No.506002

SAO~黒を冠する戦士たち~ 第百二十七技 死神と鍛冶師の少女

本郷 刃さん

第百二十七話になります。
今回からリズベット編になりますよ~。

では、どうぞ・・・。

2012-11-09 10:15:19 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:11701   閲覧ユーザー数:10705

 

 

 

 

 

 

第百二十七技 死神と鍛冶師の少女

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

キリトSide

 

アスナと仲直りした翌日、俺は自分の装備を見ていて不味いと思った。

 

アスナも自分の装備を確認して表情を曇らせている。

 

「アスナ、今日は装備の手入れをしにいこう」

 

「賛成」

 

単刀直入に言おう、主に防具の耐久値が半分近く減っていた。

 

よって今日の予定は装備の手入れだ。しかしここで問題が発生した。

 

「そういえばルナリオは隠れ家に隠れてるんだよな……なら手入れは無理だな」

 

俺ないし黒衣衆の専属鍛冶師(スミス)であるルナリオは、現在ユニークスキルがバレた為に身を隠している最中だ。

 

どうしたものかと考えていたら、

 

「それならリズに頼んだら? わたしはリズが専属だし、腕が確かなのはキリトくんも知ってるでしょ?」

 

「ふむ、そうだな。そうするか…」

 

俺はアスナの提案を受け入れた。俺達は身なりを整えると48層の『リンダース』へと向かった。

 

 

 

俺達はリンダースにある『リズベット武具店』の前に着いた。扉を開けて中へと入る。

 

「いらっしゃいませ~って、キリトとアスナじゃない」

 

「やぁ、キリト、アスナ」

 

「ハクヤも来てたのか」

 

「こんにちは。リズ、ハクヤ君」

 

店に入った俺達を迎えたのは店主であるリズと武器の手入れを頼みにきたか、彼女に会いにきたであろうハクヤだった。

 

「二人とも装備の調整かしら?」

 

「ああ、そろそろヤバくなってきてな。ルナリオは今は無理だからな」

 

「というわけだから、お願いね」

 

俺達の頼みにリズは快く引き受けてくれた。そんな時、彼女がアスナに声を掛けた。

 

「そういえば、仲直りは出来たみたいね」

 

「えへへ、お陰様で///」

 

どうやらアスナは昨日この店に来ていたみたいだな。そこでハクヤが俺に訊ねてきた。

 

「キリト、アスナと何かあったのか?」

 

「あ~、実はな……」

 

俺は昨日のことを説明し、ハクヤは苦笑を浮かべていた。

 

「正直に言うが…アホらしい」

 

「言わないでくれ…。そういうお前は何しにここに?」

 

無理矢理話を逸らしてハクヤに聞いてみた。さすがに空気を呼んでくれる奴なので、乗ってくれた。

 

「もちろん装備の調整を頼みにきたんだ。あとはリズにも会いに…」

 

少々照れた様子で答えたハクヤ。

 

幸い女性二人には聞かれないように話していたので、アスナとリズには聞かれていない。

 

俺が聞いた限りでは、二人の関係はとにかく微妙。

 

というのも親友以上恋人未満のような関係で、

お互いに気持ちを分かってはいるようなのだが、

決心がつかないというような感じとのこと。

 

まぁ、この二人なら大丈夫だろう。特に変な感覚もこないしな。

 

 

 

しばらくして俺とアスナの装備調整が終わり、

昼食には丁度の時間になったので四人で食べることになった。

 

リズは店番をNPCにさせている。

 

俺達がやってきたのは50層『アルゲード』の小さな裏通りにある、洒落た喫茶店。

 

店の名は『思()出亭』。

 

―――カランッカランッ

 

「いらっしゃい。お、キリト君にハクヤ君じゃないか。久しぶりだね」

 

「こんにちは、マスター」

 

「お久しぶりですね」

 

俺達を迎えてくれたのは白に近い銀髪をもつ、長身の若い男性だった。

 

彼の名は『マスター』。言っておくがあだ名ではない、れっきとしたキャラネームだ。

 

ちなみに攻略組に匹敵する実力者でもある、武器は主に投擲系武器を使用している。

 

「後ろの女性の方々は……そういえば、

 キリト君は結婚したのだったね、そちらの【閃光】のアスナさんと。

 お隣の方は…ああ、リンダースで鍛冶師をしているリズベットさんだね?」

 

「え、は、はじめまして…」

 

「あ、あたしも知ってるんですか?」

 

初めて会うにも関わらずに自分達の事を知っている彼に対して驚くアスナとリズ。

 

「初めまして、アスナさん、リズベットさん。

 私はこの『思ひ出亭』を経営しているマスターという者です。

 喫茶店経営兼情報屋をしております」

 

情報屋という言葉に納得した様子の二人。

 

前に俺が言った「情報は武器」という言葉は彼からの受け売りなのだ。

 

彼の情報屋としての売りは信憑性と正確さである。

 

依頼の金額に応じて情報を収集し、汚い依頼(個人情報の収集など)には一切手を付けない信条がある。

 

しばし話に花を咲かせたあと、この店のオススメ料理を食した。アスナの舌を唸らせるほどの味である。

 

そのあと、食事を終えてリズの店に戻った俺達。

 

俺とハクヤは迷宮に行くことになり、アスナは久しぶりにリズと長話をしたいとのことだ。

 

「それじゃあ、いってくるな」

 

「いってらっしゃい、キリトくん」

 

「ハクヤも気を付けなさいよ」

 

「分かってるさ」

 

二人に見送られて、俺達は76層の迷宮区へと向かった。

 

キリトSide Out

 

 

 

アスナSide

 

さて、キリトくんもハクヤ君も行ったことだし。

 

「リ~ズ~」

 

「な、何よ、アスナ」

 

「ハクヤ君とは恋人関係になれたの?」

 

わたしが気になっていることを聞くとリズは顔を紅くして言葉を詰まらせている。

 

「わたしが上手くいったんだから、リズだって大丈夫だよ」

 

「た、確かにハクヤもそれっぽい言葉を掛けてくれたりするけど……やっぱり、不安が無いわけじゃないし…。

 それに、必ず返事は聞かせてくれるって…」

 

そっか、リズもわたしと同じで色々な不安が多いんだ。

 

そこでわたしは気晴らしにもう一つ聞いてみたかったことを聞くことにした。でも…返事ってなんだろう?

 

「それなら、リズがハクヤ君を好きになったきっかけの話しをきかせてよ」

 

リズは少し逡巡した様子をみせてから頷いて、その時の話しを聞かせてくれた。

 

アスナSide Out

 

 

 

To be continued……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書きです。

 

リズベット編に入りました・・・展開が急ですか?

 

まぁ、作者の文才が無いので大目に見てください。

 

次回からは再び過去編です(またか!?)

 

今度のは「心の温度編」ですが、原作とは違った内容になっています。

 

それでは、次回をお楽しみに・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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