをやるとかで」
華雄「そうだった、月様と卑弥呼が私の鬼になったんだったか……」
華雄「………………………………えっ?」
月「ふふっ、捕まえました」ガシッ
華雄「月、様…?」
月「ちなみに、この遣り取りも既に10回を超えてますよ」
月「では、卑弥呼さん」
華雄「なっ!?」ガバッ
華雄「すっ、すみません、月様っ!」ダダッ
月「華雄さん!」
華雄「すみません!ですが、私はこれ以上捕まる訳には――――」
月「ふ、ふぇぇ……華雄さぁぁん」メソメソ
華雄「月様っ!?」ビクッ
月「わた、私を、置いていかないでぇ……」シクシク
華雄「そ、そのような事をする筈がありません!」ダダッ
月「本当ですか?」ダキッ
華雄「勿論です」キリッ
卑弥呼「流石は月じゃな」
卑弥呼「漢女の涙を使いこなしておる」ガシッ
華雄「へっ?」
卑弥呼「もう逃がさんぞ」
華雄「っ……」ガタガタガタガタ
卑弥呼「喰らうがいいっ!」ヌォォォオオヲォヲヲオオオ
華雄「ぎゃぁあああああああああああああああああああああああああああっ!!!」
キーンコーンカーンコーン
風『おにーさんがまだ戻ってないので、風が次の指示を出しますねー』
華琳「」チーン
星「」チーン
雪蓮「」チーン
華雄「」チーン
風『おやおや、皆さんお昼寝ですかー?』
貂蝉「相当ハードだったみたいねん」
風『仕方がないですねー』
風『貂蝉さん、皆さんを更衣室に放り込んでおいてください』
風『目が覚めれば、いつもの服に着替えて教室に戻るでしょうしー』
貂蝉「えぇ、わかったわん」
風『という訳で、3時間目は終了ですー』
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今度こそAA回。
華雄のくだりが書きたかっただけ。
どぞ。