アレックスが意識不明から目を覚めてからはや2週間がたった。その間、アレックスは驚異的な回復力で、すでにトレーニングが出来るまで回復していた。この日はアレックスは病室内で筋トレをしていた。
「元気でなりよりだ。アレックス」
「クルトか。」
筋トレ中にノックなしに病室内にクルトは入って来た。アレックスは筋トレをやめて、ベッドに腰を下ろす。
「しかし、本当に君の回復力は驚いたよ。まさか、2週間でここまで回復するとは」
クルトはそう言いながら椅子に腰を下ろす
「昔から傷の治りは早いからな俺は」
「そうか。で、これからどうするか決めたか」
「許されるならここで住みたい」
「そうか。まっ、娘に一目惚れしたことだし」
「えっ」
アレックスはフリーズした。
「な、な、な、な、何を言っている。そ、そ、そ、そんなわけ」
アレックスは再起動するがあきらかにパニックっている。
「そんな、マンガみたいな動揺する人始めて見たな。まっ、娘に惚れたのは事実のようだな。」
アレックスの顔が真っ赤になる。
「俺の娘は確かに美人だ。いままで何人もの男が娘に惚れたが・・・」
クルトはぁーとため息をつく
「娘は超が付くほど鈍感でな。俺もその鈍感さは飽きれたものだ。だから、娘が欲しければそれなりのアタックが必要だよ。まっ、それ以前に俺の娘は誰にも渡さん。」
クルトは笑いながら言った。そして、それを聞いたアレックスは。
(それほどの鈍感なのか・・・)
とっ、心中で思った。
「で、ここで住みたい話だが、私がどうにかするよ」
「そうか。ありがとう、クルト。それと、もう一つ頼みがある」
「なんだ」
「俺のAMS適性がどのくらいあるか、調べて欲しい」
それを聞いたクルトの表情が真剣になった。
「ネクストに乗るのか。乗るんだったらここでは住まさないぞ」
「ああ、AMS適性があれば乗るつもりだ。だが、レイヴンじゃ無くアナトリアの守護神として」
「アナトリアの守護神?」
アレックスは頷く。
「そうだ、俺がこの二週間トレーニングばっかりしていたわけじゃない。このアナトリアのことを調べた。そして、調べてわかったことはアナトリアはAMSを企業に売ってその利益でアナトリアが繁栄している。そうだろ、クルト」
「ああ、その通りだ」
「そして企業がAMSを買ってるところから、企業はまだAMS技術が低いとういことだ。そして、AMSを売っている所は此処と、コロニーアスピナ。だが、アスピナのAMSは高性能だがそのかわり高負荷だ。しかし、ここのAMSは高性能であり低負荷だ。だから、企業はアナトリア製のAMSを買っていく。しかも、ここのAMSは完全にブラックボックス。そのため、企業はここのAMSは解析できなく、復元も不能。だが、企業はここのAMSが欲しくしかたないだろ。だとすると企業が取る行動は恐らく、スパイを送るか、あるいは占拠だろう。だから、俺はアナトリアの守護神としてネクストに乗る。それに、命の恩人だ、このくらいやらせてくれ」
クルトはしばらく黙り込み、アレックスの眼を見た。その眼はとても嘘を付いてるものじゃなかった。
「わかった。ネクストに乗っても此処に居てもいい。あと、お前のAMS適性はすでにわかっている」
「いつ、調べたんだ」
この二週間アレックスはAMS適性を調べる検査をやった身の思い出がない。一応検査はあったが、それは心電図、血液検査などであった。
「お前を救出した時に調べた。レイヴンだからネクストの話をしたらネクストに乗りたいだと言い出すかもしれないかと思ったからな。まっ、ネクストに乗る理由がレイヴンじゃなく、アナトリアの守護神だったのは想定外だったな」
「でっ、結果は」
「うむ、はっきり言ってお前のAMS適性は低い。ネクストを起動させるのがやっとのくらいだ。そんな適性では戦闘中は常に激しい頭痛と痛みが体を襲うぞ。それでもいいのか」
「それでもやるさ」
アレックスは即答した
「ふっ、分かった。AMSはちょうど最近作った。低負荷AMSがある。それを使おう」
「その低負荷AMSはどんな物だ」
「ふむ、この低負荷AMSは従来の者と比べれば負担が80%カットされている。だが・・・」
アレックスはクルトが言う前に先に言う
「一部マニュアルか」
「ああ、通常ブースターの出力調整やロックオン、狙撃、砲撃などの誤差修正はすべてマニュアルだ。AC乗り君みたいなレイヴン上がりじゃないと扱えない物だ。まっ、君なら使えるだろう」
「わかった。そのAMSを使わせてもらう。あと、ネクストの機体パーツのカタログはあるか?あるんだったら持って来て欲しいんだが」
「あるぞ、少し待ってくれ。すぐに持って来るよ」
クルトは病室を出て行った
数分後、クルトはあなたの●の電話帳ほどある分厚い本を6冊も両手に抱えて持ってきた。それをベッドの上にある机に置き椅子に座る。
「すごい、分厚いな」
アレックスはあなたの●の電話帳ほどある分厚い本6冊も見て少し唖然とした。
「ああ、この1冊が企業の1グループ分だ。あと、それには武器や、ブースター、FCS、ジェネレータのデータも入っているからね」
アレックスは1冊のカタログ手に取りこう思った。
(これ、全部読むのに一体何時間かかるだろう)
とっ。
数時間後
アレックスは最後のカタログを読み終わり、手に持っているカタログをベッドの上にある机に置いた。
「うっ、ようやく読み終わったか。機体は決まったか?」
「ああ、決まった」
アレックスはイクバールグループ、ローゼンタールグループ、レイレナードグループ、BFF社のカタログを取りそれぞれのページを開き、机の上に置く。
「まずは、頭部、コア、脚部はイクバール社のSALAF。腕部はBFF社の047AN03。ジェネレータはレイレナード社のS08-MAXWELL。メインとバックブースターも同じくレイレナード社の03-AAUYAH。サイドブースターはオーメル社のAB-HOLOFERNES。FCSはアクアビット社のINBLUEだ」
「接距離高速戦タイプの機体だな。でっ、武器は何にする」
そこで、アレックスはクルトにある頼みを言った。
「クルト。此処で武器の改造は出来るか?」
それを聞いたクルトは少し驚くがすぐにアレックスに返答した
「ああ、出来るが。一体何を改造したいだ?」
アレックスはローゼンタールグループとイクバールグループ以外のカタログは閉じて、新たにGAグループとインテリオル・ユニオングループのカタログを取り。それも、それぞれのページを開き、机の上に置く
「改造したいのはローゼンタール社のRE-R100とレオーネメカニカ社のSM01-SCYLLAの二つだ。RF-R100はレーザーブレードを取り付けて欲しい。SM01-SCYはミサイルじゃなくワイヤを射出出来るようにしてくれ。特にワイヤは丈夫にしてくれ。ワイヤは俺が使うアサルトコンバットにパターンにどうしても必要な物だ。できそうか。」
「出来るよ。とくにRF-R100に取り付けるレーザーブレードは、お前のおかげでいい奴が出来そうだよ」
「俺のおかげ?」
「ああ、お前が切断したネクストの右腕に装備されていたレーザーブレードはネクストの中でも最高傑作と呼ばれている07-MOONLIGHTだ」
アレックスはあのレーザーブレード付きのネクストの右腕を切った時を思い出す。
「あのレーザーブレードか」
「その通りだ。07-MOONLIGHTはレイレナード社のリンクス。アンジェの専用レーザーブレードだ。そのため販売はしていない。だから、お前が切断した右腕に装備された07-MOONLIGHTを技術の元にRF-R100に取り付けるレーザーブレードを作るのさ」
「なるほど、いいレーザーブレードを頼むぞ」
「ああ、任せてくれたまえ。それと、他の装備はどうするうだ」
「左腕にはイクバール社のAZAN。右背中には有沢重工のOGOTO。左背中はオーメル社のRDF-O100だ。」
「わかった。出来る限り早く用意するよ。それと、言い忘れたがAMSを接続するためにはAMSプラグと言う物を首の後ろに付ける手術が必要だ。その手術をいつにする」
「二週間後に頼む」
「わかった。では、私は帰るよ。体には気を付けてくれ」
クルトは腰を上げ病室を出て行った。
「ネクストか。どれ程の物か」
そう言い、アレックスはベッドに寝転がり眠りにつくのであった。
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第6話