No.519266

魔法戦記リリカルなのはmemories 最終章 新たなる聖王の歴史(メモリー) 本幕【終わり、そして始まりの日】 第九十三話

J・S事件から八年後、高町なのははある青年に会った。

その青年はなのはに関わりがある人物だった。

だがなのはにはその記憶が消されていた。

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2012-12-16 15:44:19 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1281   閲覧ユーザー数:1248

……最終章、一応幕で分割したけど、章分割したほうが良かったのではないか疑惑。

 

特に本幕だけでものすごく長くなると思うんだけどこれ……

 

二十話で終わる気配が見えない……マジな話。

 

まぁ、最終章と書いてしまったので、このまま続けますけどねww

 

それではどうぞ!!

「……呆気ないね」

 

 周りの死体を見ていながら、フェイトに似た彼女、アリシア・テスタロッサはそう呟いていた。

 目の前にはまだ生きている管理局員が数人いるが、アリシアに怯えていて向こうから攻めてくる気配はなかった。

 そんな光景にアリシアは呆気なく思い、そして呆れていた。

 余りにも弱すぎる。多分この中には魔導師ランクAAA以上の魔導師も数名は居たとは思っていたが、それでも死に直面する戦闘に慣れていない者が多いためなのか、アリシアはこの戦闘に何かに物足りなさを感じていた。

 別にアリシアは戦闘狂ではない。予想よりも敵が余りにも強く感じなかったために、本当に死ぬ気で戦っているのかと疑問になるほどのレベルだったのだ。死ぬ気で掛かってこなければアリシアに勝てるはずがないのだから――

 

「それで、まだ私と殺る来はあるの? 無いのならとっととこの場から消え失せろ」

 

 敵に相当な殺意を見せながら、アリシアは強く言い放った。

 その言葉に管理局員たちは怖気づいたのか、大半の管理局員がアリシアに背を向けて逃げて行った。

 せめての情けだった。リィナみたいに敵である全員を無差別に殺すわけではなく、殺す気のない者はこのミッドチルダから逃がす余地を与えていた。

 だが、それでも数人の管理局員はアリシアに敵対しようとしていた。アリシアが与えたチャンスを無駄にしようとしていたのだ。

 それに対してアリシアは特に何も思わなかった。残ったのはそれぞれが決めた事であるし、その代り彼らに対しては容赦するつもりはまったくなかった。

 

「それじゃあ、始めようか」

 

 そして、アリシアの一方的な殺戮が残った管理局員に向けて行われるのだった――

 

 

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 一方、こちらはフィルノ・オルデルタがいる所では凄い事が行われていた。

 

「ど、どうして俺らに攻撃を仕向け――」

 

 管理局員が仲間の管理局員に向けて殺傷設定で魔法で攻撃をするというわけが分からない状況になっていたからだ。

 一人、また一人と仲間の管理局員によって魔法で殺され、管理局員でさえも状況が把握できていないでいた。

 そしてある周辺では魔法が飛び交ってなく、その中央にはフィルノの姿が居た。

 どうしてこのような事になっているのか。その理由は簡単な事、フィルノがこの場に居た管理局員の半分を自分の魔法で操って、魔法を殺意設定に変えて仲間の管理局員に攻撃を仕向けるように操っていた。さすがに全員操る事はフィルノでも不可能であるし、かなりの負担が掛かるために半分にしていた。

 

「さぁさぁ、もっともっと仲間同士で殺りあえ!! そして俺を楽しませろ!!」

 

 フィルノはその光景を見て悪い笑みを浮かべる。フィルノの魔法は直接相手を攻撃させる魔法は一つもないが、このように使う事も可能で、仲間内で殺したり倒したりさせることもできた。

 敵を操り、操ってはフィルノがいつも持っている拳銃や自分の魔法で自殺させるようにし、フィルノは今までそのように人を殺めてきた。ある意味、殺すやり方としては残酷なのかもしれない。

 

「貴様ぁ!! なにをしたぁ!!」

 

 ようやくこの仕業がフィルノではないかと気づいた操られていない管理局員はフィルノに向けて魔法を放とうとする。

 だが、フィルノはその事に動じず、近くに居た操った管理局員を壁として使用した。

 操ってない管理局員は非殺傷設定のため、その壁にされた管理局員が殺される事はなく、そのまま倒れた。

 そしてフィルノはすぐさま別の管理局員を使って、フィルノに攻撃してきた管理局員をすぐさま殺した。

 

「……さて、さっさと終わらせるか」

 

 フィルノは拳銃を持ち、先ほど壁にした管理局員に向けて、何発も放つ。

 その後は今のような事が続いて行くだけだった。もし操っている管理局員が倒されたら別の管理局員を操り、殺傷設定に変えて仲間の管理局員を殺す。もしフィルノに攻撃してくる魔法があれば操っている管理局員を壁代わりにして、すぐに攻撃してきた管理局員を殺し、そして拳銃で壁にした管理局員を殺すという繰り返し。

 そして、大体の管理局員を殺し、フィルノが全員操れるくらいになると、それぞれの持つ魔法で自殺させた。

 余談だが、フィルノの魔法は自分で操った形跡も消せ、フィルノ自身は銃を放ったぐらいであるため、フィルノが犯人だろばれる可能性はほぼない。まぁ、今はそれが意味ないのだけど、そのような使い方も出来るという事だ。

 

「ここも要はない事だし、さっさとヘレスナ・リュベルを探さなければな……」

 

 フィルノは周りで倒れている死体を一度見渡して、誰も生きていないだろうと確認してからこの場を後にするのだった――

 

 

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「……予定通り、全員順調の感じですね」

 

 ツュッヒティゲンの本部でもあるディメルニアにて、エメリア・ラスティルは待機していた。

 ツュッヒティゲンで、待機するようにフィルノから言われており、ミッドの様子をディメルニアから把握し、状況を教えるように命令されていた。

 エメリアも本来の目的である妹の居場所を探したいところではあるが、どこにいるかは分からない時点で無暗に探すのは愚の骨頂だと思い、今はフィルノの言われた通りにしようとしたということだった。

 そして今現在、これと言った異変は特になく、リィナ、アリシア、フィルノが一方的に殺しているような感じだった。

 

「まぁ、そろそろ特務六課が遭遇するかもしれんが、それも私たちには予想通りのことですからね。っと、言ったそばから来たようです。まさか、部隊長自ら動くとは思いませんでしたが……」

 

 画面を特務六課のメンバーをズームし、エメリアはそう呟いた。

 画面の中には特務六課の部隊長である八神はやての姿も見え、他にもフェイト、シグナム、ヴィータなどと特務六課のメンバーの大半が出動していた。

 

「……とりあえず、全員に報告しておくか」

 

 機械を操作して、顔をヘッドホンマイクを付けてフィルノ達全員に報告する。

 

「特務六課が動き出した。別に問題はないと思うが、一応報告しておく」

『了解』

 

 全員一言で言い、エメリアもそれを聞いてヘッドホンマイクを外す。

 特務六課の面々の画面からミッドチルダ全体へと戻し、全体の様子を見ることにした。

 

「さて、こっちの問題はいいようだけど、私としては向こうの方が準備整っているのか心配なんだが…… まぁ、大丈夫だろうとは思うけど」

 

 エメリアはある人物の様子がどうなのか心配となり、そんな事をつい呟いてしまうのだった――


 
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